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指静脈認証の利点と今後について解説

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「指静脈認証」という認証方法があることをご存知ですか?

iPhoneのTouchIDのような指紋認証とは異なり、センサーに指を当てなくても本人確認が可能です。指静脈認証をはじめ静脈認証は認証精度の高さと利便性の良さから、非常に注目を集めています。

ここでは、指静脈認証の特徴やメリット・デメリットなどについて、紹介しています。

現在、スマホの普及もあり、指紋認証や顔認証などが注目されていますが、今後、指静脈認証を搭載したスマホが登場する可能性もあります。どのような認証方法なのか、今のうちから把握しておきましょう。

1.静脈認証とは

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静脈認証とはどのような認証方法なのでしょうか。静脈認証の基礎的な内容と指静脈認証、指紋認証との違いについて見ていきましょう。

1.生体認証のうちの1つ

静脈認証とは、指紋認証や顔認証、虹彩認証、音声認証などの生体認証のうちの1つです。

静脈中にある還元ヘモグロビンが近赤外線を吸収する性質を持つため、近赤外線を当てて静脈パターンを抽出して、事前に登録したパターンと照合を行います。

体の内部にある静脈を認証するため、偽装やなりすましされる心配が少なく、双子であっても静脈は一人ひとり違うため高い安全性を誇ります。

また、怪我をしていたとしても静脈を読み取るため問題なく認証ができます。手のひら全体の静脈パターンから本人認証を行う「掌静脈認証」と「指静脈認証」とあります。

2.指静脈認証とは

指静脈認証は、、指の第二関節部分までで認証を行う方法です。掌静脈認証に比べると指1本をかざすだけで良くスピーディーに認証ができますし、面積も小さいため、機器の小型化が可能です。認証精度も高く、非接触対応も可能でさまざまな場所で導入されています。

3.指紋認証との違いは

指静脈認証も指紋認証も指を指をかざすことで認証を行えますが、指紋認証の場合は指の表面にある指紋をセンサーで読み取り本人認証を行います。

iPhoneのTouchIDがまさに指紋認証であり、指紋センサー部分であるホームボタンに指を当てることでロック解除できます。指紋認証の場合は指を怪我したり、高齢になって指紋が薄くなってしまうと指紋が読み取れなくなる可能性があります。

また、指紋はあらゆる所に残っているため採取され偽装やなりすましに遭うリスクがあります。一方で、指静脈認証の場合は、指の表面ではなく内部にある静脈を使い認証を行うため、センサーに指を当てなくても読み取りができます(非接触)。

また、怪我をしても認証できますし、年を重ねても静脈パターンの変化は小さいです。採取もできないため、偽装やなりすましも困難です。

2.指静脈認証の利点

指静脈認証は他の認証方法と比べて、どのような利点があるのでしょうか。各認証方法との違いや利点を知ることで「なぜ、指静脈認証が注目されるのか」理解が深まります。主な4つの利点について見ていきましょう。

1.誤認率が非常に低い

指静脈認証は指の表面ではなく、内部の静脈パターンを読み取るため誤認率が非常に低いです。

掌や指を怪我した場合や高齢になったとしても認証が可能です。また、一人ひとり静脈パターンが異なるため、正確に本人確認を行えます。

2.偽造が難しい

指紋認証であれば、パソコンや財布、ドアノブや手すりなど至る所に指紋が残るため採取され偽造やなりすましの被害に遭うリスクがあります。

また、写真に写った指から指紋を読み取られる恐れもあります。

顔認証であれば顔写真を使われ偽装されたり、音声認証であれば本人の声の録音を使われてなりすましに遭うなど、いずれも偽装リスクがつきまといます。

しかし、指静脈認証に関しては、体内の静脈を使った認証方法のため、他人に採取される心配がありませんので、偽装やなりすましは極めて困難です。

3.紛失、盗難の恐れがない

ICカードであれば紛失や盗難リスクがあり、他人に悪用される心配があります。パスワードによる認証の場合も、他人に盗み見されるなどして盗難される可能性があります。

しかし、指静脈認証であれば、物やデータではありませんし、他人から見れるものではないため紛失や盗難リスクがありません。

4.他の生体認証に比べ心理的抵抗が少ない

指紋認証であれば多くの人がセンサーに触れている可能性があるため「自分だけでなく他人が触っているのは嫌だ」「何回も認証で指をかざしているので不潔だ。。」などの心理的抵抗があります。

虹彩認証や顔認証の場合は、毎回スマホを掲げて覗かないといけないため周囲に気を遣って使用しなければなりません。

音声認証も同様で、スマホなどの機器に対して話しかけないと認証できませんので、使用できる場所が限られます。

その点、指静脈認証は、声を出したりスマホや機器を覗き込む必要もなく、指紋認証のようにセンサーに触れる必要もありません。心理的抵抗が少ないためスムーズに使用できます。

3.指静脈認証の今後

指静脈認証は今後どのように進化して使用されるのでしょうか。指静脈認証の今後について考えてみましょう。

1.完全に安全というわけではない

指静脈認証といえども完全に安全というわけではありません。読み取り装置の不具合が起きる可能性もありますし、そもそもの登録デーがを盗まれて悪用される可能性もあります。

データを管理しているコンピュータも含め、セキュリティを高めていく必要があります。

2.精度を高めていくことが必要

他の認証方法と比べると、指静脈認証の認証精度は高い方です。

ただし、誤認証がゼロである確証はなく、精度は100%ではありません。また、寒い時期になると、特に女性の中には血行が悪くなる方もいて認証しづらくなってしまうことがあります。

さらに、運動の後や風呂上がりは血管が膨張するため認証されにくいこともあります。

体温の変化によって認証しづらくなることだけでなく、ハンドクリームや日焼け止めなど光を反射する材料を含むクリームを使っている場合も認証しづらくなってしまいます。どんな状況でも認証できるような精度向上がこれからも必要になります。

3.今後の普及が期待される

指静脈認証は、データサイズやコストは指紋認証より劣るものの、精度が高く偽装も困難であることから広く普及が期待されています。

また、顔認証や指紋認証、音声認証などは年を重ねることで状態が変わりますが、静脈パターンは変化が小さいなど経年変化耐性も高いです。

利用者の心理的抵抗感も少ないため、生体認証の中で非常に注目されています。

あとは、スマホなどに搭載されるにあたっての小型化やコストダウンなどが課題です。

これらの課題も近い将来クリアになり、スマホなど多くの機器に搭載されると言われています。銀行ATMや個人情報取扱部署などだけでなく、たくさんの機器に搭載され、主流となる日も近いのかもしれません。

まとめ

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指静脈認証であれば、例え手が濡れていたり、怪我をしていたとしても本人確認が可能です。

指紋認証のように指紋認証を摂取されて偽装やなりすましも非常に難しく、経年変化もありません。また、センサーを触る必要もありませんので、他人が使用した後でも気になりません。

セキュリティだけでなく利便性も高いことから、今後の普及が期待される認証方法です。

現在は指紋認証が主流ですが、近い将来指静脈認証に変わる可能性もあります。iPhoneXは顔認証ですが、もしかすると、その後のiPhoneで指静脈認証搭載などもあるかもしれませんね。

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