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ビジネスコンサルタントの仕事とは

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戦略コンサルタント、ITコンサルタントというようにコンサルタントは上流から下流の間で様々な領域で分けられています。先に挙げたようなコンサルタントは一度は耳にしたとがあるかとは思いますが、これから取り上げる「ビジネスコンサルタント」はあまり聞き覚えがないかと思われます。

ビジネスコンサルタントとは簡潔に言うと会社経営者に対し会社経営の健全化が進められるようにアドバイスをするのが仕事です。これだけでは抽象的かと思いますので、掘り下げて説明していきます。

ビジネスコンサルタントとは

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前述したとおり、ビジネスコンサルタントとは簡潔に言うと会社経営者に対し会社経営の健全化が進められるようにアドバイスをするのが仕事です。しかし、戦略コンサルタントと大きく異なる点は、戦略コンサルタントは企業の戦略立案に携わるのみでその後、その戦略実行には携わらないのが通例です。

しかし、近年では戦略コンサルティングファームも自らハンズオンという形で実行まで携わるケースが増えてきています。ビジネスコンサルタントは戦略立案から実行まで一貫して携わります。近年ではITが企業の戦略実行に絡む機会が増えたことから、それらITの知識も併せ持つことが必要になってきています。

会社経営の健全化

会社というのは利益を上げる事を目的として設立されています。従って「会社経営の健全化」とは、より利益が上がるようにすることですが利益というのはおおまかに言うと以下のように計算されます。

利益=売上-原価

従って利益の数値を上げるためには以下の2つの方法があります。

1:売上の数値を大きくする事
2:原価を数値を小さくする事

つまりビジネスコンサルタントは1の数値を大きくする方法か2の数値を小さくする方法を会社経営者にアドバイスするのが仕事です。しかし1の売上を大きくする方法は簡単ではありません。新しい顧客の開拓や新製品の開発やマーケットの動向や消費者ニーズの分析等多岐な内容に渡り、かつそれが本当に売り上げ増につながるかどうかは確実ではありません。

ビジネスコンサルタントの中にはこういった方面についてもアドバイスをする方もいらっしゃいますが失敗した場合、その作業にかかった費用は全て原価となってしまいますので、へたをすると利益の減少につながりかねません。

従って大多数のビジネスコンサルタントの方はは2の原価を下げる方法についてのアドバイスを行う事が多いです。

ビジネスコンサルタントは公認会計士の方が兼業する事が多く損益計算書や貸借対照表から会社の問題点を洗い出すのが基本です。原価を下げるというのは簡単に言うと「ムダな出費は無いか」を調べる事でありひいては「業務の進め方に問題は無いか」を調査する事につながります。

原価に「三大原価」と呼ばれる「材料費」「加工費」「人件費」というのが有り、この中のどれかの数値を下げる事は出来ないかを調査する事が多いです。しかし「材料費」「加工費」は売上の元となる製品を作る作業に直接に関係しますので簡単には手が付けられない事が多いのです。従って最も調査の対象になる事が多いのは「人件費」という事になります。

人件費というのは、どこの会社でも相当な数値となっており、これを削減できれば利益が大きく上がるので経営者もそれを期待する事が多いのです。

人件費の削減とは簡単に言うと「二人で出来る仕事を三人でやっていないか?」等のムダとなっている人材がいないかどうか、また非効的な業務手順で業務が行われており、その為に業務手順を適切にすれば削減できる人材が出るのではないか等が調査されます。人件費項目の中でも特に目を付けられるのが管理部門です。

「コストセンター」と「プロフィットセンター」とは

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会社内の組織は大きく分けると「コストセンター」と「プロフィットセンター」の二つに分けられます。

コストセンターとは

コストセンターとは営業売上(会社が本来の業務としている営業の売上)が発生しない部門で例えば経理部、人事部、総務部という所が挙げられます。

これらはの部門は営業をしていないので売上が無いのは当然ですが会社経営には無くてはならないので設置されている部門です。従って、これらの部門内の業務について改善の余地が有るかどうかは必ず調査されます。そして改善する事により担当者の人数を減らすことが出来れば人件費の削減につながりかつ売上の減少にも影響しないので最も目を付けられる部門です。

プロフィットセンター

プロフィットセンターとは営業売上を上げる部門の事で主に営業部が該当します。こちらは営業売上がありますが少し大きな会社であれば必ず営業部門も複数存在する事がほとんどです。ですので売上の上がっている部門と上がっていない部門が調査比較されます。また同じ程度の売上であっても、その売上を上げるために使った費用(これは原価になります)が調査比較されます。

もちろん「売上数値が低いからだめである」とは簡単には決めつけられません。例えばある営業部1は社員3人で年間に9000万円の利益を出しているとします。一方、営業部2は社員6人で年間に1億2000万円の利益を出しているとします。

利益数値だけをみたら営業部2の方が多いですが社員1人あたりの利益を計算すると営業部1は一人当たり3000万円で営業部2は2000万円となり営業部1の方が効率的に利益を上げている事になります。

もちろん「扱っている製品が違うから」という事も有るかもしれませんが、もしかすると別の要素が隠れているのかも知れません。良く有るのが営業部に配属されているが主に事務をしており事実上、売上には貢献していない社員の存在です。実際にはこういった役割をする社員も必要ですが程度問題で営業部2では事務の女性が2名、ヒマを持て余している、という事もあるのです。

しかし現在の社会状況ではどこの会社でも余剰人材は既に整理済というのが実態です。

そうなりますと「業務を改善して余剰人材を生み出す」或いは「情報の共有化を進めて余計な業務を省く」という方向になる事が多く結果として「業務システムの改善」という提案となる事が多いのです。ですのでビネスコンサルタントは業務システムの開発業務も行えるようにシステム開発会社と共同作業をしたり自前のシステム開発部門を持っている、という人もいらっしゃいます。

まとめ

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いかがでしたでしょうか。ビジネスコンサルタントの実態について説明してきました。ビジネスコンサルタントはいわば戦略コンサルタントとITコンサルタントの中間の存在と言えます。そのため、どちらの知識、ノウハウも身に着ける必要があります。大変な職種のように思えますが、その分やりがいは大きいです。

ビジネスコンサルタントとして大成した方々の中には事業会社の経営に参画したり、自ら起業したりと様々な人がいます。それだけ、多様なキャリアプランを選ぶことができるのもビジネスコンサルタントの魅力です。

就職活動が将来にある学生の皆さんや転職しようと思っている社会人の皆さんはビジネスコンサルタントを目指すのも良いかもしれません。

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