様々な機能を持つワード。今回はそんな機能の中でもあまり知られていないレ点を入力する方法と利用場面に応じたプリントアウトの仕方を紹介いたします。
レ点を入力する方法
ワードでレ点を入力する方法は、あまりよく知られてはいないものの、いくつか方法があります。
なおここでレ点というのは、チェックを入れること、四角いチェックボックスにチェックを入れるようなことを指します。
四角い形のチェックボックスではなく、単にチェックマークを入れることもここで説明しますが、高校などの漢文の授業で習ったような縦書きの漢文を読み下すときに付けるいわゆる返り点のことではありません。
方法①
一つの方法は、単純にチェックマークを記号として入力することです。
ワードの挿入タブで、記号と特殊文字を選択します。その他の記号を選択すると、実に様々な種類の記号を入力することができるようになっているのが分かります。ここで、種類のところで装飾記号を選択します。
すると、レの字の形をしたチェックマークが2種類あることに気づくでしょう。好きなほうを選択し、挿入ボタンを押すだけでカーソル位置にチェックマークを入力することができます。これが最も分かりやすい方法かもしれません。
ただ、この方法では、チェックマークは入力できるものの、四角いチェックボックスにチェックを入れたような記号ではありません。チェックマークだけであり、ボックスのほうは表示されないからです。ボックスも含めて入力する方法はあるのでしょうか。実はあります。
方法②
同じく挿入タブで記号と特殊文字を選択、さらにその他の記号を選択して、種類のところで今後は装飾記号の代わりにその他の記号を選択します。装飾記号のすぐ上にその他の記号という選択肢があるはずです。
すると今度は思い通り、四角いチェックボックスにレの字の形をしたチェックが入った記号があることが分かるでしょう。これを挿入してやればよいわけです。
なお、レの字の形をしたチェックが入った記号のすぐ右隣には、四角いチェックボックスに×印が入った記号があることに気づくでしょう。これもまたチェック記号として使われることがありますから、覚えておいて損はないかもしれません。
ショートカットキーの有効活用
なお、この方法は分かりやすいものの、多くのチェック記号を入力する必要があるときなど、1回1回挿入タブの記号と特殊文字から入力するのは操作が大変かもしれません。
そういう場合に役立つ方法を紹介しておきます。ショートカットキーを使う方法です。実はその方法は上で最終的に当該記号を選択して入力をしたそのダイアログボックス上に秘密が書かれています。
例えば、四角いチェックボックスにレの字の形をしたチェックマークが入った記号を選択すると、ダイアログボックスの下部に何やら文字コードという数字が書かれています。
今の記号の場合、2611と書かれているはずです。これが、この記号の文字コードです。
ワードに戻り、普通に半角数字で2611と入力して、その後でAltキーとXキーを同時に押します。するとあら不思議、今入力した2611が消えてその代わりに先ほどのチェックマークが現れたではありませんか。
これは別に手品でも何でもありません。先ほどのダイアログボックスをよくよく見ると2611という文字コードのさらに下に、ショートカットキー:2611, Alt+X、というように書かれているはずです。つまり、この数字を入力した後にAltキーとXキーを同時に押すことでショートカット入力ができるということを示しているのです。
これはこれ以外の記号であってももちろん同じように使えます。例えば最初に説明した単なるチェックマーク2種類のうちの一つは、文字コード2713となっています。同じように操作することで、こちらのチェックマークもショートカットキーにより入力することができるはずです。
様座な印刷方法の設定の仕方
ワードでは様々な印刷の仕方をすることができます。
単にプリントボタンを押してなされるがままにプリントアウトしたことしかない人もいるかもしれませんが、さして難しくない方法で、様々な印刷方法を使い分けることができるのです。
結果として紙やインクの節約になったり、持ち運びしやすい、見やすいプリントアウトを作ったり、あるいは大量のプリントを効率的に行ったりすることができるのです。
印刷設定の基本
まず、全ての基本ですが、ワードでの印刷の前には、プレビューボタンを使うようにしましょう。
プリントアウトする前に、どのような形でプリントされるのか、そのイメージを画面上で確認することができます。いきなりプリンターのアイコンをクリックしてプリントアウトする前にプレビューのアイコンをクリックする習慣をつけるとよいでしょう。
プレビューアイコンは、紙にルーペを当てているような形のアイコンになっています。
さて、では実際の種々のプリントアウト方法を説明していきましょう。
両面プリント
まず基本的なところから、両面プリントです。
普通にプリントアイコンをクリックすると、片面プリントになってしまいます。それで良い場合はもちろん問題はないのですが、紙を節約したいという場合は両面プリントにするのがまずは基本です。これは比較的簡単です。片面の代わりに両面を選択するだけです。ちなみに、両面プリントの場合、長辺綴じか短辺綴じかを選択できます。
これが何のことか良く分からないという人もいますが、例えばA4縦の文書をプリントする場合、普通はノートや教科書のように、A4の縦の辺、つまり長辺を綴じた形でページをめくりたくなるでしょう。
長辺を綴じた形でページをめくってきちんと読める、見れる形に両面プリントすればよいわけで、長辺綴じを選択すればよいということになります。A4横の文書のときは、場合によって短辺綴じを選択したくなることもあるかもしれません。そういうことも自由にできるのです。
プリント枚数をできるだけ少なくしたい場合
次に、多少文字が小さくなってもよいから、プリント枚数をとにかく少なくしたいという場合があるでしょう。
そういう場合は、プリントの1ページ中に、元の文書の2ページ分、あるいは4ページ分などを入れることができます。2ページ分を入れる場合は、結局は半分の大きさでプリントアウトされるということになります。4ページ分にするなら4分の1の大きさになります。
これと両面プリントとを組み合わせるようなことももちろん可能で、例えば2ページ分を1ページに収め、かつ両面とすれば、プリントアウト枚数は元の文書の4分の1にまで一気に減少させることができるわけです。
複数部プリントアウトしたい場合
次に、会議で使用するとか、友達に配る文書を作るなどで、同じ文書を複数部用意したいという場合があるでしょう。
1枚に収まるチラシのようなものであれば全く何の問題もなく、必要枚数だけプリントアウトしてしまえばそれで済むことですが、複数ページある文書の場合は、プリントアウトにちょっとした注意が必要です。複数部プリントしたい場合は、普通は部ごとにまとまってプリントされるほうがありがたいはずです。
逆に、例えば10部必要だとして、1ページ目だけがまず10枚プリントされ、次に2ページ目だけで10枚プリントされてくるというようなことになると、後で部数を整えるのが大変だということは少し考えれば分かるでしょう。
ワードではこの機能も備わっています。部単位で印刷するという選択肢がきちんと用意されているからです。なお、場合によってページごとにプリントしたいのであれば、それももちろん可能にはなっています。
最後に、カラー印刷のときですが、テストプリントのときは白黒で行ったほうがインクの節約になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はあまり知られていないレ点の入力の仕方と苦戦する人が多い印刷の仕方を紹介いたしました。
本記事を参考にぜひ実践してみてください。