コンピュータ内は個人情報の固まりです。第三者が自由に見ることのできるような状況は極力避けるべきです。
私的利用のPCはもちろん、オフィスなどで使用しているPCについても、会社の情報漏えいなどの観点から、パスワード設定をしておくべきです。
PC利用は「自己責任」の部分が大きいので、他に迷惑をかけないためにも、ユーザー自身でパスワードをしっかり設定して、保守していくことが大事です。
本記事では、Windowsのパスワード設定・変更方法および、忘れてしまった時の対処について説明します。
なお、ここで言うWindowsのパスワードとは、起動時に入力を求められ、そのPC自体にログインする「ログインパスワード」に限定します。
LANやインターネットへのログインパスワードとは異なりますので、ご了承ください。
目次
1.Windowsのパスワードの設定・変更方法
1.パスワードの必要性
冒頭でも触れましたが、
- 個人情報の漏えいを防ぐ
- 会社情報の漏えいを防ぐ
上記観点から、Windowsにパスワードを設定することは非常に重要というか、もはや必須事項です。
中身を直接覗かれることを防止するだけでなく、ネットワーク経由の不正アクセスに対しても有効です。
1台のPCを複数人で使用している場合、たとえ家族間でも各個人ごとにユーザーとパスワードを設定しておくと、プライバシー保護になります。
オフィス等で使う社内PCでは、情報漏えい等発生すると自分だけでなく会社全体に迷惑をかけることになりますので、そうならないよう対処しておくことが重要です。
パスワード設定は、その第一歩です。
2.推測されにくいパスワードとは?
推測されにくいパスワードとは、どのようなものを指すのでしょうか。
単純にセキュリティの観点から言うと、英数字や記号を適当に組み合わせたものがベストですが、それだと自分自身も忘れてしまう恐れがあります。
忘れるからと言って、メモをPCに貼り付けておくのも良くありません。
自分にしかわからないルールを作り、それに則ったパスワードにするのがベストでしょう。
文字の種類はいろいろ組み合わせる
数字のみ、英数小文字のみといったものではなく、英小文字(a~z)、英大文字(A~Z)、数字(0~9)、記号を組み合わせたものにしましょう。
推測されやすいものは避ける
ATM(自動現金預け払い機)に、「暗証番号は誕生日など、推測されやすいものは避けましょう」などど書かれているのを見られたことがあると思いますが、Windowsのパスワードでも同じことが言えます。
推測されやすいパスワードとは、自分の誕生日、名前、電話番号など、あなたのことを知っている方なら容易に推測がつくようなものです。
また、”password”など、英単語そのままというのもあまり良くありません。
文字数を多くする
文字数があまりにも少ないと、その分パスワードを破られる確率も高くなります。
できれば10文字以上が望ましいと思われます。
ルールを作る
とは言われても、じゃあどうすればいいの?という方は、自分だけのルールをつくってしまう方法があります。
例えば、
- 1.アルファベットを一つづつずらす
- “password”→”qbttxpse”
- 全部変えると入力が大変ですので、最初の3文字だけ変えるとか、工夫が必要かもしれません。
- 2.母音を省く
- “yamadakoichi”→”ymdkch”
- 短くなりますので、これだけではあまりよくありません。
- 3.iを1,aを@,o(オー)を0(ゼロ)にする
- “yamadakoichi”→”[email protected]@[email protected]”
上記は一般的な方法ですが、これらを組み合わせることで強力なパスワードができます。
また、変わった方法として
- 4.覚えたい英単語を足して入れ、覚えたら他のものに変える
- 英語学習者しか必要ないかもしれませんが、毎日入力していたらイヤでも覚えられます。
- 単語だけだと危ないので、1.~3.で作ったパスワードに追加する形にします。
など、いろいろ考えられます。
大事なのは、一つだけの方法に頼るのではなくいろいろ組み合わせることと、パスワードそのものを忘れてしまっても思い出せる「法則」を自分で決めておくこと、そして、その法則は誰にも言わないこと、です。
また、パスワードは同じものを使い続けるのではなく、定期的に変更することも重要です。
WindowsOSバージョンごとのパスワード再設定方法
Windows11でパスワードを再設定する方法
Windows11におけるパスワード再設定の手順は次の通りです。
- 「スタート」ボタンを選択
- 「すべてのアプリ」を選択
- 「設定」を選択
- 「アカウント」を選択
- 「サインインオプション」を選択
- 「設定」を選択
- 「アカウント」を選択
- 「開始」を選択
- 「パスワード」の「変更」を選択
- 新しいパスワードを登録する
これで現在のパスワードから新しいパスワードに変更することができました。
Windows11でPINコードを使ってログインする方法
暗証番号ではなく、4桁以上のPINコードでログインするように設定することも可能です。手順は下記の通りです。
- 「設定」ページいn移動
- 「アカウント」を選択
- 「サインインオプション」を選択
- PINを選択して作成
PINコードは設定した端末のみで有効であるため、他のパソコンから遠隔で入力されてもログインされることがありません。そのため、パスワードよりも漏洩した時のリスクを減らすことができます。
パスワード/PIN入力なしでログインできるようにする方法
セキュリティの観点では致命的な問題がありますが、Windowsではパスワード/PIN入力なくログインすることも可能です。設定手順は下記の通りです。
- スタートメニューを表示する
- 検索バーに「netplwiz」と入力
- 検索結果に表示されたアイコンを選択
- パスワード/PIN入力を省略したいユーザーを選択
- 「ユーザーがこのコンピューターを使うには、ユーザー名とパスワードの入力が必要」のチェックを外す
- 「OK」を選択
- 「自動サインイン」のポップアップが表示されるのでパスワードを入力
これで起動してパスワードやPIN入力なくWindowsを利用開始できます。
WindowsXPとVistaのパスワード設定・変更方法
(筆者はWindowsXP/Vistaの環境がありませんので、文字のみでご了承ください)
- 「スタート」をクリックし、メニューより「コントロールパネル」を選択します
- 「ユーザーアカウント」をクリックします
- 「サインインオプション」より、該当ユーザーをクリックします
- 「パスワードを作成する」をクリックします
- 「新しいパスワードの入力」および「新しいパスワードの確認入力」欄に、新しいパスワードを入力します
Windows7のパスワード設定・変更方法
(筆者はWindows7の環境がありませんので、文字のみでご了承ください)
- 「スタート」をクリックし、メニューより「コントロールパネル」を選択します
- 「ユーザーアカウントと家族のための安全設定」をクリックします
- 「ユーザーアカウント」をクリックします
※環境によっては、2.は不要で1.→2.となる場合があります。 - 「ユーザーアカウントの変更」ウインドウが開きますので、「個人用パスワードの変更」をクリックします
- 「現在のパスワード」に現在のパスワードを、「新しいパスワード」と「新しいパスワードの確認」に、新しいパスワードを入力して、「パスワードの変更」ボタンをクリックします