指紋認証と聞くと何を思い浮かべますか。
映画などでも使われていますが、会社のセキュリティ、銀行の生態認証、パソコンそしてスマホと、実際に使われている方も多いのではないでしょうか。指紋認証はセキュリティも高く、さまざまなことに応用できるため非常に便利です。
指紋認証付きスマートフォンも登場していますが、なかには指紋認証が搭載されていないスマホもあり、万が一の際のセキュリティ面が課題です。
また、指紋認証は安全で便利なだけでなく、使用の際に気をつけないといけないこともあります。
ここでは、指紋認証の基礎的な知識や指紋認証対応アプリ、使用の際の注意点などについて紹介します。特に、指紋認証が搭載されていないスマホを使っている方や、これから指紋認証搭載のスマホに変更予定の方はご覧ください。
目次
1.指紋認証とは
「指紋認証」とはどのような認証方法・仕組みなのでしょうか。あたりまえのように使われている指紋認証の基礎的な内容について理解していきましょう。
指紋認証とは
指紋認証とは指紋を利用して本人確認をすることです。スマホの機能として指紋認証を有名にしたのはiPhoneではないでしょうか。それまで指紋認証をしたことがない人も、iPhoneに搭載されたことで、認知度も利用度も上がったといえます。
それまでは、ロック解除の際にパスコードのみ使用していましたが、iPhone5s以降、指紋認証(TouchID)が搭載され、パスコードを毎回入力しなくても指をホームボタンに当てるだけで簡単にロック解除できるようになりました。
ホームボタンの下には指紋センサーがあり、一瞬で、登録している指紋と合致するかを識別します。
現在、さまざまなところで使われている指紋認証システムは、平均照合時間は0.3秒で、他人の指紋と間違う可能性は0.0002%以下とも言われています。
スマホの指紋認証は、セキュリティが高くてロック解除だけでなく、課金の際のサインインに使えるなど使い勝手も非常に良いです。
指紋認証は生体認証のひとつ
指紋認証は「生体認証(バイオメトリクス認証)」と呼ばれるもののひとつで、ほかにも、顔認証や、虹彩認証、静脈認証などがよく使われています。
iPhoneでは顔認証も搭載されましたが、「双子を判別できなかったよ」という投稿が有名となり広まりました。公の場では、ライブ会場やテーマパークで顔認証で導入がされていますが、マスク着用が常用となっている昨今ではなかなか普及が難しいところです。
虹彩認証は一卵性双生児でも判別ができると言われているもので、Android端末の富士通社製arrowsシリーズに搭載されています。
指紋認証のメリット・デメリット
スマホのセキュリティとして有効な指紋認証ですが、メリットとともやはりデメリットもあります。
指紋認証のメリット
・指紋を登録した当人しかロック解除ができない
・指1本で解除ができるので、マスク着用時に顔認証で困ることがない
・カメラを向ける、のぞき込む等の動作の必要がなく解除できる
指紋認証のデメリット
・冬場の乾燥時期に指紋が読み取れずロックが解除できにくい
・指紋が薄いタイプの人はロック解除が安定しづらい
・手袋装着時はロックができない
手を使って認証するタイプではありがちです。登録した指のケガやひび割れでも解除が難しくなります。何本も登録できる機種であれば、左右にわけてそれぞれ登録しておくことをおすすめいたします。最近の手袋では、指先だけ出せるものもありますが、いずれにしても冬場は要注意ですね。
指紋認証が搭載されていない場合はロックアプリを使おう
指紋認証が搭載されているスマホであれば、持ち主しかロック解除ができないため、万が一の際も他人に勝手にアプリを使われたり見られる心配がありません。
しかし、指紋認証が搭載されていないスマホもあり、その場合は、万が一の際に他人からアプリを開かれて簡単に個人情報を見られたり、課金されたりするリスクがあります。
紛失した際でも安心できるように、指紋認証でロック解除できるアプリを使うのも1つの方法です。
2.おすすめの指紋認証ロックアプリ4選
ここでは、AndroidスマホやiPhoneで使える指紋認証に対応したおすすめアプリを紹介します。特にパスワード管理アプリは各サイトへのログインを指紋認証ででき、強力なパスワードも自動で生成してくれる優れものです。
1Password
1Passwordは各サイトへログインする際にIDやパスワードを自動入力してくれるため、ログインの度に手入力する必要がありません。
複雑なパスワードを生成してくれて、暗証番号や秘密の質問などにも対応しています。1Passwordを使えば、ログイン時は指紋認証を行うため、本人でないとログインすることはできません。
iPhone、Androidスマホだけでなく、iPadやPCにも対応しています。
指紋認証アプリケーションロック
Android用のロックアプリです。指紋認証やパターン認証に対応しており、パターンが間違って入力されると警告音が鳴って、スマホを持っている人物の写真を撮る機能もあります。
国産アプリロック プライバシーガード
海外のアプリはなんとなく不安だったり、英語が得意ではない方には、やはり安心な日本製のアプリはいかがでしょうか?国産アプリロック プライバシーガードは、アプリを暗証番号、指紋認証でロックします。
パスワードの入力を連続5回まちがえると、内側カメラで操作者を撮影してくれる機能がついているので、誰が触ったかわかります。
アプリにロックをするため、ホーム画面をロックしないようにご注意ください。日本語でサポートを受けられるのも魅力的です。
Enpass Password Manager
Enpass Password Managerは、さまざまなパスワードを管理してくれるパスワードアプリです。
強力なパスワードを自動で作成するため安心ですし、TouchIDに対応しています。iCloudやDropbox、Google Drive、OneNoteなど、すべてのデータ・クラウドどデバイスをシンクロします。
軍隊レベルの暗号化で万全なセキュリティとなっており、万が一他人にアプリを使われそうになっても安心です。
App Store:Enpass Password Manager
LOCK MEMO
「LOCK MEMO」はパスコードを設定できるメモアプリです。
人には見られたくない重要な機密情報などをメモしておきたい場合、標準のメモアプリだと端末自体の鍵を突破されてしまうと自由に見られてしまう可能性があります。
「LOCK MEMO」ではパスコードや指紋認証、顔認証でメモアプリ自体にロックをかけることができますので、二重で鍵をかけることができ、より厳重にメモの内容を保存することができます。
3.指紋認証ロックの注意点
非常にセキュリティが高く、スピーディーにロック解除をしてくれ便利な指紋認証ですが、注意点もあります。特に、ここで紹介する注意点は、現実味を感じられないかもしれませんが、考えられる危険としてしっかりと把握しておいていただきたい内容です。
1.指紋は採取可能
指紋認証で気をつけなければならないのが、多くの人が指紋をいろいろなところに残していることです。
ドアノブやスマホ、パソコン、手すり、ペン、財布、パソコン、、、など、至る所に指紋が残っており、採取されて悪用されないとも限りません。
また、最近テレビなどでも放送されていますが、写真に写る時にピースサインをするのも危険です。写真をアップすることで指紋を識別し悪用する人が出てこないとも言い切れません。
このように、いろいろな手段を使って指紋を採取することができるため「指紋認証だから大丈夫」と油断することは危険です。ロックを解除されて悪用されるかもしれないという考えを持ち、スマホを紛失しないようにしっかりと管理しましょう。
2.指紋は変えられない
指紋認証の良いところでもあり悪いところでもあるのですが、指紋は一人ひとり違い、変えることはできません。
そのため、本来はその人でしかロック解除できないものですが、採取された場合はいつでもロックを解除されて悪用される恐れがあります。
パスコードであれば、仮に他人にバレてもすぐに変更すれば安心できますが、指紋認証の場合は指紋を変更できないため防ぎようがありません。
3.意識がない時に勝手に開けられる
指紋認証で恐いのが意識がない時に勝手にロックを解除される恐れがあることです。
特にお酒を飲んで泥酔している時や就寝中は、意識がはっきりとしていないため注意が必要です。指を当てるだけで簡単にロックを解除され、個人情報を盗まれたり、悪用される恐れがあるため十分に注意しなければなりません。
4.指を怪我した際に開けられない
指紋認証に対応できるのは登録している指紋のみです。すべての指でロック解除できるわけではありません。
そのため、登録している指を怪我してしまうと、認証できなくなりロック解除ができなくなる可能性があります。指を怪我しないように注意することと、指紋認証以外のパスコードなどの設定もしておきましょう。
まとめ
指紋認証はセキュリティも高く非常に便利な機能です。1度経験するとその便利さに指紋認証なしのスマホは考えられなくなります。
しかし、指紋認証には気をつけなければならないこともたくさんあり、特にこれからの時代は注意が必要です。指紋を採取すれば多くの情報を盗めるため、将来的には指紋を盗むような犯罪が主流になるかもしれません。油断しすぎないように注意して使っていきましょう。