インターネットの発達により、自宅にいながらでも様々なことができるようになった現代。Amazonなどの通販サイトからYoutubeを含む動画配信サイトまで、日常生活に欠かせないサービスがインターネット上に存在します。
そんな中、Webサイトを開くとたまに見かけるのがエラー表示。何らかの原因でページが見られない状態のときに表示されるもので、解決しないと目的のサービスが利用できないのが難点です。
今回はそのエラー表示の中でも「401エラー」についてご紹介。ITに関する専門用語がいくつか登場しますが、この記事を読んで不意に見かける「401エラー」表示に対処し、Webサイトの閲覧を諦めないようにしてください。
401エラーとは

Webサイトが何らかの原因で表示されない場合は、HTTPステータスコードと呼ばれる数値が掲載されたページが自動的に返されます。
この数値を意味を知っていれば表示されない原因は把握したも同然なので、今回は「401」について初心者の方でもわかりやすいよう詳しく解説。
401エラーとは
ページが見つからない場合に表示される「404 Not Found」や、サーバーのキャパシティを超えたときに見られる「503 Service (Temporarily) Unavailable」など、日々インターネットを使っているとエラーメッセージは必ず見かけます。
このとき見られる3桁の数字とそれに続く英語の表示は「HTTPステータス」と呼ばれ、HTTPステータス内にある3桁の数字は「HTTPステータスコード」が正式名称。HTTPステータスとは、Webサイトにアクセスする際にサーバ上で行われた処理の結果を表します。
中でも400番台や500番台のHTTPステータスコードは、Webサイトにエラーが生じたことを意味します。以上より、401エラーはWebサイトにアクセスする際に発生した、HTTPステータスコードが401番のエラーです。
401エラーが表示される仕組み
パソコンに慣れていなかったりWebサイトに関する知識が乏しかったりすると、ページの閲覧に失敗した際に表示されるエラーメッセージを見て「訳の分からない数字や英語が出てきた…」と混乱してしまうかもしれません。
しかし、エラーメッセージが表示される仕組みを知ることでエラーの意味や対処法を理解することができるので、詳しく見ていきましょう。
私たちは普段から様々なWebサイトを閲覧しますが、Webサイトにアクセスする側のコンピュータをクライアントと呼び、Webサイトを管理する側のコンピュータをサーバといいます。
実は、私たちがインターネット上のサイトを閲覧できるのはクライアントとWebサーバがやり取りしているからであり、この通信は「HTTP通信」と呼ばれます。
HTTP(Hypertext Transfer Protocol)とは、インターネット上でクライアントとWebサーバが相互に通信するための手続きや約束事を示すもの。なお、通信における約束事のことをプロトコル(protocol)といい、HTTPはその代表例です。
HTTPのほかには、ファイル転送に使われるFTP(File Transfer Protocol)、メールのやり取りに使用するSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)といったプロトコルがあります。
HTTP通信の流れを簡単に言うと、クライアントがWebサーバに要求し、サーバがそれに応答するというもの。
HTTP通信における要求とは、クライアントがリクエスト情報(閲覧しようとしているWebサイトのURLや、クライアント自身の情報)をサーバに渡すことです。
応答とはWebサーバが要求に対してレスポンス情報(コンテンツ(Webサイト)やコンテンツの構成情報、サーバ自身の情報)をクライアントに送ることをいいます。
要は、「このWebサイトを見せてくれ」とクライアントからWebサーバに要求し、Webサーバから「OK。そのWebサイトを見せよう」と応答が来ると私たちは目当てのWebサイトを閲覧できる仕組み。
しかし、Webサーバからくる応答はポジティブなものばかりではありません。
応答の際にクライアントに送られるレスポンス情報にはこちらが要求したコンテンツと一緒に、先ほど紹介したHTTPステータスが含まれるのですが、エラーを意味するHTTPステータスが送られてきた場合にサイトが閲覧できずエラーメッセージが表示されてしまいます。
今回紹介している401エラーのHTTPステータスは「401 Unauthorized」です。Unauthorizedは「権限がない」「公的な認可が無い」などの意味の英語であり、リクエスト時にはWebサイトを閲覧する権利がクライアントにないということを表します。
クライアントの要求に対してWebサーバが(そのままでは)クライアントにWebサイトの閲覧を認めることができないと判断した場合、HTTPステータス「401 Unauthorized」がレスポンス情報としてクライアントに送られた結果、401エラーが表示されるというのが全貌でした。
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