インターネット上で扱われる圧縮ファイルは、Zip形式が広く用いられています。Zip形式はパスワードを付けてファイルを圧縮することができ、パスワードを知っているひとだけが展開できるようにすることが可能です。
OS XではZip形式のファイルを圧縮・展開する方法が標準搭載されています。パスワード付きのZipファイルを展開することも標準機能で可能です。しかし、パスワード付きのZipファイルを作成するには一手間かけなければなりません。
本稿では、Macでパスワード付きZipファイルを作成するアプリケーションと、その手順を紹介します。
スポンサーリンク
通常のZipファイルを作成する方法
OS Xは、パスワード付きではない、通常のZipファイルを作成する機能が標準搭載されています。まずは通常のZipファイルを作成する手順を紹介します。
1. Finderで圧縮したいファイル、フォルダを選択します。
2. 右クリック(トラックパッドの二本指クリック、あるいはControl-クリック)でコンテキストメニューを出し、「”filename”を圧縮」メニュー(「filename」は選択したファイル、フォルダの名前)をクリックします。
これで同じフォルダに圧縮されたZipファイルが作成されます。
複数ファイル、フォルダを選択して圧縮することも可能です。その場合はコンテキストメニューの「N項目を圧縮」メニュー(「N」は選択した項目数)をクリックします。
ふつうのZipファイルを作成する方法はこれだけです。Zipファイルを作成する方法が標準搭載されているので、とてもシンプルです。
パスワード付きZipファイルを作成する方法
パスワード付きのZipファイルを作成する方法は、GUIでは標準搭載されていません(後述のターミナルを用いる方法を使えば標準で可能です)。
本稿ではパスワード付きのZipファイルを作成できるアプリケーション「Password Zipper Lite」を紹介します。

Password Zipper LiteはMac App Storeからダウンロードできる無料アプリケーションで、かんたんな操作でパスワード付きZipファイルを作成することができます。
1. Mac App StoreからPassword Zipper Liteをダウンロード
2. Password Zipper Liteを起動
3. Password Zipper Liteのウィンドウから「Add..」ボタンをクリックし、圧縮したいファイルを選択し、「Create」ボタンをクリックします。
4. 作成するZipファイルの名前を入力します。
5. Zipファイルが保存されるフォルダを選択します。
6. パスワードを入力します。無料のPassword Zipper Liteでは、パスワードは4文字までしか指定できません。無料のPassword Zipper Liteで機能を試し、気に入ったら5文字以上のパスワードを指定できる有料版「Password Zipper」の購入を考えてみてはいかかでしょうか?
以上がPassword Zipper Liteを用いたパスワード付きZipファイルの作成方法です。
ターミナルからパスワード付きZipファイルを作成する
ターミナルの使用に慣れている方は、標準搭載されている「zip」コマンドを使うことでパスワード付きZipファイルを作成することができます。
ターミナルで、
$ zip -e zipfile.zip filename
とコマンドを実行することでパスワード付きZipファイルを作成することができます。「zipfile.zip
」で作成するZipファイル名を、「filename
」で圧縮するファイル名を指定します。
フォルダをZip圧縮する場合は
$ zip -er zipfile.zip folder
とします。「zipfile.zip
」で作成するZipファイル名、「folder
」で圧縮するフォルダ名を指定します。
どちらも、コマンド実行後にパスワードを指定するプロンプトが出るので、パスワードを入力することでパスワード付きZipファイルを作成することができます。
まとめ
本稿では、Macでパスワード付きZipファイルを作成する方法を紹介しました。
まずはパスワード付きではないふつうのZipファイルをOS Xの標準機能を用いて作成する方法を、次に「Password Zipper Lite」という無料アプリケーションを用いたパスワード付きZipファイルの作成方法を紹介しました。
また、アドバンスドな内容としてターミナルを用いたパスワード付きZipファイルの作成方法を紹介しました。
Macでパスワード付きZipファイルを作成する必要がある場合に、本稿の手法を参考にしてみてはいかがでしょうか。