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【2026年最新版】Excelのパワークエリが動かない・更新できない原因と対処法

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Excelのパワークエリ(Power Query)で「クエリが更新できない」「データの取得と変換が表示されない」「エラーが出て動かない」といったトラブルに悩んでいませんか?

パワークエリはExcelに搭載されたデータ取得・加工の強力な機能ですが、データソースの変更やプライバシーレベルの設定、バージョンの違いなど、さまざまな原因で突然動かなくなることがあります。特にファイルの移動や共有、Officeのアップデート後にトラブルが発生しやすく、原因の特定に時間がかかるケースも少なくありません。

この記事では、Excelのパワークエリが動かない・更新できない主な原因と、それぞれの具体的な対処法を初心者にもわかりやすく解説します。Excel 2016/2019/2021/Microsoft 365の違いにも触れていますので、お使いのバージョンに合わせて確認してください。

この記事でわかること

  • パワークエリ(Power Query)の基本的な仕組みと役割
  • パワークエリが動かない・表示されない7つの主な原因
  • クエリの更新が失敗するときの具体的な対処法(ステップ形式)
  • プライバシーレベル設定によるブロックの解消方法
  • OLE DBプロバイダー不足の解決手順
  • Excel 2016/2019/2021/365ごとの機能差と注意点
  • パワークエリでよくあるエラーメッセージの意味と対応表

そもそもパワークエリ(Power Query)とは?

対処法の説明に入る前に、パワークエリの基本的な仕組みを押さえておきましょう。仕組みを理解しておくと、トラブルの原因を特定しやすくなります。

パワークエリの基本機能

パワークエリ(Power Query)は、Excelに標準搭載されたデータ取得・変換ツールです。Excelの「データ」タブにある「データの取得と変換」グループからアクセスできます。

主な機能は以下の通りです。

  • 外部データの取得:CSV、テキストファイル、Webページ、データベース、PDFなどからデータを取り込む
  • データの変換・加工:列の削除・追加、データ型の変更、フィルタリング、並べ替え、結合(マージ)など
  • 自動更新:一度設定した取得・変換手順を記録し、ボタン一つで最新データに更新できる
  • 複数データの統合:複数のファイルやシートを一つのテーブルにまとめる

簡単に言えば、「面倒なデータ整理の手順を一度記録しておけば、次からはワンクリックで同じ処理を繰り返せる」という機能です。VBAマクロを書かなくても、GUIの操作だけで複雑なデータ処理を自動化できるのが大きなメリットです。

パワークエリの仕組み(なぜエラーが起きるのか)

パワークエリは内部的に以下の流れで動作しています。

ステップ 処理内容 エラーが起きやすい場面
1 データソースへの接続 ファイルのパス変更、サーバー停止、認証期限切れ
2 データの読み込み ファイル形式変更、文字コード不一致
3 変換ステップの実行 列名の変更、データ型の不一致、列の削除
4 Excelシートへの出力 シートの保護、メモリ不足

このどのステップでも問題が起きるとクエリ全体がエラーとなります。つまり、パワークエリのエラーを解決するには「どのステップで問題が起きているか」を特定することが第一歩です。

パワークエリが動かない・更新できない7つの主な原因

パワークエリのトラブルにはさまざまなパターンがありますが、大きく分けると以下の7つが主な原因です。

番号 原因 よくある症状 頻度
1 データソースのパス・場所が変更された 「データソースが見つかりません」エラー 非常に多い
2 元データの列名・構造が変わった 「列 ‘○○’ が見つかりません」エラー 非常に多い
3 プライバシーレベルの設定がブロック 「Formula.Firewall」エラー 多い
4 認証情報の期限切れ・変更 「資格情報が必要です」「アクセスが拒否されました」 多い
5 バックグラウンド更新の設定問題 更新ボタンを押しても変化がない やや多い
6 OLE DBプロバイダーの不足 「プロバイダーが登録されていません」エラー やや多い
7 Excelのバージョン・アップデートの問題 「データの取得」メニューが表示されない バージョンによる

それでは、各原因の詳しい内容と対処法を順番に見ていきましょう。

【対処法1】データソースのパス・場所を修正する

パワークエリのエラーで最も多いのが、参照しているファイルやフォルダの場所が変わってしまったケースです。ファイルを別のフォルダに移動したり、共有ドライブのパスが変更になったりすると、クエリが接続先を見失ってエラーになります。

エラーメッセージの例

  • 「DataSource.Error: ファイル ‘C:\Users\…’ が見つかりませんでした。」
  • 「DataSource.Error: ファイルにアクセスできません」
  • 「指定したパスが見つかりません」

対処手順

ステップ1:Excelを開き、上部メニューの「データ」タブをクリックします。

ステップ2:「データの取得と変換」グループにある「データソース設定」をクリックします。(Excel 2016では「クエリと接続」→ 右クリック → 「プロパティ」から確認)

ステップ3:表示されたダイアログで、問題のあるデータソースを選択し、「ソースの変更」ボタンをクリックします。

ステップ4:ファイルパスを正しい場所に修正します。例えば、C:\Users\旧ユーザー名\Documents\data.csvC:\Users\新ユーザー名\Documents\data.csv に変更するなどです。

ステップ5:修正が完了したら「OK」を押し、「データ」タブ → 「すべて更新」でクエリを再実行します。

ポイント:共有フォルダやOneDriveのパスは、PCの環境によって表記が異なる場合があります。例えば、OneDriveの同期フォルダは「C:\Users\ユーザー名\OneDrive」の場合と「C:\Users\ユーザー名\OneDrive – 会社名」の場合があります。正確なパスをエクスプローラーのアドレスバーからコピーしましょう。

Power Query エディターから直接修正する方法

データソース設定画面だけでなく、Power Query エディターから直接修正することもできます。

ステップ1:「データ」タブ →「クエリと接続」パネルで、問題のあるクエリをダブルクリックして Power Query エディターを開きます。

ステップ2:右側の「適用したステップ」パネルで、一番上にある「ソース」ステップをクリックします。

ステップ3:数式バーにファイルパスが表示されるので、直接パスを編集して正しい場所に書き換えます。

ステップ4:「ホーム」タブの「閉じて読み込む」をクリックして変更を適用します。

【対処法2】元データの列名・構造の変更に対応する

パワークエリは変換ステップの中で列名を直接参照しているため、元データの列名が変更されたり、列の順番が入れ替わったりすると、エラーが発生します。

エラーメッセージの例

  • 「Expression.Error: 列 ‘○○’ がテーブルに見つかりませんでした。」
  • 「Expression.Error: キー ○○ がテーブルの行と一致しませんでした。」

対処手順

ステップ1:問題のあるクエリをダブルクリックしてPower Query エディターを開きます。

ステップ2:右側の「適用したステップ」パネルで、エラーが出ているステップを特定します。エラーのあるステップにはアイコンに警告マークが付きます。

ステップ3:エラーのステップを選択すると、数式バーに該当する処理が表示されます。ここで旧い列名を新しい列名に書き換えます。

ステップ4:もし列自体が削除されている場合は、そのステップ自体を右クリック →「削除」で取り除きます。

ステップ5:修正後、「ホーム」タブの「閉じて読み込む」で変更を確定します。

予防策:元データの列名はなるべく変更しないようにしましょう。どうしても変更が必要な場合は、パワークエリ側の参照先も忘れずに修正してください。また、元データをExcelのテーブル機能(Ctrl+T)で定義しておくと、列の追加・削除に対してパワークエリがより柔軟に対応できます。

【対処法3】プライバシーレベルの設定を見直す

パワークエリでは、異なるデータソース同士を結合(マージ)する際に、プライバシーレベルの制限によってクエリがブロックされることがあります。これはセキュリティのための仕組みですが、社内利用で問題ない場合は設定を変更することで解決できます。

エラーメッセージの例

  • 「Formula.Firewall: クエリ ‘○○’ はプライバシー レベルにより、データ ソースにアクセスできません。」
  • 「このデータ ソースの組み合わせのプライバシー レベルが原因でエラーが発生しました」

対処手順(方法A:プライバシーレベルを無視する設定)

ステップ1:Excelを開き、「データ」タブをクリックします。

ステップ2:「データの取得」ドロップダウンから「クエリ オプション」を選択します。(バージョンによっては「データの取得と変換」→「クエリ オプション」)

ステップ3:左側のメニューから「プライバシー」(「現在のブック」の下にある項目)をクリックします。

ステップ4:「プライバシー レベルを無視して、パフォーマンスを向上させる可能性があります」にチェックを入れます。

ステップ5:「OK」を押して設定を保存し、クエリを再更新します。

注意:この設定はブック単位で適用されます。プライバシーレベルを無視する設定は、社内環境など信頼できるデータソースのみを扱う場合に限って使用してください。外部のWebデータや不特定のデータソースを結合する場合は、個別にプライバシーレベルを適切に設定することをおすすめします。

対処手順(方法B:各データソースのプライバシーレベルを個別に設定する)

ステップ1:「データ」タブ → 「データの取得」→「データ ソース設定」を開きます。

ステップ2:プライバシーレベルを変更したいデータソースを選択し、「アクセス許可の編集」をクリックします。

ステップ3:「プライバシー レベル」のドロップダウンから、適切なレベルを選択します。

プライバシーレベル 意味 使用場面
プライベート 他のデータソースと結合できない(最も制限的) 個人情報や機密データ
組織 同じ「組織」レベル同士のみ結合可能 社内データ同士の結合
パブリック どのデータソースとも結合可能(最も緩い) 公開データ、Webから取得したデータ

ステップ4:結合したい両方のデータソースのプライバシーレベルを合わせて設定し、「OK」で保存します。

【対処法4】認証情報(資格情報)を再設定する

データベースやWebサービス、SharePointなどの外部データソースに接続している場合、パスワードの変更やトークンの期限切れによって認証が通らなくなることがあります。

エラーメッセージの例

  • 「DataSource.Error: アクセスが拒否されました。」
  • 「資格情報が必要です」
  • 「認証に失敗しました」

対処手順

ステップ1:「データ」タブ →「データの取得」→「データ ソース設定」を開きます。

ステップ2:認証に問題があるデータソースを選択し、「アクセス許可の編集」をクリックします。

ステップ3:「資格情報」セクションの「編集」ボタンをクリックします。

ステップ4:新しいユーザー名とパスワード、またはOAuthトークンなどの認証情報を入力し直します。

ステップ5:「保存」→「OK」で設定を完了し、クエリを再更新します。

ポイント:SharePointやOneDrive for Businessに接続している場合、組織のセキュリティポリシーで定期的にパスワードの変更が求められるため、認証切れが発生しやすいです。パスワード変更後は忘れずにパワークエリの資格情報も更新しましょう。

認証情報をリセットしてやり直す方法

認証情報の修正だけではうまくいかない場合、一度資格情報を完全に削除してから再設定するとうまくいくことがあります。

ステップ1:「データ ソース設定」で問題のあるデータソースを選択します。

ステップ2:「アクセス許可のクリア」ボタンをクリックして資格情報を削除します。

ステップ3:クエリを更新すると認証のプロンプトが再表示されるので、正しい情報を入力します。

【対処法5】バックグラウンド更新とクエリプロパティを確認する

「すべて更新」ボタンを押してもデータが変わらない、更新されたように見えないという場合は、バックグラウンド更新の設定が原因の可能性があります。

よくある症状

  • 「すべて更新」をクリックしても一瞬で完了してデータが変わらない
  • VBAマクロから RefreshAll を実行しても、クエリの更新が完了する前に次の処理に進んでしまう
  • 複数のクエリがある場合、一部だけ更新されない

対処手順

ステップ1:「データ」タブの「クエリと接続」をクリックして、右側にクエリ一覧パネルを表示します。

ステップ2:問題のあるクエリを右クリックし、「プロパティ」を選択します。

ステップ3:「接続のプロパティ」ダイアログが開きます。以下の設定を確認してください。

設定項目 推奨設定 説明
バックグラウンドで更新する チェックを外す(手動更新を確実にしたい場合) チェックが入っていると、更新が非同期で行われるため、完了前に操作が進んでしまう
定期的に更新する 必要に応じてチェック 指定した間隔(分単位)で自動更新する
ファイルを開くときにデータを更新する チェックを入れる(最新データを常に使いたい場合) ブックを開いた際に自動でクエリを更新する

ステップ4:特に「バックグラウンドで更新する」のチェックを外すことで、手動で「すべて更新」を押した際に更新が確実に完了してから次の操作に進むようになります。

ステップ5:VBAマクロで RefreshAll を使っている場合は、バックグラウンド更新をオフにするか、以下のようにクエリの完了を待つコードを使用します。

Sub RefreshAllQueries()
    Dim conn As WorkbookConnection
    For Each conn In ThisWorkbook.Connections
        conn.OLEDBConnection.BackgroundQuery = False
    Next conn
    ThisWorkbook.RefreshAll
End Sub

【対処法6】OLE DBプロバイダーをインストールする

古い形式のExcelファイル(.xls や .xlsb)やAccessデータベース(.mdb / .accdb)をパワークエリで読み込もうとした際、必要なOLE DB(ODBC)プロバイダーがインストールされていないとエラーが発生します。

エラーメッセージの例

  • 「The ‘Microsoft.ACE.OLEDB.12.0’ provider is not registered on the local machine」
  • 「OLE DB プロバイダーが見つかりません」
  • 「外部テーブルが有効な形式ではありません」

対処手順

ステップ1:Microsoft公式サイトから「Microsoft Access Database Engine」をダウンロードします。

検索で「Microsoft Access Database Engine 2016 Redistributable」と検索し、Microsoftのダウンロードページからインストーラーを入手してください。

ステップ2:ダウンロードしたインストーラーを実行します。このとき、お使いのExcelのビット数(32ビットか64ビット)と同じバージョンを選ぶことが重要です。

Excelのビット数の確認方法:
Excelを開く →「ファイル」→「アカウント」→「Excelのバージョン情報」をクリック → 一番上の行に「32ビット」か「64ビット」と表示されます。

ステップ3:インストール完了後、PCを再起動します。

ステップ4:Excelを開き、パワークエリを再度更新して、エラーが解消したか確認します。

ファイル形式を変換して回避する方法

OLE DBプロバイダーのインストールが難しい場合は、元のファイル形式を変更することで対処できる場合があります。

  • .xls(旧形式)→ .xlsx(新形式)に変換:ファイルを開いて「名前を付けて保存」→ ファイル形式で「.xlsx」を選択
  • .mdb(旧Access形式)→ .accdb(新形式)に変換:Accessがある場合、開いて新形式で保存

新しいファイル形式であれば、OLE DBプロバイダーが不要な場合が多いため、この方法で解決するケースも少なくありません。

【対処法7】Excelのバージョン・アップデートに起因する問題を解決する

パワークエリの機能はExcelのバージョンによって対応状況が異なります。また、Officeのアップデートによって一時的に不具合が発生することもあります。

Excelバージョン別のパワークエリ対応状況

Excelバージョン パワークエリの搭載状況 主な制限事項
Excel 2010 / 2013 アドインとして別途インストール必要 古いバージョンのため一部機能が使えない
Excel 2016 標準搭載(「データの取得と変換」) PDFの取り込み不可、一部コネクタなし
Excel 2019 標準搭載 ファジーマージ不可、PDFの取り込み不可
Excel 2021 標準搭載 一部の新機能が利用不可
Microsoft 365(旧Office 365) 標準搭載(常に最新版に更新) 全機能利用可能(ファジーマージ、PDF取り込み等も対応)
Excel for Mac 2016 / 2019 非対応 パワークエリは利用不可
Microsoft 365 for Mac 一部対応(機能は限定的) 外部データソースの一部が利用不可

「データの取得と変換」が表示されない場合

ステップ1:まず、お使いのExcelのバージョンを確認します。「ファイル」→「アカウント」で表示されます。

ステップ2:Excel 2010/2013の場合は、Microsoft公式サイトからPower Queryアドインをダウンロードしてインストールします。「Microsoft Power Query for Excel」で検索してください。

ステップ3:Excel 2016以降で表示されない場合は、COMアドインが無効になっている可能性があります。「ファイル」→「オプション」→「アドイン」→「COMアドイン」→「設定」で「Microsoft Power Query for Excel」にチェックが入っているか確認してください。

Officeアップデート後にパワークエリが動かなくなった場合

2025年8月のOfficeアップデートなど、特定のアップデートの後にパワークエリに不具合が発生することが報告されています。この場合は以下の対処法が有効です。

対処法A:最新の修正アップデートを適用する

  1. 「ファイル」→「アカウント」→「更新オプション」→「今すぐ更新」をクリック
  2. 最新のパッチが適用されるのを待ち、Excelを再起動

対処法B:Officeの修復インストールを実行する

  1. Windowsの「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開く
  2. 「Microsoft Office」または「Microsoft 365」を見つけて「変更」をクリック
  3. 「クイック修復」を選択して実行(それでも直らない場合は「オンライン修復」を実行)
  4. 修復完了後、PCを再起動してExcelを開き直す

その他のよくあるトラブルと解決方法

クエリの更新が非常に遅い場合

パワークエリの更新が何分もかかって終わらない場合は、以下を確認してください。

  • 不要なステップを削除する:Power Query エディターで「適用したステップ」を確認し、使っていないステップがあれば削除する
  • フィルターを早い段階で適用する:データの絞り込み(フィルター)を変換ステップのできるだけ最初の方に配置し、処理対象のデータ量を減らす
  • 不要な列を早めに削除する:必要のない列は最初のステップ付近で削除すると処理が速くなる
  • クエリを分割する:複雑なクエリは複数の小さなクエリに分割し、中間テーブルとして読み込む

「接続専用」クエリが更新されない場合

パワークエリには「接続専用」(ワークシートに読み込まず、接続情報だけを保持する)設定があります。この場合、「すべて更新」では更新されないことがあります。

解決方法:「クエリと接続」パネルで該当クエリを右クリック →「読み込み先」→「テーブル」を選んでワークシートに出力するように変更するか、右クリック →「更新」で個別に更新します。

「クエリが実行されなかったか、データ モデルにアクセスできません」エラー

このエラーは特にデータモデル(Power Pivot)を使用している場合に発生することがあります。

  • データモデルへの読み込みをオフにして、通常のテーブルとして読み込むことで回避できる場合があります
  • ピボットテーブルの総計(Grand Totals)やサブ集計(Subtotals)を非表示にすると解決するケースもあります
  • Officeの最新アップデートを適用して修正パッチが含まれていないか確認しましょう

パワークエリのよくあるエラーメッセージ一覧と対応表

パワークエリで表示される主なエラーメッセージとその原因・対処法をまとめました。エラーが出た際はこちらの表を参考にしてください。

エラーメッセージ 主な原因 対処法
DataSource.Error: ファイルが見つかりません ファイルの移動、名前変更 対処法1でパスを修正
Expression.Error: 列が見つかりません 元データの列名変更、列削除 対処法2でステップを修正
Formula.Firewall エラー プライバシーレベルの不一致 対処法3でプライバシー設定を見直し
アクセスが拒否されました 認証期限切れ、パスワード変更 対処法4で認証情報を再設定
OLE DBプロバイダーが登録されていません Access Database Engine未インストール 対処法6でプロバイダーをインストール
DataFormat.Error: 外部テーブルが有効な形式ではありません ファイル形式の不一致、ファイル破損 ファイル形式を.xlsxに変換、ファイル再保存
クエリのタイムアウト データ量が多すぎる、サーバー負荷 フィルターで対象データを絞り込む
データ モデルにアクセスできません Officeアップデートの不具合 対処法7でアップデート適用、修復実行

よくある質問(FAQ)

Q1. パワークエリはどのバージョンのExcelから使えますか?

パワークエリはExcel 2016以降のWindows版で標準搭載されています。Excel 2010/2013でも、Microsoftの公式サイトから無料のアドインをダウンロード・インストールすることで利用可能です。なお、Excel for Mac 2016/2019ではパワークエリは利用できません。Microsoft 365 for Macでは一部の機能が利用可能ですが、Windows版より制限があります。

Q2. 「すべて更新」を押しても何も変わりません。なぜですか?

いくつかの原因が考えられます。まず、クエリの「バックグラウンドで更新する」がオンになっていると、更新が裏で実行されるため完了が分かりにくいことがあります。また、元データに変更がなければ当然結果も変わりません。さらに、「接続専用」設定のクエリは「すべて更新」の対象外になることがあります。対処法5を参考に、クエリのプロパティを確認してみてください。

Q3. パワークエリで取り込んだデータが一部しか表示されません。

パワークエリの変換ステップの中でフィルターが設定されている可能性があります。Power Query エディターを開き、「適用したステップ」を1つずつクリックして確認してください。また、元データの範囲が特定のセル範囲に限定されている場合、新しく追加されたデータが範囲外になっているケースもあります。元データをExcelのテーブル(Ctrl+T)に変換しておくと、行の追加に自動対応できます。

Q4. 他の人にExcelファイルを渡したらパワークエリがエラーになります。

最も多い原因は「データソースのパスが異なる」ことです。パワークエリはファイルの絶対パス(例:C:\Users\自分のユーザー名\Documents\data.csv)を記録しているため、別のPCではパスが一致せずエラーになります。共有する場合は、データソースのパスを共有フォルダのパスに変更するか、相対パスを使うようにパワークエリの数式(M言語)を工夫する必要があります。

Q5. パワークエリのエラー表示が英語で、内容がよく分かりません。

パワークエリのエラーメッセージは英語で表示されることが多いですが、本記事の「エラーメッセージ一覧と対応表」を参照して、エラーの冒頭部分(DataSource.Error、Expression.Error、Formula.Firewall など)で種類を判別できます。また、エラーメッセージをそのままWeb検索すると、具体的な解決策が見つかることが多いです。

Q6. Formula.Firewallエラーが出ますが、プライバシー設定をどうすればいいですか?

Formula.Firewallエラーは、異なるプライバシーレベルのデータソースを結合しようとした際に発生します。対処法としては、「クエリ オプション」の「プライバシー」設定から「プライバシー レベルを無視する」にチェックを入れるのが最も簡単です。ただし、この設定はブック単位で適用されるため、機密データを扱う場合は個別にプライバシーレベルを設定することをおすすめします。詳しくは対処法3をご覧ください。

Q7. パワークエリの更新が非常に遅いです。速くする方法はありますか?

パワークエリの処理速度を改善するには、以下の方法が効果的です。1)必要のない列を最初のステップで削除する、2)フィルター(行の絞り込み)をステップの早い段階に配置する、3)複雑なクエリを複数の小さなクエリに分割する、4)テキスト型の列をできるだけ数値型に変換する。これらの工夫により、処理するデータ量を減らして速度を向上させることができます。

Q8. Macでパワークエリは使えますか?

Excel for Mac 2016およびExcel 2019 for Macではパワークエリはサポートされていません。Microsoft 365 for Macでは一部のパワークエリ機能が利用可能ですが、Windows版と比べると対応データソースが限られるなどの制限があります。本格的にパワークエリを使いたい場合は、Windows版のExcelを使用することをおすすめします。

Q9. パワークエリで作ったクエリを別のブックにコピーできますか?

直接的なコピー機能は用意されていませんが、以下の方法で移行できます。1)Power Query エディターでクエリを右クリック →「詳細エディター」を開き、表示されるM言語のコードをコピーする、2)移行先のブックでPower Query エディターを開き、「空のクエリ」を作成して「詳細エディター」にコードを貼り付ける。ただし、データソースのパスは新しい環境に合わせて修正する必要があります。

Q10. Officeのアップデート後にパワークエリが急に動かなくなりました。

Officeのアップデートによりパワークエリに不具合が発生するケースは過去にも報告されています。まずは「ファイル」→「アカウント」→「更新オプション」→「今すぐ更新」で最新の修正パッチを適用してください。それでも直らない場合は、Windowsの「設定」→「アプリ」からOfficeの「修復」を実行してみてください。「クイック修復」でも直らない場合は「オンライン修復」を試しましょう。

まとめ

この記事では、Excelのパワークエリ(Power Query)が動かない・更新できない場合の7つの主な原因と対処法を解説しました。

原因 対処のポイント
データソースのパス変更 「データソース設定」からパスを修正
元データの列名・構造の変更 Power Query エディターでステップを修正
プライバシーレベルのブロック プライバシーレベルを無視する設定に変更
認証情報の期限切れ データソース設定から資格情報を再入力
バックグラウンド更新の設定 クエリプロパティでバックグラウンド更新をオフ
OLE DBプロバイダー不足 Access Database Engineをインストール
Excelバージョン・アップデートの問題 アップデート適用、Officeの修復を実行

パワークエリのトラブルは、「どのステップで問題が起きているか」を特定することが解決の第一歩です。エラーメッセージの内容をよく読み、本記事の対処法を1つずつ試してみてください。

特に、ファイルの移動やフォルダの名前変更後、Officeのアップデート後、別のPCでファイルを開いたときにエラーが発生しやすいので、これらのタイミングではパワークエリの動作確認を忘れずに行いましょう。

パワークエリを正しく設定・管理できれば、日々のデータ処理を大幅に効率化できます。エラーが出ても慌てず、原因を一つずつ切り分けて対処していきましょう。

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