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5Gなのに遅い!4Gより遅くなる原因と、今すぐ試せる改善策まとめ【iPhone・Android対応】

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5Gなのに遅い!4Gより遅くなる原因と、今すぐ試せる改善策まとめ【iPhone・Android対応】

「せっかく5Gスマホに買い替えたのに、なんだか通信が遅い…」「4Gのときのほうが速かった気がする」——そんなモヤモヤを感じていませんか?

実はこれ、あなただけの問題ではありません。日本全国で多くのユーザーが同じ悩みを抱えています。5Gの人口カバー率は**2025年3月時点で98.4%**に達していますが、「5G」とスマホに表示されていても、実際の通信速度が4Gと変わらない、むしろ遅い——ということは珍しくないのです。

この記事では、5Gが4Gより遅くなる原因をわかりやすく解説し、自分ですぐに試せる改善策をステップごとに紹介します。さらに「正しい速度の測り方」や「ケース別のトラブルシューティング」まで丁寧に解説するので、ITに詳しくなくても大丈夫。最後まで読めば「なるほど、そういうことだったのか!」とスッキリするはずです。


まず知っておきたい:5Gの「理想」と「現実」のギャップ

5Gの理論上の最大速度は最大20Gbps。これは4G(LTE)の約20倍にあたり、2時間の映画を数秒でダウンロードできる計算です。

ただしこれは、実験室レベルの「理論上の最大値」であり、街中で常に達成される速度ではありません。国際電気通信連合(ITU)の技術要件(IMT-2020)でも、ピークデータレートや体感速度の目標値はあくまで「評価目的の要件」として示されており、「現実の速度を保証する」ものではないことが明記されています。

日本での実際の5G速度は、2025年の測定データによると平均128〜168Mbps程度です。4Gの平均(50〜80Mbps程度)よりは速いものの、「20倍」にはほど遠い数字で、場所や状況によっては4Gの50Mbpsを下回ることもあります。

では、なぜこんなことが起きるのでしょうか?


5Gの速度は「5つの要素」が組み合わさって決まる

5Gの速度は、以下の「5つ」の要素が合わさって決まります。どこか一箇所でもボトルネック(詰まり)があると、表示が5Gでも4Gより遅くなることは十分起こり得ます。

  1. 電波(無線)の強さと質
  2. 基地局の混雑・設備
  3. 基地局からインターネットまでの経路(バックホール)
  4. 端末の設定・機種
  5. 測定方法

この記事では、これらの要素に関連する主な原因をすべて解説します。


原因の優先度マップ:まず何から見るべきか?

以下の表で「影響の大きさ」と「自分で対処できるか」を確認できます。優先度が高い順に取り組むのがおすすめです。

原因 影響度 自分で対処できる? 優先度
周波数帯の違い(なんちゃって5G/Sub6/ミリ波) 一部可
電波の遮蔽(窓・壁・地下)
ネットワーク設定(5G Auto/ON、省電力設定など)
測定方法の誤り(正しく速度を測れていない)
端末の5G対応バンド・性能 一部可
基地局密度・エリア整備状況
キャリアの混雑時速度制御 回避は可
NSA/SA方式の違い 一部可
ソフトウェア更新
SIM・プランの問題 一部可
発熱(サーマルスロットリング) 中〜高
バックホール(基地局の先)の制約 低〜中

5Gが4Gより遅くなる原因を詳しく解説

原因①:「なんちゃって5G」問題——電波の種類で速度が全然違う

5Gが遅くなる原因の中で最も大きな影響を持つのが、これです。

5Gの電波には大きく分けて3種類があります。わかりやすくするために「水道のホース」に例えて説明します。


【ミリ波(28GHz帯):消防ホースのような超高速電波】

最も速い5G電波で、理論上は数Gbpsの通信が可能な「超高速・超太い」電波です。

しかし、とにかく届く範囲が狭い。基地局から200〜500メートル程度しか届かず、壁・ガラス・人の体・木の葉でさえ電波を遮ってしまいます。雨や湿気にも弱い、繊細な電波です。

さらに日本では、iPhoneがミリ波に非対応(アメリカ向けモデルのみ対応)という事情もあり、ミリ波が使われるのはスタジアムや駅のホームなどのごく限られた場所だけです。


【Sub6(3.7GHz〜4.5GHz帯):庭のホースのような中速電波】

本来の「5Gらしい速度」を出せる電波帯で、実際の速度は100〜600Mbps程度。壁もある程度通り抜けられます。

日本政府の資料によると、Sub6基地局のカバー範囲は200m〜1km程度の目安です。各キャリアとも整備を進めていますが、まだ十分とは言えない状況です。


【転用5G(700MHz〜2.1GHz帯):じょうろのようなゆっくり電波】

ここが最も重要なポイントです。日本の5Gカバー率98.4%の大部分を占めているのが、実はこの「転用5G」、別名「4G転用5G(DSS)」です。

これはもともと4Gで使っていた電波を、5G規格に”看板を付け替えた”ものです。DSS(Dynamic Spectrum Sharing)という仕組みで、4G車と5G車が同じ道路を交互に走るようなイメージ。交通整理のぶん効率が落ち、専用の5G帯域に比べてピークスループットが低くなりやすいというトレードオフがあります。

スマホの画面には「5G」と表示されますが、実質的な速度は4Gとほぼ同じ——これがネット上で「なんちゃって5G」と呼ばれる現象であり、ユーザーの期待と現実のギャップを生む最大の原因です。


【周波数と「届きやすさ・太さ」のイメージ図】

届く距離(長)  ────────────────────────────────────►  届く距離(短)
壁に強い(強)  ────────────────────────────────────►  壁に弱い(弱)

4G(例:800MHz帯など)    :約1〜5km(目安)← 遠くまで届きやすい
5G Sub6(3.7/4.5GHz帯)   :200m〜1km(目安)← エリア整備が効くが屋内では落ちやすい
5G ミリ波(28GHz帯)      :約50m(目安)  ← 近距離は太いが、遮蔽にとても弱い

「距離が短い=悪い」ではなく、近距離での超高速通信を実現するための設計です。ただし、屋内では届きにくくなります。


原因②:5G基地局の整備状況——キャリアによって差が大きい

2025年3月時点の各キャリアの5G基地局数を見てみましょう。

キャリア 5G基地局数(総数) Sub6基地局数
au(KDDI) 約110,000局 約41,600局(業界最多)
ソフトバンク 約104,000局 約12,500局
NTTドコモ 約52,500局 約33,500局
楽天モバイル 約35,100局 約19,600局

注目すべきは、基地局の「総数」と「Sub6基地局数」の差です。ソフトバンクは総数10万局超ですが、Sub6は約12,500局。残りの多くは転用5Gの基地局です。一方、auはSub6だけで4万局以上を整備しており、「本物の5G」体験ができるエリアが比較的広いと言えます。

また、5G対応端末が実際に5Gに接続できている時間の割合を見ると、最も高いキャリアでも38%程度。つまり5Gスマホを使っていても、実際に5Gにつながっている時間は4割程度で、残り6割は4Gで通信しているのが現実です。

さらに、都道府県ごとの格差も大きく、大阪や神奈川の5Gカバー率は99.9%ですが、一部の地方県では88%台にとどまっています。


原因③:屋内では5Gの電波が届きにくい——電波は「壁が苦手」

家の中で「5Gが遅い」と感じる方は多いですが、これは物理的な理由があります。

電波は音に似た性質があって、低い音(低周波)は壁を通り抜けやすく、高い音(高周波)は壁で遮られやすいです。5GのSub6(3.7GHz)やミリ波(28GHz)は周波数が高いため、4Gのプラチナバンド(700〜900MHz)に比べて、壁・コンクリート・Low-Eガラス(断熱性の高い窓)で大きく減衰します。

3GPPという国際標準化団体の技術文書(TR 38.901)にも、材料別に周波数が上がるほど透過損失が増えるモデルが明示されており、屋内侵入損失(O2I)として正式に扱われています。

屋内遮蔽のイメージ:

[基地局] )))))))  ──(屋外)──  |窓|  ──(屋内)──  |壁|  ──(部屋の奥)
                 ↑ 同じ「5G」でも、ここで "通れる電波" が変わる

・複層ガラス / Low-Eガラス:周波数が上がるほど損失が増える
・コンクリート壁:周波数が上がるほど損失が急増
・鉄筋コンクリートのマンション:5G電波がほぼ遮断されることも

結果:
 → 屋外ではSub6/ミリ波が掴めても、屋内では信号品質が低下して速度ダウン
 → 「弱い5G」にしがみつくと、強い4Gより遅くなることがある

特に鉄筋コンクリートのマンション、断熱性能の高い住宅ではこの問題が顕著です。「窓際では速いのに部屋の奥で遅い」という場合、原因はほぼここです。


原因④:NSA方式の落とし穴——5Gが4Gに「おんぶ」されている

少し技術的な話ですが、とても重要なので丁寧に説明します。

現在の日本の5Gは、ほとんどがNSA(ノンスタンドアローン)方式で運用されています。

イメージとしては「受付(制御)を4Gが担当し、データを5Gでも流す2階建て構造」です。4Gという”アンカー”(土台)に5Gが乗っかって動いているため、4G側が混んでいたり不調だと、5G側がいくら立派でも全体が詰まります。ひどい場合はスマホに「5G」と表示されているのに実質的にデータが流れない、ということさえ起こります。

一方、SA(スタンドアローン)方式は受付も通路も全部5Gの”新館”。4Gアンカーの影響を受けません。au公式でも「NSAは混雑しやすい4G通信をベースにしているため速度が遅くなる場合がある」一方、「SAは常に高速の5G通信が利用できる」と説明されています。

実際の速度差も明確で、調査によるとSAの平均ダウンロード速度は252〜323Mbps、NSAは156Mbps前後で、1.7〜2倍の差があります。

ただし、SAを利用するには契約申し込み・SIM交換・端末のソフトウェア更新が必要になるケースもあります(au・ソフトバンク・ドコモはSA提供中、楽天モバイルは2026年開始予定)。手続きの手間があるため、まずは他の対策を試してからエスカレーションする形が現実的です。


原因⑤:5Gと4Gの切り替えが頻繁に起きる——信号が赤と青を繰り返す交差点

5Gエリアはまだ「点」でしかありません。移動中や5Gエリアの端にいると、スマホは5Gと4Gの電波を行ったり来たりします(「ハンドオーバー」と呼ぶ)。

切り替わるたびに一瞬通信が途切れ、頻繁に繰り返されると体感として「遅い」「引っかかる」と感じます。特にミリ波エリアではカバー範囲が数十メートルしかないため、数歩歩いただけで5G→4G→5G→4G…と激しく切り替わる「ピンポン現象」が発生します。こういった場合は、安定した4Gにいたほうがよほど快適です。


原因⑥:ネットワークの混雑——5Gでも渋滞は起こる

5Gは高速ですが、道路と同じで利用者が多ければ渋滞します。各キャリアとも「混雑時に速度制御を行う」と公式に説明しています。

  • ドコモ:利用者が多い場所(駅など)や時間帯(夜など)で混み合う場合をFAQで案内
  • ソフトバンク:混雑時に「通信量が多い回線から順に、他回線と同水準まで一時的に制御し、混雑緩和で解除する」と説明
  • au:一定期間に大量通信がある場合に「混雑する時間帯に速度制限をする場合がある」とFAQで案内
  • 楽天モバイル:混雑回避・公平提供の目的で「最適化」「輻輳制御」を行う可能性がある旨を注意事項に記載

特に以下のタイミングでは混雑しやすくなります。

  • 平日の昼12時〜13時(昼休みにスマホを使う人が集中)
  • 夕方〜夜21時頃(帰宅後のピーク時間帯)
  • 大規模イベント・駅・繁華街(同じ基地局に多数ユーザーが集中)

このような状況での対策は「直す」より「避ける」が現実的です。大容量ダウンロードは時間帯をずらす、どうしても必要なら Wi-Fi へ退避する、などが有効です。


原因⑦:スマホの発熱(サーマルスロットリング)

5G通信は4Gに比べてスマホの発熱が大幅に増えます。5Gモデムは複数のアンテナを同時に使い複雑な信号処理を行うため、消費電力が大きく、端末が熱くなりやすいのです。

スマホが一定の温度(約45〜50℃)を超えると、内部の保護機能が働きCPUやモデムの動作を制限します。これを「サーマルスロットリング」と言い、通信速度が30〜70%も低下することがあります。

2025年のテストでは、5Gで大容量データ通信を20〜26分続けると、多くの機種で高温警告が表示された結果も出ています。

特に発熱しやすい状況は以下の通りです。

  • 充電しながら5G通信を使っている
  • 厚手の手帳型ケースをつけている
  • 直射日光の下で使っている
  • ゲームや動画視聴など負荷の高いアプリを同時に使っている
  • 夏場の屋外

原因⑧:バッテリー節約モードが5Gを制限している

意外と見落としがちなのがこれです。5G通信は4Gよりバッテリー消費が大きいため、省電力モードがONになると自動的に5Gをオフにして4Gに切り替える仕組みが多くのスマホに搭載されています。

iPhoneの「低電力モード」、Androidの「バッテリーセーバー」がオンの場合、5Gエリアにいても4Gで接続されることがあります。「なんだか急に遅くなった」と感じたら、まず省電力モードを確認しましょう。

特にiPhoneの「5G Auto(スマートデータモード)」は、「体感差が少ないと判断した場面で自動的にLTEへ切り替えてバッテリーを節約する」設計で、Appleの公式サポート文書にも明記されています。つまり「表示が5G=常に高速」でも、「表示が4G=常に遅い」でもありません。


原因⑨:SIMカードやプランの問題

以下のケースでは、そもそも5Gの本来の速度が出ない可能性があります。

古いSIMカード:5G以前のSIMでは、5GのSA方式(特に)に対応していないことがあります。特にauやソフトバンクでは、5G SA利用に「SA対応SIMへの交換」が必要なケースがあると公式FAQで説明されています。長年同じSIMを使っている方は確認してみましょう。

データ通信量の上限超過:月間のデータ容量を使い切ると、5Gでも4Gでも通信速度が大幅に制限されます(多くの場合、最大1〜3Mbps程度に)。「急に遅くなった」という場合は、まず通信量をチェックしてください。

5G対応プランでない:古いプランのままでは5Gが利用できないことがあります。プラン変更が必要なケースも。

eSIMのプロファイル崩れ:楽天モバイルなどのeSIM利用者では、eSIM再発行後のプロファイルが正しく適用されていないと通信に影響することがあります。


原因⑩:バックホールの制約——基地局の「先」が細い

スマホはスマホ↔基地局(無線)だけでなく、「基地局 → バックホール → コア網 → インターネット → 相手サーバ」という長い経路を通ります。この経路のどこかが細いと、無線が高速5Gでも速度が出ません。

基地局のバックホール(基地局からコア網をつなぐ回線)は整備コストが高く、光ファイバーが理想ですが、地形等の都合で難しい場合は無線バックホールが使われ、速度のネックになることもあります。ソフトバンクがミリ波を活用したバックホール実証を行った事例も、この問題の重要性を示しています。

「同じ場所でも相手サーバによって速度が違う」「夜だけ遅い」などは、無線以外(経路/混雑)の疑いを強めるサインです。家庭での打ち手は限られますが、キャリアへの問い合わせにつながる証拠として知っておくと役立ちます。


速度を正しく測る:同条件の比較なしには原因がわからない

対策に入る前に、「正しい測り方」を知っておくことが重要です。速度テストは「体重計」のようなもの。1回だけではブレが大きく、測り方次第で全く違う結果が出ます。

測定のNGパターン

  • Wi-FiがONのまま測る(Wi-Fiの速度を測ってしまう)
  • 1回だけ測る(ブレで正確な判断ができない)
  • 5Gと4Gを別の日・別の場所で比較する(条件がそろわない)
  • アプリをバックグラウンドで動かしたまま測る(他の通信が邪魔する)

ツールによっても測定方式(TCP接続数など)が異なり、同じ回線でも結果の意味が変わることが研究でも示されています。「どのアプリが正しいか」より、「同じアプリで同条件で比較する」ことが最優先です。

正しい測定手順(最小セット)

  1. Wi-FiをOFFにする(設定 → Wi-Fi → オフ)
  2. 場所を固定する(最初は「いつも遅いと感じる場所」)
  3. 同じアプリで3回測り、中央値を見る
  4. 「5G接続で3回」「4G固定で3回」を同じ場所・同じ時間で比較する
  5. 「屋外」でも同じように3回ずつ測る

おすすめの速度測定アプリ

アプリ 特徴
Speedtest(Ookla) 近傍サーバを自動選択。最も広く使われており、比較の基準に最適
FAST.com(Netflix) Netflixのサーバで測定。動画ストリーミングの体感に近い
nPerf ブラウジング/ストリーミング測定や履歴保存も可能
OpenSignal 実ユーザー体験に基づく指標を設計・公開

今すぐ試せる!改善策をステップで解説

ここからは、実際に試せる対策を「かんたん(優先度A)」「やや上級(優先度B)」「キャリア・専門家案件(優先度C)」の3段階に分けてご紹介します。上から順に試していくのがおすすめです。


【優先度A:今すぐ10分・0円でできること】

まず試すべきは「端末が掴む基地局・周波数・混雑状態」を変える、手軽な操作です。

ステップ1:機内モードをオン→15秒→オフ(所要時間:30秒)

スマホのネットワーク接続がリセットされ、5Gの電波をつかみ直します。パソコンを再起動して不具合を直すのと同じイメージです。

iPhoneの場合:

  1. 画面右上隅から下にスワイプ → コントロールセンターを開く
  2. ✈️飛行機アイコンをタップ → オレンジ色になればON
  3. 15秒ほど待つ
  4. もう一度タップ → OFF
  5. ステータスバーに「5G」が表示されるか確認

Androidの場合:

  1. 画面上端から下にスワイプ → クイック設定パネルを開く
  2. 「機内モード」をタップ → ON
  3. 15秒ほど待つ
  4. もう一度タップ → OFF
  5. 通信アイコンを確認

ステップ2:端末を再起動する(所要時間:1〜2分)

一時的なソフトウェアの不具合やメモリの問題がリセットされます。

iPhone(X以降): 音量ボタンのどちらかとサイドボタンを同時に長押し → 「スライドで電源オフ」が表示されたらスライド → 30秒待ってからサイドボタンを長押しして起動

Android: 電源ボタンを長押し → 「再起動」をタップ

ステップ3:省電力モードをオフにする(所要時間:30秒)

省電力モードは5Gを制限する原因になります。

iPhoneの場合: 「設定」→「バッテリー」→「低電力モード」をオフ

Androidの場合: 「設定」→「バッテリー」→「バッテリーセーバー」(または「省電力モード」)をオフ

ステップ4:データ通信量を確認する(所要時間:1分)

キャリアの公式アプリで、当月のデータ使用量を確認しましょう。

キャリア アプリ名
NTTドコモ My docomo
au My au
ソフトバンク My SoftBank
楽天モバイル my 楽天モバイル

データ容量を使い切っていた場合は、追加データの購入やプランの変更を検討してください。

ステップ5:電波の良い場所に移動して比較する(所要時間:5〜10分)

窓際に移動する(5Gの電波は壁を通りにくい)→ 屋外に出る(屋内遮蔽を完全に排除)

この比較で「屋外だと5Gが速いのに屋内だけ遅い」なら、原因はほぼ遮蔽系(壁・窓・建材)と確定します。この場合の対策は「窓際の定位置で使う」「部屋の奥で遅い時はLTE固定にする」が現実的です。

逆に「屋外でも5Gが4Gより遅い」なら、混雑・制御・周波数帯(転用5G)などが主犯の可能性が高まります。


【優先度B:30〜60分、設定を見直す】

ステップ6:5G/4Gの接続設定を切り替えて比較する

5Gが不安定な場合、一時的に4Gに固定すると通信が安定することがあります。同じ場所・同じアプリで「5G Auto → 5G ON → LTE固定」の順に3回ずつ速度を測って比較してみましょう。

iPhoneの場合:

「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「音声通話とデータ」

設定 意味 おすすめの場面
5G Auto(初期設定) 体感差が少ない時は自動的にLTEへ切替 普段使い
5G ON 常に5G接続を維持 大容量DL・動画視聴時の比較用
4G(LTE) 5Gを使わず4Gのみ 5Gが不安定な場所での安定化

Androidの場合(メーカーによって異なります):

  • Google Pixel / 標準Android: 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」→「優先ネットワークの種類」
  • Samsung Galaxy: 「設定」→「接続」→「モバイルネットワーク」→「ネットワークモード」
  • Sony Xperia・Sharp AQUOS: 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「モバイルネットワーク」→「優先ネットワークの種類」

不安定な5Gにしがみつくより、安定した4Gのほうが結果的に快適です。

ステップ7:キャリア設定アップデートを確認する(iPhoneのみ)

iPhoneには、キャリアが配信する「キャリア設定アップデート」があり、通信の最適化や新機能の追加を行います。iOSの更新とは別物で、これだけで通信が改善するケースもあります。

確認方法: 「設定」→「一般」→「情報」をタップ → アップデートが利用可能な場合、ポップアップが自動で表示される → 「アップデート」をタップ

5G SA(スタンドアローン)の利用準備として、端末ソフトウェアを最新版にすることをキャリアが案内しているケースもあります(auの5G SA案内内で明記)。

ステップ8:OSをアップデートする(所要時間:5〜30分)

古いOSには5G関連のバグが含まれている場合があります。

iPhoneの場合: 「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」

Androidの場合: 「設定」→「システム」→「システムアップデート」

Wi-Fi環境で、バッテリー残量が50%以上あるときに行いましょう。

ステップ9:発熱対策を行う

スマホが熱くなっている場合、サーマルスロットリングで速度が制限されている可能性があります。

すぐにできる対策:

  • スマホケースを一時的に外す(特に手帳型は熱がこもりやすい)
  • 充電しながらの使用をやめる
  • 直射日光を避ける
  • 使っていないアプリを閉じる
  • 涼しい場所に5分ほど置いて休ませる

⚠️ 絶対にやってはいけないこと: 冷蔵庫・保冷剤での急冷はNG。急激な温度変化でスマホ内部に結露が発生し、故障の原因になります。


【優先度C:最終手段・設定のリセット】

ステップ10:APN設定を確認する

APN(アクセスポイントネーム)は、スマホがインターネットに接続するための設定です。大手キャリアで購入した端末は通常自動設定されますが、格安SIM(MVNO)利用者や他社端末への乗り換え時は設定がずれている場合があります。

主なAPN一覧:

キャリア APN
NTTドコモ(spモード) spmode.ne.jp
au uno.au-net.ne.jp
ソフトバンク plus.4g
楽天モバイル rakuten.jp

Androidでの確認方法: 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」→ キャリア名をタップ →「アクセスポイント名」

iPhoneの場合: 大手キャリアはSIM挿入で自動設定。MVNOの場合は各社サイトからAPN構成プロファイルをダウンロード・インストール。「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」からインストール済みプロファイルを確認できます。

ステップ11:SIMカードを差し直す

SIMカードの物理的な接触不良で通信が不安定になることがあります。

  1. スマホの電源を切る
  2. SIMピンでトレイを取り出す
  3. SIMカードの金属端子を柔らかい布でやさしく拭く
  4. 正しい向きでトレイに戻して差し込む
  5. 電源を入れて接続状態を確認

ステップ12:ネットワーク設定をリセットする

最終手段です。Wi-Fiのパスワードなども消去されますので、事前にメモしておきましょう(写真・アプリなどのデータは消えません)。

iPhoneの場合: 「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」→ パスコード入力 → 実行

Androidの場合: 「設定」→「システム」→「リセットオプション」→「Wi-Fi、モバイル、Bluetoothをリセット」

Samsung Galaxyの場合: 「設定」→「一般管理」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」


それでも改善しないなら——キャリアへ問い合わせよう

すべての対策を試しても改善しない場合は、キャリアのサポートに相談しましょう。基地局側の問題や回線の設定ミスが原因だったというケースもあります。

問い合わせ前に準備したい情報

スムーズに対応してもらうために、以下を手元に用意しておくと効果的です。「証拠(ログ)」があるほど話が早くなります。

  1. 日時(ピーク時間かどうかの判断材料に)
  2. 場所(屋内/屋外/駅/地下など)
  3. 4G固定と5Gでの速度測定結果のスクリーンショット
  4. スマホの機種名・モデル番号・OSバージョン
  5. 契約プラン名(5G対応プランかどうか)
  6. 試した対処法の一覧

各キャリアの問い合わせ先

キャリア 電話番号
NTTドコモ 151(ドコモ携帯から)/ 0120-800-000
au 157(au携帯から)/ 0077-7-111
ソフトバンク 157(SB携帯から)/ 0800-919-0157
楽天モバイル my楽天モバイルアプリ内チャット / 050-5434-4653

問い合わせ前に、各キャリアの公式サイトやX(旧Twitter)公式アカウントで障害情報を確認しておくのもおすすめです。

5G SAへの移行を検討する

NSA方式の限界を感じる場合は、SA(スタンドアローン)方式への移行も選択肢です。ただし、「LTE固定 vs 5G」の比較ログを取り、改善余地が大きいと判断してから手続きするのが賢いやり方です。

キャリア SA対応状況
NTTドコモ 提供中(申込が必要)
au 提供中(SA対応SIMへの変更が必要。変更手数料あり)
ソフトバンク 提供中(SA対応USIMへの交換が必要)
楽天モバイル 2026年開始予定

よくある疑問(FAQ)

Q. 「5Gマーク」が出ているのに遅いのは故障ですか?

A. 故障とは限りません。NSA(4Gアンカー)方式、周波数帯(Sub6/ミリ波/転用5G)の違い、屋内侵入損失、混雑時の速度制御など、様々な要因で速度が落ちることがあります。この記事のチェックリストを順に試してみてください。

Q. 「5G SA」にすれば必ず速くなりますか?

A. SAは4Gアンカー由来の制約を減らせるため、条件によって改善が期待できます。ただし、電波が弱い・屋内遮蔽・基地局混雑・バックホールの詰まりが原因なら、SAだけで万能に解決するわけではありません。また、SA利用には契約申込やSIM交換が必要なケースもあります。

Q. 速度テストは速いのに、動画やSNSが遅いのはなぜ?

A. 速度テストは「一時的に回線を最大限使えるか」を測るものです。一方、体感速度は「相手サーバの状態」「経路の混雑」「遅延(レイテンシ)」なども影響します。FAST.com(Netflixのサーバで測定)を使うと、ストリーミング体感に近い測定ができます。また、速度テストのアプリによってTCP接続数などの測定方式が異なり、結果の意味が変わることも覚えておきましょう。

Q. iPhoneの「5G Auto」は遅くなる設定ですか?

A. 遅くするための設定ではありません。体感差が小さい場面でLTEへ切り替えてバッテリーを節約し、必要なときは自動で5Gに戻る設計です。Appleの公式文書でもその動作が明記されています。切り分け目的なら、一時的に「5G ON」「LTE固定」にして比較すると、設定・切替ロジックの影響が見えてきます。


ケース別:よくある「遅い」パターンと対処法

ケース①:マンション室内で5Gが遅いが、玄関外では速い

状況: リビングで5G表示だが動画が止まる。玄関外やベランダで測ると速度が出る。

原因: 典型的な屋内侵入損失(壁・窓)の問題。周波数が高いSub6やミリ波ほど遮蔽の影響を受けやすく、3GPPのモデル文書でも整合する挙動です。

対処: 窓際の定位置で使う。部屋の奥で遅いときはLTE固定に切り替えて体感で選ぶ(5Gに固執しない)。


ケース②:繁華街の夕方だけ、5Gが4Gより遅くなる

状況: 日中は問題ないが、夕方〜夜にかけて5Gでも遅い。

原因: ピーク時間帯の混雑と、各キャリアが実施する混雑時の速度制御の影響が濃厚です。

対処: 大容量ダウンロードは時間帯をずらす。どうしても必要ならWi-Fiへ退避。テザリング用途なら固定回線へのオフロードも検討。


ケース③:速度テストの結果が毎回バラバラで、何を信じればよいか分からない

状況: Speedtestは速いのに別アプリでは遅い。または日によって極端に変わる。

原因: テストサーバの選び方、測定方式(TCP接続数)によって数値の意味が変わります。研究でも、測定ツールによって結果の解釈が変わることが示されています。

対処: まず「同一アプリ・場所固定・3回測定・中央値で比較」を徹底。FAST.comも併用して動画経路の体感寄りの数字も確認する。


ケース④:NSA方式が気になり5G SAへ移行を検討している

状況: NSAでは4G混雑の影響を受けやすいと感じ、SAを検討中。

注意: SAへの移行前に、「LTE固定 vs 5G」の比較ログを取ることを強くおすすめします。改善余地が大きいと確認してから、契約申込・SIM交換・ソフトウェア更新の手続きに進みましょう。


2025年の日本の5G——現状と今後

「カバー率98%」の裏側

日本の5G人口カバー率は98.4%(2025年3月時点)で、政府目標を2年前倒しで達成しています。しかしこの数字の大部分は転用5Gであり、「本物の5G(Sub6)」が使えるエリアはまだ限られています。

SA方式の普及が速度改善のカギ

SA方式への移行が進めば、速度・安定性は大きく改善します。各キャリアとも基地局の増設・SA展開を急いでおり、NTTドコモは2025年度下期に建設ペースを3倍に引き上げると発表。総務省の計画では2030年度までに全都道府県で5Gカバー率99%を目指す目標が掲げられています。

つまり、5Gの体験は年々確実によくなっていきます。現時点では「5G=常に超高速」ではないことを理解した上で、うまく4Gと使い分けるのが賢い付き合い方です。


まとめ:5Gが遅いときのチェックリスト

# やること 難易度 所要時間
1 Wi-FIをOFFにして、5Gと4Gの速度を同じ場所で3回ずつ比較 ★☆☆ 5分
2 機内モードをON→15秒→OFF ★☆☆ 30秒
3 スマホを再起動する ★☆☆ 1〜2分
4 省電力モード(バッテリーセーバー)をオフにする ★☆☆ 30秒
5 データ通信量が上限を超えていないか確認する ★☆☆ 1分
6 窓際・屋外に移動して速度を比較する(遮蔽の切り分け) ★☆☆ 5〜10分
7 5G Auto / 5G ON / LTE固定で速度を比較する ★★☆ 5〜10分
8 キャリア設定アップデートを確認する(iPhone) ★★☆ 1分
9 OS(ソフトウェア)をアップデートする ★★☆ 5〜30分
10 スマホの発熱対策をする(ケースを外すなど) ★★☆ 5分
11 APN設定を確認する ★★★ 5分
12 SIMカードを差し直す ★★★ 5分
13 ネットワーク設定をリセットする ★★★ 3分+再設定
14 速度測定ログを持ってキャリアに問い合わせる ★★★ 15〜30分

最後にひとこと:

5Gが遅い原因の多くは、あなたのスマホの故障ではなく、5Gインフラがまだ発展途上であることに起因しています。「なんちゃって5G」の存在、NSA方式の限界、基地局整備のエリア格差——これらは時間とともに確実に改善されていきます。

焦らず、このチェックリストを上から順に試してみてください。不安定な5Gにこだわるより4Gに切り替えて安定した通信を確保するのも、立派な対策のひとつです。5Gの本領が発揮される日は着実に近づいています。

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