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【2026年最新版】Synology NASでドライブ健康警告(ドライブ障害)が出る原因と対処法【完全ガイド】

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Synology NASを使用していると、DSM(DiskStation Manager)上で「ドライブの健康状態に問題があります」「注意が必要です」「重大な問題が検出されました」といった警告が表示されることがあります。この警告はドライブのSMART情報やSynology独自のヘルスチェックに基づいて表示されるもので、放置するとデータ消失のリスクがあります。

この記事では、Synology NASでドライブ健康状態の警告が出る原因と、データを守りながら適切に対処する方法を初心者の方にもわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • Synology NASのドライブ健康警告の種類と意味
  • SMART情報の読み方と重要な項目
  • 警告レベルに応じた適切な対処法
  • ドライブ交換の手順とデータ保護の方法
  • 日頃からできるドライブ故障の予防策

Synology NASでドライブ健康警告が出る原因

DSMが表示するドライブ健康警告には、いくつかの原因パターンがあります。

1. SMART値の異常検知

SMART(Self-Monitoring, Analysis, a\u200Bnd Reporting Technology)は、ハードディスクやSSDに内蔵されている自己診断機能です。Synology NASは定期的にSMART値を監視しており、以下の項目で異常値が検出されると警告を表示します。

SMART項目 意味 危険度
Reallocated Sector Count(代替セクタ数) 不良セクタを代替領域に移動した回数 値が増加すると高い
Current Pending Sector Count(保留セクタ数) 読み取りエラーが発生し、代替待ちのセクタ数 値がゼロでないと高い
Uncorrectable Sector Count(修復不能セクタ数) 読み書きできなくなったセクタの数 非常に高い
Power-On Hours(稼働時間) ドライブが通電している累計時間 30,000時間以上で注意
Temperature(温度) ドライブの現在温度 50度以上で警告

2. Synology独自のIronWolf Health Management(IHM)

Seagate IronWolfシリーズのドライブを使用している場合、DSMにはIronWolf Health Management(IHM)という追加の健康診断機能があります。IHMはSMARTよりも詳細な分析を行い、振動、温度変化、読み書きエラーの傾向などから故障を予測します。

3. 不良セクタの蓄積

ドライブの使用年数が増えると、磁気ディスクの表面劣化により不良セクタが増加します。少数の不良セクタであれば代替セクタで対処できますが、代替領域が枯渇すると、データの読み書きに直接影響が出ます。

4. ドライブの互換性問題

Synology NASの互換性リストに記載されていないドライブを使用している場合、正確なSMART情報が取得できず、誤った警告が表示される場合があります。特にSMR(Shingled Magnetic Recording)方式のドライブでは、NAS環境に不向きなため、様々な問題が報告されています。

5. 電源やケーブルの問題

不安定な電源環境やSATAケーブルの接触不良は、ドライブに対する読み書きエラーを引き起こし、SMART値の悪化につながります。突然の電源断もドライブにダメージを与えます。

対処法1:SMART情報を詳しく確認する

警告が出たら、まずSMART情報の詳細を確認して、問題の深刻度を判断しましょう。

ステップ1:ストレージマネージャーを開く

  1. DSMにログインします
  2. 「ストレージマネージャー」を開きます
  3. 左メニューの「HDD/SSD」を選択します
  4. 警告が出ているドライブをクリックします

ステップ2:健康状態の詳細を確認する

  1. 「健康情報」タブをクリックします
  2. SMART情報の各項目を確認します
  3. 特に以下の項目に注目します:
    • Reallocated Sector Count:0以外の場合は注意
    • Current Pending Sector Count:0以外の場合は注意
    • Uncorrectable Sector Count:0以外の場合は要注意

ステップ3:SMARTテストを実行する

  1. 「健康情報」タブの右上にある「SMARTテスト」をクリックします
  2. テストの種類を選択します:
    • クイックテスト:数分で完了。基本的な読み取り確認
    • 拡張テスト:数時間かかるが、ディスク全体を詳細にスキャン
  3. まずはクイックテストを実行し、問題が検出された場合は拡張テストも実行します

対処法2:データの即時バックアップ

ドライブに警告が出ている状態は、いつデータが失われてもおかしくない状況です。何よりも先にバックアップを行いましょう。

バックアップ方法の選択

方法 メリット デメリット
外付けHDD(USB)にコピー 手軽、高速 物理的な保管が必要
Hyper Backupでクラウドへ 遠隔地保管、自動化可能 クラウドストレージの費用
別のSynology NASにレプリカ 復旧が容易 追加のNAS機器が必要
PCにファイルをコピー 追加コスト不要 大容量データは時間がかかる

Hyper Backupでのバックアップ手順

  1. DSMの「パッケージセンター」から「Hyper Backup」をインストールします(未インストールの場合)
  2. Hyper Backupを起動し、「+」ボタンで新しいバックアップタスクを作成します
  3. バックアップ先を選択します(ローカルフォルダー、外付けUSB、クラウドストレージなど)
  4. バックアップ対象のフォルダーを選択します
  5. 「今すぐバックアップ」をクリックして即時バックアップを開始します

対処法3:ストレージプールの修復

RAID構成を使用している場合、不良ドライブの影響でストレージプールが「劣化」状態になることがあります。

ステップ1:ストレージプールの状態を確認する

  1. 「ストレージマネージャー」>「ストレージプール」を開きます
  2. プールの状態を確認します:
    • 正常:問題なし
    • 劣化:ドライブが1台故障したが、冗長性で動作中
    • 損壊:データにアクセスできない状態。至急対処が必要

ステップ2:データスクラブを実行する

データスクラブは、RAID上のデータ整合性をチェックし、修復可能なエラーを自動修復する機能です。

  1. 「ストレージマネージャー」>「ストレージプール」を開きます
  2. 対象のプールを選択し、「操作」メニューから「データ スクラブ」を実行します
  3. スクラブは容量に応じて数時間〜数日かかりますが、NASは通常通り使用できます

対処法4:ドライブの交換

SMART値が深刻な状態の場合やドライブの使用年数が長い場合は、早めにドライブを交換しましょう。

ドライブ交換が必要な判断基準

状態 判断 推奨アクション
Reallocated Sector が 1〜10 経過観察 定期的にSMARTを確認、バックアップ強化
Reallocated Sector が 10以上で増加傾向 交換準備 交換用ドライブを購入し、計画的に交換
Uncorrectable Sector が 1以上 早期交換推奨 即座にバックアップを取り、速やかに交換
稼働時間 50,000時間以上 予防交換推奨 SMART値に異常がなくても計画的に交換
異音がする(カチカチ、ガリガリ) 即座に交換 緊急バックアップ後、直ちに交換

RAID環境でのドライブ交換手順(ホットスワップ対応モデル)

  1. 交換用のドライブを準備します(同じ容量以上のNAS用ドライブ)
  2. DSMの「ストレージマネージャー」>「HDD/SSD」で交換対象のドライブ番号を確認します
  3. NAS本体の該当ドライブベイの番号を確認します(LEDインジケーターで確認可能)
  4. ドライブトレイのロックを解除し、古いドライブを引き抜きます
  5. 新しいドライブをトレイに取り付け、ベイに挿入します
  6. DSMが自動的にRAIDの再構築(リビルド)を開始します
  7. リビルドが完了するまでNASを再起動しないでください(数時間〜1日以上かかります)

重要:RAID 1やSHR(Synology Hybrid RAID)構成の場合、ドライブ1台が故障してもデータは保護されます。ただし、リビルド中に2台目のドライブが故障するとデータが失われるため、リビルド中はNASへの負荷を最小限にしてください。

対処法5:通知設定と定期チェックの設定

問題を早期に発見するために、DSMの通知設定と定期チェックを適切に構成しましょう。

メール通知の設定

  1. DSMの「コントロールパネル」>「通知」を開きます
  2. 「電子メール」タブでメール送信先を設定します
  3. GmailなどのSMTPサーバーを設定します
  4. 「テストメールを送信」で動作確認します

SMARTテストの定期実行スケジュール

  1. 「ストレージマネージャー」>「HDD/SSD」を開きます
  2. 「設定」または「スケジュール」から定期テストを設定します
  3. クイックテスト:毎週実行を推奨
  4. 拡張テスト:毎月実行を推奨

対処法6:NAS環境の最適化

ドライブの寿命を延ばし、故障のリスクを下げるための環境設定を行いましょう。

温度管理

  • NASの設置場所は風通しの良い場所を選びます
  • ドライブ温度が常に40度以下になるよう、ファン設定を調整します
  • DSMの「コントロールパネル」>「ハードウェアと電源」>「全般」でファンモードを「低冷却モード」から「フルスピードモード」に変更できます
  • NASの前後に十分なスペース(最低10cm)を確保します

UPS(無停電電源装置)の導入

突然の停電はドライブにとって大きなダメージになります。UPSを導入することで、停電時に安全にシャットダウンする時間を確保できます。

  1. NASの消費電力に適したUPSを選びます
  2. UPSをUSBケーブルでNASに接続します
  3. DSMの「コントロールパネル」>「ハードウェアと電源」>「UPS」で設定します
  4. 停電検知時の自動シャットダウンを有効にします

推奨ドライブの選択

ドライブシリーズ メーカー 特徴
IronWolf / IronWolf Pro Seagate NAS専用設計。IHM対応。24時間365日稼働対応
WD Red Plus / WD Red Pro Western Digital CMR方式でNAS向け。振動に強い設計
Toshiba N300 東芝 コストパフォーマンスに優れたNAS向けドライブ

注意:デスクトップPC用のHDD(WD BlueやSeagate Barracudaなど)はNAS環境での24時間連続稼働に最適化されていないため、NAS専用ドライブを選びましょう。また、SMR方式のドライブ(WD Red無印の一部モデルなど)はRAID再構築時に問題が発生する可能性があるため、必ずCMR方式のドライブを選択してください。

対処法のまとめ

対処法 優先度 効果 こんな時に
SMART情報の確認 最優先 状況把握 警告が出たらまず最初に
データのバックアップ 最優先 データ保護 SMART確認と同時に
ストレージプールの修復 高い データ整合性の確保 RAID構成で劣化警告が出た時
ドライブの交換 高い 根本的解決 SMART値が深刻な場合
通知と定期チェック設定 中程度 早期発見 予防措置として
NAS環境の最適化 中程度 寿命延長 長期的な予防策として
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よくある質問(FAQ)

Q. ドライブ健康警告が出てもすぐにデータは消えますか?

警告が出た時点ですぐにデータが消えるわけではありませんが、ドライブの状態が悪化している兆候です。早急にバックアップを取り、状況に応じてドライブの交換を計画してください。特にUncorrectable Sector Countが増加している場合は、データ損失のリスクが高い状態です。

Q. SHR(Synology Hybrid RAID)構成ならドライブ1台壊れても大丈夫ですか?

SHR-1(1台のドライブ故障に耐性)構成であれば、1台のドライブが故障してもデータは保護されます。ただし、故障したドライブを交換してリビルドが完了するまでの間は、追加のドライブ故障が発生するとデータが失われます。警告が出たら早めに対処しましょう。

Q. NAS用ドライブとデスクトップ用ドライブの違いは何ですか?

NAS用ドライブは24時間365日の連続稼働に対応し、振動に強い設計になっています。また、RAID環境でのエラー回復処理が最適化されており、RAID再構築時のタイムアウトを防ぐ機能があります。デスクトップ用ドライブはこれらの機能がないため、NASでの使用は推奨されません。

Q. SMR方式のドライブはNASで使えますか?

SMR(Shingled Magnetic Recording)方式のドライブは、NAS環境、特にRAID構成での使用は推奨されません。SMRドライブはRAID再構築時に非常に時間がかかり、タイムアウトによるリビルド失敗のリスクがあります。NASにはCMR(Conventional Magnetic Recording)方式のドライブを使用してください。

Q. ドライブの寿命はどのくらいですか?

NAS用HDDのメーカー公称寿命は一般的に3〜5年(MTBF: 100万時間程度)です。実際の寿命は使用環境(温度、振動、稼働時間)によって大きく変わります。3年を過ぎたら予防的な交換を検討し、5年を超えたドライブは積極的に交換することをおすすめします。

Q. 警告が誤検知の場合はどうすればいいですか?

互換性リストに記載されていないドライブを使用している場合、SMART値が正しく読み取れず、誤った警告が表示されることがあります。この場合、SSH経由で直接SMARTデータを確認するか、Synology公式の互換性リストに記載されているドライブへの交換を検討してください。

Q. SSDをNASに使用した場合も同様の警告が出ますか?

はい、SSDにもSMART機能があり、書き込み寿命(TBW)に近づくと警告が表示されます。SSDの場合は「Media Wearout Indicator」や「Percentage Used」といった項目が寿命の指標になります。NASでSSDをキャッシュとして使用している場合は、書き込み量に注意してください。

Q. RAID再構築(リビルド)中にNASを使っても大丈夫ですか?

リビルド中もNASは通常通り使用できますが、パフォーマンスが大幅に低下します。また、リビルド中はデータ保護の冗長性が失われている状態のため、可能であれば重い処理は控えめにしてください。リビルドの完了には容量に応じて数時間〜1日以上かかります。

まとめ

Synology NASでドライブ健康警告が表示されたら、慌てずに以下の順序で対処しましょう:まずSMART情報を確認して状況を把握し、次にデータのバックアップを最優先で実行します。その上で、ストレージプールの修復やドライブの交換を検討してください。

NASに保存されたデータは、多くの場合かけがえのないものです。日頃から定期的なSMARTチェック、バックアップ、適切な環境維持を行うことで、突然のデータ損失を防ぐことができます。ドライブは消耗品であるという認識を持ち、計画的な交換を心がけましょう。

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