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Macには「Automator(オートメーター)」という強力な自動化ツールが標準搭載されています。プログラミングの知識がなくても、繰り返し作業を自動化できるため、作業効率を大幅に向上させることができます。この記事では、Automatorの基本的な使い方から実用的なワークフローの作成方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。
- MacのAutomatorとは何かがわかる
- Automatorの起動方法と基本画面の見方がわかる
- ワークフロー・アプリ・サービスの違いがわかる
- ファイルの一括リネームを自動化する方法がわかる
- PDFの結合を自動化する方法がわかる
- フォルダアクションの設定方法がわかる
- Automatorとショートカットアプリの違いがわかる

MacのAutomatorとは?基本概念を理解しよう
Automator(オートメーター)は、macOSに標準搭載されている自動化ツールです。「アクション」と呼ばれる処理ブロックを組み合わせることで、複雑な作業を自動化できます。ドラッグ&ドロップで操作できるため、プログラミング未経験者でも使いこなせるのが大きな特徴です。
Automatorで何ができるのか
Automatorを使うと、次のような作業を自動化できます。
- 大量ファイルの一括リネーム(連番付け・テキスト置換)
- 複数のPDFを1つのファイルに結合
- 画像の一括リサイズ・フォーマット変換
- 特定フォルダに保存されたファイルへの自動処理
- テキストの変換・クリップボード操作
- メールの自動処理・送信
- Webサイトの自動操作
Automatorの種類(ドキュメントタイプ)
Automatorには複数のドキュメントタイプがあります。目的に応じて適切なタイプを選ぶことが重要です。
| タイプ | 概要 | 主な用途 |
|---|---|---|
| ワークフロー | Automator上で手動実行するもの | テスト・練習・不定期作業 |
| アプリケーション | 独立したアプリとして保存・実行 | ファイルのドロップで起動する処理 |
| クイックアクション | 右クリックメニューに追加される | ファイル選択後の素早い処理 |
| フォルダアクション | 特定フォルダへのファイル追加を監視 | 受け取ったファイルの自動処理 |
| カレンダーアラーム | カレンダーのイベントで自動実行 | 定期的なタスクの自動実行 |
| プリントプラグイン | 印刷ダイアログから実行 | 印刷に関連した自動処理 |
| イメージキャプチャプラグイン | イメージキャプチャで実行 | 取り込んだ画像の自動処理 |
Automatorの起動と基本画面の見方
まずはAutomatorを起動して、基本的な画面構成を確認しましょう。
Automatorの起動方法
Automatorはいくつかの方法で起動できます。
- Launchpadから起動: Dock内のLaunchpadをクリック → 「その他」フォルダ内に「Automator」があります
- Spotlightから起動: Command + Spaceキーを押して「Automator」と入力 → Enterキー
- Finderから起動: アプリケーションフォルダを開いて「Automator」をダブルクリック
基本画面の構成
Automatorを起動すると、以下のような画面構成になっています。
- 左側パネル(ライブラリ): 利用可能なアクション一覧。アプリケーション別・カテゴリ別に整理されています
- 検索フィールド: アクション名で絞り込み検索ができます
- アクション詳細: 選択したアクションの説明が表示される領域
- 右側ワークフロー領域: アクションをドラッグ&ドロップして並べる作業スペース
- 上部ツールバー: 実行・停止・記録ボタンなど
最初のワークフローを作ってみよう
実際にAutomatorを操作して、簡単なワークフローを作成してみましょう。ここでは「ファイルの一括リネーム」を例に説明します。
新規ドキュメントの作成
Automatorを起動すると「新規ドキュメント」ダイアログが表示されます。ここで作成するドキュメントのタイプを選びます。
- Automatorを起動する
- 「新規ドキュメント」ダイアログで「ワークフロー」を選択
- 「選択」ボタンをクリック
すでにAutomatorが開いている場合は、メニューバーの「ファイル」→「新規」から同様に作成できます。
アクションの追加方法
ワークフローにアクションを追加する手順は次のとおりです。
- 左側のライブラリから目的のアクションを探す(検索フィールドで検索可能)
- 見つけたアクションを右側のワークフロー領域にドラッグ&ドロップ
- アクション内のオプションを設定する
- 必要に応じて複数のアクションを追加・並べ替え

実践:ファイルの一括リネームを自動化する
最もよく使われるAutomatorの活用例として、ファイルの一括リネームがあります。例えば「IMG_0001.jpg」「IMG_0002.jpg」のような写真ファイルを「2026年旅行_001.jpg」「2026年旅行_002.jpg」のように一括で変換できます。
クイックアクションとして作成する手順
- Automatorを起動して「クイックアクション」を選択
- 「ワークフローへの入力」を「ファイルまたはフォルダ」に設定
- 左側ライブラリで「Finder項目の名前を変更」を検索
- ワークフロー領域にドラッグ&ドロップ
- リネームの方法を設定する(「日付またはその時刻を追加」「テキストを追加」「連番を追加」など)
- 「ファイル」→「保存」でわかりやすい名前で保存
使い方
保存したクイックアクションは、Finderでファイルを選択して右クリックすると「クイックアクション」サブメニューに表示されます。クリックするだけで設定したリネーム処理が実行されます。
リネームオプションの種類
| オプション | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| テキストを追加 | ファイル名の前後にテキストを追加 | photo.jpg → 2026_photo.jpg |
| 日付またはその時刻を追加 | 日時をファイル名に追加 | photo.jpg → photo_2026-05-14.jpg |
| 連番を追加 | 連続した番号を付ける | photo.jpg → photo_001.jpg |
| テキストを変更 | 特定の文字列を別の文字列に置換 | IMG_ → 旅行_ |
| 大文字または小文字にする | 文字の大文字小文字を変換 | PHOTO.JPG → photo.jpg |
実践:複数のPDFを1つに結合する
複数のPDFファイルを1つにまとめる作業も、Automatorで簡単に自動化できます。毎月のレポートや資料をまとめる際に非常に便利です。
PDFの結合ワークフロー作成手順
- Automatorで「アプリケーション」タイプの新規ドキュメントを作成
- ライブラリで「PDFページを結合」アクションを検索
- ワークフロー領域にドラッグ&ドロップ
- 「出力ファイル」の名前と保存先を設定
- 「Finder項目を表示」アクションを追加して処理後に結合ファイルを自動表示させる(任意)
- アプリとして保存(例:「PDF結合.app」)
使い方
保存したアプリケーションに対して、結合したいPDFファイルを複数選択してドラッグ&ドロップするだけで自動的に結合されます。Dockに追加しておくと便利です。
フォルダアクションを設定する
フォルダアクションとは、特定のフォルダにファイルが追加されたときに自動的に処理を実行する機能です。例えば「Desktopのdownloads_autoフォルダに画像を保存すると自動でリサイズされる」といった仕組みを作れます。
フォルダアクションの作成手順
- Automatorで「フォルダアクション」タイプを選択して新規作成
- 画面上部の「フォルダアクションがフォルダの受け取り」で監視するフォルダを選択
- 実行したいアクションをワークフロー領域に追加する
- (例)「イメージのサイズを変更」アクションを追加してサイズを設定
- 保存する
フォルダアクションの有効化
フォルダアクションを有効にするには以下の手順で操作します。
- Finderで対象フォルダを右クリック(またはControlクリック)
- 「フォルダアクション設定…」を選択
- フォルダアクション設定ウィンドウで「フォルダアクションを有効にする」にチェック
- 作成したワークフローが一覧に表示されていることを確認
クイックアクション(サービス)の活用
クイックアクションは、Finderやアプリケーションの右クリックメニューから直接実行できる便利な機能です。選択したファイルやテキストに対して素早く処理を適用できます。
テキストの音声読み上げ
テキストを選択して右クリックから音声読み上げを実行するクイックアクションの作成例を紹介します。
- 「クイックアクション」で新規作成
- 「ワークフローへの入力」を「テキスト」に設定
- 「テキストを読み上げる」アクションを追加
- 音声・速度を設定
- 保存(例:「テキストを読み上げ.workflow」)
設定後は任意のアプリでテキストを選択 → 右クリック →「サービス」または「クイックアクション」から実行できます。

Automatorとショートカットアプリの比較
macOS Monterey以降では「ショートカット」アプリも利用可能になりました。AutomatorとショートカットはどちらもMacの自動化ツールですが、それぞれに特徴があります。
| 機能 | Automator | ショートカット |
|---|---|---|
| 対応OS | macOS(古いバージョンから対応) | macOS Monterey以降 / iOS / iPadOS |
| 操作方法 | ドラッグ&ドロップ | 視覚的なフローチャート |
| デバイス連携 | Mac専用 | iPhone / iPad / MacのiCloud同期 |
| フォルダアクション | 対応 | 未対応(2026年時点) |
| クイックアクション | 対応 | 対応 |
| Apple Scriptとの連携 | 対応 | 限定的 |
| Siri連携 | 非対応 | 対応 |
| 将来性 | 徐々にショートカットへ移行の見込み | 今後の主流となる見込み |
現状は両者を使い分けるのが最善です。フォルダアクションや古いMacでの自動化はAutomator、iPhoneと連携したい場合やSiriを活用したい場合はショートカットを使うとよいでしょう。
Automatorのトラブルシューティング
ワークフローが実行されない場合
ワークフローを実行しても何も起きない場合は、以下を確認してください。
- アクションの入力が正しく設定されているか確認(「入力を受け取る」設定)
- ファイルやフォルダのアクセス権限があるか確認
- システム設定 → プライバシーとセキュリティ → オートメーションで、Automatorへのアクセスが許可されているか確認
アクションがグレーアウトしている場合
特定のアクションがグレーアウトして使えない場合、前のアクションの出力と次のアクションの入力タイプが一致していない可能性があります。アクションをつなぐ「入出力」を確認してください。
「署名なし」警告が表示される場合
Automatorアプリを実行しようとすると「署名なし」という警告が出ることがあります。この場合は、システム設定 → プライバシーとセキュリティで「このまま開く」を選択することで実行できます。
Mac効率化におすすめのアイテム
AutomatorやショートカットなどMacの自動化技術を体系的に学べる書籍
大量のファイル処理に便利な高速SSD。Automatorの処理先ストレージとしても活躍
よく使うショートカットをキーボードに貼るシール。作業効率アップに役立つ
Automatorに関するよくある質問
AutomatorはmacOS Venturaでも使えますか?
はい、macOS Ventura以降でもAutomatorは引き続き使用できます。ただしAppleはショートカットアプリへの移行を推奨しており、将来的にはAutomatorのサポートが縮小される可能性があります。現時点では両アプリが共存して利用可能です。
作成したワークフローを他のMacで使うには?
Automatorのワークフローファイル(.workflow)はFinderでコピーして別のMacに渡すことができます。AirDropやiCloudドライブ経由で共有することも可能です。ただし、使用しているアクションによっては対象Macで動作しない場合もあります。
Automatorで作成したアプリケーションをDockに追加するには?
Finderで保存したAutomatorアプリ(.app)を探し、Dockにドラッグ&ドロップするだけで追加できます。または、Finderでアプリを右クリックして「Dockに追加」を選択することもできます。
Automatorでシェルスクリプトを実行できますか?
はい、「シェルスクリプトを実行」アクションを使うと、Terminal上で実行するようなコマンドをAutomatorワークフロー内で実行できます。ただし、コマンドの知識が必要になります。
ワークフローのバックアップ方法は?
Automatorのワークフローは通常「~/Library/Services/」フォルダに保存されます。このフォルダをTime Machineでバックアップするか、手動でコピーしておくとよいでしょう。Finderで「ライブラリ」フォルダを表示するには、Optionキーを押しながらメニューバーの「移動」をクリックします。
Automatorはmacbook airでも使えますか?
もちろん使えます。MacBook AirをはじめすべてのMacに標準搭載されています。macOSがインストールされているMacであれば機種を問わず利用可能です。
まとめ:AutomatorでMacの作業を効率化しよう
MacのAutomatorは、プログラミング知識がなくても繰り返し作業を自動化できる非常に便利なツールです。本記事で紹介した内容を振り返ると次のとおりです。
- Automatorはドラッグ&ドロップで自動化ワークフローを作成できる標準ツール
- ワークフロー・アプリ・クイックアクション・フォルダアクションなど複数のタイプがある
- ファイルの一括リネーム・PDF結合・画像リサイズなど実用的な自動化が可能
- フォルダアクションで特定フォルダへのファイル追加を監視して自動処理できる
- ショートカットアプリと使い分けることで、さらに効率的なMac運用ができる
最初は簡単なワークフローから始めて、慣れてきたら複数のアクションを組み合わせた高度な自動化にも挑戦してみてください。日々の繰り返し作業をAutomatorに任せることで、より創造的な作業に集中できるようになります。
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