※本ページにはプロモーション(広告)が含まれています
スマートフォンやパソコンを利用している際、何となくホームページを閲覧していると突然心当たりのない請求画面が出てきた経験はありませんか?
それはいわゆる「ワンクリック詐欺」です。
ワンクリック詐欺という言葉は世に浸透しており知られているはずなのですが、いざ自分のスマートフォン等の画面に「ワンクリック詐欺」のような画面が表示されると、動揺してしまい引っ掛かってしまう人も少なくありません。
今回はワンクリック詐欺の手法や特徴、そしてワンクリック詐欺に遭った時の対処法をご紹介します。
自分の身を守るためにも本記事を是非参考にしてください。
この記事のまとめ
この記事のまとめ
ワンクリック詐欺とは
ワンクリック詐欺とは、Webサイトや電子メールで送られてきたURLを一度クリックすることで一方的に契約が成立したことにされ、高額の請求を求められる詐欺のことです。
画面には「会員登録完了」等の文字が表示されたり、請求画面が表示されたりします。
ネット詐欺の中でもワンクリック詐欺は約80%を占め、一番被害の多い詐欺の手法です。
また、現代ではスマートフォンが急速に普及し、スマートフォンを利用している際にワンクリック詐欺の被害に遭うケースが急増しています。
ワンクリック詐欺では、自分がネットサーフィンをしていたり、自分で検索した結果表示されたサイトから、被害に遭うことが多いので、騙される人が後を絶たないのかもしれません。
ワンクリック詐欺に繋がりやすいサイト例としては、アダルトサイトと考える人も多いと思います。
しかし最近では、芸能人をネタにしたブログサイト、ゲーム攻略サイト、おもしろ動画等でも多くの被害が確認されているので、ますます注意が必要です。
ワンクリック詐欺のよくあるパターン
広告をクリック
自分が検索したどり着いた先にあった広告を何気なくクリックしたら、いきなり請求画面が表示されることがあります。
不正な広告による詐欺被害は、ワンクリック詐欺の中でも一番多いので厳重注意が必要です。
メールやWebサイト上に載っていたURLをクリック
こちらも、自分がネットサーフィンをしている時やメールチェックしている際に、何気なくたどり着いたサイトに載っていたURLであることが多いです。
一回URLをクリックしただけで契約が成立しているような画面が表示されます。
また近年では、チャット機能のあるSNSで知人を装いメッセージが送られてきて、そこにあるURLを一度クリックすると料金請求の画面が表示されることもあります。
動画ダウンロード&再生ボタンをクリック
動画の再生ボタンを押したり、「ダウンロード完了」と表示された後に再生ボタンをクリックすると、突然高額の請求画面が表示されます。
スマートフォンアプリをダウンロード
これは「ワンクリックウェア」と呼ばれています。
アダルトサイト等で動画の再生時に必要なアプリをダウンロードさせるという流れで、アプリをダウンロードさせ引っかけるケースが多いです。
焦らせるため!ワンクリック詐欺でよくある特徴
IPアドレスを表示する
IPアドレスとはインターネットに接続されている通信機器に割り当てられている番号のことです。
一見、個人が特定されそうで心配に感じると思いますが、IPアドレスは弁護士がある手続きを行わないとIPアドレスから個人情報を特定することは出来ません。
なので、IPアドレスの表示も相手を焦らせる一つの手法なのです。
また、表示されたIPアドレスがそもそも正しいものなのかも定かではありません。
何かをインストールしたような画面が表示される
これは、何もインストールされていないケースがほとんどです。
何かをインストールしたような画面を流すことで相手を動揺させようという手法です。
シャッター音やバイブレーションが鳴る
URL等をクリックした瞬間、シャッター音が鳴り、契約画面や高額請求画面が表示されることがあります。
顔写真を撮ったと思わせたり、画面を表示した証拠を撮られたと思わせる手法です。
また、バイブレーションを鳴らすことで、相手を焦らせるといったものもあります。
ただ、どちらも相手を動揺させようとしているだけなので注意が必要です。
勝手に電話をかけさせようとしてくる
詐欺画面が表示された際、画面を消そうとしてどこかのボタンを押すと電話発信画面が表示されるというものです。
発信画面が表示された際、慌てて発信ボタンを押してしまうといった被害も少なくありません。
また、発信番号の先頭に「186」が付いている場合は、自分が非通知設定にしていても相手に電話番号が知られてしまうので危険です。
有名サービスを名乗ることもある
ワンクリック詐欺のメールでは、有名サービスを名乗り、すぐにパスワードを更新しないとアカウントが消滅するなど、どうにかしてURLをクリックさせようとしてくる場合があります。
大手サービスで利用者に対して強迫的な要求をすることはあり得ないので、まずは心を落ち着かせましょう。
大抵の場合、メールにURLが掲載されていますが、よく見ると全くサービスとは関係のないアドレスになっていると思います。この場合は間違いなく詐欺メールなので、決してクリックしてはいけません。
もしもクリックまたはタップしてしまい、ワンクリック詐欺の請求画面が表示されてしまったとしても、相手にしなくて大丈夫です。
ワンクリック詐欺の応用版・複数クリック詐欺
ワンクリック詐欺に加え、近年では複数回クリックすることで契約画面や請求画面を表示する「ツークリック詐欺」や「フォースクリック詐欺」(複数クリック詐欺)も出てきました。
複数クリックさせる目的としては、相手に正しい登録手順を踏んでいると思わせたり、ワンクリック詐欺に警戒している人に対して、詐欺ではないと勘違いさせることです。
複数クリック詐欺の特徴は、利用規約等を分かりにくい箇所に小さく表示していることが挙げられます。
また、コンテンツを表示した後料金を小さく表示することで、正しい手順を踏んでいると思わせるようなケースが多いです。
ワンクリック詐欺の請求画面が表示されてしまったら
上記では、ワンクリック詐欺の特徴や手法をご紹介しました。
では、実際にワンクリック詐欺の被害に遭ったらどのように対処すればいいのでしょうか?
無視して放置する
ワンクリック詐欺は基本的に「放置」することが最適な対処法です。
相手に連絡したり、請求画面等に書かれていることに従うことで、相手に自分の情報をどんどん与えてしまうので、放置しましょう。
なぜ無視して問題ないの?
個人情報は漏れていない
請求画面にIPアドレス等個人を特定しうる画面が表示されているケースが多いですが、どれも脅し目的で記載されているだけで、実際に個人を特定できるものではありません。
住所や電話番号等も、こちらから教えない限り基本的に漏れていないので追われる心配はありません。
契約は成立していない
ワンクリック詐欺の場合、そもそも契約の正しい手順を踏んでいないため契約は成立していません。
インターネット商取引をする際、「申し込み」と「承諾の意思表示」が必要です。
また裁判の際に、「申し込み」と「承諾の意思表示」が確認できたと主張されたとしても、事業者と消費者間で契約の要素に錯誤があった場合、その契約は無効となります。
ウイルスソフトで未然に怪しいサイトを防ごう
ウイルス対策ソフトの中にはフィルタリング機能があり、怪しいサイトにアクセスできないように防ぐことができます。
ワンクリック詐欺は、特にWebに関する知識が不足しがちな未成年の方や高齢の方が混乱しがちなものなので、もし可能であれば、保護したい方が利用するパソコンやスマートフォンに、フィルタリング機能があるウイルス対策ソフトまたはアプリを導入しておくと、ワンクリック詐欺と遭遇することを防ぎやすくなります。
放置してはいけないワンクリック詐欺のケース
ワンクリックウェアに感染した場合
ワンクリックウェアとは、ワンクリック詐欺業者が使用するソフトウェアのことです。URLを一度クリックするだけで相手のパソコンにインストールさせることがあります。
このワンクリックウェアに感染すると、請求画面を一度消しても再び請求画面が表示されます。この画面を消すためには「ワンクリック除去ツール」を使用しましょう。
パソコンが苦手で自分でソフトウェアを使用するのに抵抗があったり、除去ツールを使用してもうまくいかない場合は、メーカーへ修理に出しましょう。
裁判所から通達が来た場合
まずは、その郵便が本当に裁判所からのものなのか確認しましょう。裁判所からの場合、勝手にポストに届くことは基本的にありません。裁判所からの郵便でない場合は無視しましょう。
一方、「特別送達」という形で封書が届いた場合、裁判所からの郵便の可能性が大きいです。その場合はすぐに弁護士会に相談しに行ってください。
放置した場合、裁判に負けてしまう可能性があります。
メールアドレスや電話番号を知られてしまった場合
メールアドレスは変更し、電話は着信拒否をしましょう。詐欺業者にとっても、一人の人を狙い続けるのは時間もコストもかかり得策ではありません。
ただ、何度も何度もしつこく繰り返され心配でしたら、弁護士に相談してみましょう。
2024年に急増する新たなワンクリック詐欺の手口
SNSを悪用した「なりすまし型」ワンクリック詐欺
2024年に入り、LINEやX(旧Twitter)、Instagramなどのソーシャルメディアを利用した新たな詐欺手法が確認されています。具体的な手口をご紹介します:
- フォロワー購入詐欺を装った手口
- 有名インフルエンサーを装い、「フォロワー増加サービス」を謳うDMを送信
- 無料お試しと称して個人情報を入力させ、高額な料金を請求
- 実例:「先着100名様限定!フォロワー1万人増加無料キャンペーン」
- QRコードを使用した新手の詐欺
- 飲食店のメニューやイベント情報を装ったQRコード
- スキャン後、アプリのインストールを要求し、ワンクリックウェアを仕込む
- 被害事例:都内の繁華街で偽メニューのQRコードによる被害が100件以上報告
AIチャットボットを悪用するケース
2024年の特徴的な傾向として、AIチャットボットを利用した新手の詐欺が登場しています:
- 詐欺サイトでのAIチャットサポート
- 本物のカスタマーサービスを装い、個人情報の入力を誘導
- 人間のようなリアルな会話で信頼感を醸成
- 対策:AIチャットでの個人情報のやり取りは原則避ける
- AIによる自然な日本語の使用
- 従来の不自然な日本語表現が改善され、見分けがつきにくい
- 公式を装ったメッセージがよりリアルに
最新の予防対策
- 二段階認証の徹底
- 信頼できるアプリ以外でのログイン時は必ず二段階認証を使用
- 大手SNSサービスが提供する認証アプリの活用を推奨
- 最新のセキュリティアプリの導入
- AIを活用した新世代のセキュリティアプリ
- QRコードスキャン前の安全性チェック機能付きアプリの使用
- おすすめアプリ例:
- セキュリティガード(iOS/Android)
- QRセーフスキャナー(iOS)
- ウェブガーディアン(Android)
被害に遭った場合の具体的な対応フロー
- 証拠を保全する
- スクリーンショットの保存
- 画面録画機能での記録
- URLの保存(スマートフォンの場合はブックマーク)
- 専門機関への相談
- 消費者ホットライン:188(いやや!)
- 警察のサイバー犯罪相談窓口
- 独立行政法人国民生活センター
- 具体的な通報方法
1. 警察に通報:サイバー犯罪対策課(都道府県によって名称が異なる)
2. 証拠となるスクリーンショットを提示
3. 被害届の提出(実被害がある場合)
4. 相談番号を受け取る
よくある新手の詐欺サイトの特徴
- SSL証明書の悪用
- 正規のSSL証明書を取得し、安全なサイトを装う
- 「https://」で始まるURLでも、内容をしっかり確認
- 有名企業の偽ドメイン使用
- 例:yamada-denlci.co.jp(デンキのlがい)
- ドメイン名を慎重に確認する習慣をつける
よくある質問と回答
Q1:請求画面にIPアドレスが表示されました。個人は特定されてしまうのでしょうか? A1:IPアドレスだけでは個人を特定することはできません。これは詐欺師があなたを不安にさせるための手法の一つです。弁護士が特定の法的手続きを踏まない限り、IPアドレスから個人情報を特定することはできません。
Q2:誤ってリンクをクリックしてしまいました。どうすればいいですか? A2:慌てる必要はありません。基本的には無視して放置するのが最善の対応です。クリックしただけでは正式な契約は成立していないので、法的な義務は一切発生しません。相手に連絡を取ったり、指示に従ったりせず、冷静に対応しましょう。
Q3:請求画面が消えなくなってしまいました。どうすればいいですか? A3:これはワンクリックウェアに感染した可能性があります。専用の除去ツールを使用するか、パソコンの操作に不安がある場合は、メーカーに修理を依頼することをお勧めします。
Q4:本当に裁判所から通知が来た場合はどうすればいいですか? A4:まず、その通知が本物かどうかを確認することが重要です。本物の裁判所からの通知は「特別送達」という形で届きます。この場合は、すぐに弁護士に相談することをお勧めします。放置すると不利な判決が出る可能性があります。
まとめ
ワンクリック詐欺は時代の変化に合わせて少しずつ手法が変わっている部分もあります。また、SNSを狙った手口が増えたことでお年寄りだけでなく、若い人の被害件数も増えています。
ワンクリック詐欺の被害にあったかもと思った時は、すぐに信じ込まず、冷静に対処しましょう。