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仕事や学業で英語のPDF資料を読む場合、語学力がないと英語を自分で翻訳するのは大変な作業です。翻訳精度が高い有料の翻訳ソフトも販売されていますが、高額のため個人で購入することは難しいのが現状です。
本記事では誰でも無料で使える、便利なPDF翻訳ツールをご紹介したいと思います。英語のPDF文書の翻訳に悩まれている方は是非本記事を参考にしてみてください。
PDF文書の翻訳ツール①「Google翻訳」
「Google翻訳」での翻訳手順
「Google翻訳」を使ってPDF文書を翻訳する手順は下記の通りです。翻訳する資料がPDFファイルであればそのまま下記手順で翻訳することができますが、本や新聞などを翻訳したい場合は、スキャナや携帯でスキャンをしてPDF形式のファイルにしましょう。
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- 「Google翻訳」にアクセス
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- 「ドキュメント」項目を選択
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- 「ドキュメントを選択してください」という部分の「パソコンを参照」を選択
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- 翻訳したいPDFファイルを選択してアップロード
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- 元言語(「言語を検出する」の左側)を選択
- 翻訳後の言語(「言語を検出する」の右側)を選択
- 「翻訳」を選択して翻訳を実行する
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- 翻訳後のテキストのみが表示
また、Google翻訳を使ってPDFを翻訳する場合には下記の点について留意しておくことが必要です。
- 元ファイルの画像は翻訳結果に表示されない
- 翻訳後の文章と注釈が重り見にくい箇所が一部発生する可能性がある
- 表示された訳文にカーソルを合わせると原文のテキストが表示される
Google翻訳では、上記手順でPDF文書を簡単に翻訳することができます。
「Google翻訳」は容量が大きくないファイル向け
Google翻訳ではドキュメント翻訳のファイル容量が1MB以内に設定されています。そのため、そ1MB以上のファイルを翻訳する際はファイルを分割するなどして、1MB以下にしないといけないなどの無料翻訳ツールとしての制限があります。
1MB以上のファイルを選択すると、上記画面が表示され翻訳することができませんので注意しましょう。
「Google翻訳」の翻訳精度
Google翻訳は他のツールに比べ精度が高いということが評価されています。しかし一方で、Google翻訳はあくまでも機械翻訳であり、特に日本独特の言い回しなどは正しく変換されずに誤訳されることがあります。
言語的に文法的に近い言語(日本語と韓国語、英語と中国語など)の精度は高い方ですが、中国語から日本語などに変換する際は特に誤訳されていないか確認が必要です。
「Google翻訳」で翻訳精度を上げるには
Google翻訳で翻訳精度を上げる方法には、下記の4つの手法があります。
- ややこしい言い回しをシンプルにする
- 省略可能な主語、述語、目的語を入れてみる
- 同音異義語などはできるだけ漢字にできるものは漢字にする
- 翻訳した文章をそのまま元の文章に再翻訳する
ややこしい言い回しをシンプルにする
Google翻訳の精度を上げるためには、ややこしい言い回しはシンプルに変えましょう。
長文になればなるほど翻訳精度も下がってしまうため、ポイントをすっきりとして余計な修飾語や副詞などは取り除いてしまいましょう。また、接尾語が何度も入るような文章の場合は複数の文章に分けることも精度を上げるコツになります。
省略可能な主語、述語、目的語を入れてみる
省略可能な主語、述語、目的語を入れてみましょう。
特に日本語では、前後の流れから文章が成り立つ場合、主語を省略するなどがあるため、省略をされた主語を入れるだけで精度が上がります。
学生時代の英語の教科書の翻訳のように日本人が少しオーバーと思うぐらいの主語、述語、目的語を入れるのも翻訳精度を上げるコツになります。
同音異義語などはできるだけ漢字にできるものは漢字にする
同音異義語などはできるだけ漢字にできるものは漢字にすることを試してみましょう。
機械翻訳では文章を理解して翻訳をされないことが多くあるため、特に同音異義語には注意するのも一つのコツになります。
翻訳した文章をそのまま元の文章に再翻訳する
翻訳した文章をそのまま元の文章に再翻訳してみましょう。それで文章的に間違っていないことは少ないですが大まかな意味は伝わるはずです。
余談ではありますが、例えば、日本語から中国語などに翻訳する場合は、日本語から中国語に直接翻訳するのではなく、一度日本語から英語に翻訳をし、修正、再びそのニュアンスが日本語と英語で合っていると確認をした後、英文を中国語に翻訳すると、翻訳の精度が高まります。
翻訳した中国語文章を再度直接日本語に変換すると、ニュアンスの確認などはできると思います。
PDF文書の翻訳ツール②「DocTranslator」
「DocTranslator」での翻訳手順
「DocTranslator」を使ってPDF文書を翻訳する手順は下記の通りです。
トピックタイトル
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- DocTranslatorにアクセス
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- 「今、翻訳する」を選択
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- 「ここにファイルをドラッグ&ドロップ」にファイルを置く or 「ファイルをダウンロード」をクリックし、PDFファイルの保存先から翻訳するファイルを選択
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- 翻訳前後の言語を選択
- 「翻訳する」を選択
- 自動的に翻訳されたPDFファイルがダウンロードされる
「DocTranslator」では、翻訳前のレイアウトやデザインが元のファイルと変わらず、本文のみが翻訳されます。
「DocTranslator」ではレイアウトが崩れない
DocTranslatorでは、Google翻訳と異なり、画像を含めレイアウトが元ファイルと同じ形式(今回の場合はPDFファイル)でダウンロードすることが可能です。
DocTranslatorの機械翻訳はGoogle翻訳を利用しているため、精度を上げる方法に関しては、先にご紹介したGoogle翻訳を利用するのと同じようにすればよいでしょう。
デザイン性のある資料や新聞などの記事のPDF資料を丸ごと翻訳するのであれば、DocTranslatorはとても便利な無料ツールだといえます。
「DocTranslator」は容量が大きいファイルにもおすすめ
Google翻訳のファイル制限は1MBとても小さいですが、DocTranslatorの容量制限は10MBとなっており、Google翻訳の10倍もの容量のファイルを翻訳することが可能です。
そのため、画像を含んだ容量の大きなファイルをレイアウトを崩さずに一括翻訳することができます。10MBを超えると上記画像のようなエラーが出ます。
Googleドキュメント
編集可能なドキュメント形式で翻訳したファイルを出力したい場合には、「Googleドキュメント」の利用がおすすめです。
Googleドキュメントは、GoogleDrive内で利用することのできる文書サービスです。GoogleのWordのようなものです。
Googleドキュメントには「OCR(Optical Character Recognition)」機能が搭載しており、PDFデータを画像データとして認識し、記載されている文字情報を取得してテキストデータに変換してくれる機能があります。
この機能を利用すれば、海外の言語を日本語に翻訳した状態の文書のファイルを入手することができます。手順は次の通りです。
- GoogleDriveにログイン
- GoogleDriveに翻訳したいPDFをアップロード
- 翻訳したいPDFに対して「アプリで開く」を選択
- 開く方法として「Googleドキュメント」を選択
- 「ツール」内の「ドキュメントの翻訳機能」を選択
- 翻訳したい言語を選択する
上記手順を実行すれば、外国語のPDFを簡単に日本語の文書に変換することができます。Googleの翻訳システムが使われているため、翻訳精度も高いです。
表などがあるPDFの場合は綺麗なドキュメントに変更することは難しいですが、それでも多くの文字情報をテキストファイルに変換してくれるため非常に便利です。
手順は多いですが、一度文字情報に変換することができれば、文字情報の翻訳システムを利用することができ、より汎用性が高く翻訳制度の高いサービスも活用することが可能となります。
Googleドキュメント
Googleドキュメントには画像データから文字情報を認識し、文字データとして扱うことができる「OCR」機能が搭載されています。
この機能によりGoogleDriveにアップロードしたPDFファイルをテキストデータに変換させることができ、そこから翻訳することが可能です。
より精度の高い翻訳システムを利用する場合においても、まずはテキストデータに変換することができますのでご活用ください。
DeepL翻訳
DeepL翻訳は、機械翻訳の分野で世界最高水準の翻訳精度を誇る翻訳サービスです。
PDFも無料で翻訳を試すことができ、非常に精度の高い翻訳体験を味わうことができます。
使い方も簡単で、翻訳したいPDFをアップロードするだけ。GoogleやMicrosoftなどの翻訳を使っても納得がいかない方は、DeepL翻訳を一度お試しください。
さらに効率的なPDF翻訳のコツ
翻訳作業をよりスムーズに進めるためには、単にツールを使うだけでなく、事前に翻訳の準備を行い、作業の手間を減らす方法があります。ここでは、効率的にPDFを翻訳するための具体的なステップをいくつか紹介します。
1. PDFファイルの内容を事前に整理する
PDFファイルの内容が不必要に複雑なレイアウトや画像、余計な注釈を含んでいる場合、翻訳ツールが正確な結果を出せないことがあります。翻訳精度を上げるためには、以下のような準備が有効です。
- 不要なページを削除する:PDF内の不要な情報や、翻訳する必要がないページを削除することで、ツールが扱いやすいファイルになります。
- レイアウトを簡素化する:複雑な表やデザインが多い場合、これらを取り除くか、テキスト部分のみを翻訳することをお勧めします。
2. 段落ごとの翻訳で精度を高める
長いPDFや専門的な内容を含む場合、一度に全文を翻訳するのではなく、段落ごとに翻訳することで、ツールの誤訳を減らすことができます。段落ごとの翻訳を行う際には、以下のポイントに気を付けてください。
- 短い文に区切る:長文をそのまま翻訳ツールにかけると誤訳が起こりやすいため、短文に分けて翻訳します。
- 専門用語を確認する:技術的な文書や専門的な内容が含まれる場合は、翻訳された用語が正しいかどうかを確認するために、専門的な辞書を活用しましょう。
3. ツールごとの特性を理解する
現在利用可能なPDF翻訳ツールには、それぞれ強みや制約があります。どのツールを使うかによって、作業の効率や翻訳結果が大きく変わるため、以下のツールの特徴を理解しておくことが重要です。
Google翻訳
- 制約:Google翻訳は1MBまでのPDFファイルにしか対応していません。したがって、大きなファイルは事前に圧縮する必要があります。
- メリット:シンプルなインターフェースで、すぐに翻訳結果が表示されるため、短いPDFや簡単な文書には最適です。
DocTranslator
- 制約:無料版では1日の翻訳回数に制限がありますが、10MBまでのPDFを翻訳でき、元のレイアウトも保持されます。
- メリット:レイアウトを保持しながら翻訳したい場合に特に有用です。また、PDFファイルのサイズがGoogle翻訳に比べて大きい場合でも使用できます。
DeepL翻訳
- 制約:ファイルサイズが制限されていますが、精度の高い翻訳結果が得られます。無料版では翻訳できる回数に制限があります。
- メリット:翻訳の精度が高く、特にビジネス文書や専門的な内容の翻訳には優れた結果が期待できます。
4. 翻訳後のチェック作業
自動翻訳された文章は、人間が確認して微調整することが重要です。特にビジネスや技術的な文書を扱う際は、以下の点をチェックしましょう。
- 文脈の確認:自動翻訳ツールは単語ごとに翻訳するため、文脈に合わない言い回しになることがあります。文章全体の流れを確認し、不自然な部分を修正しましょう。
- 専門用語の整合性:特定の専門分野では、翻訳ツールが異なる言葉を選んでしまうことがあります。一貫性のある用語を使うように、再度用語の確認を行います。
5. トラブルシューティングガイド
PDFの翻訳作業中に発生する問題に対処するための簡単なトラブルシューティングガイドです。
- ファイルが読み込めない:PDFが古い形式で保存されている場合、ツールで正しく読み込めないことがあります。この場合、最新のPDF形式に変換してから翻訳ツールを使用してください。
- 翻訳結果が一部欠落している:文書が非常に大きい場合、ツールによっては一部が翻訳されないことがあります。段落ごとに翻訳するか、ファイルを分割して再度試してください。
結論
PDFの翻訳は、複数のツールをうまく使い分けることで大幅に効率化できます。Google翻訳やDocTranslator、DeepL翻訳など、それぞれのツールの特性を理解し、ファイルサイズやレイアウトに応じて最適な方法を選びましょう。また、翻訳後の確認作業や、事前の準備を行うことで、翻訳精度をさらに高めることができます。
よくある質問とその回答
Q1. PDFファイルが1MBを超える場合、Google翻訳で翻訳できますか?
A1. Google翻訳では1MB以上のPDFファイルは翻訳できないため、ファイルを分割して1MB以下にするか、10MBまで対応しているDocTranslatorを使用してください。
Q2. 翻訳精度を上げるにはどうすれば良いですか?
A2. ややこしい言い回しをシンプルにし、主語や述語を明確に記載することで精度が向上します。また、再翻訳して確認することも効果的です。
Q3. DocTranslatorでレイアウトが崩れることはありますか?
A3. DocTranslatorは元のレイアウトを保ちながら翻訳するため、基本的にレイアウトが崩れることはありません。
Q4. DeepL翻訳は無料で使用できますか?
A4. DeepL翻訳は無料でPDF翻訳を試すことができますが、ファイルサイズや回数に制限があるため、詳細はサービスの利用規約をご確認ください。
まとめ
元々PDFファイルはPDF編集ソフトを利用しないと編集できないファイル形式ということが特徴であったため、以前はPDFファイルを直接翻訳できるサービスなどがなく、PDFファイルをオンラインコンバーターサービスを使って、Wordに変換をし、ちゃんと変換できていないところは手入力をし、テキストをコピーして翻訳サイトに張り付け、翻訳。翻訳修正をして再度オンラインコンバーターサービスでPDFに変換する手順が必要でした。
また、デザインを伴う資料の場合は、本文のみを別ファイルで準備してオンライン翻訳し、修正後デザインファイルに翻訳した本文を張り付けて、それに合わせてレイアウトも修正するなどと手間がかかりすぎていました。
容量の少ない文字のみの資料や特に特殊な改行などのレイアウトのない(論文や小説)などの資料の翻訳はGoogle翻訳、写真や画像を含んだデザイン的な資料や、膨大な量の翻訳はDocTranslatorがおすすめです。上手に使い分けて快適にPDFを翻訳しましょう。