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MacBookProをひっくり返し、裏側のパネルを開けてHDDをSSDに交換する作業の手順とそのポイントを紹介します。
(1) ディスプレイヒンジを上方に向けて裏返し、精密ドライバーで裏側のネジを外しパネルを開けます。
・ネジは、元に位置がわかるように机の上に並べておきます。(上部右3本が長いネジになります)
・蓋を外します
(2) HDDを固定しているパーツを精密ドライバーを使って外します。
・ネジは、全部外さなくても構いません。パーツが外せる程度に緩めるだけです。
(3) HDDを外します。
・SATAコネクターのケーブルに注意してHDDを持ち上げます。
・SATAコネクターケーブルを接続方向に真っ直ぐ引っ張り外します。
(4) HDDについている固定用ネジを外して、SSDへ取り付けます。
・このネジを外すためには、先端が星型のトルクスドライー(T6)が必要です。
・固定ネジの取り付けが完了したら、これまでの手順の逆順でSSDを取り付け、裏蓋を装着します。
SSDの初期化とOS Xのインストール
(1) optionキー + Power ON*で電源を入れMacをUSBメモリから起動させます。
(* optionキーを押したまま、電源スイッチを押します)
(2)「OS X ユーティリティ」が起動したら、「ディスクユーティリティ」を選択し、最初にSSDドライブを初期化します。
・初期化の際は、画面上の「消去」ボタンを押して、「名称」はSSDドライブに任意の名前をつけ、「フォーマット」は、「OS X 拡張(ジャーナリング)」を選択、「方式」は、「GUID パーティションマップ」を選択して「消去」ボタンを押します。
(3) TimeMachineバックアップから復元
・「OS X ユーティリティ」の画面から、「TimeMachineバックアップから復元」を実行し、バックアップ済みデータを選択して実行します。
(4) クリーンインストールする場合
・上記(2)のメニューから「OS Xをインストール」を選択すると、クリーンインストールが実行されます。
TRIM機能の有効化
SSDはフラッシュメモリの特性として、HDDのようにデータ記録領域に直接上書きすることができません。未使用のブロックを一旦綺麗に消去してから書込が行われます。その書換処理を効率的に行う機能をTRIM機能と称します。このTRIM機能を使うことによりパフォーマンスの向上だけでなくSDDの耐久性を高め、SSDを安定して動作させることができるようになります。
Apple社では、純正のMacではこのTRIM機能が有効となっているのですが、サードパーティのSSDに交換した場合は、自己責任で設定を行う必要があります。
(1) TRIM機能の確認方法
Appleメニューの「このMacについて」から、「システムレポート」を表示させ、SATA/SATA Expressの項目で「TRIMサポート」を確認してください。サードパーティ製のSSDに換装した直後は、この設定が「いいえ」となっています。
(2) TRIM機能を有効にする方法
OS X 10.11.x(El Capitan)では、純正のコマンドが提供されています。ターミナルを起動し、
sudo trimforce enable
と実行します。パスワード確認の後、ワーニングが表示されますが「y」として実行します。
このサードパーティのSSDに対しては、TRIM機能についてAppleは正式サポートを行っておりません。過去に、Linuxにおいて一部のSSD製品でデータ消失のトラブルが発生しています。この原因は、Linuxの問題であったようですが、Macにおいては現在でも自己責任で利用することとされています。
新しいSSD製品では問題はなと思いますが、できれば、SSDの製品選定時にTRIM機能がサポートされているかを確認しておきましょう。
(3) TRIM機能を有効化するアプリ
Apple社がOS X10.11.x(EL Capitan)でTRIM機能設定コマンドをサポートするまでは、サードパーティ製の「Trim Enabler」という無償のアプリでTRIM機能を有効化する必要がありました。このアプリは現在でも利用可能ですので、ターミナルでのコマンド実行に自信のない方はこのアプリを使うと良いでしょう。次のサイトからダウンロードして実行します。
ダウンロードはこちら:cindori
SSD換装の効果
Macの起動時間は、HDD利用時は1分強であったのが、TimeMachineからの復元による場合では、20秒強となり起動時のストレスはなくなりました。
この起動時間に関しては、インストールされているアプリ等の条件により個体差が出ますが、クリーンインストールを行った場合では、電源投入からログイン画面登場までに10秒程度となった場合もあります。新品のMac並みとはいかないまでも、1万円前後の追加投資でこのパフォーマンスを実現することができます。
SSD換装は街のパソコン屋さんに依頼しよう
MacをHDDからSSDへ換装する場合は、街のパソコン屋さんに依頼するのがおすすめです。
SSDへの換装以外にもMac全体をチェックしてもらうことができ、必要があればメンテナンスの提案をしてもらうこともできます。
難しいSSD換装も、プロに頼めばデータの破損も一切なく完了できますので、費用よりも時間や安全性を重視したい方は、近くにあるパソコン店をネット等で探して依頼してみてください。
2024年最新!M1/M2 MacとIntel Macの比較とアップグレード判断
SSD換装かM1/M2 Macへの買い替えか?コスト比較で考える
Intel搭載の古いMacBookProをSSDに換装するか、最新のM1/M2 Macに買い替えるか、多くのユーザーが悩むポイントです。具体的な比較データを見てみましょう:
コスト比較
- SSD換装の場合
- 1TB SSD:15,000円〜25,000円
- 専門店での作業費:5,000円〜10,000円
- 総コスト:20,000円〜35,000円
- M1 MacBook Air(2020)購入の場合
- 256GB モデル:新品 134,800円
- 中古美品:89,800円前後
- 学生割引:119,800円
パフォーマンス比較
実際のベンチマーク結果を比較してみました:
- Intel MacBook Pro(2015, SSD換装後)
- 起動時間:20秒
- Geekbenchスコア:シングルコア約800、マルチコア約3,000
- 日常作業の体感速度:十分快適
- M1 MacBook Air(2020)
- 起動時間:10秒以下
- Geekbenchスコア:シングルコア約1,700、マルチコア約7,500
- 日常作業の体感速度:非常に快適
より具体的なSSD選びのポイント
2024年現在、おすすめのSSDブランドと具体的な製品を紹介します:
- Samsung 870 EVO
- 1TB:16,980円
- 読み取り速度:560MB/s
- 書き込み速度:530MB/s
- TRIM対応済み
- 5年保証
- Crucial MX500
- 1TB:13,980円
- 読み取り速度:560MB/s
- 書き込み速度:510MB/s
- TRIM対応済み
- 5年保証
DIY派必見!工具セットの準備
SSD換装に必要な工具セットを具体的に紹介します:
- 必須工具
- ペンタローブドライバー(P5):MacBookのケース開閉用
- トルクスドライバー(T6):HDDの固定ネジ用
- プラスチックオープナー:ケース開閉補助 推奨セット:Amazon「iFixit Essential Electronics Toolkit」3,980円
- あると便利な工具
- 静電気防止マット
- 作業用LEDライト
- ネジ収納マグネットトレイ
データ移行のベストプラクティス
- Time Machine使用時の具体的なポイント
- 外付けSSD(Samsung T7など)を使用すると転送が高速化
- 除外すべきファイル:
~/Library/Caches/
/Users/[ユーザー名]/Downloads/
- 仮想マシンファイル
- クリーンインストール後のセットアップ自動化
bash
# Homebrewを使用したアプリ一括インストール例
brew install --cask google-chrome firefox visual-studio-code slack
今後の展望:SSDの技術動向
2024年以降のSSD市場の動向について触れておきましょう:
- 価格トレンド
- 大容量(2TB以上)の価格下落が加速
- 4TB以上の製品が一般消費者向けに普及開始
- 新技術
- PCIe 5.0対応SSDの登場
- 読み書き速度が7000MB/sを超えるモデルの一般化
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