※本ページにはプロモーション(広告)が含まれています
少し離れた場所であっても複数台のMacを1台のMacで操作することができます。
サーバ側のMacは起動していれば、ユーザでログインされていなくても構いません。ログイン画面の状態であっても管理者の権限によるユーザ IDとパスワードがあれば、画面共有を実行することができます。この場合、画面共有で接続した後に、遠隔操作で任意のユーザIDでログインすることができます。
(1) 制御モードと監視モード
「画面共有」では、操作はできず画面表示だけに限定される「監視モード」と、画面の操作を可能にする「制御モード」があります。この切り替えは、クライアント側「画面共有」アプリのメニューで設定するか、ツールバーを表示させてアイコンで切り替えることもできます。ツールバーの制御グループの左側のアイコンが、「制御モード」、右側のアイコンが「監視モード」となります。
(2) クリップボードの共有
画面共有を行なっている2台のMac間で、クリップボードの共有を行うことができます。クリップボード設定は、片方向の受信と送信、双方向で使用するという設定を行うことができます。
画面共有の環境設定
「画面共有」アプリの環境設定で次の設定を行うことができます。
(1) ディスプレイの設定
サーバ側とクライアント側で画面の解像度が異なる場合、解像度の高いクライアントで解像度の低いサーバへ画面接続する場合は問題になりませんが、小さな画面(クライアント)で大きな画面(サーバ)を表示する場合は、縮小させて画面に収まるよう表示させるか、元のサイズで表示させ画面スクロールで表示部分を移動できるように設定することができます。
また、「サイズ調整オン」に設定しておくと、自由な大きさでウインドウを再配置できるので、他のアプリの使用時もリモート接続したまま画面を小さくしてデスクトップに置いておくこともでき、未使用時は小さく、利用するときにウインドウ・サイズを大きくして利用すると便利です。
(2) 品質の設定
クライアント側の画面表示品質の設定を行うことができます。反応速度を優先させてアプリの動作、環境の設定などを操作を行う場合は、画面の品質を「ネットワーク状況に適応した品質(速度優先)」に設定します。
緻密な操作や、デザイン作業等を遠隔操作で行う容易な場合は、「最高の品質で画面を表示(画面品質優先)」に設定しておきましょう。ただし、画面品質優先とした場合は、画面表示の動作が遅れ気味になります。利用場面に応じて優先設定を選択しましょう。
どこでもMy Macを利用した画面の共有
Macの「画面共有」は、同一のローカルネットワーク上で接続されているMac間でのみ利用することができます。インターネット環境を利用して画面共有を簡単に行う方法としては、iCloudを利用した「どこでもMy Mac」を利用する方法が便利です。
「どこでもMy Mac」を利用すれば、会社のMacから自宅のMacを操作したり、外出先でモバイルのMacBookAirから、会社のMacを遠隔操作することもできます。
どこでもMy Macの設定及び起動
「どこでもMy Mac」の設定は、接続利用するすべてのMacで設定しておきます。また、接続する双方のMacは同一のiCloudアカウントでログインされている必要があります。設定の手順は、次の通りです。
(1) 「システム環境設定」の「共有」で、前述の画面共有と同様に「画面共有」にチェックを入れます。
(2) 「アクセス許可」の設定は、画面共有と同様の設定にしておきます。
(3) 続けて、メニューバーの「表示」から「iCloud」を選択して表示します。
(4) 画面下部の方にある「どこでもMy Mac」にチェックを入れます。
この時に、ワーニング表示として「ルーターでNAT-PMP(NATポートマッピング)またはUPnP(ユニバーサル・プラグ・アンド・プレイ)が無効になっているため、“どこでもMy Mac”の動作が遅くなっている可能性があります。」というメッセージが「詳細」に表示されることがあります。このような場合は、可能であればルーターのマニュアルを参照して設定を変更することをお勧めします。
(5) Finderの環境設定で、「どこでもMy Mac」を表示するようチェックを入れておきましょう。
「どこでもMy Mac」の起動は、Finderに接続可能なMacが表示されますので、あとは先に説明した「画面共有」と同じように操作することが可能です。
その他の画面共有方法
Chrome リモート デスクトップ
Macに標準搭載の機能で、Mac同士の遠隔操作が可能となりますが、サードパーティ製のツールでWindowsとも遠隔操作が可能なものもあります。Google社から、Chromeブラウザで動くアプリの「Chrome リモート デスクトップ」を紹介しておきます。Chromeの「ウェブストア」から無料で入手が可能です。
「Chrome リモート デスクトップ」は、インターネット接続であっても同一のGmailアカウントでログインしたデバイス間で遠隔操作が可能となります。セキュリティとしては、Gmailアカウントによるログインだけでなく、接続されるサーバ側に設定したPINコードを接続時に入力するという二段階認証が行われています。画面の表示速度は高速でタイムラグを感じることなく、リアルにデバイスを操作しているのに近い表示レスポンスが確保されています。
なお、「Chrome リモート デスクトップ」は、MacやWindowsに限定されることなく、Chromeブラウザが動作する環境であればリモート接続が簡単に行える便利なツールでありますが、Google社からは、Chromeアプリは段階的に終了するというアナウンスがされており、今後のサポートが継続されるかは不透明な状況となっています。
AnyDesk
同一ネットワーク環境ではないMac同士を画面共有・遠隔操作したい場合には「AntDesk」の利用がおすすめです。
簡単な手順でMacやWindows、iPhoneやAndroidなどOSを横断して利用端末の画面共有・遠隔操作をすることができるので、例えばリモートワークをする時などに非常に重宝します。
14日間無料利用できるキャンペーンも開催されていますので、遠隔での画面共有ができるサービスをお探しの方は一度「AnyDesk」をチェックしてみてください。
画面共有している元のMacの電源が切断された時の対処方法
画面共有している元のMacの電源が切断されてしまっている場合、操作しているMacの方では「接続中」という表示が出るようになります。
元のMacの方の電源が起動されれば、画面共有が再開されますので、電源が切れた原因を確かめ、速やかに電源をオンにすると良いでしょう。
システム更新などで勝手に再起動が始まる場合もありますので、まずは状況を確かめましょう。
勝手に画面共有されていないか確認する手順
自分の端末が誰かに勝手に画面共有されていないか心配な場合には、Macの右上のステータスバーを確認してみてください。
画面共有されている場合には、右上にディスプレイが二つ並んでいるようなアイコンが表示されます。
画面共有の切断をしたい場合には、そのアイコンをクリックし、「切断」を選択してください。
あなたのMac端末のログイン情報が筒抜けが漏洩していると、同じローカルネットワーク内にいる相手から画面共有されてしまう可能性がありますので注意しましょう。
最新のセキュリティ対策と推奨設定
2024年現在、リモートアクセスや画面共有機能を安全に利用するためには、いくつかの最新のセキュリティ対策を講じることが推奨されています。これにより、ネットワークの脅威や不正アクセスから自身のデバイスやデータを守ることができます。以下では、最新の推奨設定と注意点について詳しく解説します。
1. 二要素認証の導入
リモートアクセスや画面共有を利用する際は、**二要素認証(2FA)**を有効にすることが強く推奨されています。特に、iCloudの「どこでもMy Mac」機能を使用して外出先からアクセスする場合、Apple IDに二要素認証を設定しておくことで、第三者による不正ログインを防ぐことができます。
2. 強力なパスワード管理
AppleやGoogleのリモート機能を利用する場合、パスワードが弱いとリスクが高まります。パスワードマネージャーを利用して、強力なパスワードを生成・管理するのが効果的です。パスワードは少なくとも12文字以上で、数字や記号を組み合わせたものを推奨します。
3. VPNを使用する
外部から自宅やオフィスのMacにアクセスする際は、**VPN(仮想プライベートネットワーク)**の利用が推奨されます。VPNは、インターネット上の通信を暗号化し、リモート操作中のデータが第三者に盗聴されるリスクを軽減します。特に公共のWi-Fiを利用する場合は、VPNなしでの接続は非常に危険です。
4. アクセス許可の制限
Macの画面共有設定では、特定のユーザーのみがリモート接続できるようにアクセス許可の制限を設けることが可能です。「システム環境設定」>「共有」>「画面共有」から「ユーザーを選択」を選び、許可するユーザーのみを指定することで、意図しないアクセスを防ぎます。
5. 最新のOSやアプリの更新
セキュリティ強化のためには、常に最新のOSとアプリケーションに更新することが重要です。2024年現在、macOS Ventura以降のバージョンでは、リモート操作や画面共有機能に関するセキュリティ対策がさらに強化され、ファイアウォール機能やプライバシー保護が標準装備されています。
サードパーティ製ツールの選び方と利用時の注意点
リモートアクセスのツールとして、AppleやGoogle製以外のサードパーティ製ソフトウェアも広く使われています。しかし、これらのツールを使う際には、セキュリティの信頼性や機能性に注意が必要です。以下に、代表的なツールの特徴と選び方、利用時の注意点を紹介します。
1. Chromeリモートデスクトップ
Chromeリモートデスクトップは、Googleが提供するリモートアクセスツールで、Windows、macOS、Linux、iOS、Androidなど、異なるOS間での操作が可能です。利用は無料で、Gmailアカウントがあればセットアップは簡単です。
- 長所: 無料で使いやすく、Googleアカウントでのセキュリティが確保される。クロスプラットフォームに対応。
- 短所: インターネット接続が必須であり、オフラインでは利用できない。
2. AnyDesk
AnyDeskは、高速で軽量なリモートデスクトップソリューションとして知られています。特に、リアルタイムでの操作感に優れ、ビジネスでの利用にも適しています。無料版と有料版があり、用途に応じたプランを選ぶことができます。
- 長所: 軽量で高速な操作感、複数デバイスでの同時接続が可能。
- 短所: 無料版では一部の機能に制限があるため、ビジネス用途には有料プランが推奨される。
3. TeamViewer
TeamViewerは、世界中で最も広く使われているリモートアクセスツールの1つで、商用利用が可能です。画面共有だけでなく、ファイル転送やチャット機能も搭載されています。
- 長所: 商用利用に適しており、エンタープライズ向けのサポートも充実。
- 短所: 商用利用の場合、料金が高め。
利用時の注意点
サードパーティ製ツールを使用する場合、信頼性とセキュリティのチェックが不可欠です。公式サイトからのみダウンロードし、不正なリンクやサイトからのインストールは避けてください。また、ソフトウェアの更新が定期的に提供されているか確認し、最新のバージョンを使用することが推奨されます。
リモートワークやビジネス向けの最新機能
リモートワークがますます普及する中、リモートアクセスツールはビジネスの現場でも不可欠な存在となっています。2024年には、以下のような新機能やトレンドがリモート操作ツールに追加され、効率的な業務遂行をサポートしています。
1. 画面共有中の共同編集機能
最新のリモートツールでは、単なる画面共有にとどまらず、リアルタイムでの共同編集が可能になっています。これにより、複数のユーザーが同時に同じファイルやドキュメントを編集でき、会議やプレゼンテーションの場でも円滑なコラボレーションが実現します。
2. リモート会議用の専用ツールとの統合
ZoomやMicrosoft Teamsなど、リモート会議用のツールとのシームレスな統合が進んでいます。画面共有ツールを使っている最中に、直接ビデオ会議に移行できる機能や、会議中にリモート操作を行える機能が追加されています。
3. AR(拡張現実)を活用したリモートサポート
リモート操作の世界では、AR技術を活用した拡張現実(AR)サポートが注目されています。技術サポートやメンテナンス業務において、リモートユーザーがカメラを通じてリアルタイムで指示を受けながら作業を進めることが可能です。
まとめ
2024年におけるリモート操作や画面共有の活用は、セキュリティの強化と新機能の導入によって、さらに利便性が向上しています。二要素認証やVPNの利用など、基本的なセキュリティ対策を確実に行うことで、リモートワークや日常の操作が安全に進められます。また、最新のツールや機能を取り入れることで、より快適で効率的なリモート操作環境を整えましょう。
まとめ
Macでは、以前から標準機能として、同一ローカルネットワークだけでなく、iCloudを使ってインターネット回線を介してでも画面共有機能が利用可能となっており、複数のMacを効果的に利用することができますので、是非ご利用ください。
家のMacで作業したデータをクラウドに登録し忘れた、訪問先で会社のMacに保存してあるデータが急に必要となった、そのような時、画面共有設定をしておくと、いつでもデータを取り出すことができます。
1 2