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地デジ解像度の秘密:アナログ時代と比べて5倍の画質向上を実現

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地デジが1440×1080iに対して、フルHDは1920×1080iとなっています。先ほどのビットレートで表すと、フルHDは24Mbpsとなりますが、未だ地上デジタル放送ではこのデータ容量を扱うことができないようです。そのため現在のサイズに圧縮して放送しているという事になります。現在フルハイビジョンで放送しているのはBSデジタル放送で、衛星通信により、地上デジタル放送を超えるデータ量を送ることが可能なのです。

地デジでフルHDは可能なのか?

地上デジタル放送も「MPEG2-TS」ではなく、「H.264/MPEG4 AVC」という最新の圧縮方式を使用すれば、現在の倍以上のデータ通信が可能になると言われているので、一応理論上は可能だと言われています。

しかし、地デジで使用している電波帯域はアナログ放送で使用していた帯域を整理して、さらに狭い領域となっているため、この方式でのデータ通信を行うには狭すぎるようです。無線における周波数の資源は限られており、さらに通信に利用価値の高い帯域はプラチナバンドと呼ばれるほど、重宝されています。このため、限られた周波数帯域の資源を有効利用するためにも、仕方ないことなのです。

解像度の問題もある

地デジでフルHD対応が難しい理由の一つとして、解像度の問題があります。

地デジの解像度は「1440×1080」であり、アスペクト比にすると「4:3」になります。フルHDは解像度が「1920×1080」、アスペクト比が「16:9」となりますので、この点で大きな違いがあります。

地デジの画像をフルHD規格で表示する場合は、画像を延ばして対応しているので、この点においても地デジが完全なフルHDではないと言えてしまいます。

より高画質な映像技術

現在、様々な技術向上により、快適な視聴環境が実現されていますが、これからの映像技術向上により、さらに鮮明な映像を楽しめる日が来るかもしれません。

より鮮明な映像を提供するための技術

現在の地上デジタル放送は、フルハイビジョンの映像を圧縮したものですが、より鮮明な映像を放送するためには4K映像を圧縮して放送すると言うものです。

こうすることによって、通常の地デジ放送よりも鮮明な映像として提供することが可能になります。見比べると明確な違いがあり、細かい点までを見ることが可能です。

これはデジタルカメラの例にとってみると良く分かるでしょう。鮮明な画像の大きさを圧縮すると、細かい点までが圧縮されて綺麗になります。逆に大きくしてしまうと画像が荒くなりぼやけてしまうように、細かい部分まで鮮明な画像を圧縮することで、よりきれいな映像を楽しむことができるのです。4K映像で撮影している放送局は限られており、器材も高価であるため、普及するにはまだまだ時間がかかるでしょう。

現在、様々な技術向上により、快適な視聴環境が実現されていますが、これからの映像技術向上により、さらに鮮明な映像を楽しめる日が来るかもしれません。

よくある質問とその回答

Q1: 地デジとアナログ放送の画質の違いは? A1: 地デジは約156万画素で、アナログ放送の約30万画素と比べて約5倍の画質向上が実現されています。

Q2: 地デジでフルHD放送は可能ですか? A2: 現状では電波帯域の制限があり難しいですが、将来的に新しい圧縮技術を使用すれば可能性はあります。

Q3: 解像度以外に画質を左右する要素は何ですか? A3: ビットレートという1秒あたりのデータ容量も重要な要素です。地デジでは17Mbpsで送信しています。

4K・8K放送の最新動向と将来展望

地上デジタル放送の普及から約10年が経過し、さらなる高画質化への取り組みが進んでいます。2018年12月に開始された4K・8K放送(新4K8K衛星放送)は、より鮮明で臨場感あふれる映像体験を提供しています。

4K・8K放送の現状

現在、NHKや民間放送局により、BSおよび110度CSデジタル放送で4K・8K番組が提供されています。4K放送は3840×2160ピクセル、8K放送は7680×4320ピクセルの超高解像度を実現し、地デジやフルHDをはるかに凌ぐ画質を提供しています。

具体的な例を挙げると:

  • NHKは、BS4K・BS8Kチャンネルで、ドキュメンタリーや芸術番組、スポーツ中継などを4K・8Kで放送しています。
  • 民間放送局も、BS4Kチャンネルを通じて、ドラマや音楽番組、スポーツ中継などを4K画質で提供しています。

4K・8K放送の課題と普及状況

4K・8K放送の普及には、いくつかの課題が存在します:

  1. 受信機器の普及:4K・8K対応のテレビやチューナーの普及率はまだ低く、総務省の統計によると2023年3月時点で4K対応テレビの世帯普及率は約50%、8K対応テレビは約2%となっています。
  2. コンテンツ制作コスト:4K・8K番組の制作には高額な機材と技術が必要で、制作コストが従来の番組より高くなっています。
  3. 帯域幅の制限:特に8K放送は膨大なデータ量を必要とするため、現状では衛星放送でのみ実用化されています。

今後の展望

4K・8K放送の普及に向けて、以下のような取り組みが進められています:

  1. 技術革新:より効率的な映像圧縮技術(HEVC/H.265やVVC)の開発により、必要な帯域幅の削減が期待されています。
  2. コンテンツの充実:大型スポーツイベントや人気ドラマの4K・8K制作が増加しており、魅力的なコンテンツの拡充が進んでいます。
  3. 受信機器の低価格化:技術の進歩と量産効果により、4K・8Kテレビの価格低下が進んでいます。
  4. 5Gネットワークの活用:高速・大容量の5G通信を利用した4K・8K動画配信サービスの実用化も検討されています。

総務省は、2025年までに4K・8K放送の世帯普及率50%を目標としています。この目標達成に向けて、放送事業者、家電メーカー、通信事業者が連携して取り組んでいます。

4K・8K放送の普及により、より臨場感のある高品質な映像体験が一般家庭でも楽しめるようになると期待されています。しかし、地上波での4K・8K放送の実現にはまだ技術的・経済的な課題が多く、当面は衛星放送やインターネット配信が主な提供手段となる見込みです。

このように、テレビ放送の高画質化は着実に進んでおり、将来的には8Kを超える技術も研究されています。視聴者の皆様には、これらの最新技術動向に注目しつつ、自身のニーズに合わせた視聴環境の選択が求められるでしょう。

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