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Googleが提供するOSをのせたスマートフォンはAndroid端末とよばれ、iPhoneとシェアを二分しています。Android端末では、Google Playからアプリをダウンロードしたり、カメラ撮影やブラウジングをスマホで楽しんだりと、各メーカー、様々な機種をリリースしており、選ぶ楽しみもあるスマートフォンです。
そんなAndroidですが、普通に使っていてはスマホでしか利用機会がないOS。一方で、「Androidをパソコンにつないでアプリを遊びたい」「Androidスマホの機能をパソコンでも使いたい」と考える方もおられます。
そこで今回は、Android OSをWindowsPCで起動する方法をご紹介。スマホで普段やっていることを、パソコン上で完結させてみませんか。
この記事のまとめ
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WindowsPCでAndroidOSを起動させる3つの方法
WindowsPCでAndroidOSを起動させる場合、主なやり方は「仮想マシン」「エミュレータ」「ミラーリング」による方法です。それぞれ簡単に解説します。
仮想マシンを使う
仮想マシンとは、使用中のパソコンに別のシステム環境を構築できるもの。具体的にはWindowsPCに仮想マシンを導入してソフトウェアとして起動し、その中で別のOSを動かすような仕組みです。
主な目的は、別のOSでしか使えないソフトを使用するといったものや、開発環境の構築、開発したソフトウェアが動くかどうかの確認などがあります。よく耳にするのは、macにwindowsOSをインストールする、またはその逆、というところでしょうか。
仮想マシンを使う場合は、WindowsPCにソフトウェアをインストールしたうえでAndroidOSを導入する形になります。なお、今回は番外編として「VMWare Player」を使った構築方法を下記で詳しく紹介しているので、ご一読ください。
ミラーリングを使う
ミラーリングとは、スマホ画面をパソコンのモニター上にリアルタイムで描写する技術の総称です。ミラーリング用のアプリを導入したうえ、パソコンに無線または有線接続して映し出す使い方が一般的です。
Windows10では「このPCへのプロジェクション」という標準機能が搭載されており、これがミラーリング機能の役目をします。
なお、ミラーリングは厳密に言えばAndroidOSを「起動」させるわけではなく、あくまでも画面を映し出す方法。単純にスマホのゲームや動画コンテンツをパソコンの大画面で映したいという目的で使われます。そのため、AndroidOSをパソコンで直接操作したいという方には向きません。
やり方としては、対応機器をHDMIケーブルで有線接続または、Miracastという無線規格を使用する方法があります。
ほかにもミラーリングアプリを使う方法も可能です。「Mobizen ミラーリング」「ApowerMirror」「Vysor」といったミラーリングアプリでは、windowsパソコン側からAndroidスマホを制御が可能となっています。
Mobizen ミラーリング
ApowerMirror
Vysor
エミュレータを使う
エミュレータは、特定のハードウェアや別のOS向けに開発されたソフトを、通常とは異なる環境で疑似的に実行させる仕組み。WindowsPC上でAndroidOSを疑似的に実行するというのがエミュレータの1つの役割です。
それなら仮想マシンと変わりないのではと思いますが、エミュレータはあくまで”模倣”するものであり、仮想マシンは”実物”として動かすという意味で異なります。
また、仮想マシンとエミュレータなら後者のほうが導入する敷居は低く、簡単に構築できます。エミュレータはAndroidだけでなく、任天堂やソニーが販売しているゲーム機を模倣したものもあり、ゲームの場合は使い方しだいで違法扱いされることもあり、議論がしばしばおこります。
Windows10の標準機能を使ってミラーリングする
ミラーリング用のアプリを使えば様々機能がついており、目的によっては便利ですが、単純に、スマホ画面をパソコン画面に映すだけのミラーリングであれば、Windowsに標準搭載されている「このPCへのプロジェクション」機能でもじゅうぶんに使えます。
ただし、パソコンとスマホが同じネットワーク上にあることが条件となります。
Windows側の設定
1.右下のアクションセンターから「接続」をクリックし「このPCへのプロジェクション」を開きます
2.「常にオフ」になっているものを「どこで使える」などへ変更します
Android側の設定
1.「設定」から「Miracast」「キャスト」「画面のキャスト」という項目(機種によって異なる)を開きます
2.キャスト先にネットワーク上のパソコンがリストにあるので、接続するにはタップします
Windows11ではAndroidアプリに対応?
10月にリリースされたWindows11ではAndroidアプリが使えるようになると発表されています。2021年11月では、まだアメリカの試験ユーザーでお試し段階な点と、Windows11の最小システム要件ではかなり難しいこともあり、一般ユーザーが利用できるようになるにはまだ先になりそうです。
Windows11のAndroidアプリが広く使えるようになれば、今回ご紹介している方法をとらなくても、WindowsでAndroidアプリを使用することができますね。
WindowsPCで使えるAndroidOS用エミュレータ一覧
今回はAndroidOSのエミュレータもいくつかご紹介してみましょう。AndroidOSのエミュレータを簡単にピックアップして紹介します。導入はダウンロード・インストールするだけなので、ぜひお試しください。
NoxPlayer
アプリゲームを動かせることで定評のある中国製のエミュレータ。日本語に対応しているほか、日本語のブログもあるので親しみ深く使えます。無料とはいえ、とても軽快に動くのもよく、安定して遊ぶことができます。Google Playも使えるのでおすすめです。
開発も精力的なので、気づいたら新しいバージョンが出ていたしています。ゲームパッドに対応していたりマクロ機能やキーボート割り当てたりなどもでき、パソコン側で操作ができることが魅力です。
NoxPlayer:細部までこだわった
スマホアプリがPCで遊べる
Bluestacks
「NoxPlayer」と並んで人気のAndroidOSエミュレータ。開発も精力的で、シンプルに使えるのがポイントです。ただ、シンプルな分、設定に関する項目が少なめなので初心者の方には向いているかもしれません。より快適なプレイを望むのであれば、パソコンのスペックには余裕があった方が良さそうです。
ヘルプも日本語対応しているので困ったことがあれば検索してみましょう。ゲームパッドにも対応しているので、ゲームアプリが対応しているのであれば、バーチャルゲームパッドは必要ありません。
MEmu
上海発のAndroidOSエミュレータですが、日本語にも対応したサイトになっているので気楽に利用できます。開発も続いており、ゲーム利用が目的だけあって、有名なゲームが豊富に用意されています。
MEmuをPCにインストールしたら起動し、Google Play Store で楽しみたいゲームを検索。ゲームをダウンロードしたらアイコンをクリックすればMEmuの中でゲームを楽しむことができるようになります。
番外編:「VMware Workstation Player」でAndroid OSをWindowsPCで起動するまで
「VMware Workstation Player」は、複数のOSを1つのシステム上で起動できる仮想マシンソフトの一種。Windows OS搭載パソコンの中にMac環境を構築したり、逆にMacの中にWindowsOSを入れたりできるのが特徴です。
そして、同様にWindowsOSの中にAndroid環境を構築することも可能。今回は番外編として、「VMware Workstation Player」を使ったWindwosPCの中にAndroidOS環境を構築する方法を詳しく紹介します。
1.「VMware Workstation Player」のサイトから、VMware Workstation Playerをダウンロード・インストール
日本語に対応しているサイトでインストールの手順もすべて日本語なので、とても分かりやすいです。ダウンロードボタンをクリックして表示される製品のダウンロードから対応するものを選び、インストーラーを起動します。
セットアップ画面を確認しながら、「次へ」ボタンをクリックして完了まで進めます。
2.Android OSのイメージファイルをダウンロード
×86マシン用のAndoirdを配布しているサイト「Android-x86_Porting Android to x86」から「android-x86-4.4-RC1.iso」というファイルをダウンロードします。(Viewという青い文字をクリックします)
3.VMware Workstation Playerを起動
VMware Workstation PlayerのアイコンをダブルクリックしてVMware Workstation Playerを起動します。一番初めにのみ表示される「使用許諾契約」に同意してOKボタンをクリックすると、画面が表示されます。
4.仮想マシンを作成
- 起動画面から「新規仮想マシンの作成」をクリックします→次へ
- 「インストーラディスクイメージファイル」を選択し、「参照」ボタンをクリックして2.でダウンロードしたAndroid OSのイメージファイルを指定します。→次へ
- 「仮想マシン名」に任意の名称を入力し、「場所」の参照ボタンをクリックして仮想マシンの作成場所を指定します。→次へ
- 仮想マシンのディスク容量はデフォルトのままで構いません→次へ
- 「ハードウェアをカスタマイズ」ボタンをクリックして表示されるハードウェアの設定・確認を行います。
- メモリ:1〜2GB程度
プロセッサ:デフォルトのままでOK
ネットワークアダプタ:デフォルトのままでOK - 以上の設定が終わったら→閉じる
「この仮想マシンを作成後にパワーオンする」を有効にして完了します。
5.Android OSをインストール
VMWare Playerのメイン画面を開きます。作成した仮想マシンを指定して「仮想マシンの再生」をクリックすると、OSのインストール画面が表示されますので、キーボードを使用して以下の手順で設定を行います。
- 「Installation-Install Android-x86 to harddisk」→ Enter
- 「Create/Modify partitions」→ Enter
- 「New」→ Enter
- 「Primary」→ Enter
- → Enter
- 「Bootable」→ Enter
- 「Write」→ Enter
- 「yes」と入力→ Enter
- 「Quit」→ Enter
- 「sda1」→ Enter
- 「ext3」→ Enter
- 「yes」と入力→ Enter
- 「yes」と入力→ Enter(ブートローダーのインストールするかどうかの可否)
最後にRoot化するかどうかの画面が表示されますが、ここでは「No」を選びます。
完了画面が表示されたら、
「Run Androidx86」:そのままAndroid OSが起動する
「Reboot」:仮想マシンを再起動後にAndroid OSが起動する
のいずれかを選んで完了します。
6.Android OSの初期設定
仮想マシン上では、Android OSの初期設定で有効となっている「スリープモード」になってしまうと、再度復帰することができないという不具合があるようですので、すぐに初期設定に取り掛かってください。
言語の選択やwifi環境、Googleアカウントの設定とすすめていけば、Andoridの起動画面が表示されます。ネットワーク接続は特に行う必要はありませんが、起動後すぐにスリープモードを無効にすることをお勧めします。
スペックの低いパソコンやXPが入っていて使えないパソコンなど、Android OSを利用すればまだまだ価値はありそうです。スマートフォンと違い、大きな画面でキーボードやマウスを使うことができる面も嬉しいですね。
Androidをパソコンで快適に使おう
WindowsPCにAndroidOSを入れたら、スマホゲームがパソコン上で使えたり、Google Playにしかないアプリを楽しんだりできるのが魅力です。普段からパソコンを使っている人なら同一画面上にAndroidOSを表示させておけるので、スマホを握る手間まで省けます。
今回紹介したやり方は仮想マシンを使うものからエミュレータを使用するもの、ミラーリングで表示するものまで幅広くありました。中でもエミュレータを使うのが簡単ですが、好みのやり方で構築してみてください。
【よくある質問とその回答】
質問1: 仮想マシンとエミュレータの違いは何ですか?
- 回答: 仮想マシンは、PC上に別のOSを完全にインストールし、実際にそのOSを動かします。一方、エミュレータは、既存のOS上で別のOSを模倣し、仮想環境でアプリを実行します。
質問2: ミラーリングを使うとAndroid OSはPCで操作できますか?
- 回答: ミラーリングは、スマホ画面をPCに映すだけで、直接Android OSを操作することはできません。ただし、画面表示やコンテンツ視聴には適しています。
質問3: Windows11でAndroidアプリを使うにはどうすればいいですか?
- 回答: Windows11では、Androidアプリが利用可能になると発表されていますが、現時点では一部の試験ユーザー向けの機能です。今後、広く提供される予定です。
最新のWindows 11アップデートとAndroidアプリ対応
Windows 11の最新機能:Androidアプリのサポート
Windows 11は、最新のアップデートで多くの新機能を導入し、その中でも特に注目されているのが「Androidアプリのサポート」です。この機能により、ユーザーはWindows PC上でAndroidアプリを直接インストールし、利用できるようになりました。これにより、PCでモバイルアプリを楽しむ新たな手段が提供され、特にゲーマーや生産性アプリを使用するユーザーにとって非常に便利な機能となっています。
1. Androidアプリのインストール手順
AndroidアプリをWindows 11にインストールするには、次の手順を踏む必要があります:
- Windows Subsystem for Android(WSA)のインストール: Microsoft Storeから「Windows Subsystem for Android」をダウンロードします。
- Amazon Appstoreのセットアップ: WSAをインストール後、Amazon AppstoreをWindows 11に導入することで、Androidアプリをダウンロード可能にします。
現在は、Amazon Appstoreを経由して、公式にサポートされているAndroidアプリをダウンロードできますが、今後のアップデートにより、Google Play Storeのサポートも期待されています
。
2. ゲームと生産性向上への影響
Windows 11でAndroidアプリを利用できるようになったことで、モバイルゲームの体験が大幅に向上します。特に、軽量なゲームや生産性アプリがデスクトップでも活用できるようになるため、スマートフォンとの連携がより簡単になります。また、ZoomやSlackなどのビジネスアプリもAndroidバージョンで使用可能です
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その他の新機能
このアップデートには他にも多くの新機能が含まれています。以下はその一部です:
- タスクバーの改善: 天気ウィジェットや画面共有機能の強化により、リモートワーク環境での利便性が向上。
- アプリの更新: Notepadやメディアプレイヤーの改良が含まれ、日常的なアプリ使用がさらに快適に
。
Windows 11のアップデートにより、今後ますます多様なアプリがWindows上で動作し、作業効率やエンターテインメントの幅が広がることが期待されています。