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Thunderbolt 4とThunderbolt 3の互換性と速度差を初心者向けに徹底解説【2026年最新版】
Thunderbolt 4とThunderbolt 3は、どちらも「USB-Cの形状で、映像・データ・給電をまとめて扱える高速規格」です。ただし“最大速度そのもの”よりも、”最低保証とトラブルの起きにくさ”がThunderbolt 4の強みです。
本稿では、この2つの規格の違いを「スペック→互換性→日常の選び方」の順で丁寧に整理します。さらに2024年末から登場し始めた次世代規格Thunderbolt 5(最大120Gbps)の最新情報もカバーします。
初心者の方に先に結論(購入アドバイス)
速度だけで見ると、Thunderbolt 4はThunderbolt 3より”上限が速い”わけではなく、どちらも最大40Gbpsです。
体感差が出やすいのは、TB3→TB4の差というより、**USB(10Gbps/20Gbps)→Thunderbolt(最大40Gbps)**へ乗り換えたときです(外付けSSDが代表例)。
TB4が”確実に”良い場面は以下の通りです。
- 外付けSSDやeGPUなどで効くPCIe帯域が、TB4は最低32Gbps(≒PCIe Gen3 x4相当)を要求され、TB3より**”当たり外れ”が減ります**。
- 2台の4K(または1台の8K)表示など、映像出力要件が強化されています。
- DMAセキュリティ保護が必須化され、悪意あるデバイスからPCを守ります。
- Wake from Sleep(ドック経由のスリープ復帰)が確実に動作します。
互換性の結論は、TB4ポートはTB3機器・TB3ケーブルと互換性があります。TB3ポートでもTB4機器は基本つながりますが、**動作はTB3相当(=低いほうに合わせる)**と考えるのが安全です。
ケーブル選びで失敗しない鉄則として、見た目が同じUSB-Cでも性能は別物なので、Thunderboltロゴ、またはUSB4 40Gbpsロゴのあるケーブルを選ぶのが近道です。
**Macの注意点(eGPU)**として、外付けGPU(eGPU)は、Appleの公式条件として「Intelプロセッサ搭載Mac+Thunderbolt 3」が必要です(AppleシリコンMacでは基本NGと理解してください)。
基礎整理:「何が同じで、何が違うか」
混乱しやすいので、最初に用語を噛み砕きます。
USB-Cは差し込み口(コネクタ)の”形”です。同じ形でも中身(規格)は別物です。スマホの充電ケーブルもThunderbolt 4ケーブルも、見た目は同じUSB-C形状ですが、中身の性能はまったく異なります。
Thunderbolt 3/4は、USB-C形状で動く高速規格です。1本のケーブルで**データ(PCIe/USB)+映像(DisplayPort)+給電(USB PD)**をまとめて扱えるのが特徴です。
USB4は、USB-C形状で動く”USB側の新しい規格”です。20Gbps/40Gbpsの2段階があり、表示やPCIeなどの機能は実装で差が出ます。
速度の単位について
「40Gbps」の”Gbps”はビット(bit)単位です。ファイルコピーで体感する”MB/s(メガバイト毎秒)”はバイト(Byte)単位です。理論上は **40Gbps ÷ 8 = 5GB/s(=5,000MB/s)**ですが、実際はプロトコルのオーバーヘッドや、PCIe/映像の帯域割り当てで下がります。
「三者そろって」の原則
Thunderboltは内部的に「つないだ機器・ケーブルに合わせて、使える機能を自動で選ぶ」仕組みです。初心者向けに言うと、「ポート」「ケーブル」「デバイス」の三者のうち、”一番弱い部分”に全体が引っ張られるのが最大のポイントです。
たとえば、TB4対応ノートPC(40Gbps)にTB3ケーブル(40Gbps対応)を使ってUSB 3.2のSSD(10Gbps)を接続すると、転送速度は10Gbpsに制限されます。逆に、TB3のNVMe SSD(40Gbps対応)をTB4ポートに接続すれば、TB3本来の最大速度で使えます。
技術仕様の比較:「結局どこが違うの?」
ここが記事の核心部分です。”最大値”と”最低保証(必須要件)”を分けて比較します。
| 項目 | Thunderbolt 3 | Thunderbolt 4 |
|---|---|---|
| 最大リンク帯域幅 | 最大40Gbps(20Gbpsモードも可) | 40Gbps(常に40Gbps必須) |
| PCIeデータ転送(最低保証) | 16Gbps(PCIe 3.0 x2も可) | 32Gbps(PCIe 3.0 x4必須) |
| DisplayPortバージョン | DP 1.2(最低要件) | DP 1.4(必須) |
| 映像出力の最低要件 | 4Kモニター1台 | 4Kモニター2台 or 8K 1台 |
| Wake from Sleep | オプション | 必須 |
| DMAプロテクション | オプション | 必須(Intel VT-dベース) |
| ハブ対応ポート数 | 最大2ポート | 最大4ポート |
| パッシブケーブル(40Gbps) | 最大0.5〜0.8m | 最大1.0m |
| アクティブケーブル(40Gbps) | 最大2m | 最大2m |
| USB4準拠 | 非対応(USB4の元になった規格) | USB4準拠 |
| 電力供給 | USB PDで最大100W(実装依存) | 少なくとも1ポートでPC充電を要求 |
この表の読み方
一番大事なポイントは「最低保証の引き上げ」です。
TB3では、メーカーが製品コストを下げるために帯域を半分の20Gbpsに制限した実装が許されていました。たとえば2016年発売のMacBook Pro 13インチでは、右側のThunderbolt 3ポートがPCIe 3.0 x2接続(16Gbps)に制限されていました。TB4ではこうした「手抜き」が許されず、すべてのポートで40Gbps・PCIe 32Gbpsが必須です。
つまり、Thunderbolt 4は「最大40Gbps」という上限はThunderbolt 3と同じですが、**”PCIe 32Gbps”などの最低保証が引き上げられ、ケーブルも含めて”期待した性能が出やすい”**のが差です。
TB4で本当に変わった5つの改善点
Thunderbolt 4の改善点は「速度向上」ではなく「品質保証の底上げ」です。TB3時代にオプションだった多くの機能が必須化されました。
1. デュアルディスプレイの保証
TB3では4Kモニター1台の出力が最低要件で、2台出力できるかは製品次第でした。TB4では4K@60Hzモニター2台、もしくは8Kモニター1台の出力が必須です。
マルチモニター環境を構築したいユーザーにとって、これは仕様書を細かく確認する手間を省く大きな進歩です。
ただし、実際の”何枚出せるか”はPCのGPUや設計にも依存します。たとえばApple Silicon M1/M2(無印)チップは、TB4ポートを搭載していても外部ディスプレイが1台に制限されます。MacBook Pro(14インチ, 2021)でも、搭載チップ(M1 Pro/M1 Max)で外部ディスプレイ台数の上限が異なります。初心者向けには「端子がTB4でも、PCの仕様次第で”2画面できない”ことはあり得る」と覚えておくのが安全です。
2. Intel VT-dベースのDMAプロテクション(セキュリティ強化)
TB3時代には「Thunderspy」と呼ばれる物理的なセキュリティ攻撃が報告されていました。悪意あるデバイスをThunderboltポートに接続し、DMA(Direct Memory Access)経由でシステムメモリを読み取る手法です。
TB4ではIntel VT-d(仮想化技術)によるDMAプロテクションが必須となり、この種の攻撃を防止します。WindowsにはThunderboltのDMA攻撃等を意識した「カーネルDMA保護」に関するポリシーがあり、TB4はOS・ハード両面でセキュリティの足並みを揃えやすい設計思想です。
企業や機密データを扱うユーザーには特に重要な改善ですが、一般家庭でも「カフェなどの公共の場でノートPCを使う」場合に安心感が増します。
3. ユニバーサルハブ対応(ツリー型トポロジ)
TB3のデイジーチェーン(数珠つなぎ)接続は直列構造で、途中のデバイスを外すと下流のデバイスがすべて切断されるという弱点がありました。
TB4ではツリー型トポロジ(ハブ構造)に対応し、最大4ポートのThunderboltハブが実現しました。1つのデバイスを取り外しても他のデバイスに影響しません。なお、デイジーチェーンの最大接続台数はTB3・TB4ともに6台で変更ありません。
4. Wake from Sleep(スリープ復帰の確実動作)
TB4対応ドックを使えば、ドックに接続したキーボードやマウスの操作でPCをスリープから復帰させることが確実にできます。TB3ではこの機能はオプションだったため、ドック経由でスリープ復帰できるかどうかは製品次第でした。
在宅ワークで「ドックにケーブル1本で接続→キーボードを叩いて即仕事開始」というスタイルの方には、地味ですが大きな改善です。
5. ケーブル長の改善
TB4ではパッシブケーブルで1.0mまで40Gbpsのフル速度が出せるようになりました(TB3は0.5〜0.8mが限界)。TB4は「2mまでのユニバーサル40Gbpsケーブル」を明確に打ち出し、選び方を簡素化しました。
Appleは3mの銅製アクティブTB4ケーブルも販売しており、デスク周りの配線の自由度が向上しています。
USB4との関係を正しく理解する
Thunderbolt 4とUSB4の関係は、よく混同されるポイントです。
歴史的な経緯
IntelがThunderbolt 3の技術仕様をUSB規格団体(USB-IF)に提供し、それをベースにUSB4が2019年に策定されました。その後、IntelはUSB4の上に独自の厳しい最低要件を追加し、Thunderbolt 4として2020年に発表しました。
簡単に言えば、TB4はUSB4の「上位互換」であり、USB4に追加の厳格な要件を課したIntelブランド規格です。
両者の最大の違い
USB4は20Gbpsでも40Gbpsでもよく、PCIeトンネリングすらオプションです。一方TB4は40Gbps必須、PCIe 32Gbps必須、デュアル4K必須、セキュリティ必須と、すべてが厳格化されています。さらにTB4はIntelの認証テストに合格する必要があるため、製品の品質が一定以上に保たれます。
USB4は”なんでも40Gbps”ではない
USB4は「USB4 20Gbps」と「USB4 40Gbps」があり、メーカーは性能を明確に伝えるよう推奨されています。USB-IFはパッケージや機器に貼るロゴ(20Gbps/40Gbps)までガイドライン化しています。
初心者向けに噛み砕くと、USB4という表示だけでは”Thunderbolt機器が確実に動く”とは言い切れないので、表記確認が重要です。TB4ポートにUSB4デバイスを接続すれば問題なく動作しますが、逆にTB4デバイスをUSB4ポートに接続した場合は、そのUSB4ポートの実装次第で動作が異なります。
互換性の全体像:「つながるけど、低いほうに揃う」
互換性を一言でまとめると、**”つながるけど、できることは低いほうに揃う”**です。
TB4ポート → TB3機器/ケーブル
完全に動作します(一般家庭では一番多い組み合わせ)。TB3デバイスはTB3本来の速度(最大40Gbps)でそのまま使えます。アダプターも不要で、ケーブルを差すだけです。CalDigitやOWCなど主要ドックメーカーも、TB3ドックがTB4ノートPCで問題なく動作することを公式に確認しています。
TB3ポート → TB4機器
多くの場合は動作しますが、TB3相当の範囲に収まりやすいです。TB4の”最低保証”(デュアル4K、DMAプロテクション等)は活かしきれません。
プラットフォームによって状況が異なり、macOS 11.1以降を搭載したMacでは、AppleのTB3実装がもともとTB4相当の要件を満たしていたため、TB4デバイスが完全に動作します。一方、WindowsのTB3 PCでは動作しない場合があることに注意が必要です。
USB-C(Thunderbolt非対応)ポート → Thunderbolt機器
動かないことがあります。「USB-Cの形=Thunderbolt」ではありません。たとえばSamsung X5は「Thunderbolt 3をサポートしないUSB-Cポートでは動作しない」旨を明記しています。
Thunderboltポートは”USBにも使える”一方で、USB-CポートはThunderboltに対応しているとは限らないのが落とし穴です。Thunderbolt 3/4ポートにUSB機器を挿すと、「普通のUSB-C(USB 2.0/3.x)」として問題なく動作します。
ケーブル選びで失敗しないために
Thunderboltのケーブル互換性は、初心者が最もつまずきやすいポイントです。見た目はすべてUSB-Cケーブルと同じですが、中身は大きく異なります。
パッシブとアクティブの違い
パッシブケーブルは中に電子回路が入っていない普通のケーブルです。長くなるほど信号が弱くなりがちで、TB3では0.5m超で40Gbpsを維持しにくいケースがありました。TB4ではパッシブでも1.0mまで40Gbps対応です。
アクティブケーブルはケーブル内に信号補正用の回路(チップ)が入り、長め(1〜2m)でも高速を維持します。ただしTB3アクティブケーブルには大きな落とし穴があります。内部の信号増幅チップはThunderbolt専用信号にしか対応しておらず、USB 3.xやDisplayPortへのフォールバック時にはUSB 2.0(480Mbps)しか使えません。
TB4アクティブケーブルは2mの長さでも40Gbpsを維持しつつ、USB 3.x・DisplayPort Alt Modeへの完全な後方互換性を保持しています。
TB3ケーブルをTB4デバイスで使う場合
短いパッシブケーブル(0.8m以下)であれば40Gbpsのフル速度で問題なく使えます。しかし0.8mを超えるパッシブケーブルは20Gbpsに速度が半減する可能性があります。新しくケーブルを購入するならTB4認証ケーブルが最善の選択肢です。
ロゴで選ぶ(初心者向けの最短ルート)
ケーブルの見分け方は以下の通りです。
- TB3ケーブル:雷マークのみ
- TB4ケーブル:雷マークの下に小さく「4」と刻印
- 一般的なUSB-Cケーブル:USBマークのみ(Thunderbolt接続には使えません)
初心者の買い方としては、この順が安全です。
- 確実にThunderboltも使いたい → Thunderbolt 4(またはThunderbolt 3)認証のケーブル
- USB4 40Gbpsで十分(TB機器を使わない) → USB4 40Gbpsロゴのケーブル
“映像が出ない”を防ぐコツ
ディスプレイ接続はアダプタ側も条件になります。Appleも「DisplayPort Alt Mode / Thunderbolt 3 / Thunderbolt 4対応が必要」と明記しています。USB-C→HDMI変換器でも「充電はできるのに映像が出ない」ことが起き得るので、”映像対応”の明記があるアダプタを選びましょう。
“認識しない/不安定”を減らすコツ
ドック運用では、BIOS・グラフィックスドライバ・ドックドライバ/ファーム更新が重要です(Dellのユーザーガイドなどでも明記)。外付けSSDでも、BIOS/ドライバ等を最新にする推奨がマニュアルにあります。Windowsのセキュリティ機能(カーネルDMA保護)も、接続が不安定な場合に「環境側の要件」を切り分ける材料になります。
日常利用で体感できる速度差
結論から言うと、**「TB3→TB4の差」は人によって小さく、体感の主役は「USB→Thunderbolt」**です。
外付けSSD
外付けSSDは”端子の規格差”がそのまま時間差になりやすい代表例です。
| 接続規格 | 代表的な製品例 | 公称速度(読み出し) |
|---|---|---|
| USB 3.2 Gen 2(10Gbps) | Samsung T7 | 最大1,050MB/s |
| USB 3.2 Gen 2×2(20Gbps) | Samsung T9 | 最大2,000MB/s |
| Thunderbolt 3 | Samsung X5 | 最大2,800MB/s |
| Thunderbolt 4 | TB4対応NVMe SSD | 最大3,000〜3,100MB/s |
TB3とTB4の”体感差”が出る可能性があるポイントは、PC側のPCIe実装です。TB4は最低32Gbpsを求めますが、TB3は最低16Gbpsのため、ここがボトルネックになると”同じ40Gbps表記でも”差が出得ます。とはいえ、TB3→TB4の実測差は約10〜15%にとどまり、USB 10Gbps→Thunderboltの差(約3倍)に比べれば小さいです。
なお、外付けNVMe SSDの速度を大きく左右するのは、実はThunderbolt世代よりもエンクロージャー(ケース)のコントローラーチップです。旧世代のJHL7440チップ搭載ケースでは最大約2,800MB/s、新しいASM2464PD(USB4/TB4ネイティブ)チップ搭載ケースでは約3,100〜3,200MB/sが実測上限です。
また、4K映像を2本同時出力しながらデータ転送する場合、40Gbpsの帯域を映像とデータで分け合うため、残りの実効データ帯域は約22Gbps(約2,200MB/s相当)まで下がることも覚えておきましょう。
外部GPU(eGPU)
eGPUは、接続自体はTB3/TB4の得意分野ですが、TB3とTB4の上限帯域が同じ40GbpsかつPCIe 3.0 x4接続のため、TB4にしたからといって劇的に速くなるわけではありません。デスクトップのPCIe x16スロットと比較すると、eGPU経由では約10〜20%の性能低下が発生します。
ただしTB4はPCIe 32Gbpsを最低保証する思想なので、「TB3機のPCIeが細い(例:16Gbps相当)」環境より安定しやすいという方向の差が出ます。
MacでeGPUを考える場合は要注意です。 Apple公式は、eGPUの利用に「Intelプロセッサ搭載Mac」「Thunderbolt 3」「macOS High Sierra 10.13.4以降」を条件として示しています。つまり、Thunderbolt 4/3という”端子”だけでなく、Macの世代(Intelかどうか)をまず確認するのが安全です。AppleシリコンMacではeGPUは基本的に使えません。
eGPU性能を真に改善したい場合は、帯域が2倍のTB5(PCIe 4.0 x4の64Gbps)や、64GbpsのOCuLinkインターフェースを検討すべきです。
ドッキングステーション
ドックは初心者の方が「ケーブル1本で机が片付く」体験をしやすい分野です。TB4は”4つのTBポートを持つアクセサリ”など、拡張性を前提にした要件が打ち出されています。
TB4ドックがTB3ドックに対して持つ明確な優位性は、複数のThunderboltデバイスをハブ的に接続できること、Wake from Sleepの確実な動作、DMAプロテクションによるセキュリティ向上です。
ただし、TB3でもTB4でも、ドック側の仕様(映像端子の種類、USBポート数、LAN、給電W数)で体験が大きく変わります。たとえばDell WD22TB4は、DP1.4×2やHDMI等を含む構成で、電源供給はDell機で最大130W・非Dell機で最大90Wと記載されています。「同じドックでもPCメーカーで給電W数が変わる」のはよくある話です。
4K/8Kディスプレイ接続
TB4は「2台の4K or 1台の8K」を要件として掲げますが、マルチモニター環境こそTB4の最大の実用的メリットが発揮される場面です。TB4なら仕様書を確認せずとも4Kモニター2台の出力が保証されています。TB3では製品ごとに対応状況が異なり、シングル4Kしか出力できないノートPCもありました。
Thunderbolt 5がもたらす次世代の性能
2023年9月にIntelが正式発表し、2024年後半から製品が登場し始めたThunderbolt 5は、帯域幅を80Gbps(最大120Gbps)に倍増させた次世代規格です。
TB5の主要スペック
| 項目 | Thunderbolt 4 | Thunderbolt 5 |
|---|---|---|
| 最大帯域幅 | 40Gbps | 80Gbps(Boost時120Gbps) |
| PCIeトンネリング | 32Gbps(PCIe 3.0) | 64Gbps(PCIe 4.0 x4) |
| DisplayPort | DP 1.4 | DP 2.1(UHBR20) |
| 映像出力能力 | 4K×2台 | 8K×2台 or 4K@144Hz×3台 |
| 最小給電能力 | 15W | 140W |
| USB規格ベース | USB4 v1 | USB4 v2 |
TB5の最大の技術革新はPAM-3(3値パルス振幅変調)信号方式の採用です。通常時は送受信各方向40Gbpsの合計80Gbps、映像出力など片方向の帯域が必要な場合はBandwidth Boostモードで送信120Gbps/受信40Gbpsに動的切り替えが可能です。
製品の普及状況(2025年時点)
AppleはM4 Pro/M4 Max搭載のMacBook Pro(2024年10月発売)やMac Studio(2025年3月発売)にTB5を搭載しています。WindowsではRazer Blade 18、MSI Titan 18 HX AIなどの高性能ゲーミング/ワークステーション級ノートPCに採用が始まっています。
ただし、IntelのTB5はまだ専用コントローラー「Barlow Ridge」が必要で、チップセット統合には至っていません。本格普及は2027年頃と予測されています。
TB5とTB4/TB3の互換性
TB5はTB4/TB3と完全な後方互換性を持ちます。TB5ポートにTB4やTB3デバイスを接続すれば、そのデバイス本来の速度で動作します。逆もまた同様で、TB5デバイスをTB4ポートに接続すればTB4速度で使えます。
TB5対応の周辺機器も急速に充実しています。OWC Envoy Ultra(外付けSSD、読取6,000MB/s超)、LaCie Rugged SSD Pro5(読取6,700MB/s)、CalDigit TS5 Plus(20ポートドック)などが発売済みです。
製品例と比較表
ここでは「こういう製品が、どの規格で、何ができるか」を具体例で整理します。
代表的なノートPC・外付けSSD・ドック
| カテゴリ | 製品例 | 端子規格 | 初心者向けの見どころ |
|---|---|---|---|
| ノートPC(TB3例) | MacBook Pro 16-inch, 2019 | TB3(最大40Gbps) | TB3の典型例。USB 3.1 Gen 2(10Gbps)としても使える |
| ノートPC(TB4例) | MacBook Pro 14-inch, 2021 | TB4(DP出力) | 外部ディスプレイ台数はチップ(M1 Pro/Max)で変わる |
| ノートPC(TB4例) | ThinkPad X1 Carbon Gen 9 | TB4/USB4 40Gbps | “TB4とUSB4 40Gbps”が並記され、DP1.4a・PD対応も確認可能 |
| 外付けSSD(TB3例) | Samsung X5 | TB3(最大40Gbps) | TB3でも2,800MB/s級。USB-Cのみのポートでは動かない |
| 外付けSSD(USB 10Gbps例) | Samsung T7 | USB 3.2 Gen 2 | 条件付きで最大1,050MB/s。ボトルネックの考え方が学べる |
| 外付けSSD(USB 20Gbps例) | Samsung T9 | USB 3.2 Gen 2×2 | USBでも20Gbps級なら体感は大きく伸びる |
| ドック(TB4例) | CalDigit TS4 | TB4、18ポート | 2.5GbE搭載。日本市場でも高評価(約52,000〜58,000円) |
| ドック(TB4例) | Dell WD22TB4 | TB4、給電130W/90W | 同じドックでもPCメーカーで給電W数が変わる典型例 |
| ドック(TB3例) | Dell WD19TB | TB3、給電130W/90W | TB3ドックでも十分な接続性。ケーブル長0.8mに注意 |
日本市場向けおすすめ製品ガイド(2025年版)
ドッキングステーションは、ハイエンドならCalDigit TS4(約52,000〜58,000円、18ポート・2.5GbE搭載)が最も高評価です。コスパ重視ならPlugable TBT4-UD5(約30,000円、デュアル4K HDMI対応)、さらに予算を抑えるならBelkin CONNECT Thunderbolt 4 5-in-1(約15,000〜20,000円)が選択肢に入ります。
外付けストレージは、完成品ならSUNEAST Eclipse E40(1TB約30,000〜35,000円、読取4,000MB/s)が高評価。コスパ重視なら、Logitec LHR-LPNVWU4CDエンクロージャー(8,980円)にKioxia EXCERIA PLUS G3 1TB(約9,980円)を組み合わせるDIYアプローチが合計約19,000円で3,000MB/s超を実現でき、おすすめです。
ケーブルは、1m以下のTB4認証パッシブケーブルが最も扱いやすく、あらゆるUSB-C機器と互換性を保てます。
日常利用での推奨早見表
| 目的 | 体感しやすい改善 | 推奨 | 失敗しやすいポイント |
|---|---|---|---|
| 外付けSSDにデータ移動 | USB 10Gbps→TB級で大きく短縮 | TB4搭載PC+TB4/TB3認証ケーブル+TB級SSD | USB-C形状でもTB非対応だとTB SSDが動かない |
| ケーブル1本デスク化(ドック) | 画面・LAN・USB機器を一気に接続 | TB4ドック(給電W数・映像端子を要確認) | BIOS/ドライバ/ファームが古いと認識しない |
| 4Kモニターを2枚つなぎたい | TB4は要件として2×4Kを保証 | TB4搭載PC+対応ドック/アダプタ | PC側GPU/機種仕様で上限が変わる(Macは特に) |
| eGPUを使いたい | 端子より”環境条件”が重要 | WindowsならTB4/TB3機を基本に | MacはAppleの公式条件(Intel Mac+TB3)を先に確認 |
| ケーブルを買い足す | “正しいケーブル”で一気に解決 | Thunderboltロゴ or USB4 40Gbpsロゴで選ぶ | 長さで性能が変わる(特にTB3パッシブケーブル) |
| 将来に備えたい | TB5で帯域が2〜3倍に | 2027年の本格普及まではTB4で十分 | TB5対応周辺機器はまだ高額 |
まとめ:TB4は「安心の底上げ」、真の飛躍はTB5
Thunderbolt 4は速度革命ではなく品質保証の革命でした。同じ40Gbpsの看板のもと、すべてのポートで一定以上の性能・セキュリティ・映像出力能力が保証されるようになったことが最大の意義です。
2025年現在、新しいノートPCを購入すればTB4は標準搭載されており、TB4のために追加コストを支払う必要はほぼありません。
TB3機器を今すぐ買い替える必要はありません。 TB3で十分なケースは多く、特に外付けSSD単体利用やeGPU用途ではTB4との実質的な差はわずかです。逆に言うと、すでにThunderbolt 3環境が整っていて困っていない場合、速度だけを目的に”TB4へ総入れ替え”する必要性は低いケースも多いです。
一方、デュアル4Kモニター環境や高機能ドッキングステーションの活用を考えているなら、TB4の確実な動作保証は大きな安心材料になります。
そして真の性能飛躍はThunderbolt 5で訪れます。80〜120Gbpsの帯域幅、PCIe 4.0 x4の64Gbps、DP 2.1対応による8K×2台出力など、クリエイティブワークの限界を押し広げるスペックです。本格普及は2027年頃と見られますが、今から周辺機器を新調するなら、TB5対応製品への投資も検討に値します。
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