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【2026年最新版】Windowsの「記憶域スペース」で複数HDDをまとめて使う方法【完全ガイド】
パソコンに複数のHDDやSSDを接続していると、「ドライブを1つにまとめて大容量として使いたい」「データの冗長化(バックアップ)も同時にしたい」「RAIDは難しそうだから簡単な方法はないの?」と思ったことはありませんか。Windowsには標準で「記憶域スペース(Storage Spaces)」という機能が搭載されており、複数のドライブを1つの仮想ドライブとして統合し、用途に応じて容量重視・速度重視・冗長性重視の構成を選べます。専用ハードウェアやRAIDコントローラ不要で、Windowsだけでデータ保護と大容量化を両立できる優れた機能です。
本記事では、記憶域スペースの仕組み、Simple/Mirror/Parityの3つのレイアウト比較、推奨容量、データ復旧手順、本格的なRAIDとの違いまで、2026年の最新Windows 11環境を前提に詳しく解説します。導入前にメリット・デメリットを正しく理解しておけば、後悔のないストレージ環境を構築できます。
この記事でわかること
- 記憶域スペースとは何か、対応OSと必要な機材
- Simple/Mirror/Parityの3つのレイアウトの違い
- 記憶域プールと仮想ドライブの作成手順
- 故障時のデータ復旧と再構築の方法
- RAID 0/1/5との違いとメリット・デメリット

記憶域スペースの基礎知識
記憶域スペース(Storage Spaces)は、Windows 8で初めて搭載された機能で、Windows 10/11でも引き続き利用できます。複数の物理ドライブ(HDD/SSD)を1つの「記憶域プール」にまとめ、その中から仮想ドライブ(記憶域)を作成する仕組みです。OS側からは1つの大きなドライブとして認識されます。
従来のRAIDでは、専用のハードウェア(RAIDカード)や同じ容量・回転数のディスクが必要でしたが、記憶域スペースは異なる容量・メーカー・接続方式(SATA/USB/SAS)のドライブを混在させて使えます。容量の異なるHDDが余っているユーザーにとって、まさに救世主と言える機能です。
記憶域スペースのメリット
- 異なる容量・メーカーのドライブを統合可能
- USB外付けHDDも組み込める
- Windowsだけで完結(専用ハードウェア不要)
- 設定変更が容易(後からドライブ追加・削除可能)
- データ冗長化で故障時もデータを守れる
- シン・プロビジョニング(実容量より大きく見せる)対応
必要な機材
- Windows 10または11 Pro推奨(Homeでも一部使用可)
- 2台以上のHDDまたはSSD(レイアウトにより最低台数が異なる)
- SATA/USB接続のドライブ(USBは速度低下に注意)
- システムドライブ(Cドライブ)以外のドライブ
システムドライブは使えない
記憶域プールに組み込めるのは、データ専用ドライブのみです。Windowsがインストールされているシステムドライブ(通常Cドライブ)は使えません。新しく組み込むドライブはあらかじめフォーマットして空にしておくか、未使用領域として用意しましょう。
3つのレイアウト(構成)の違い
記憶域スペースには「Simple」「Two-way Mirror」「Parity」の3種類があり、用途に応じて選びます。それぞれ容量効率、速度、冗長性のバランスが異なるため、目的を明確にして選択することが重要です。
Simple(シンプル)
RAID 0に相当する構成で、データを複数のドライブに分散して書き込みます。最も高速で容量効率も100%ですが、冗長性はありません。1台でも故障するとプール全体のデータが失われます。
- 最低必要台数: 1台
- 容量効率: 100%
- 耐障害性: なし
- 用途: 一時的な大容量作業領域、キャッシュ、再ダウンロード可能なゲーム
Two-way Mirror(双方向ミラー)
RAID 1に相当する構成で、同じデータを2台に書き込みます。1台が故障してもデータは保護されますが、容量効率は50%(2TB×2台で実用容量2TB)。
- 最低必要台数: 2台
- 容量効率: 50%
- 耐障害性: 1台まで
- 用途: 個人の写真・動画・重要書類、家庭内サーバ
Three-way Mirror(三方向ミラー)
同じデータを3台に書き込む高耐障害構成。2台同時に故障してもデータが残ります。容量効率は33%と低いですが、最高レベルの安全性を求める場合に最適です。
- 最低必要台数: 5台
- 容量効率: 33%
- 耐障害性: 2台まで
- 用途: 業務データ、絶対に失えないアーカイブ
Parity(パリティ)
RAID 5に相当する構成で、データとパリティ(誤り訂正符号)を分散書き込みします。1台故障してもデータを復元可能で、容量効率はミラーより高いのが特徴です。
- 最低必要台数: 3台(推奨5台以上)
- 容量効率: 約67〜75%(台数による)
- 耐障害性: 1台まで(Dual Parityなら2台)
- 用途: 大容量データの長期保存、写真・動画ライブラリ

記憶域プールと仮想ドライブの作成手順
実際に記憶域スペースを構築する手順を解説します。今回はWindows 11での操作を例に説明しますが、Windows 10でもほぼ同じです。
手順1: 記憶域の管理画面を開く
- 「Windowsキー+I」で設定アプリを開く
- 「システム」→「ストレージ」を選択
- 「ストレージの詳細設定」を展開
- 「記憶域スペース」をクリック
- 「新しいプールと記憶域を作成する」を選ぶ
手順2: ドライブを選択して記憶域プールを作成
- 記憶域プールに組み込むドライブにチェックを入れる
- 注意: 選択したドライブの既存データはすべて消去される
- 必要なドライブをすべて選んだら「プールの作成」をクリック
- プールが作成されると、仮想ドライブの作成画面に進む
手順3: 仮想ドライブ(記憶域)を作成
- 名前を入力(例: 「データプール」「メディアライブラリ」)
- ドライブ文字を選択(例: D:、E:)
- ファイルシステムを選択(NTFSまたはReFSを推奨)
- レイアウトを選択(Simple/Two-way Mirror/Three-way Mirror/Parity)
- サイズを指定(物理容量より大きく設定可能 = シン・プロビジョニング)
- 「記憶域の作成」をクリックして完了
手順4: 動作確認
エクスプローラーを開き、新しいドライブが指定したドライブ文字で表示されているか確認します。普通のドライブと同じようにファイルをコピーしたり保存したりできます。
各レイアウトの比較表
| レイアウト | 最低台数 | 容量効率 | 耐障害性 | 速度 | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| Simple | 1台 | 100% | なし | 最速 | 作業領域 |
| Two-way Mirror | 2台 | 50% | 1台まで | 速い | 家庭用バックアップ |
| Three-way Mirror | 5台 | 33% | 2台まで | 速い | 業務用 |
| Parity | 3台 | 約67% | 1台まで | 遅い | アーカイブ |
| Dual Parity | 7台 | 約57% | 2台まで | 遅い | 大規模アーカイブ |
推奨容量と構成例
用途別に推奨する構成を紹介します。実際の運用ではドライブの本数と容量を慎重に選びましょう。
家庭の写真・動画バックアップ
- 4TB HDD × 2台でTwo-way Mirror
- 実用容量4TB、1台故障してもデータ保護
- コスト: 約2万円〜3万円
大容量メディアサーバ
- 8TB HDD × 4台でParity
- 実用容量約24TB、1台故障してもデータ保護
- コスト: 約8万円〜12万円
業務用の重要データ保管
- 4TB SSD × 5台でThree-way Mirror
- 実用容量約6.7TB、2台同時故障でもデータ保護
- 速度・安全性ともに最高クラス
容量計画のポイント
記憶域スペースは後からドライブを追加できますが、レイアウトによっては再構築が必要です。最初に5年分の容量増加を見越して大きめに設計するのがおすすめです。また、全ドライブを同時に購入すると故障時期も近くなる可能性があるため、ロット違い・購入時期違いのドライブを混ぜると故障の同時発生リスクを下げられます。

故障時のデータ復旧と再構築
記憶域スペースの最大の利点は、故障時に冗長性を持つレイアウト(Mirror、Parity)であればデータを失わずに済む点です。具体的な復旧手順を解説します。
ドライブ故障時の症状
- 記憶域スペースの管理画面に「警告」マークが表示される
- 該当ドライブが「正常でない」「失われた」と表示される
- 仮想ドライブは引き続き使用可能(冗長性レイアウトの場合)
- システムから自動でメール通知される設定も可能
復旧手順
- 故障したドライブを物理的に取り外す(データケーブルを抜くか、PCの電源を切ってから交換)
- 同等以上の容量の新品ドライブを接続
- 「記憶域スペースの管理」を開く
- 「物理ドライブを追加」から新しいドライブを選択
- 「物理ドライブの削除」から故障したドライブを削除
- 自動で再構築(リビルド)が開始される
- 容量によっては数時間〜1日かかる場合あり
Simpleレイアウトでの故障
SimpleはRAID 0と同じく冗長性がないため、1台でも故障するとデータがすべて失われます。バックアップから復元するしかないので、重要なデータは別途定期バックアップを取っておきましょう。
2台同時故障に備える
Two-way MirrorやParity(Single)では、2台同時故障に対応できません。重要データはThree-way MirrorまたはDual Parityを選ぶか、外付けへの定期バックアップを併用してください。
RAIDとの違い
記憶域スペースとRAIDは似た機能を提供しますが、いくつか重要な違いがあります。
記憶域スペースのメリット
- 専用ハードウェア不要(コスト削減)
- 異なる容量・メーカーのドライブを混在可能
- 後からドライブの追加・削除が容易
- シン・プロビジョニング対応
- ReFSファイルシステムでデータ整合性を自動チェック
記憶域スペースのデメリット
- RAIDコントローラより速度が遅い場合がある
- Parity構成は書き込みが特に遅い
- Windowsが起動しないとアクセスできない
- BIOSレベルのRAIDではないためブートドライブ非対応
使い分けのポイント
- 個人用途・小規模オフィス: 記憶域スペースで十分
- サーバ用途・最高性能: ハードウェアRAIDがおすすめ
- NAS用途: 専用NAS(QNAP、Synology)も選択肢
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よくある質問(FAQ)
Q1. 記憶域スペースを使うとシステムが遅くなりますか?
Simple、Mirrorはほぼ単独ドライブと同等の速度です。Parityは書き込みが遅くなるため、頻繁に大容量データを書き込む用途には不向きです。読み込みは速い傾向があります。
Q2. 既存のデータを残したまま記憶域プールに追加できますか?
残念ながらできません。プールに組み込まれるドライブは初期化されるため、事前にデータをコピー・退避させる必要があります。
Q3. 一度作った記憶域スペースのレイアウトを変更できますか?
レイアウトの変更はできません。変更したい場合は、新しい記憶域スペースを作成して、データを移行する必要があります。
Q4. ドライブを追加した後、自動で容量が増えますか?
シン・プロビジョニングを使っていれば、物理容量が増えれば仮想ドライブの利用可能領域も自動で増えます。固定サイズの場合は仮想ドライブのサイズ調整が必要です。
Q5. 記憶域スペースのドライブを別のWindows PCに移せますか?
はい、すべてのプール構成ドライブを移動すれば、別のWindows PCでも認識されます。一部だけ移動するとプールが正常に動作しないので注意してください。
まとめ
Windowsの記憶域スペースは、複数のHDD/SSDを統合し、データの大容量化と冗長化を同時に実現できる強力な標準機能です。Simple/Mirror/Parityの3つのレイアウトから用途に合わせて選べ、専用ハードウェアなしでデータを保護できます。
家庭の写真・動画バックアップにはTwo-way Mirror、大容量メディアサーバにはParity、業務用の重要データにはThree-way Mirrorが適しています。容量の異なるドライブも混在できるため、余っているHDDを有効活用できる点も魅力です。万が一ドライブが故障しても、新しいドライブを追加して再構築するだけでデータが守られます。
本格的なRAIDより手軽に始められるので、ストレージ環境の改善を考えている方はぜひ記憶域スペースを試してみてください。重要データは記憶域スペースに加えて外付けバックアップも併用することで、より万全な保護体制が築けます。
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