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Windowsのスリープ復帰後にディスプレイが映らない原因と対処法を完全解説
Windows 11 / 10対応|デスクトップPC・ノートPC両対応|初心者でも安心の手順つき
パソコンをスリープから再開したのに、画面が真っ黒のまま何も表示されない──こんな経験はありませんか?
電源ランプは点灯してファンの音もするのに画面が沈黙していると、焦ってしまいますよね。実はこのトラブルはWindows 10/11でよく起こる現象で、「スリープ死」とも呼ばれています。
原因はグラフィックドライバーの不具合、高速スタートアップの干渉、DisplayPortの仕様上の問題など多岐にわたりますが、正しい手順で一つずつ確認すれば、ほとんどのケースで解決できます。
本記事では、パソコン初心者の方にもわかるように、スリープ復帰後に画面が映らない原因と対処法を「簡単なものから順番に」徹底解説します。外部モニターを使っている場合やノートパソコンの場合の対処法、NVIDIA・AMD・Intel各GPUメーカー別の注意点、さらには2025〜2026年のWindows Updateで報告されている最新の既知の問題まで網羅しています。
「何も映らない…強制終了しかないの?」と慌てる前に、本記事の手順を順番に試してみてください。それでは「真っ暗な画面地獄」から抜け出しましょう!
スリープ復帰後に画面が映らないときの症状
スリープからの復帰時に画面が映らない場合、以下のような状況が典型的です。
- 画面が真っ黒のままで、マウスカーソルすら表示されない
- パソコン本体の電源ランプは点灯しており、ファンの音やHDDの動作音が聞こえる
- キーボードを叩いたりマウスを動かしても画面が反応しない
- 外部モニター使用時は「接続なし」や「信号なし」と表示される
- ノートPCで内蔵ディスプレイは映るが外部モニターだけ映らない(またはその逆)
- 一瞬だけ画面が映ってすぐに真っ暗に戻る
このように、「PC自体は動いていそうなのにディスプレイに何も映らない」状態が特徴です。まずは落ち着いて、次の原因と対策を確認していきましょう。
なぜ画面が映らない?考えられる主な原因
スリープ復帰後に画面が真っ暗になる原因として、代表的なものは次のとおりです。
原因①:グラフィックドライバーの不具合
最も多い原因の一つが、ディスプレイアダプター用のドライバーの不具合です。Windowsはスリープ復帰時にGPU(グラフィック処理装置)を再稼働させますが、このときドライバーにバグがあったり古いバージョンだったりすると、正常に画面出力が行われません。
特にWindowsアップデート直後にこの症状が出る場合は、GPUドライバーが原因のことが多いです。画面は真っ暗でカーソルも出ないけれど、起動音や通知音だけ聞こえる場合などはドライバーの不具合を疑いましょう。
2026年1月のWindows Update(KB5074109)では、NVIDIA GPUユーザーを中心にスリープ復帰後のブラックスクリーンが広範に報告されました。NVIDIA自身がこの更新プログラムの削除をワークアラウンドとして推奨するほどの影響がありました。このように、Windows Updateが原因でドライバーが正常に動作しなくなるケースもあります。
原因②:高速スタートアップの干渉
Windowsには起動を高速化する「高速スタートアップ」という機能がありますが、これがスリープ復帰に悪影響を与えることがあります。
高速スタートアップが有効だと、シャットダウン時にカーネルとドライバーの状態をディスクに保存し、次回起動時にその保存状態をロードします。つまり、ドライバーの異常状態がシャットダウン→起動を経ても持続してしまうのです。
日本の主要メーカー(VAIO、Dynabook、NEC LAVIE、富士通FMV)がすべてこの機能の無効化を公式に推奨しており、富士通のコミュニティでは「百害あって一利なし」とまで評されています。
原因③:DisplayPortの仕様上の問題
意外と知られていませんが、DisplayPortにはスリープ復帰に関する設計上の根本的な問題があります。
DisplayPort仕様では、モニターの電源がオフ(スタンバイ含む)になるとHot-Plug Detect(HPD)信号が解除され、PCがモニターを「物理的に取り外された」と認識します。これは仕様どおりの動作であり、バグではありません。
結果として、復帰時にモニターの再検出とリンクトレーニング(データレートの再交渉)が必要になり、この過程で失敗すると「信号なし」になります。マルチモニター環境ではさらに深刻で、ウィンドウの位置やアイコンの配置が勝手に変わる現象も起きます。
HP Japan、EIZO、I-O DATAなど日本のメーカーもこの問題を公式に認知しています。HDMIケーブルへの変更で解決するケースも多いので、DisplayPort接続で問題が起きている方は試してみてください。
原因④:電源設定の問題
Windowsの電源設定が原因でスリープ復帰に失敗することがあります。特に以下の設定が影響しやすいです。
- PCI Express リンク状態の電源管理:PCIeレーンを低電力状態にする設定で、GPUの復帰を妨げることがあります
- USBセレクティブサスペンド:USB-C接続のディスプレイやドッキングステーション使用時に、スリープ中にUSBポートへの電力が遮断されて接続が切断されます
- ハイブリッドスリープ:スリープと休止状態を組み合わせた機能で、特にディスクリートGPUとの相性問題を引き起こすことがあります
原因⑤:Modern Standby(モダンスタンバイ)の問題
2020年以降のノートPCの大半は、従来のS3スリープ(RAM以外すべてオフ)ではなく、「Modern Standby(S0低電力アイドル)」というスマートフォンのような新しいスリープ方式を採用しています。
Modern Standbyでは技術的にはPCが「オンのまま」低電力状態になるため、従来のスリープとは復帰の仕組みが根本的に異なります。この方式ではバックグラウンドプロセスの干渉、ディスプレイ再初期化の失敗、バッテリーの過度な消耗などの問題が報告されています。
原因⑥:ディスプレイ出力先の切り替えミス
実はパソコン自体は復帰しているのに、表示先が誤って切り替わっているケースです。特にノートPCに外部モニターやドッキングステーションを接続して使用しているときに起こりがちです。
原因⑦:周辺機器(USBデバイス等)の影響
接続中のUSB機器やドッキングステーションがスリープ復帰を妨げていることもあります。USB経由の外付けHDD、Webカメラ、ドッキングステーション経由の多数の機器が復帰処理を邪魔し、PC本体は起動したのに画面出力がされない場合があります。
実際に、2026年1月のKB5074109では、USBウェブカメラの取り外しがS3スリープ障害の一時的な回避策として報告されました。
原因⑧:BIOS/ファームウェアの古さ
パソコン本体のBIOSやUEFIが古いバージョンだと、最新OSとの電源管理の相性が悪くスリープ復帰に失敗することがあります。特にWindows 11へアップグレードした直後などは要注意です。また、5年以上使用したPCではCMOS電池(CR2032)の消耗によりBIOS設定がリセットされ、問題が発生することもあります。
【知っておくと安心】接続方式による違い
スリープ復帰時のディスプレイ問題は、使用しているケーブルの種類(接続方式)によって起きやすさが大きく異なります。ここでは各接続方式の特徴を初心者向けに解説します。
HDMI:比較的安定
HDMIはスリープ中も接続を維持するため、復帰時の問題が比較的少ない接続方式です。ただし、著作権保護(HDCP)の再認証に失敗して「信号なし」になることがあります。テレビをモニター代わりに使っている場合は、テレビ側のHDMI CEC機能が干渉することもあるので注意が必要です。
DisplayPort:最も問題が多い
先述のとおり、DisplayPortは仕様上スリープ中にモニターとの接続が「切断」されるため、復帰時に問題が最も起きやすい接続方式です。特にマルチモニター環境では深刻な影響があります。
対策として、モニター側のOSDメニューで「ディープスリープ」を無効にする、EIZOモニターの「互換性モード」を使う、DisplayPort 1.2を無効にする(ただし4K@30Hz制限あり)、またはHDMIケーブルに変更するなどの方法があります。
USB-C / Thunderbolt:ドック経由で問題多発
USB-Cは映像・データ・電力を同時に伝送するため、スリープ中にUSBポートへの電力が遮断されると接続が完全に切断されます。特にドッキングステーション経由では、GPU信号→ケーブル→ドック内変換→モニターの各段階で障害が起きうるため、問題が複雑になりがちです。
スリープ復帰の安定性ランキング:HDMI(安定)> DVI > USB-C/Thunderbolt > DisplayPort(不安定)という傾向があります。もしDisplayPort接続で頻繁に問題が起きるなら、HDMIへの変更を検討してみてください。
【まず試す!】画面が真っ暗なときの応急処置
いきなり複雑な設定を変える前に、簡単な操作で復帰する可能性もあります。以下の応急処置を上から順番に試してみてください。
ショートカットキーで復帰を試みる(最重要)
① Win + Ctrl + Shift + B(グラフィックドライバーリセット)
4つのキーを同時に押します。これはWindowsの隠しコマンドで、グラフィックドライバーを強制的に再起動するショートカットです。実行すると画面が1〜2秒黒くなり、ビープ音が鳴ります。スリープ復帰後のブラックスクリーンに最も効果的な即時対応で、Microsoft公式も推奨しています。
何も起きないように見えても、2〜3回繰り返して試してください。この操作により停止していたGPUが復帰して画面が戻ることがよくあります。
② Win + P(表示モード切り替え)
画面が見えなくても、Windowsキー + Pを押してから上下矢印キーを数回押し、Enterで確定します。表示モードが「セカンドスクリーンのみ」や「拡張」に切り替わっていた場合、この操作で元に戻せます。ノートPCではFn+F8(またはメーカーごとのディスプレイ切り替えファンクションキー)も試してみましょう。
③ Ctrl + Alt + Delete(セキュリティ画面)
セキュリティ画面を呼び出し、タスクマネージャーからエクスプローラーの再起動を試みます。
それでも映らない場合の確認ポイント
- 電源ボタンを短く1回押す:パソコンがスリープ状態から完全に戻りきっていない場合があります。長押しはしないでください(強制終了になります)
- PCが実際に復帰しているか確認:電源LEDが点滅→スリープ中、点灯→復帰済み。Caps Lock/Num LockキーのLED切り替えも目安になります
- ケーブルの抜き差し:HDMI/DisplayPortケーブルを一度抜いて10秒待ってから差し直します
- モニターの電源・入力切替を確認:モニター側が省電力モードのままになっていたり、入力ソースが違っている場合があります
- 周辺機器をすべて外す:USBハブ、外付けHDD、Webカメラなど不要な周辺機器を一旦すべて取り外して試します
- ノートPCの蓋の開閉:一度蓋を閉じて数秒後に再度開けると、内蔵ディスプレイのスリープが解除されることがあります
ブラインドログイン手法
画面が真っ暗でもPCが復帰している可能性があります。以下の手順で「目隠し状態」でログインを試みてください。
- SpaceまたはEnterを押してロック画面を解除
- PINまたはパスワードを目隠し状態で入力
- Enterで確定し、10秒待つ
- Win + Ctrl + Shift + B を押してグラフィックドライバーをリセット
※強制終了の前に:上記をすべて試しても画面が戻らない場合は、やむを得ず電源ボタン長押し(約10秒)で強制シャットダウンし、30秒待ってから再起動してください。その後、以下の解決策を実施して再発防止を図りましょう。
【対処法①】高速スタートアップを無効にする(最優先)
スリープ復帰の問題で最初に試すべき設定変更が、高速スタートアップの無効化です。日本の主要PCメーカーがすべて公式に推奨している対処法であり、これだけで問題が解決するケースが非常に多いです。
無効化の手順(Windows 10 / 11共通)
- 「コントロールパネル」を開く → 「ハードウェアとサウンド」→「電源オプション」をクリック
- 左側メニューの「電源ボタンの動作を選択する」をクリック
- 「現在利用できない設定を変更します」をクリック(管理者権限の許可が必要)
- 「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外す
- 「変更の保存」をクリックして画面を閉じる
ワンポイント:設定を変更せずに1回限りの完全シャットダウンをしたい場合は、Shiftキーを押しながら「シャットダウン」をクリックすればOKです。また、コマンドプロンプトで「powercfg /h off」と入力すると、休止状態と高速スタートアップを同時に無効化できます。
【対処法②】電源プラン・省電力設定の見直し
Windowsの電源設定によっては、スリープからの復帰に影響を与えることがあります。以下の設定を確認・変更しましょう。
基本の電源設定
電源プランが「省電力」になっている場合は「バランス」または「高パフォーマンス」に切り替えてください。Windows 11では「設定」→「システム」→「電源とバッテリー」→「電源モード」から変更できます。
詳細な電源設定(重要)
「コントロールパネル」→「電源オプション」→「プラン設定の変更」→「詳細な電源設定の変更」を開き、以下の項目を設定してください。
- スリープ → ハイブリッドスリープを許可する → 「オフ」
- PCI Express → リンク状態の電源管理 → 「オフ」(GPU復帰に最も重要な設定です)
- USB設定 → USBのセレクティブサスペンドの設定 → 「無効」(USB-C接続やドック使用時に必須)
- スリープ → スリープ解除タイマーの許可 → 「無効」
ノートPCの場合:「電源ボタンの動作を選択する」→「カバーを閉じたときの動作」を確認し、テスト時は「何もしない」に設定すると切り分けがしやすくなります。
【対処法③】グラフィックドライバーを更新・再インストールする
ディスプレイドライバーの不具合はスリープ復帰問題の主要原因です。HP公式サポートでも「スリープ機能はグラフィックドライバーで制御しているため、最新の状態に更新することで改善する可能性がある」と案内しています。
方法A:デバイスマネージャーから更新
- Windowsキーを押して「デバイスマネージャー」と検索し起動
- 「ディスプレイアダプター」を展開
- お使いのGPU(Intel UHD Graphics、NVIDIA GeForce、AMD Radeonなど)を右クリック → 「ドライバーの更新」
- 「ドライバーを自動的に検索」を選択
- 最新ドライバーが見つかればインストールし、再起動
方法B:メーカー公式サイトからダウンロード
デバイスマネージャーで更新が見つからない場合は、各メーカーの公式サイトから最新ドライバーをダウンロードしてインストールしましょう。
- NVIDIA → nvidia.com/Download
- AMD → amd.com/en/support
- Intel → intel.com/content/www/us/en/download-center/home.html
方法C:DDU(Display Driver Uninstaller)でクリーンインストール
ドライバー更新でも直らない場合、DDU(無料ツール)で現行ドライバーを完全に削除してからクリーンインストールすることで解決するケースがあります。
- 最新ドライバーとDDU(wagnardsoft.comまたはguru3d.com)をダウンロード
- Shift押しながら再起動 → トラブルシューティング → スタートアップ設定 → セーフモードで起動
- インターネットを切断(Wi-Fiオフ、LANケーブル抜く)
- DDUを起動 → デバイスタイプ「GPU」選択 → 「Clean and restart」
- 再起動後、ダウンロード済みドライバーをインストール(「クリーンインストール」にチェック)
GPUメーカー別の注意点
【NVIDIA】ドライバーバージョン576.02にはスリープ復帰後の温度センサー停止バグがあります(ホットフィックス576.26で対応済み)。Dell/Alienwareシステムでは汎用NVIDIAドライバーではなくOEM提供ドライバーの使用が必須です。NVIDIA Control Panelの「電力管理モード」を「最大パフォーマンスを優先」にすることでGPUの過度なダウンクロックを防止できます。
【AMD】AMD特有の「ULPS(Ultra Low Power State)」機能がスリープ復帰問題の主要原因です。レジストリエディターで「EnableUlps」を検索し、値を「0」に変更することで無効化できます。また、「AMD External Events Utility」サービスの無効化も効果的です。FreeSync有効時のブラックスクリーンはAMD公式の既知の問題です。
【Intel】Intelは公式サポート記事で、汎用Intelドライバーではなく「OEM(PCメーカー)提供のドライバーを使用する」よう推奨しています。Intel UHD 710のドライバー31.0.101.5333/5379ではデュアルモニタースリープ復帰問題が確認されており、旧バージョンへのダウングレードで解消します。
【対処法④】デバイスマネージャーで電源管理を変更する
USB-C接続のディスプレイやドッキングステーションを使用している場合、この設定変更が効果的です。
USBルートハブの電源管理を変更する
- Win + X →「デバイスマネージャー」を開く
- 「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」を展開
- 各「USBルートハブ」を右クリック → プロパティ → 「電源の管理」タブ
- 「電力の節約のために、コンピューターでこのデバイスの電源をオフにできるようにする」のチェックを外す
- すべてのUSBルートハブ(USB 3.0含む)に対して同じ操作を実施
同様に、ネットワークアダプターのプロパティでも「電源の管理」タブの「電力の節約のために…」のチェックを外しておくと、Wake on LANの干渉による意図しないスリープ復帰を防止できます。
【対処法⑤】外部モニターや表示設定を確認する
画面の表示先が誤って切り替わっていることが原因の場合もあります。特にノートPC+外部モニター、マルチディスプレイ環境の方は以下をチェックしてください。
- Win + P で表示モードを「PC画面のみ」に:複数回切り替えても映らない場合、一度「複製」にしてから「PC画面のみ」に戻すと復旧することがあります
- モニターの入力切替を確認:複数入力があるディスプレイでは自動検出がうまく働かず、間違った入力に留まっていることがあります
- ケーブルの交換:DisplayPortで問題が起きている場合はHDMIケーブルに変更してみましょう。接続方式の違いだけで解決することがあります
- モニターのDeep Sleep(ディープスリープ)を無効化:Dell等のモニターにはOSDメニューに「Deep Sleep」設定があり、これが有効だと復帰時にモニターが起動しないことがあります
- EIZOモニターの「互換性モード」:EIZOモニターにはDisplayPortのスリープ問題を防止する互換性モードがあります。OSDメニューから有効にしてください
【対処法⑥】周辺機器を取り外してトラブルを切り分ける
接続中の周辺デバイスが原因で復帰不良に陥る場合もあります。
- パソコン本体に必要な機器以外のすべてのケーブルやUSBデバイスを外す
- 最小構成の状態でスリープ復帰をテスト
- 問題が発生しなければ、外していた周辺機器を一つずつ接続し直し、どのデバイスで問題が再現するか確認
- 原因の機器が判明したら、そのデバイスのドライバー更新、ファームウェアアップデート、接続ポートの変更等を試みる
特にドッキングステーション経由の接続は問題が起きやすいポイントです。HP Thunderbolt Dock、Dell Thunderbolt Dock、Lenovo USB-Cドックなど主要メーカーのドックで報告があります。ドックのファームウェアアップデートが提供されていないか、メーカーサイトを確認してみてください。
【対処法⑦】BIOS/UEFIの設定を確認・アップデートする
上記まで試しても改善しない場合、BIOS/UEFI設定やバージョンに起因する問題の可能性があります。
BIOS画面の開き方
完全シャットダウン(Shift+シャットダウン)後、電源投入直後にメーカー別キーを連打します。
- Dell:F2キー
- HP:F10またはEscキー
- Lenovo:F2またはFn+F2キー
- ASUS / MSI / Gigabyte:Deleteキー
- NEC / 富士通 / Dynabook:F2キー
Windows 11からは「設定」→「回復」→「今すぐ再起動」→「トラブルシューティング」→「UEFIファームウェアの設定」でもアクセスできます。
確認・変更すべきBIOS設定
- ErP/EuP Ready → 「無効」:有効だとUSBウェイクやマウス/キーボードでの起動が無効化されます
- Deep Sleep / Block Sleep → 「無効」:深すぎるスリープ状態に入ってディスプレイが復帰できなくなります
- USB Wake/Resume From S3 → 「有効」:USBデバイスからのスリープ解除を許可します
- PCI Express Native Power Management / ASPM → 「無効」
分からなければBIOS設定を初期設定に戻す(Load Setup Defaults)を実行してみましょう。また、PCメーカーの公式サイトで最新のBIOSアップデートが提供されていないか確認し、可能であればアップデートしてください。
【対処法⑧】Modern Standbyを無効化する(上級者向け)
この対処法はレジストリの編集を伴うため、上級者向けです。操作に不安がある方は無理をせず、前述の対処法を優先してください。
自分のPCがModern Standbyか確認する方法
コマンドプロンプト(管理者として実行)で「powercfg /a」と入力します。結果に「S0低電力アイドル」と表示されればModern Standby、「S3」と表示されれば従来型のスリープです。
Modern Standbyを無効化する手順
- Win + R で「regedit」と入力し、レジストリエディターを起動
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power に移動
- 右クリック → 新規 → DWORD(32ビット)値 → 名前を「PlatformAoAcOverride」に
- 値のデータを「0」に設定
- PCを再起動
注意:BIOSがS3スリープをサポートしていないシステムでは、この設定によりスリープ自体が使えなくなる場合があります。問題が発生した場合は、作成した「PlatformAoAcOverride」値を削除して元に戻してください。
【対処法⑨】Windows Updateの問題に対処する
Windows Updateが原因でスリープ復帰の問題が発生することがあります。特に以下の更新プログラムで問題が報告されています。
2026年1月 KB5074109(最も影響が大きい)
Windows 11 24H2/25H2に影響する大きな問題です。起動/復帰後のブラックスクリーン、S3スリープの完全停止、NVIDIAを中心としたグラフィック不具合が報告されました。Microsoftは緊急修正としてKB5077744(24H2/25H2用)とKB5077797(23H2用)をリリースしています。
対処法:「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」→「更新プログラムをアンインストールする」からKB5074109を削除し、KB5077744/KB5077797をインストールしてください。
問題のある更新プログラムをアンインストールする方法
- 「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」を開く
- 「更新プログラムをアンインストールする」をクリック
- 問題を引き起こしている更新プログラムの横にある「アンインストール」をクリック
- PCを再起動し、スリープ復帰が正常に動作するか確認
【参考】トラブル診断に使えるコマンド集
コマンドプロンプト(管理者として実行)で以下のコマンドを使うと、スリープ関連の問題をより詳しく調査できます。
- powercfg /a:利用可能なスリープ状態(S0/S3/S4)を確認
- powercfg /lastwake:最後のスリープ解除の原因を特定
- powercfg /devicequery wake_armed:システムを起動できるデバイスの一覧を表示
- powercfg /requests:スリープを妨げているプロセスの表示
- powercfg /energy:エネルギー効率診断レポートの生成(60秒のアイドル分析)
- sfc /scannow:システムファイルの整合性チェックと修復
それでも直らない場合…最終手段
ここまで紹介した対処法をすべて試しても改善しない場合、以下の可能性があります。
- ハードウェア故障:GPU、マザーボード、ディスプレイパネルの物理的な不具合が疑われます。メーカーサポートへの相談をお勧めします
- システムの復元:問題が発生する前の復元ポイントに戻すことで、設定やドライバーの変更を一括で元に戻せます
- Windowsの初期化・再インストール:最終手段ですが、重要データのバックアップを取ったうえで「設定」→「回復」→「このPCをリセット」から実施できます
保証期間内であれば無償修理の可能性もありますし、プロの診断で原因が判明することもあります。一人で抱え込まず、早めにサポートに相談しましょう。
まとめ:対処法チェックリスト
最後に、本記事で紹介した対処法を優先順位の高い順にまとめます。上から順番に試していくことをおすすめします。
| 対処法 | やること | 効果 |
| 応急処置 | Win+Ctrl+Shift+B → Win+P → ケーブル抜き差し → 強制再起動 | ★★★ |
| 高速スタートアップ無効化 | コントロールパネル → 電源オプション → チェック外す | ★★★ |
| 電源設定の見直し | PCI Express電源管理→オフ、USBサスペンド→無効 | ★★★ |
| グラフィックドライバー更新 | デバイスマネージャーまたはメーカー公式サイトから | ★★★ |
| デバイスマネージャー設定 | USBルートハブの電源管理チェック外す | ★★☆ |
| 外部モニター・表示設定確認 | Win+P、ケーブル交換、モニターDeep Sleep無効 | ★★☆ |
| 周辺機器の切り分け | 全部外して最小構成でテスト | ★★☆ |
| BIOS設定確認・更新 | ErP無効、Deep Sleep無効、BIOS更新 | ★★☆ |
| Modern Standby無効化 | レジストリでPlatformAoAcOverride=0 | ★☆☆ |
| Windows Update対処 | 問題のある更新をアンインストール | ★☆☆ |
大切なのは一度に全部試そうとせず、簡単なことから一つずつ確認することです。今回ご紹介した対処法を順番に実践すれば、多くの場合、真っ暗だった画面が再び映るようになるはずです。
もし同じ問題で困っている方がいたら、ぜひこの記事をシェアしてあげてくださいね。画面が映らないトラブルから解放され、快適にパソコンを使えるようになることを願っています!
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