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Microsoft Wordの変更履歴(Track Changes)が表示されない
チームで共同編集しているWordドキュメントで「変更履歴(Track Changes)をオンにしているのに赤字や下線が表示されない」「コメントが消えてしまった」「承認済みか未承認か区別できない」という問題に直面することがあります。
変更履歴が正しく表示されないと、誰がどこを修正したのかわからなくなり、校閲作業や共同作業に深刻な支障をきたします。特にビジネス文書や論文の共同執筆では、この機能が正常に動作しないと大きな問題につながりかねません。
本記事では、WordのTrack Changes(変更履歴)が表示されない原因を網羅的に解説し、2026年最新の確実な対処法を詳しく説明します。
- 変更履歴が表示されない原因(6つのパターン)
- 表示設定の変更方法(Windows・Mac両対応)
- 「最終版」「すべてのマークアップ」表示の切り替え
- 承諾された変更と未承諾変更の見分け方
- チームでの変更履歴管理のベストプラクティス

変更履歴(Track Changes)の基本を理解しよう
対処法を理解するには、まずWordの変更履歴機能の基本的な仕組みを把握することが重要です。
Track Changesの仕組み
WordのTrack Changes(変更履歴の記録)をオンにした状態で文書を編集すると、すべての変更が記録されます。追加したテキストは下線付きで表示され、削除したテキストは取り消し線または「削除バブル」で表示されます。コメントは余白に吹き出し形式で表示されます。
表示モードの種類
Wordには変更履歴の「表示モード」が複数存在します。この表示モードが変更されていると、変更履歴をオンにしていても画面上に変更が見えなくなります。
| 表示モード | 表示内容 | 変更履歴の見え方 |
|---|---|---|
| すべてのマークアップ | すべての変更とコメントを表示 | 赤字・下線・取り消し線が見える |
| シンプルなマークアップ | 変更のある行に縦線のみ表示 | 詳細は見えない(縦線のみ) |
| マークアップなし | 変更承諾後の状態を表示 | 変更履歴は見えない |
| 元の文書 | 変更前の元の状態を表示 | 変更履歴は見えない |
原因1:表示モードが「最終版」または「マークアップなし」になっている
最も多い原因です。変更履歴を記録しているにもかかわらず、表示モードが「マークアップなし」(Wordのバージョンによっては「最終版」)になっていると、変更は記録されていますが画面上には表示されません。
対処法:表示モードを「すべてのマークアップ」に変更する
Windows(Word 2019/2021/Microsoft 365)の場合
- Wordを開く
- 上部のリボンから「校閲」タブをクリック
- 「変更履歴」グループ内の「マークアップの表示」のドロップダウンをクリック
- 「すべてのマークアップ」を選択する
- 変更履歴が赤字・下線付きで表示されるようになる
Mac(Word for Mac)の場合
- Wordを開く
- メニューバーから「校閲」タブをクリック
- 「変更履歴」セクションにある表示設定ドロップダウンを確認
- 「すべてのマークアップ」に変更する
「変更履歴の記録(Track Changes)がオン」と「変更履歴が表示されている」は別の設定です。記録はオンでも表示がオフになっていることがあります。両方を確認することが重要です。
原因2:変更履歴の記録自体がオフになっている
変更履歴の記録(Track Changes機能)そのものがオフになっている場合、変更を加えても記録されないため表示もされません。
対処法:変更履歴の記録をオンにする
Windowsの場合
- 「校閲」タブをクリック
- 「変更履歴の記録」ボタンをクリックしてオン(ハイライト状態)にする
- ショートカット:Ctrl+Shift+E でもオン/オフが切り替えられる
Macの場合
- 「校閲」タブをクリック
- 「変更履歴の記録」をクリックしてオンにする
- ショートカット:Command+Shift+E でオン/オフを切り替える
変更履歴の記録がオンになっているかどうかは、ボタンが強調表示(ハイライト)されているかどうかで確認できます。

原因3:特定の変更タイプの表示がオフになっている
「すべてのマークアップ」を選択していても、特定の種類の変更(挿入・削除・書式変更など)の表示がオフになっている場合、一部の変更が見えなくなります。
対処法:マークアップの種類を個別に確認する
Windowsの場合
- 「校閲」タブをクリック
- 「マークアップの表示」ドロップダウンをクリック
- 以下の項目にすべてチェックが入っているか確認する
- コメント
- インクの注釈
- 挿入と削除
- 書式設定
- 吹き出し
- チェックが外れている項目があればクリックしてオンにする
「特定の校閲者のみ」になっている場合
「マークアップの表示」内に「校閲者」というサブメニューがあり、特定の人の変更のみを表示する設定になっていることがあります。「すべての校閲者」が選択されているか確認してください。
原因4:パスワードで変更履歴が保護されている
文書が「変更履歴の記録を常にオン」でパスワード保護されている場合、パスワードなしには変更履歴の表示設定すら変更できないことがあります。特に会社の書式や外部から受け取った文書で発生しやすいです。
状況の確認方法
「校閲」タブの「変更履歴の記録」ボタンがグレーアウトしていてクリックできない場合、パスワード保護されている可能性があります。
対処法
- 「校閲」タブ→「文書の保護」(または「編集の制限」)をクリック
- 「文書の保護を解除」をクリック
- パスワードを入力して保護を解除する
- パスワードがわからない場合は、文書の作成者に確認する
パスワード保護は文書の整合性を守るために設定されている場合があります。保護を解除する前に、文書の作成者や上司に確認することをお勧めします。
原因5:「最終版」として保存されたドキュメントを開いている
Word文書を「最終版」としてマークすると、文書が読み取り専用扱いになり、変更履歴の表示が変わります。これは誤った「最終化」操作で発生することがあります。
対処法:最終版マークを解除する
- 「ファイル」タブをクリック
- 「情報」を選択
- 「文書の保護」をクリック
- 「最終版にする」が有効な場合、クリックして解除する
- 確認ダイアログが表示されたら「OK」をクリック
- 文書が編集可能な状態に戻り、変更履歴の表示設定が変更できるようになる
原因6:変更が「承諾」または「元に戻す」で処理済みになっている
変更履歴が「承諾」または「元に戻す」で処理されると、その変更はマークアップから消えます。承諾した変更は文書に取り込まれ、元に戻した変更は削除されます。
承諾済み変更と未承諾変更の見分け方
| 状態 | 表示 | 操作 |
|---|---|---|
| 未承諾の変更(挿入) | 下線付き・色付きテキスト | 承諾または拒否できる |
| 未承諾の変更(削除) | 取り消し線付きテキストまたは吹き出し | 承諾または拒否できる |
| 承諾済みの変更 | 通常テキスト(変更履歴なし) | 元に戻す(Ctrl+Z)のみ |
誤って承諾した場合の対処
変更を誤って承諾してしまった場合、Ctrl+Z(MacはCommand+Z)で元に戻すことができます。ただし、ファイルを保存した後は元に戻せない場合があります。
「シンプルなマークアップ」と「すべてのマークアップ」の使い分け
変更履歴を確認するとき、どの表示モードを使うべきか迷うことがあります。用途に応じた使い分けのポイントを解説します。
シンプルなマークアップ
変更がある行の左端に縦線(変更バー)が表示されるだけで、具体的な変更内容は表示されません。文書全体を読み進めながら「どの行に変更があるか」を素早く確認したい場合に適しています。縦線をクリックすると「すべてのマークアップ」表示に切り替わり、詳細が見られます。
すべてのマークアップ
すべての変更を詳細に表示します。校閲・レビュー作業を行うときはこのモードを使います。赤字の追加、取り消し線の削除、コメントの吹き出しがすべて見えます。

Word Online(ブラウザ版)での変更履歴表示
Microsoft 365のWord Online(ブラウザ版)でも変更履歴機能を使えますが、デスクトップ版と操作方法が若干異なります。
Word Onlineでの変更履歴の確認方法
- ブラウザでWord Online(Office.com)を開く
- 対象のドキュメントを開く
- 上部メニューの「校閲」タブをクリック
- 「変更の追跡」をクリックしてオン/オフを切り替える
- 「変更の表示」で表示モードを選択する
Word OnlineとデスクトップWordの違い
| 機能 | Word Online | デスクトップWord |
|---|---|---|
| 変更履歴の記録 | 対応 | 対応 |
| 書式変更の記録 | 一部のみ | 完全対応 |
| コメント機能 | 対応(スレッド形式) | 対応 |
| パスワード保護の管理 | 一部制限あり | 完全対応 |
変更履歴を印刷に含める・除外する方法
変更履歴がある文書を印刷する際も設定が必要です。
変更履歴を含めて印刷する
- 「ファイル」→「印刷」を選択
- 「設定」内の「すべてのページを印刷」のドロップダウンをクリック
- 「変更履歴の印刷」にチェックを入れる
- 印刷を実行する
変更履歴を除外して印刷する(最終版として印刷)
- 表示モードを「マークアップなし」に変更する
- 「ファイル」→「印刷」を選択
- 「変更履歴の印刷」のチェックを外す
- 印刷を実行する(変更承諾後の文書が印刷される)
チームでの変更履歴管理のベストプラクティス
複数人でWordを共同編集する際の変更履歴管理の最善策をまとめます。
共同編集のルール設定
- ファイルを渡す前に「変更履歴の記録をオン」に設定してから共有する
- 表示モードを「すべてのマークアップ」で保存して共有する
- 変更を承諾する前に全員の変更を確認するルールを設ける
- 最終版を確定する前に「変更履歴をすべて承諾」または個別に承諾/拒否する
バージョン管理との組み合わせ
重要な文書は変更履歴に加えて、ファイル名にバージョン番号や日付を付けてバージョン管理することをお勧めします(例:企画書_v2.3_20260429.docx)。SharePointやOneDriveを使用している場合は、自動バージョン履歴機能も活用できます。
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よくある質問(FAQ)
Q1:変更履歴をオンにしても変更前の文章が消えてしまいます
表示モードが「マークアップなし」になっている可能性があります。「校閲」タブ→「すべてのマークアップ」に変更してください。変更は記録されていますが、表示されていないだけです。
Q2:他の人の変更は見えるのに自分の変更が表示されません
「マークアップの表示」→「校閲者」のサブメニューで、自分のユーザー名にチェックが入っているか確認してください。また、「変更履歴の記録」が実際にオンになっているかも確認してください。
Q3:変更履歴を完全に削除(クリア)したい
「校閲」タブ→「承諾」→「すべての変更を承諾して変更履歴の記録を停止」を選択すると、すべての変更が承諾されて変更履歴がクリアされます。ただし、この操作は元に戻せないため、バックアップを取ってから実行してください。
Q4:コメントは表示されるのに変更(赤字)が表示されません
「マークアップの表示」で「挿入と削除」のチェックが外れている可能性があります。チェックを入れてすべての変更タイプを表示してください。
Q5:Word 365とWord 2019で表示が違うのはなぜですか?
MicrosoftはWordのUIをバージョンによって更新しています。機能自体は共通ですが、メニューの名称や場所が若干異なることがあります。「校閲」タブ内を探せば同じ機能が見つかります。
Q6:変更履歴の色が見にくいのですが変更できますか?
Word Optionsの「詳細設定」→「校閲時の色」から変更できます(バージョンにより「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」)。デフォルトは「作成者別」で各校閲者に自動割り当てされますが、特定の色に固定することも可能です。
Q7:変更履歴をPDFに変換した後も表示されますか?
PDFに変換する際、「すべてのマークアップ」表示のままPDFとして保存すると、変更履歴がPDFに含まれます。変更なしの最終版としてPDF化したい場合は、「マークアップなし」表示に変更してから保存してください。
まとめ
WordのTrack Changes(変更履歴)が表示されない問題は、ほとんどの場合「表示モードの設定」が原因です。
| 原因 | 対処法 | 頻度 |
|---|---|---|
| 表示モードが「最終版」になっている | 「すべてのマークアップ」に変更 | 非常に多い |
| 変更履歴の記録がオフ | 「変更履歴の記録」をオンにする | 多い |
| 特定の変更タイプが非表示 | マークアップ表示の各項目をオンにする | 普通 |
| パスワード保護 | パスワードで保護を解除 | 少ない |
| 最終版マーク | 「最終版にする」を解除 | 少ない |
まず「校閲」タブを開き、表示モードを「すべてのマークアップ」に変更することが最初の確認事項です。それでも解決しない場合は、変更履歴の記録自体がオンになっているか、特定の変更タイプが非表示になっていないかを順番に確認してください。チームでの共同作業では、ファイルを配布する前に表示設定を「すべてのマークアップ」にして保存しておく習慣をつけると、このような問題を未然に防げます。
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