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MacでWindowsアプリを動かすなら?Parallels Desktop vs CrossOver 徹底比較【2026年最新版】

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MacでWindowsアプリを動かすなら?Parallels Desktop vs CrossOver 徹底比較【2026年最新版】

Mac上でWindows専用のアプリケーションを使いたい場合、代表的な方法として「Parallels Desktop」と「CrossOver」があります。本記事では、ITに詳しくない初心者の方にも分かりやすく、これら2つのソフトの特徴と違いを比較します。

Intel搭載MacとAppleシリコン(M1/M2/M3/M4)搭載Macの両方をカバーし、日本でよく使われる具体的なWindowsアプリ(Microsoft Office、弥生会計、筆まめ、一太郎、ゲームなど)を例に挙げながら、導入のしやすさ、対応アプリの多さ、速度・快適さ、日本語対応、価格、サポート体制まで詳細に比較します。

結論を先にお伝えすると:日本の一般ユーザーにはParallels Desktopを強くおすすめします。弥生会計や筆まめなど日本製ソフトに対応し、セットアップも簡単、日本語サポートも充実しているからです。一方、ゲームが目的でコストを抑えたい方にはCrossOverも魅力的な選択肢になります。

MacでWindowsアプリを動かす方法の概要

そもそも、なぜMacでWindowsアプリが必要なのでしょうか?Macは美しいデザインと使いやすさで人気ですが、日本のビジネスシーンでは「Windowsでしか動かないソフト」がまだまだ多いのが現実です。弥生会計、勘定奉行、筆まめ、一太郎など、日本で広く使われている業務ソフトの多くはWindows専用です。

MacでWindows用ソフトを動かす方法は大きく3つあります。

1. Boot Camp(デュアルブート)

Intel Mac限定の方法で、MacにWindowsをインストールし再起動で切り替えます。※AppleシリコンMacでは利用不可です。

Boot CampはWindowsそのものを動かすため性能面のロスは少ないですが、アプリを使うたびにMacを再起動する必要があるのが難点です。また、Windows 10のサポートも2025年10月に終了しており、今から新規導入するのはおすすめしません。

2. 仮想化ソフト(Parallels Desktop)

Parallels Desktop」が代表例です。Mac上で仮想的なPC(VM)を作り、その中でWindowsを動かします。再起動なしでMacとWindowsのアプリを同時利用できる便利さがありますが、Windows OSライセンスが別途必要です。

仮想マシン方式は、Mac上に「仮想のWindowsパソコン」を作り、本物のWindowsをインストールして動かす方法です。箱庭のように独立したWindows環境を再現するため、互換性・安定性が非常に高く、ほぼすべてのWindows用ソフトウェアをそのまま動かすことができます。

3. エミュレーション/互換レイヤーソフト(CrossOver)

CrossOver」が該当します。Windows OSを用意せずに、Windowsアプリだけを直接macOS上で動かす方法です。

Mac上でWindowsのAPIを通訳する中間レイヤー(Wine技術)を使うため、Windowsを起動する手間やOSライセンス不要で手軽・低コストなのが利点です。たとえるなら、Parallelsが「箱庭の中にWindowsそのものを再現する」方式なのに対し、CrossOverは「通訳を介してWindowsアプリにMac上でしゃべらせる」方式です。

ただし、アプリの対応範囲や安定性は仮想化より劣ります。

本記事では上記2のParallels Desktopと3のCrossOverに焦点を当て、その違いを比較していきます。どちらもIntel Mac/AppleシリコンMacの両方に対応しており、特にAppleシリコンMacではBoot Campが使えないため現状有力な選択肢です。

Parallels Desktopとは(特徴と仕組み)

基本的な仕組み

Parallels DesktopはMac上で仮想マシンを作成し、Windowsをはじめとする別OSを動作させるための定番ソフトです。いわゆる「仮想化ソフト」「VMソフト」の一種で、Macの中にもう一台のWindows PCを作るイメージです。

Microsoft公式認定を受けた唯一のソリューションであり、最も信頼性の高い選択肢と言えます。

Intel MacとApple Silicon Macでの違い

Intel Macの場合は、WindowsのIntel版(OS自体は別途購入)をインストールして使用します。仮想環境上とはいえ実際にWindowsが動いているので、Microsoft Officeから専門業務ソフト、古いソフトまで幅広く動作します。仮想化のオーバーヘッド(負荷)が小さいので、ほぼネイティブに近い速度でアプリが動きます。

Appleシリコン(M1/M2/M3/M4)Macの場合は、WindowsのARM版(Windows 11 ARM版)を動かします。2023年以降、MicrosoftはParallels Desktop上でのWindows 11(ARM版)動作を正式に認定しており、最新のParallels Desktop 20ではM4チップに完全対応、macOS Sequoia 15との組み合わせで最高の性能を発揮します。

ARM版Windows 11にはx86エミュレーション機能が内蔵されており、従来のIntel向けWindowsアプリの多くも動作します。そのためAppleシリコンMacでも、Parallelsを使えば従来のWindowsアプリを大半は問題なく利用できます。

導入の簡単さ

Parallelsの導入は非常に簡単です。ITに詳しくない方でも30分程度で完了します。

ソフト自体は公式サイトやApp Store経由でインストール可能で、初回起動時のウィザードに従えばWindows仮想マシンを作成できます。Windows OSは自分で用意したISOファイルからインストールできますが、Parallels Desktopはセットアップ時にWindows 11を自動ダウンロードしてインストールする機能もあり、初心者でも比較的スムーズに環境構築できます。

優れた統合機能

Parallels Desktopをインストールすると、MacとWindowsの統合機能も充実しています。

  • MacとWindows間でコピー&ペーストやドラッグ&ドロップでファイルを共有
  • プリンタやUSB機器をWindows側からも使用可能
  • Coherenceモード:Windowsデスクトップを表示せずWindowsアプリをあたかもMacアプリのように直接操作(WindowsのウィンドウがMacのデスクトップ上に表示される)

これらの統合機能により、初心者でもMacとWindowsを行き来しているストレスをあまり感じずに使える工夫がされています。MacのDockからWordやExcelを直接起動でき、シームレスに作業できます。

メリット:互換性と安定性の高さ

Parallels Desktop最大の強みはやはり互換性と安定性の高さです。フル機能のWindowsが動いているため、「対応アプリの多さ」ではダントツと言えます。

日本国内で流通しているような特殊な業務ソフトやマニアックなツールでも、Windows対応であれば基本的にParallels上で動かせます。また、仮想マシンとはいえ実機に近い性能が出るため、Officeのようなビジネスソフトから一部のゲームまで快適に動作します。

デメリット:コストとリソース消費

Parallels Desktopの弱点としては、導入・維持コストの高さがあります。

  1. Windows OSライセンス:Windows 11 Home版は約21,000円程度(※Windows自体は未ライセンスでも試用可能ですが、正式には購入が推奨)
  2. Parallels Desktopソフト:買い切り版約14,000円 or 年間サブスクリプション約11,500円
  3. リソース消費:仮想Windowsを動かすためMac本体のリソース(CPU・メモリ・ストレージ)を多く消費

特にメモリ8GBのMacだとWindowsとMac両方の同時使用は重く感じる場合があります。16GB以上のメモリを強く推奨します。

また、ゲームなどグラフィックスを多用する用途ではDirectX 11.1までの対応で、DirectX 12世代の最新ゲームは動作しない場合があります。

CrossOverとは(特徴と仕組み)

Wine技術ベースの互換レイヤー

CrossOverは、Windows OSなしでWindowsアプリを動かせるソフトです。その中身はLinux発の「Wine」という互換レイヤー技術をベースに、Mac向けに改良・サポートを付加した商用ソフトになります。

Wineは「Wine Is Not an Emulator(Wineはエミュレータではない)」の略で、本質的にはCPUを仮想化するのではなくWindows用ソフトの呼び出し(API)をmacOS用にリアルタイムで翻訳して実行します。

Intel MacとApple Silicon Macでの対応

現在のCrossOverはIntel Mac・AppleシリコンMacの両方に対応しています。もともとはIntel Mac向けに開発されていましたが、2021年リリースのCrossOver 20以降でM1チップ(Appleシリコン)にも対応しました。

AppleシリコンMacでは、Rosetta 2経由で動作します。技術的には「3重の翻訳」が行われます:

  1. Rosetta 2:Intel用のプログラムをApple Silicon用に変換
  2. CrossOver/Wine:Windows APIをmacOS APIに変換
  3. D3DMetal:DirectXをMetalに変換(グラフィック)

一見複雑に見えますが、実際にはM3やM4チップでは非常に安定して動作し、Intel Macよりもクラッシュが少ないという報告もあります。

導入の手軽さ

CrossOverの導入は非常に手軽です。公式サイト(CodeWeavers社)からMac用のCrossOverアプリをダウンロードしてインストールするだけで準備完了です。

Windows OSのインストール作業は一切不要で、起動したCrossOver上から直接お目当てのWindowsアプリのインストール作業を行います。CrossOverには**あらかじめ16,000以上のWindowsアプリの「インストールレシピ」**が用意されており、メニューから名前を選ぶだけで必要な設定や追加コンポーネントを自動適用してインストールしてくれる仕組みです。

CrossOver自体の操作画面も日本語化されています。インストール直後からメニューやメッセージは日本語表示なので、英語が苦手な方でも安心です。

Bottleという独自の概念

CrossOverには「Bottle(ボトル)」という概念があります。これは、各Windowsアプリを独立した仮想環境で動かす仕組みです。

それぞれのボトルには独自の「C:ドライブ」「レジストリ」「フォント」が含まれており、アプリ同士が干渉しません。CodeWeavers社は1アプリ=1ボトルでの使用を推奨しています。古いアプリならWindows XPのボトル、新しいアプリならWindows 10のボトルという使い分けも可能です。

メリット:Windows不要の手軽さ

CrossOver最大の利点は何と言っても**「Windows不要」ですむ手軽さ**でしょう。

  1. 追加でWindowsライセンスを買う必要がなく、約21,000円の費用を節約
  2. ソフト自体の価格もParallelsより安価(1年版で約11,100円)
  3. 動作が軽い:仮想マシン方式よりもアプリ起動が速く、Macのパフォーマンスへの負荷も小さめ
  4. Windowsの維持管理不要:Windows Updateやウイルス対策などの手間がない

14日間の無料トライアルがあるので、購入前に自分の使いたいアプリがちゃんと動くか確認できるのは初心者にはありがたいポイントです。

デメリット:対応アプリの制限と不安定さ

CrossOverの弱点は対応アプリの少なさ・不安定さにあります。

  1. 最新アプリは非対応が多い:例えば最新のOffice 365はCrossOverでは動作せず、Office 2010など古めのバージョンを推奨
  2. Windows特有の機能に依存するソフトは動かない:ExcelマクロでもWindowsのAPIを直接呼び出すようなものは動作しない
  3. 安定性が劣る:アプリが急に落ちたり表示崩れしたりといった不具合に遭遇する可能性
  4. 周辺機器・ドライバー非対応:Windows用の特殊なハードウェア(カードリーダー等)のドライバーソフトはインストールできない

電子申告(e-Tax)でマイナンバーカードリーダーを使う…といったケースはCrossOverでは困難で、Parallels上のWindowsでないと難しいでしょう。

もう一つ注意すべきは、macOSのアップデートとの兼ね合いです。CrossOverはmacOSのバージョンアップに追随する必要があり、新OSリリース時には対応版へのアップデートが必要になります。

2025年最新の価格・ライセンス比較

Parallels Desktopの価格体系

日本での販売価格は以下の通りです(2025年2月時点)。

エディション 年間サブスクリプション 永続ライセンス(買い切り)
Standard Edition 11,500円/年 14,000円
Pro Edition 12,900円/年 なし
Business Edition 16,100円/年 なし

おすすめの購入方法として、ソースネクストやAmazon.co.jpでの購入が挙げられます。特にブラックフライデー(11月末)やバースデーセール(6〜7月)には25〜50%オフになることもあります。学生・教職員なら最大50%割引が適用されます。

永続ライセンス(14,000円の買い切り版)は、一度購入すれば永久に使えますが、新しいmacOSに対応するには有償アップグレード(約7,500円)が必要になる場合があります。2年以上使う予定なら買い切り版がお得です。

CrossOverの価格体系

CrossOverの価格は以下の通りです(1ドル=150円で計算)。

プラン 価格 内容
CrossOver+(1年) $74(約11,100円 1年間のサポート・アップデート
CrossOver Life(永久) $494(約74,100円) 永久ライセンス、無期限サポート

日本円での購入はYahoo!ショッピングなどで5,980円〜購入できる場合もあります。14日間の無料トライアルがあるので、まずは試してみることをおすすめします。

必要なその他ライセンス

Parallels DesktopでWindowsを使用する場合、Windows OSのライセンスを別途用意する必要があります。

  • Microsoft Store(公式):Home版 約21,000円、Pro版 約30,000円
  • Amazon.co.jp:セール時にOEM版が1万円台で購入可能
  • 初期費用合計:Parallels本体 + Windows = 約32,500〜35,000円

CrossOverWindows OS不要なので、この追加費用はゼロです。これは大きなコストメリットと言えます。

長期コストの比較

項目 Parallels Desktop CrossOver
初期費用 約32,500〜35,000円 約11,100円
更新料(2年目以降) 11,500円/年 約6,000円/年(実売価格)
3年間の総コスト 約56,500円 約23,100円

コスト面ではCrossOverが圧倒的に有利です。Windowsライセンスが不要なため、初期費用で約2万円の差が出ます。

システム要件と性能比較

Parallels Desktopの推奨スペック

快適に使うための推奨スペックは以下の通りです。

項目 最小要件 推奨
メモリ 4GB 16GB以上
ストレージ 16GB 64GB以上(Windows込み)
macOS Big Sur 11.7以降 Sequoia 15以降

特にメモリは重要です。8GBのMacでも動きますが、MacとWindowsの両方を快適に使うには16GB以上を強く推奨します。

16GBメモリのMacでは、約5〜8GBがWindows VMに使われます。ストレージもWindows 11とアプリで20〜60GB消費するため、内蔵SSDの空き容量に注意が必要です。

CrossOverの推奨スペック

CrossOverはParallelsより軽量ですが、Apple Silicon Macでは以下を推奨します。

項目 推奨
メモリ 16GB以上(8GBでも動作するが性能低下しやすい)
ストレージ 1GB+アプリ分
macOS Big Sur 11以降

CrossOverはアプリだけを動かすため、メモリ・ストレージともに省エネです。

性能とリソース消費の比較

項目 Parallels Desktop CrossOver
メモリ消費 Mac RAMの30〜50% 軽量
ストレージ消費 20〜60GB 1GB+アプリ分
バッテリー消費 多い 比較的少ない
起動速度 Windows起動が必要(20〜30秒) アプリ直接起動(数秒)

Parallels DesktopはWindows OS全体を動かすため、リソース消費が大きくなります。CrossOverはアプリだけを動かすため、起動が非常に速く、Mac上でネイティブアプリを立ち上げるのに近い感覚でサッとWindowsアプリを開けます。

DirectXとゲーム性能の比較

項目 Parallels Desktop CrossOver
DirectX 9-11 ✅ 対応 ✅ 対応
DirectX 12 ❌ 非対応 ✅ 対応
Vulkan ❌ 非対応 ✅ 対応
レイトレーシング ❌ 非対応 ✅ 対応

ゲーム性能ではCrossOverが圧倒的に優位です。Parallels DesktopはDirectX 11.1までの対応ですが、CrossOverはDirectX 12に対応しています。

実際のベンチマークでは、GTA V、Watch Dogs、原神などのゲームで、CrossOverがParallelsの2倍以上のフレームレートを出すという報告があります。2025年のCrossOver 25では、Epic Games StoreGOG Galaxyにも公式対応しています。

ただし、アンチチートソフト(Easy Anti-Cheat、BattlEye)を使用するオンラインゲームはどちらでも動作しません。

対応アプリ・用途別の詳細比較

では、具体的なアプリや用途ごとにParallels DesktopとCrossOverの適性を見てみましょう。日本の一般家庭や業務でよく使われるソフトを例に挙げ、どちらが向いているか解説します。

Microsoft Office(Word/Excel/PowerPoint等)

Parallels Desktop: ◎

Windows版の最新Office(Microsoft 365)も問題なく動作します。Windowsそのものを動かすため、機能制限や互換の心配はありません。

たとえばマクロやVBAを含むExcelファイルもWindows版Excel上でフル機能利用できます。Office製品については実はMac版も提供されていますが、「使い慣れたWindows版をそのまま使いたい」「AccessやPublisherなどMac未提供のOfficeアプリを使いたい」という場合、Parallelsが最適です。

日本語入力やフォント表示も完全対応で、Windows版Office特有の機能(日本語フォントやレイアウト崩れなど)もそのまま再現できます。ExcelのAltキーショートカットやマクロのフル機能を使いたい場合は、Parallels Desktop上のWindows版Officeがおすすめです。

CrossOver: △

一部のOffice旧バージョンは動きますが、最新のOffice 365はCrossOverでは動作しません。CodeWeavers社の動作リストでも「インストール可・動作不可」とされています。

過去の実績ではOffice 2010や2007ならインストール・利用可能との報告がありますが、完全な安定動作ではなく、インストール時に特定のオプションを外す必要があったり(例:.NETコンポーネントを除外する等)、一部機能が制限される可能性があります。

また、マクロについてもExcelの操作を自動化する程度のマクロは動作しても、Windows APIを呼ぶような高度なマクロは動きません

結論として、最新Officeの利用にはCrossOverは不向きです。Windows版Officeの利用が目的ならParallels Desktopを強くおすすめします。なお、単にWordやExcelを使うだけならMac版Officeを利用する選択肢もあることは補足しておきます。

年賀状作成ソフト(筆まめ・筆王・筆ぐるめ等)

Parallels Desktop: ◎

国内定番の年賀状ソフト(はがきデザインソフト)は基本的にWindows向けですが、Parallels上のWindowsで問題なく動作します。

例えば「筆まめ」「筆王」「筆ぐるめ」など市販ソフトもインストール・起動可能です。住所録の日本語入力、フォントの表示、プリンタへの印刷も実機同様に行えます。MacとプリンタをUSB接続している場合も、Parallelsからそのプリンタを認識させて印刷できます。

過去に発売された年賀状ソフトの旧バージョンも含め、対応状況はWindowsそのものと同等です。

CrossOver: △

CrossOverの互換リストには、なんと筆まめや筆王、筆ぐるめといったソフト名も含まれています。これは一見期待できますが、実際に完全な動作が確認されているかは不透明です。

現時点で筆まめ等の動作報告は十分蓄積されておらず、インストール自体はできても一部機能が動かない可能性があります(例えば印刷機能や画像挿入部分で不具合等)。

特に年賀状ソフトはフォントやレイアウト周りでWindows依存の挙動が多く、CrossOverではレイアウト崩れや文字化けのリスクがあります。また、最新バージョンへの対応情報も少ないため、確実に使いたいならParallelsを選ぶのが無難です。

なお、Mac向けには「宛名職人」という年賀状ソフトも存在しますが、Windows版しか手元にない場合はParallelsでの利用を検討してください。

一太郎 & その他日本語ワープロ

Parallels Desktop: ◎

一太郎(ジャストシステム社の日本語ワープロソフト)もWindows専用ですが、Parallelsなら問題なく動作します。

過去のバージョンから最新バージョンまでインストール可能で、日本語入力やフォント表示も含め快適に使えます。電子辞書連携や特殊な日本語組版機能などもWindows上なのでそのまま使えます。

官公庁提出用の一太郎文書などもレイアウト崩れせず開けるでしょう。同様に、**JUST Suite系のソフト(花子や三四郎など)**もParallels上で利用できます。

CrossOver: ○

一太郎については、CrossOverの対応リストに**「JustSystems 一太郎 2006〜2015」**など複数バージョンが載っています。互換レイヤー上でも動作するよう一定の対応がなされているようです。

実際、CrossOverで一太郎ビューアを動かしたという報告もあります。ただし注意点として、動作リストに載っているバージョン以外(例えば最新の一太郎 2024など)は動かない可能性があります。

また、一太郎特有のプラグインや連携機能(例えばATOK連携など)が正常に働かない場合もあります。基本的な文書作成程度ならCrossOverでも動く可能性はありますが、完全な保証はありません。

最新一太郎をバリバリ使う予定ならParallelsが安心です。軽く閲覧できればよい程度なら、CrossOver体験版で一度試してみる価値はあります。

会計ソフト・申告ソフト(弥生会計、確定申告ソフト等)

Parallels Desktop: ◎

業務用の会計ソフトや青色申告ソフトなども、ほとんどがWindows専用ですがParallels上のWindowsで利用可能です。

例えば「弥生会計」「弥生青色申告」シリーズ、法人向けERPソフト、税務申告用の電子申請ソフト等も、Windows環境さえ整えばMac上で使えます。弥生株式会社は公式に「Parallels Desktop上で弥生製品は動作する」と認定しています。

これらは業務ソフトゆえにWindows依存の度合いが高く、Parallels以外の方法では実質難しいケースが多いです。例えば**e-Tax(国税電子申告)**のクライアントソフトはWindows版しかありませんが、Parallels上のWindowsであればマイナンバーカードリーダーをUSB接続して利用できます(Mac側からWindows仮想マシンにUSBデバイスを認識させて使う形)。

このように、Windows用デバイスドライバーが必要なケースでもParallelsなら対応可能なのが強みです。

CrossOver: ×

会計・申告系ソフトの多くはCrossOverでは動作が期待できません。理由は主に2つあり、1つはこれらソフトが内部でWindowsの特殊な機能(データベースエンジンやActiveX、Webブラウザ制御など)を使っていること、もう1つは電子証明やICカードリーダー等ハードウェア連携があることです。

例えば弥生シリーズは.NETベースだったり、税務署提供の申告書作成ソフトはPDF出力に特殊なドライバを要したりします。CrossOverはWindowsのデバイスドライバをインストールできないため、電子証明書の読み取りやプリンタドライバ連携が必要なソフトは動かせません。

また、こうした業務ソフトは互換リストにも載っていない場合がほとんどで、動作報告もありません。以上より、業務用ソフトを使うなら迷わずParallels一択です。

PCゲーム(例:原神、Steamゲーム、オンラインゲーム等)

Parallels Desktop: ○

MacでWindowsゲームを遊ぶ目的でParallelsを利用するケースもあります。結論から言えば**「動くゲームもあるが限界もある」という状況**です。

Parallels上のWindowsはDirectX 11までの対応なので、比較的古いゲームや軽量なオンラインゲームであれば動作するものが多いです。例えばDirectX 9/10時代のレトロゲームや2Dゲーム、軽めのSteamインディーゲーム等はそこそこ快適に遊べます。

一方、最新の3Dゲームや高負荷なタイトルは難しいです。特に「原神(Genshin Impact)」のようなグラフィックの重いゲームや、高度なアンチチート機構を持つオンライン対戦ゲーム(Valorantなど)は、仮想環境では起動しなかったり動作が不安定です。

原神に関してはParallels環境で動作報告もありますが、低〜中設定でようやく動く程度でパフォーマンスはネイティブWindowsに劣ります。また一部オンラインゲームは仮想マシン上での起動を制限しているものもあります。

総じて、ゲーム目当てでParallelsを導入する場合、あまり重い期待は禁物です。ただし最近のAppleシリコンMacの性能向上もあり、「Macでも意外とWindowsゲームが遊べるようになってきた」という声もあります。**レトロゲーム中心であればParallelsでも”そこそこ遊べた”**とのレポートもあるので、遊びたいゲームの発売時期や必要スペックと照らし合わせて判断すると良いでしょう。

CrossOver: ◯

CrossOverもゲーム目的で使われることがあります。実はゲームに関して言えば、CrossOver(WINE技術)の方がParallelsより有利な場合もあります

たとえばDirectX 12世代のゲームはParallelsだと非対応ですが、CrossOverは独自のDirectX→Vulkan→Metal変換を使ってDX12のゲームを動かせる場合があります。先述の「Palworld」という新作ゲームはParallelsでは起動しませんでしたが、CrossOverでは起動が確認されています。

これはWINEが最新技術に追随している成果と言えます。CrossOverは基本的にValve社のProton(Linux向けのWINE派生、Steam Deckに採用)の技術も取り込んでおり、DirectX→Vulkan変換などで多くのゲームを動かせるようになっています。

ただし、だからといって全てのWindowsゲームがCrossOverで快適に遊べるわけではありません。MacはグラフィックAPIがMetalに限られるため、VulkanをさらにMetalに翻訳する「MoltenVK」層を挟んでおり、処理効率はやや低下します。

結果として、動作してもフレームレートが伸びない、グラフィック設定を落とす必要があるといったケースが多いです。またオンライン対戦ゲームの多くはチート対策ドライバが機能せずCrossOverでも起動不可です。

総じて、CrossOverは**「対応タイトルなら意外に動く」が「非対応タイトルは全く動かない」両極端**な印象です。遊びたいゲームがCrossOverで動作報告があるかを調べ、あるなら試してみる価値はあります(CrossOver公式サイトの動作リストや、Apple系ゲーム情報サイトに報告があります)。

ゲーム目的で確実性を求めるならParallels、挑戦的に色々試すならCrossOverといったところでしょう。

その他の用途

用途 Parallels CrossOver
開発ツール(Visual Studio等)
クリエイティブソフト(Adobe等) ×
古いWindowsソフト
業務専用ソフト ×

古いWindowsソフトを動かしたい場合、CrossOverが適している場合があります。Bottleごとに異なるWindowsバージョン(XP、7、10など)を設定できるため、古いアプリ専用のWindows XP環境を作れます。

サポート体制の比較

Parallels Desktop

日本語による公式サポートも提供されています。

  • 公式サイトに日本語のサポートページやナレッジベースあり
  • 問い合わせフォームから質問を送れば回答が得られる(※サブスクリプション版や最新バージョン利用時などサポート条件あり)
  • ユーザーコミュニティも活発で、日本語での情報も豊富
  • トラブル時もネット検索すれば解決策が見つかりやすい

CrossOver

開発元CodeWeavers社は米国企業でありサポートは基本英語対応です。

  • 公式サイトのFAQやフォーラムも英語が中心
  • CrossOver自体のUIは日本語化されている
  • 日本人有志のブログや記事で情報提供されている場合もある
  • Parallelsほど情報量は多くないため、万一うまく動かない時に自力で解決する必要が出てくる可能性

このように、サポート面ではParallelsの方が手厚いと言えるでしょう。

セットアップガイド:初心者向け

Parallels Desktopのインストール手順

Parallels Desktopのセットアップは非常に簡単です。ITに詳しくない方でも30分程度で完了します。

手順1:ダウンロードとインストール

  1. parallels.com にアクセス、または Mac App Store で検索
  2. ダウンロードしたファイルをダブルクリック
  3. 画面の指示に従ってインストール
  4. Parallels アカウントを作成またはサインイン

手順2:Windows 11のインストール

  1. Parallels Desktop を起動
  2. 「MicrosoftからWindows 11を入手」を選択
  3. 「続行」→「Windowsをインストール」をクリック
  4. 自動でダウンロード・インストールが始まる(約30分〜1時間)

これだけです。ISOファイルのダウンロードや複雑な設定は一切不要です。初心者に最も優しいセットアップと言えるでしょう。

手順3:Windowsのライセンス認証

Windows 11は未認証でも使えますが、画面右下に透かしが表示され、一部の設定が制限されます。正規ライセンスは以下で購入できます。

  • Microsoft Store(公式):Home版 約21,000円、Pro版 約30,000円
  • Amazon.co.jp:セール時にOEM版が1万円台で購入可能

最適な設定のポイント

  • メモリ:Mac搭載RAMの半分を割り当て(16GBなら8GB)
  • CPU:全コアの半分を割り当て
  • ストレージ:**SSD(内蔵)**に保存(外付けHDDは遅くなる)

CrossOverのインストール手順

CrossOverのセットアップはParallelsより少し複雑ですが、Windowsをインストールしない分、短時間で済みます。

手順1:ダウンロードとインストール

  1. codeweavers.com にアクセス
  2. CrossOver Mac をダウンロード
  3. ダウンロードしたファイルを開き、Applicationsフォルダにドラッグ
  4. Apple Silicon Macの場合、Rosetta 2のインストールを求められたら許可

手順2:アプリのインストール

  1. CrossOver を起動
  2. 「+ Install」ボタンをクリック
  3. インストールしたいアプリ名を検索(例:Microsoft Office、Steam)
  4. 画面の指示に従ってインストール

人気のアプリには「CrossTie」という自動設定が用意されており、ワンクリックで最適な設定が適用されます。

最適な設定のポイント

  • 新しいアプリごとに新しいBottleを作成
  • ゲームにはD3DMetalまたはDXVKを有効化
  • 問題が起きたらWindows 7/10/11の異なるBottleタイプを試す

よくある問題と解決方法

Parallels Desktopのトラブルシューティング

問題:動作が遅い

  • Windows Updateを完了させる(バックグラウンド更新が重い原因に)
  • メモリ・CPU割り当てを確認(推奨値より多すぎても逆効果)
  • 仮想マシンを内蔵SSDに保存しているか確認

問題:日本語入力がうまくいかない

  • Windows側でJISキーボードレイアウト(106/109キー)に変更
  • Parallels設定でキーボードショートカットを調整
  • ATOKを使う場合はキーテンプレートを「ATOK」に変更

問題:macOSアップデート後に動かなくなった

  • Parallels Desktopを最新版にアップデート
  • 「Actions」→「Reinstall Parallels Tools」を実行
  • セキュリティ設定でアクセス権限を再付与

CrossOverのトラブルシューティング

問題:アプリが起動しない

  • 別のBottleタイプ(Windows 7/10/11)で試す
  • 互換性データベース(codeweavers.com/compatibility)で動作状況を確認
  • DXVKを有効/無効に切り替える

問題:グラフィックがおかしい

  • D3DMetalまたはDXVKを有効化
  • 「High Resolution Mode」の設定を調整
  • Bottleの「Run Command」からdxdiagを実行して確認

問題:文字化けする

  • Windowsフォントを追加インストール
  • 日本語環境用のBottleテンプレートを使用

代替手段も知っておこう

Parallels DesktopとCrossOver以外にも選択肢があります。

UTM(無料)

完全無料のオープンソース仮想化ソフトです。基本的なWindows作業には使えますが、3Dグラフィック非対応でゲームには不向き。予算ゼロでとりあえず試したい方向けです。

VMware Fusion(無料)

かつては有料でしたが、現在は全エディション無料で利用できます。Parallelsに近い機能がありますが、Broadcomによる買収後、アップデート頻度が低下しています。

クラウドPC(Windows 365など)

インターネット経由でクラウド上のWindowsパソコンを利用する方法です。Macに負荷をかけずにWindowsが使えますが、月額料金が高め(Windows 365 Businessで月額約3,600円〜)で、インターネット接続が必須です。

総合比較表

主要な比較ポイントをまとめます。

項目 Parallels Desktop(仮想化) CrossOver(エミュレーション)
対応Mac Intel & Appleシリコン 両対応(M1/M2/M3/M4公式サポート) Intel & Appleシリコン 両対応(ver20よりM1/M2/M3対応)
必要なもの Parallels本体 + Windows OSライセンス CrossOver本体のみ(Windows不要)
仕組み 仮想マシン上でWindows OSごと動作。互換性が非常に高い Windows APIをmacOSで翻訳実行。互換性は中程度
対応アプリの多さ ◎ ほぼ全てのWindowsアプリが動作可能 ▲ 動かないアプリも多い(約16,000種対応)
速度・快適さ ○ 仮想Windows起動分やや重い。高性能Macなら快適。DirectX 11まで対応 ○ OS不要で軽量、アプリ起動が速い。DirectX 12対応
日本語対応 ◎ Windows自体が日本語環境利用可。Parallelsアプリも日本語対応 ○ アプリUIは日本語対応。一部で文字化けするケースあり
価格 買い切り約14,000円 / 年間約11,500円 + Windows約21,000円〜 1年版 約11,100円 / 買い切り 約74,100円
初期費用合計 約32,500〜35,000円 約11,100円
公式サポート ◎ 日本語サポートあり。情報も豊富 △ 開発元のサポートは英語中心。日本語情報は少なめ
ゲーム性能 ○ DirectX 11まで。レトロゲーム向け ◎ DirectX 12対応。最新ゲームも動く可能性
業務ソフト ◎ 弥生会計など公式認定 × ほぼ非対応
初心者おすすめ度 ★★★★☆(互換性重視なら最適) ★★☆☆☆(動けばラッキーぐらいの心構えで)

結論:初心者はどっちを選ぶべき?

基本的な選び方

「確実さ」を求めるなら Parallels Desktop、「コスト重視・限定的な用途」なら CrossOverが基本的な選び方です。

Parallels Desktopを選ぶべき人

  • 幅広いソフトを使いたい/動くか分からない色々なソフトを試したい人
  • 弥生会計、勘定奉行などの日本製業務ソフトを使いたい
  • セットアップの簡単さを重視する
  • 日本語サポートが欲しい
  • 「確実に動く」安心感が欲しい
  • 「これだけは絶対動かしたい」という重要なソフトがある

多少コストがかかってもParallels Desktopを選ぶ方が安心です。仮想Windowsごと動かす方式のため互換性が高く、特殊な日本語ソフトや業務ソフトまでほぼ網羅できます。

特に「これだけは絶対動かしたい」という重要なソフトがある場合、Parallelsなら動く可能性が極めて高いですし、万一問題が起きても公式サポートや情報が充実しています。初心者でも困ったときに解決策を見つけやすいでしょう。

CrossOverを選ぶべき人

  • ゲームが主目的で、DirectX 12対応が必要
  • Windowsライセンス費用を節約したい
  • 使いたいアプリが互換性リストで「Gold」評価されている
  • 多少のトラブルシューティングを自分でできる
  • 用途が限られている(古いゲーム1本、特定のユーティリティソフトなど)

使いたいソフトが限られており、それがCrossOverで対応していそうな場合は、CrossOverを検討する価値があります。例えば「古いゲームを1本だけ動かしたい」「Windows用のとあるユーティリティソフトをたまに使う程度」など、用途が絞られているなら、わざわざWindows環境全体を用意するまでもなくCrossOverで十分かもしれません。

コスト面でも安く、Windowsライセンス不要でハードルが低いので、まず試してみるアプローチもおすすめです。CrossOverは14日間無料体験版がありますから、その間に目的のソフトが問題なく動くか確認してみましょう。

AppleシリコンMac(M1/M2/M3/M4)ユーザーへ

AppleシリコンMac(M1/M2/M3/M4搭載)のユーザーは、Boot Campが使えない以上Parallels DesktopかCrossOverの二択になります。

現状ではMicrosoft公認の形でWindows 11を動かせるParallels Desktopの完成度が高く、総合的にはParallelsに軍配が上がります。ただし、Rosetta 2やAppleシリコンの性能向上もあり、CrossOverの対応アプリも増えてきています。

最新のCrossOverではMac向けゲーム技術(Game Porting Toolkit由来の改善など)も取り入れ始めており、「今後動くソフトがさらに増える可能性」もあります。

現時点では**「困ったときの最終兵器」がParallels、「ハマればお得」がCrossOver**という位置づけですが、将来的にはCrossOverで十分というケースも増えるかもしれません。

迷ったときの賢い選び方

迷ったら… まずCrossOverの体験版を試してみると良いでしょう。

お使いのMacで目的のアプリがきちんと動くか確認し、問題なければ安価なCrossOverを導入すればOKです。もし動かなかったり不安定だったりした場合は、潔くParallels Desktop+Windows環境を準備すれば、ほぼ確実に問題は解決します。

**「時間を節約したい」「リスクは避けたい」という方は、初めからParallels Desktopにしてしまうのも一つの手です。逆に「できるだけ費用を抑えたい」「Windowsの面倒な設定はやりたくない」**という方はCrossOverから試す価値があります。

まとめ

初心者の方にとって一番大事なのは、**「自分のやりたいことがちゃんとできるかどうか」**です。本記事の比較ポイントや実例を参考にしていただき、ぜひご自分のニーズに合った方法を選んでください。

多少遠回りに感じても、試行錯誤しながらベストな方法を見つけるのもMac活用の醍醐味です。Parallels DesktopとCrossOver、どちらを選んでも最終的にはMacでWindowsアプリが動く快適さを手に入れられます。

Macの美しさと使いやすさを楽しみながら、必要なときだけWindowsアプリを使う。そんな**「いいとこ取り」のMacライフ**を、Parallels DesktopまたはCrossOverで実現しましょう。

皆さんの用途にぴったりのソリューションが見つかりますように!

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