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地上デジタル放送(地デジ)は今までどおり映っているのに、BSやCSに切り替えた瞬間だけ画面が真っ黒になり「受信できません(E202)」と表示される。この症状は、テレビの故障でもアンテナ線の抜けでもなく、BS・CS用のアンテナに電気が届いていないことが原因である場合が非常に多いです。
結論から書きます。まず確認するのは、テレビまたはレコーダーの設定にある「BS・CSアンテナ電源」が「入(供給する)」になっているかです。ここが「切」になっているだけで、機器を1つも買わずに、その場で直ることがあります。
逆に「BSは映るのに地デジだけ映らない」という方は、原因の系統がまったく違います。お手数ですが地デジが映らないときの原因と対処法をご覧ください。この記事は「地デジは正常、BS・CSだけダメ」という方に限定した内容です。

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この記事でわかること・症状別の早見表
BS・CSが映らないという相談はとても多いのですが、そのうち相当な割合が「配線を触る前に、設定画面を1つ開くだけで終わる」ものです。にもかかわらず多くの方が最初にアンテナ線を抜き差ししたり、量販店へ買い替えの相談に行ってしまうのは、BS・CSだけが持っている「給電」という仕組みを知らないからです。
この記事では、次のことがわかります。
- 地デジが映っているという事実だけで、疑わなくてよい部品がどれだけ確定するのか
- 「BS・CSアンテナ電源」の「入」「切」「オート」がそれぞれ何を意味するのか
- レコーダーを経由してつないでいる家庭で、レコーダーの電源を切るとBSが消える理由
- テレビが2台以上ある家で、給電元が競合したり途切れたりする仕組み
- 分波器と分配器の取り違え、そして「全端子電流通過型」という耳慣れない用語の意味
- 設定を直してもBSのアンテナレベルが0のままだったとき、次に何を確かめるべきか
まずは、ご自宅の症状がどこに当てはまるかを次の表で確認してください。この記事は上から順に、この表の「確認する層」の順番どおりに進みます。
| 今の症状 | 疑うべき層 | この記事のどこを読むか |
|---|---|---|
| 地デジは全チャンネル正常。BS・CSに変えると全チャンネルでE202 | BS系統への給電、またはBS系統の配線 | 第2章・第3章を最優先 |
| BSのアンテナレベル表示が0のまま、まったく動かない | 給電が届いていない、または信号が物理的に断たれている | 第2章 → 第3章 → 第4章 |
| BSのアンテナレベルは少し出ているが低く、映像が乱れる | 給電は生きている。レベル不足や減衰など別の原因 | 第4章と第5章 |
| レコーダーの電源を入れているときだけBSが映る | 給電元がレコーダー側になっている典型例 | 第3章 |
| 特定の有料チャンネルだけ映らず、別のコードが出る | 受信ではなく契約・契約期限の問題の可能性 | 第1章の最後で切り分け |
| 集合住宅で、そもそも今までBSを見たことがない | 建物の共聴設備がBSを分配していない可能性 | 第5章の「買う前の停止ゲート」 |
なお、エラーコードそのものの意味を一覧で確認したい方は、テレビのエラーコード一覧と意味の解説にまとめてありますので、そちらをご覧ください。この記事ではコードの網羅はせず、E202のうち「BS・CS系統だけが落ちている」ケースだけを深掘りします。
1. 地デジが映っているなら、この時点で「白」と確定するもの
トラブル対応でいちばん効率が悪いのは、疑う対象を絞らずに片っ端から触ってしまうことです。アンテナ線を抜いて挿し直し、テレビの電源を入れ直し、チャンネルスキャンをやり直し、それでも直らずに途方に暮れる。これは順番の問題であって、根気の問題ではありません。
幸いなことに、今回の症状には「地デジは映っている」という非常に強力な手がかりがあります。ここから、疑わなくてよいものが一気に確定します。
1-1. 「全部映らない」と「BS・CSだけ映らない」はまったく別の故障です
もしアンテナ線がテレビから抜けていたら、地デジも映りません。壁のテレビ端子まで信号が来ていなければ、やはり地デジも映りません。テレビ本体のチューナー基板が壊れていたら、地デジ側の受信も道連れになるのが普通です。
つまり「地デジは映る、BS・CSだけ映らない」という条件は、故障箇所が「地デジとBSで共通している部分」ではなく「BS・CS側にしかない部分」にあることを、かなり高い確度で示しています。これが今回の切り分けの出発点です。
1-2. 地デジが映っている時点で、ほぼ白と考えてよいもの
次の5つは、地デジが正常に映っている限り、最初に疑う対象からいったん外して構いません。もちろん例外がまったくないとは言い切れませんが、確認の優先順位としては大きく下がります。
- 壁のテレビ端子まで電波が届いていること。建物の外から部屋の壁までは、少なくとも地デジの信号は通っています。ここが完全に断線していれば地デジも消えます。
- 壁端子からテレビまでのアンテナケーブルが「まったくつながっていない」わけではないこと。ケーブルが抜けていれば地デジも映りません。ただし後述するとおり、「つながっているが、BSの信号や電気を通せない」ケーブルというものは存在します。
- テレビ本体の電源、HDMIまわり、映像出力系。地デジの映像が出ている以上、画面もスピーカーも生きています。
- B-CASカードまたはACAS(テレビに内蔵された受信の鍵にあたる仕組み)の物理的な挿さり具合。カードが抜けていれば通常は地デジ側も見られなくなります。ただし機種や年式により方式が異なるため、詳細はお使いの機種の取扱説明書をご確認ください。
- テレビの「入力切替」が間違っている可能性。地デジが映っている以上、外部入力ではなく放送を見ている状態です。
ここを一度きちんと外しておくと、気持ちがずいぶん楽になります。「テレビが壊れたかもしれない」という不安のほとんどは、この時点で消してよいものです。
1-3. 逆に、疑うべき対象はこの5つに絞られます
BS・CSにしか存在しない要素は、実はそれほど多くありません。整理すると次のようになります。
| BS・CS側にしかない要素 | 壊れる(止まる)とどうなるか |
|---|---|
| パラボラアンテナのコンバーターへの給電 | アンテナが動作せず、BSのレベルが0のまま。地デジは無関係なので影響なし |
| 「BS・CSアンテナ電源」の設定 | 設定が「切」だと給電されず、上と同じ結果になる |
| BS・CS用の入力端子と、そこへ入るケーブル | 分波器の出口を挿し間違えると、BSだけ映らない |
| 分波器・分配器・ケーブルのBS対応 | 地デジの周波数は通るが、BS・CSの高い周波数は通らないことがある |
| パラボラアンテナそのもの(向き・障害物・共聴設備) | 地デジ用アンテナとは別物なので、地デジだけ無事という状態が普通に起こる |
この表の上から2つ、つまり給電に関わる部分だけで、実際の解決事例の相当数が占められます。そして給電は設定変更で直る=費用がかかりません。だからこそ、この記事は給電の話から始めます。
1-4. E202と、隣り合うエラーコードの見分け方
混同しやすいコードだけ、ここで短く整理しておきます。E202は「電波そのものを受信できていない」ことを示します。一方でE201は「受信できてはいるが信号が弱い」、E209は接続や配線側の異常を知らせる場合があるとされ、E205は受信の問題ではなく、そのチャンネルを契約していない、または契約期間が切れていることを示す場合があります。
したがって「BSの無料チャンネルも含めて全部E202」なら受信・給電の問題、「特定の有料チャンネルだけ別のコードが出る」なら契約側の話、という大まかな見当がつきます。コードの意味は放送や機種により表示が異なることもあるため、網羅的な確認はエラーコード一覧の記事に譲ります。この記事はここから先、E202一本に絞って進めます。
2. 「BS・CSアンテナ電源」の設定 ― 入・切・オートの違いと待機時給電
ここが本題であり、この記事でもっとも重要な章です。0円で直る可能性がもっとも高いのもここです。
2-1. なぜBS・CSだけ「電源」が必要なのか
地デジのアンテナは、電波を受けて信号を送り出すだけの、いわば受け身の部品です。ところがBS・CSで使うパラボラアンテナ(お椀型のアンテナ)は違います。パラボラの前に突き出た筒状の部分にはコンバーターと呼ばれる装置が入っており、衛星から届いた非常に高い周波数の電波を、家の中の同軸ケーブルで運べる周波数まで変換しています。
この変換装置は電子回路ですから、当然ながら動くために電気が必要です。しかし屋根の上やベランダのアンテナにコンセントは付いていません。そこで、映像信号が流れているのと同じ1本のアンテナケーブルを逆向きに使って、テレビやレコーダーの側から電気を送るという方法が取られています。
これが「BS・CSアンテナ電源」の正体です。設定が「切」になっていると、この電気が送られません。電気が送られなければコンバーターは動かず、コンバーターが動かなければ衛星からの電波は家の中まで届きません。結果として、アンテナは正常でケーブルも正常なのに、BSのアンテナレベルは0のまま動かないという状態になります。
なお、給電に使われる電圧の値や具体的な仕様は機器によって異なります。数値を覚える必要はまったくありませんし、この記事でも断定はしません。大切なのは「BSは電気を送らないと映らない」という一点だけです。
2-2. 「入」「切」「オート」はそれぞれ何を意味するのか
設定項目の選択肢は、多くの機種で次の3つに整理できます。ただし表記や選択肢の数は機種・年式により異なりますので、正確な名称はお使いの機種の取扱説明書またはメーカー公式の最新情報をご確認ください。
| 設定 | 意味 | 向いている環境 |
|---|---|---|
| 入(供給する/オン) | その機器から常にアンテナへ電気を送る | 戸建てで、自宅専用のパラボラアンテナを自分の機器だけで使っている場合 |
| 切(供給しない/オフ) | その機器からは電気を送らない | 集合住宅の共聴設備を使っている場合や、別の機器・電源挿入器から給電している場合 |
| オート(自動/連動) | 必要と判断したときに送る、あるいは他機器の状態に合わせて切り替える | レコーダーとテレビを併用しているなど、給電元が複数あり得る場合 |
ここで多くの方がつまずくのが「オートにしてあるのに直らない」というケースです。理由は次の2つに大別されます。
1つは、「オート」の判定条件が機種によって違うことです。機器が「今は自分が給電しなくてよい」と判断してしまえば、誰も給電しないまま止まることがあり得ます。もう1つは、電源を切っているとき(待機状態)に給電を続けるかどうかが機種で異なることです。テレビの主電源を落とした瞬間に給電が止まる設計であれば、レコーダー側で予約録画をしていてもBSが受信できない、という現象が起こり得ます。
この待機時の挙動は機種依存で、公表されていない場合もあります。迷ったら「オート」ではなく明示的に「入」にしてみるのが、切り分けとしてはもっとも確実です。

2-3. 設定画面にたどり着くまでの一般的な流れ
メニューの名称・階層はメーカーや年式で大きく異なります。以下はあくまで一般的な流れであり、実際の名称は取扱説明書またはメーカー公式の案内でご確認ください。「アンテナ電源」「BSアンテナ電源」「衛星アンテナ電源供給」「電源供給」など、呼び方は機種ごとに違います。
- リモコンの「ホーム」「メニュー」「設定」などのボタンを押します。
- 「設定」または「機能設定」といった項目に入ります。
- 「放送受信設定」「アンテナ設定」「初期設定」など、受信に関わる項目を探します。
- その中に「BS・CSアンテナ電源」に相当する項目があるはずです。見つからない場合は「衛星」「BS」という語を含む項目を順に開いていきます。
- 選択肢を「入(供給する)」に変更し、決定します。
- 変更を保存して設定画面を抜け、BSのチャンネルに切り替えます。
この項目が見当たらない機種もあります。テレビにBS・CSチューナーが搭載されていない場合や、外付けチューナー・ケーブルテレビの専用機器を経由して視聴している構成では、そもそもテレビ側に給電の設定が存在しないことがあります。その場合は、実際に受信している機器(レコーダーや専用チューナー)の側を確認してください。
2-4. 設定を変えた直後にやること、やらないこと
設定を「入」にしても、画面がすぐに切り替わらないことがあります。以下の順で落ち着いて確認してください。
- 設定を保存してから、10秒から30秒ほど待ちます。コンバーターが起動し、信号が安定するまでには時間がかかります。
- BSの無料チャンネルに切り替えます。有料チャンネルで試すと、受信できていても契約の問題で映らず、判断を誤ります。
- それでも映らなければ、アンテナレベルの表示画面を開きます。多くの機種で設定内から確認できます。
- BS側のレベルが「わずかでも動いているか」「完全に0のままか」を見ます。ここが次の分岐点になります。
逆に、この段階でやらないほうがよいことがあります。それはチャンネルスキャン(チャンネル設定のやり直し)を先に走らせることです。地デジと違い、BS・CSは全国どこでも同じ内容が届くため、地域設定をやり直しても給電の問題は1ミリも改善しません。スキャンが必要になるのは、4K放送のチャンネルを追加するときなど、限られた場面だけです。給電の切り分けが終わるまでは、スキャンは後回しにしてください。
2-5. アンテナレベルの「左右差」の読み方
アンテナレベルの数値には、機種ごとに異なる尺度が使われています。ですからここでは「いくつ以上なら合格」という一般論は扱いません。この記事で見るべきなのは地デジ側とBS側の差だけです。
- 地デジは正常、BSは完全に0で微動だにしない → 給電が届いていない、または信号が物理的に断たれている可能性が高い状態です。第3章と第4章に進んでください。
- 地デジは正常、BSも数値が出ているが低い・不安定 → 給電そのものは生きている可能性が高く、原因は別にあります。分配による減衰や機器の対応周波数、天候の影響などが候補です。第4章と第5章をご覧ください。
この「0か、それ以外か」という見方が、以降の章を効率よく進めるための道しるべになります。数値そのものの一般的な読み方や、レベル画面の見方全般についてはアンテナレベルの見方の解説記事にまとめてありますので、必要な方はそちらをご覧ください。
3. 給電元の競合と断線 ― レコーダー経由・テレビ2台以上の落とし穴
「テレビの設定を『入』にしたのに直らない」あるいは「なぜか直ったり直らなかったりする」という場合、原因の多くはこの章にあります。ここは、家の中の配線の形によって答えが変わる領域です。
3-1. まず、ご自宅の配線がどの形か確認します
BS・CSの給電を考えるうえで、家庭の配線はおおむね次の3パターンに分けられます。テレビの背面を実際に見て、どれに当たるか確かめてください。
| 配線の形 | 給電できるのはどの機器か | 起こりやすい症状 |
|---|---|---|
| 壁端子 → 分波器 → テレビ(直結) | テレビのみ | テレビの設定が「切」ならBSは必ず映らない。もっとも単純な構成 |
| 壁端子 → レコーダー → テレビ(数珠つなぎ) | 基本はレコーダー。テレビ側の設定だけ変えても届かない場合がある | レコーダーの電源を切るとBSが消える。テレビの設定を触っても変化がない |
| 壁端子 → 分配器 → 複数の部屋・機器 | 分配器の型により、給電できる経路が限られる | ある部屋のテレビだけBSが映らない。機器の電源状態で症状が変わる |
この確認を飛ばすと、いくら設定をいじっても解決しません。「どの機器から出た電気が、パラボラアンテナまで戻っていけるのか」という道筋を目で追うことが、この章の目的です。
3-2. レコーダーの電源を切るとBSが映らなくなる現象
非常によくある相談です。「録画機を使っているときはBSが見られるのに、レコーダーを消すとテレビでBSが映らなくなる」。これは故障ではなく、給電元がレコーダー側になっている構成で起こる典型的な挙動です。
壁端子から出たアンテナ線がまずレコーダーに入り、レコーダーのアンテナ出力からテレビへ渡っている場合、パラボラアンテナに近いのはレコーダーです。この構成では、レコーダーが給電を担当していることが多くなります。そしてレコーダーの電源を切ると給電も止まる設定になっていれば、その瞬間にコンバーターが停止し、テレビ側でBSがE202になります。
対処の方向性は2つあります。
- レコーダー側の「BS・CSアンテナ電源」を「入」または「自動」にする。機種によっては、待機状態でも給電を続ける設定にできる場合があります。名称や挙動は機種で異なるため、取扱説明書またはメーカー公式の最新情報をご確認ください。
- レコーダー側の「アンテナ出力」に相当する設定を確認する。レコーダーの電源が切れているときにテレビへ信号を通し続けるかどうかを決める設定が用意されている機種があります。これが「切」になっていると、レコーダーを消した途端にテレビ側へ信号が渡らなくなります。
この2つは別の設定であり、混同しやすい部分です。片方だけ直しても症状が残ることがありますので、両方の項目を確認してください。
3-3. 給電は「1台だけ」を原則にする
テレビとレコーダーの両方で「入」にしたほうが確実ではないか、と考えたくなりますが、そうとは限りません。1つのアンテナに複数の機器から同時に電気を送る構成は、機器の組み合わせによっては推奨されていないことがあります。
基本の考え方は次のとおりです。
- パラボラアンテナへの経路上で、もっともアンテナ側に近い機器を給電担当にします。多くの場合、壁端子から最初につながっている機器です。
- その機器の設定を「入」にします。
- それ以外の機器は「切」または「オート」にします。
- この状態でBSが映るか確認し、映らなければ担当を入れ替えて試します。
実際にどの構成が適切かは機器の仕様によって異なりますので、複数台をつないでいる場合はメーカー公式の案内も併せてご確認ください。ただし切り分けの手順としては、いったん全機器を「切」にしてBSが消えることを確認し、そこから1台ずつ「入」にしていく方法が、原因を特定するうえでもっとも確実です。
3-4. 「録画中だけ」「特定の時間だけ」症状が変わる場合
症状が常時ではなく、時間帯や機器の動作状態で変わる場合、給電が関係している可能性がさらに高まります。次のような訴えは、いずれも給電の断続を疑う手がかりです。
- 夜に見ようとするとBSが映らないが、翌朝には映っている
- レコーダーが録画を始めると、テレビ側のBSが安定する
- テレビを消して一晩置くと、翌日の予約録画だけ失敗している
- 家族が別の部屋のテレビを消すと、こちらのBSが消える
最後の例は、給電を担当している機器が別の部屋にある場合に起こります。集合住宅ではなく戸建てで、複数の部屋にテレビがある家庭では十分にあり得る話です。「誰かがテレビを消したタイミング」と症状の発生が一致していないか、思い返してみてください。
3-5. 給電を機器から切り離すという考え方
機器の電源状態に給電が左右されてしまうのが根本的に困る、という場合、給電をテレビやレコーダーから切り離し、専用の機器で常時行うという方法があります。これは一般に電源挿入器(電源供給器)と呼ばれる部品で、コンセントから電気を取り、アンテナ線に給電だけを流す役割を持ちます。
この方式にすると、テレビもレコーダーも全部電源を切った状態でパラボラアンテナだけが動き続けるため、「誰かが電源を切ったからBSが消えた」という種類のトラブルは起こらなくなります。ただし導入にあたっては、既存の配線のどこに入れるか、機器側の給電設定をすべて「切」にする必要があるかなど、構成に応じた判断が必要です。無理に自分で決めず、機器の説明書やメーカーの案内を確認したうえで検討してください。
なお、増幅器(ブースター)にも電源供給の機能を持つものがありますが、給電が届いていないことが原因の場合、最初に選ぶべきなのは増幅器ではありません。信号の強さが足りない話と、電気が届いていない話は別問題だからです。分配台数が多くて全体的にレベルが低め、といった限定的な状況で検討する余地はありますが、その選び方についてはテレビブースターの選び方をご覧ください。この記事では、ブースターは「給電経路の途中にある部品のひとつ」としてのみ扱います。
4. 分波器・分配器・ケーブル ― 「全端子電流通過型」と対応周波数
設定を「入」にしても、給電元を整理しても、BSのレベルが0のまま動かない。そのときに疑うのがこの章です。ここでの主役は、電気と高い周波数の信号が通れる部品を使っているかどうかという一点です。
4-1. 分波器と分配器は、名前が似ているだけの別物です
この2つの取り違えは、BS・CSが映らない原因として実に多いものです。
| 部品 | 役割 | 見分け方の目安 |
|---|---|---|
| 分波器 | 1本にまとまって届いた地デジとBS・CSの信号を、周波数で「仕分け」して2本に分ける | 出口に「UHF(地上デジタル)」と「BS・CS」の区別が書かれている |
| 分配器 | 1本の信号を、同じ内容のまま複数のテレビへ「配る」 | 出口が「OUT」「出力1・出力2」など同じ表記で並んでいる |
分波器は仕分けなので、地デジとBSがそれぞれの端子から出てきます。分配器は複製なので、どの出口からも同じ混ざった信号が出てきます。ここを取り違えて、分波器ではなく分配器を使っていると、信号が仕分けられないまま地デジとBS・CSが混ざった状態で入り、さらに分配によって信号のレベルも下がります。実際に支障が出やすいのはこのレベル低下のほうで、受信が不安定になったり、レベルが足りずに映らなくなったりすることがあります。逆に、分波器の地デジ側の出口をテレビのBS端子に挿していれば、当然BSは映りません。
まずはテレビの背面で、BS・CS入力端子に挿さっているケーブルが、分波器のBS・CS側の出口から来ているかを目で追って確認してください。テレビ台の裏で配線が絡んでいると、ここが入れ替わっていることは珍しくありません。
4-2. 分波器がBS・CSに対応していない、または古い規格のことがある
分波器は見た目がほとんど同じでも、通せる周波数の上限が製品によって違います。地デジの周波数はBS・CSよりずっと低いため、古い部品でも地デジは問題なく通ります。ところがBS・CSの信号はより高い周波数を使うので、対応していない部品では減衰したり、まったく通らなかったりします。
さらに、4K・8K放送の一部で使われる帯域は、従来のBS・CSよりもさらに高い3224MHzまで達します。この帯域まで通せるかどうかで製品が分かれており、従来の2150MHzまでの対応品では通らない信号があるとされています。ご自宅の部品が古い場合、この上限に引っかかっている可能性を検討する価値があります。
ただし本記事の対象は「BS・CSの通常の放送も含めて丸ごと映らない」ケースです。「WOWOWの4Kチャンネルなど、一部の4K放送だけ映らない」という症状は原因の系統が別ですので、4K放送の視聴に必要な機器と設定のガイドをご覧ください。
4-3. 分配器の「全端子電流通過型」と「1端子通電型」
複数のテレビにアンテナ線を分けている家庭では、この違いが決定的に効いてきます。
分配器は信号を複数に配る部品ですが、電気を逆向きに通せるかどうかは、端子ごとに設計が違います。主に次の2種類があります。
| 種類 | 給電の通り方 | 起こりやすい症状 |
|---|---|---|
| 全端子電流通過型 | どの出口につないだ機器からでもアンテナ側へ電気を通せる | どの部屋の機器を給電担当にしても動作しやすい |
| 1端子通電型 | 決められた1つの端子からしか電気を通さない | 給電できる端子につないだ機器の電源を切ると、家中のBSが止まる |
1端子通電型を使っていて、給電に対応していない端子側の部屋のテレビだけを「入」にしていた場合、いくら設定をいじってもBSは映りません。電気がアンテナまで戻れないからです。この場合の対処は次のいずれかになります。
- 通電に対応している端子につながっている機器の設定を「入」にし、その機器を給電担当にする(費用0円で済む可能性があります)。
- どの端子からでも給電できるよう、全端子電流通過型の分配器に交換する。
- 電源挿入器を使い、機器に依存しない形で給電する。
まず試すべきは1番です。分配器の本体には、通電する端子がどれかを示す表示が印刷されていることが多いので、実物を確認してみてください。
4-4. ケーブルそのものが原因のことがあります
ケーブルは断線していなくても、BS・CSの高い周波数を通しにくい古い規格のものであれば、地デジだけ通ってBSが通らないという状態になり得ます。また、次のような物理的な劣化も、BS側にだけ強く出ることがあります。
- コネクタ部分の芯線が曲がっている、または折れかけている
- 家具の脚で長期間踏まれ、ケーブルが押しつぶされている
- コネクタが緩んでおり、指で軽く回すと動く
- 屋外や窓のすき間を通る部分で被覆が割れ、内部に水分が入っている
ケーブルの規格の詳しい話や交換の考え方については、この記事の主題から外れるため深入りしません。必要な方は映らないときの配線チェック手順を参考にしてください。ここでは「BS側だけ通らないケーブルは存在する」という事実だけを押さえておけば十分です。
4-5. もっとも確実な切り分け ― 壁端子への直結テスト
部品の型番を調べるより早く答えが出ることがあります。それが途中の部品を全部外して、壁端子とテレビを1本のケーブルで直結するテストです。
- テレビの電源を切り、壁端子からテレビまでの経路にある分配器・分波器・ブースターなどをいったん外します。
- 壁端子とテレビのBS・CS入力端子を、1本のアンテナケーブルで直接つなぎます。
- テレビの電源を入れ、「BS・CSアンテナ電源」が「入」になっていることを確認します。
- BSのチャンネルに切り替え、アンテナレベルを確認します。
この状態でBSが映る、またはレベルが立ち上がるなら、原因は途中の部品のどれかです。外した部品を1つずつ戻していけば、犯人が特定できます。逆に直結しても0のままなら、原因は壁端子より先、つまり建物側やアンテナ側にあることになります。
作業の際は必ずテレビの電源を切り、コネクタは無理な力をかけずまっすぐ抜き差ししてください。壁端子のネジや配線盤に手を出す必要はありません。届く範囲のケーブルを差し替えるだけで、十分に切り分けができます。

5. それでも直らない場合に確かめること・相談先
ここまでで、設定・給電元・部品という3つの層をひととおり確認しました。この章では、残った可能性を短く整理し、そのうえで「本当に機器を買い替える必要があるのか」を判断します。
5-1. 切り分け結果を、次の2つのどちらかに落とし込みます
ここまでの作業を終えたとき、状況はおおむね次のどちらかになっているはずです。
| 結果 | 意味するところ | 次の一手 |
|---|---|---|
| アンテナ電源を「入」にしてもBSのレベルが0のまま | 給電か信号のどちらかが、途中で完全に断たれている | 直結テストの結果で、宅内の部品か建物側かを判定する |
| 使用中の分波器・分配器がBS非対応、または1端子通電型と判明した | 設定では解決しない。部品側の制約が原因 | 給電担当の機器を変えて0円で回避できないか先に検討し、無理なら交換 |
| 直結してもレベルが0のまま | 壁端子より先(建物側・アンテナ側)に原因がある | 持ち家か賃貸かで相談先が変わる(後述) |
5-2. 一時的な要因で説明がつかないかを確認します
大がかりな話に進む前に、短時間で否定できる要因をつぶしておきます。
天候。BS・CSは激しい雨や雪のときに一時的に受信レベルが下がることがあり、これは降雨減衰と呼ばれます。天候が回復してから再度確認してください。天候による受信低下の詳細はアンテナレベルの解説記事をご覧ください。
チャンネル設定。前述のとおり、BS・CSでスキャンが必要になるのは主に4K放送のチャンネルを追加する場面に限られます。給電が直っているのに一部のチャンネルだけリストに出てこない、という場合にのみ試してください。
4K放送の一部だけ映らない場合。これは対応機器が別に必要になる話で、この記事の対象外です。4K放送に必要な機器のガイドで確認してください。
アンテナの向き。パラボラアンテナは地デジ用アンテナとは別に、決まった方角と角度に向けておく必要があります。台風や強風の後に急に映らなくなった場合は向きのずれも考えられますが、地デジが正常な今回のケースでは、給電を確認した後の分岐です。屋根やベランダでの作業には危険が伴うため、ご自身で登っての調整はおすすめしません。
5-3. 相談先の目安
宅内で打つ手がなくなった場合、状況に応じて相談先が変わります。持ち家で自宅専用のパラボラアンテナを使っているなら、アンテナ工事を扱う事業者やテレビの購入店が窓口になります。賃貸や分譲の集合住宅で、建物の共聴設備から受信している場合は、まず管理会社や大家さんへの確認が先です。詳しい進め方は映らないときの対処法の記事にまとめてあります。
5-4. 買う前の停止ゲート ― 集合住宅の方は必ずここで止まってください
ここから機器の話をしますが、その前にどうしても確認していただきたいことがあります。
集合住宅(賃貸・分譲を問わず)にお住まいで、その部屋でBSを見たことが一度もないという方は、機器を買わないでください。
建物の共聴設備が、そもそもBS・CSを各部屋へ分配していない可能性があるからです。地デジだけを配っている設備であれば、部屋の中でどんなに高性能な分波器やケーブルを使っても、BSの信号は壁端子まで来ていません。また、BS・CSは分配していても、4K放送の一部で使われる帯域までは対応していないという設備もあります。
先に管理会社または大家さんへ、次の2点を確認してください。
- この建物の共聴設備で、BS・CS放送は各戸に分配されているか
- 分配されている場合、個別に給電が必要か(建物側で給電済みの設備では、部屋の機器側の設定を「切」にするよう案内されることがあります)
この確認が取れるまで、機器の購入は保留してください。買ってから「そもそも届いていなかった」と判明するのが、この症状でもっとも避けたい結末です。
5-5. 【PR】切り分けの結果、部品の交換が必要になった場合の選び方
ここまでの手順で「設定では解決しない」「使っている部品が対応していない」とはっきりした方だけ、以下をお読みください。設定変更で直った方は、何も買う必要はありません。
この症状で買い替えを検討する場合、選定の軸は一般的なスペック比較ではなく、「BSアンテナへの電気を通せるか」という一点に集約されます。以下の軸で確認してください。
| 交換する部品 | この記事の症状での選定軸 |
|---|---|
| 分波器 | BS・CSに対応していることに加え、給電を通せる仕様かどうか。4K放送も見る予定があるなら3224MHzまでの対応をうたう製品を選びます |
| 分配器 | 「全端子電流通過型」であることが最優先。1端子通電型は、給電担当の機器をつなぐ場所を選ぶことになり、今回のトラブルの温床になります |
| アンテナケーブル | BS・CSの高い周波数に対応した規格(S-5C-FBなど)で、必要な長さのもの。長すぎるケーブルは減衰を招くため、余らせすぎないことも大切です |
| 電源挿入器 | テレビやレコーダーの電源状態に給電を左右されたくない場合の選択肢。導入時は機器側の給電設定を整理する必要があります |
なお、分配台数が多く全体的にレベルが低めで不安定という場合に限り、増幅器(ブースター)が候補に入ります。ただし前述のとおり、給電が届いていないことが原因のときの第一選択ではありません。選び方はブースターの解説記事をご覧ください。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 地デジは全部映るのに、BSとCSだけ全チャンネルE202になります。テレビの故障でしょうか?
その症状だけで故障と判断するのは早いです。テレビ本体が壊れていれば、通常は地デジ側の受信にも影響が出ます。地デジが全チャンネル正常という時点で、テレビ本体・宅内配線の導通・壁端子までの信号は、いずれも大きく疑う必要が下がります。まずは第2章の「BS・CSアンテナ電源」の設定を確認してください。設定が「切」になっているだけ、というケースが少なくありません。
Q2. 「BS・CSアンテナ電源」を「オート」にしてありますが、それでも映りません。なぜでしょうか?
「オート」がどういう条件で給電するかは機種によって異なり、また電源を切っている待機状態でも給電を続けるかどうかも機種によって違います。機器が「自分は給電しなくてよい」と判断してしまうと、結果として誰も給電しない状態になり得ます。切り分けとしては、いったん明示的に「入」に変更して確認してください。設定名や挙動の詳細は、お使いの機種の取扱説明書またはメーカー公式の最新情報をご確認ください。
Q3. レコーダーの電源を入れるとBSが映り、切ると映らなくなります。故障ですか?
故障ではなく、給電元がレコーダー側になっている構成でよく起こる挙動です。壁端子からのアンテナ線がまずレコーダーに入っている場合、パラボラアンテナへの給電をレコーダーが担当していることがあります。レコーダー側の「BS・CSアンテナ電源」に相当する設定と、レコーダーの電源が切れているときにテレビへ信号を通し続けるかどうかを決める設定の両方を確認してください。項目名は機種で異なります。
Q4. テレビとレコーダーの両方を「入」にしても大丈夫ですか?
機器の組み合わせによっては推奨されていないことがあります。基本の考え方は、パラボラアンテナに近い側の機器を1台だけ給電担当にし、それ以外は「切」または「オート」にすることです。切り分けの手順としては、いったん全機器を「切」にしてBSが消えることを確かめ、そこから1台ずつ「入」にしていくと、どの機器が給電担当になれるかがはっきりします。具体的な可否は各機器の仕様によりますので、公式の案内も併せてご確認ください。
Q5. アンテナ電源を「入」にしても、BSのアンテナレベルが0から動きません。次は何を見ればよいですか?
レベルが完全に0で微動だにしない場合、給電か信号のどちらかが途中で断たれている可能性が高い状態です。第4章の直結テスト、つまり途中の分配器・分波器・ブースターを外して壁端子とテレビを1本のケーブルで直接つなぐ方法を試してください。直結で改善すれば原因は途中の部品、直結しても0のままなら壁端子より先(建物側やアンテナ側)が疑われます。この判定ができれば、相談先も決まります。
Q6. 分波器と分配器は、どちらを使えばよいのでしょうか?
役割が違うため、どちらか一方という選び方にはなりません。分波器は1本にまとまって届いた地デジとBS・CSを周波数で仕分けして2本にする部品、分配器は1本の信号を同じ内容のまま複数のテレビへ配る部品です。1台のテレビで地デジとBSの両方を見るなら分波器、複数のテレビに配るなら分配器を使います。両方が必要な構成もあります。分配器を選ぶ場合は「全端子電流通過型」かどうかを必ず確認してください。
Q7. 集合住宅ですが、部屋の設定を「入」にしても直りません。何を確認すればよいですか?
まず管理会社または大家さんに、建物の共聴設備でBS・CSが各戸に分配されているかを確認してください。地デジのみを配っている設備であれば、部屋の中でどんな機器を使っても壁端子までBSの信号が来ていません。また、建物側ですでに給電されている設備では、部屋の機器の設定を「切」にするよう案内される場合もあります。確認が取れる前に機器を購入するのは避けてください。
Q8. BSのチャンネルスキャンをやり直せば直りますか?
給電が原因の場合、スキャンでは直りません。地デジと違いBS・CSは全国で同じ内容が届くため、地域設定のやり直しに相当する作業が効く場面はごく限られます。スキャンが意味を持つのは、4K放送のチャンネルを追加するときなど特定の場面です。まず給電と配線の切り分けを終えてから、必要に応じて実施してください。
Q9. 大雨や大雪の日だけBSが映らなくなります。機器を交換すべきでしょうか?
天候が荒れているときだけ症状が出て、回復すると元に戻るのであれば、降雨減衰と呼ばれる一時的な受信低下の可能性があります。この場合、機器の交換で確実に解決するとは限りません。まずは天候が回復した後にアンテナレベルを確認し、平常時のレベルが十分に出ているかを見てください。平常時でも低めであれば、分配やアンテナ側の要因を検討する余地があります。
まとめ
最後に、この記事の要点を確認の順番どおりに整理します。
- まず「BS・CSアンテナ電源」の設定を確認してください。ここで直る方がもっとも多く、その場合は機器の買い足しは一切不要です。設定が「切」のままだと、アンテナも配線も正常なのにBSだけが映りません。
- 地デジが映っているという事実は強力な手がかりです。テレビ本体・壁端子までの信号・宅内配線の導通は、いったん疑う優先順位を下げてよいと考えられます。
- 「オート」で直らない場合は、明示的に「入」にして確認します。待機時に給電を続けるかどうかは機種によって異なります。
- レコーダーを経由してつないでいる場合、給電担当はレコーダー側になっていることがあります。レコーダーの電源を切るとBSが消えるなら、この構成が濃厚です。
- 給電は原則として1台だけを担当にします。全機器を「切」にしてから1台ずつ「入」にしていくと、担当を特定できます。
- それでもレベルが0のままなら、分波器・分配器・ケーブルを疑います。分配器は「全端子電流通過型」かどうか、分波器とケーブルはBS・CSの周波数に対応しているかが要点です。
- 途中の部品を全部外し、壁端子とテレビを直結して確認すると、原因が宅内側か建物側かをはっきり分けられます。
- 集合住宅の方は、機器を買う前に必ず管理会社へ「BS・CSは各戸に分配されているか」を確認してください。
BS・CSが映らないというトラブルは、見た目のインパクトが大きいわりに、原因は「電気が届いていない」という一言で説明できることが少なくありません。設定画面を1つ開くだけで終わる可能性が十分にありますので、慌てて買い替えを決める前に、この順番で落ち着いて確認してみてください。
なお、本記事で扱った設定名・メニュー階層・機器の仕様は、メーカーや年式によって異なります。実際の操作にあたっては、お使いの機種の取扱説明書またはメーカー公式の最新情報を必ずご確認ください。
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