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インターネットがこれだけ身近になったのに、メールの設定は相変わらず厄介です。
パソコンはインターネットにはすぐにつながるし、スマートフォンやガラパゴスケータイでは簡単にメールが送受信できるのに、パソコンからメールを送信しようとするとなぜか送信できません。
Windows標準のメールソフトであるWindowsLiveメールでも同じです。
WindowsLiveメールで送信できない場合の確認事項をご紹介します。
この記事のまとめ
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WindowsLiveメール とは
Windows Essentials 2012 にふくまれ、Windows標準のメールソフトであった「WindowsLiveメール」ですが、2017年 1月にサポートが終了しているため現在の配布はありません。すでにインストール済みでご使用の場合は、継続して使用できますが、Windows 10 では利用ができず、Microsoftとしては「Windows Mail アプリ」の利用を推奨しています。
ご案内するパソコン作業につきましては、Microsoft公式のサポートが切れていることもありますので、自己責任にてお願いいたします。それでは、ご紹介していきましょう。
WindowsLiveメールからOutlookへ移行しましょう
WindowsLiveメールはWindows7の時代に多く使用されていたメールクライアントソフトです。
しかし、Windows7のサポートは2020年1月14日で終了しており、現在利用することにはセキュリティ上多大なリスクを背負うこととなります。
Windows10並びにWindows11にアップデートをすることが望ましいですが、これらのバージョンのWindowsではWindowsLiveメールを使用することができないため、Outlookへ移行することが望ましいです。
使用していたアドレス帳やメールデータも容易にバックアップ→インポートの手順で移行可能ですので、この機会に手続きしてください。
1.送信サーバーとの接続を確認する
まず、送信サーバー(SMTPサーバー)との接続を確認します。
確認にはコマンドプロンプトで「ping」コマンドを利用します。コマンドプロンプトは「Windows」キーを押して「cmd」と入力すると検索できます。
コマンドプロンプト画面で「ping 」に続けてSMTPサーバー名を入力して「Enter」キーを押します。
その下に「***.***.***.***からの応答:・・・」と数行表示されればSMTPサーバーへの接続は問題ありません。
もしここで「ping 要求ではホスト ****.****.**.** が見つかりませんでした。ホスト名を確認してもう一度実行してください。」と表示されたら、SMTPサーバーに接続できていません。
その場合はサーバー名を確認して、インターネット接続を確認します。
2.ポートの確認
送信の際、SMTPで使われるポートは本来25番です。
WindowsLiveメールでも、SMTPサーバーへの接続は初期設定では25番ポートになっています。
ただし、25番ポートを悪用したメール攻撃が多発したために、587番ポート(サブミッションポート)などを使うことが主流となっています。(OP25B:Outbound Port 25 Blocking)
今では、初期設定では「25」となっているSMTPのポートを、必ずプロバイダーから指定されたポートに書き換える必要があります。
ポートを変更するには、WindowsLiveメール左リストのアカウント名で右クリックして「プロパティ」を選択します。
プロパティウィンドウで、「詳細設定」タブを選択して、「サーバーのポート番号」の「送信メール(SMTP)」でポート番号を変更して「OK」ボタンをクリックします。
メールサーバーの容量を超えていないか
メールサーバーのそれぞれのアカウントが利用可能な容量はプロバイダーによって決められています。メールサーバーの容量がいっぱいの場合、メールの送受信がおこなえない場合があります。
送受信の多い方は、サーバーでの保存期間を短く設定してみたり、最初からサーバーにはメールのコピーをおかない設定にしても良いかもしれません。
- 「ファイル」メニューからオプションをクリックし、「電子メールアカウント」を開きます。
- アカウント画面が開いたら、確認したいアカウントを選択し、「プロパティ」ボタンをクリックします。
- 「詳細設定」タブの「配信」にある「サーバーにメッセージのコピーを置く」のチェックをはずすと、今後サーバーにコピーが置かれません。
この作業をすると、現在サーバーにあるコピーが削除されてしまうので、問題なければ「OK」ボタンをクリックしましょう。実際にサーバー上のコピーされたメールが削除がされるのは、次のメール送受信の際となります。「サーバーから削除する ○日後」という設定もできますので、削除後、様子をみて設定しなおすのもよいでしょう。
3.エラーIDと主なエラー原因一覧
上記で解決しない場合は、エラーIDからエラーの原因を探ります。
エラーコードを確認するには、WindowsLiveメールの右下に表示されている「エラー!」をクリックします。
または、送受信中の「Windows Live メール」でエラーが発生した時に出る「要求されたタスクの処理中にエラーが発生しました。詳細については、下のエラーの一覧を参照してください。」下方のエラータブの中にある「Windows Live メール エラー ID」を確認しましょう。
サーバー名の下に「エラーID」が表示されています。
主な「エラーID」とエラー原因は以下の通りとなります。
エラーID:0x80070057
送信トレイにメールが残っている:送信トレイに残っているメールを全て削除します。その後送信ができるか確認しましょう。
エラーID:0x800CCC15
セキュリティー対策アプリのセキュリティー機能:常駐しているセキュリティソフトをいったん解除します。その後送信ができるか確認しましょう。
エラーID:0x800CCC18
メールサーバーへのログオンに失敗している:パスワードの認証方法とメールアカウントの設定を確認しましょう。
パスワードの認証方法:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「サーバー」タブ内「クリア テキスト認証を使用してログオンする」を選択し「OK」ボタンをクリックします。
メールアカウントの設定:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「サーバー」タブ内「受信メール サーバー」の、ユーザー名、パスワードが正しいか確認します。ユーザー名、パスワードが不明な場合は契約しているプロバイダーに確認しましょう。
エラーID:0x800CCC19
設定している時間内にサーバーから応答がない:初期設定では「1分」となっているため、いったん長めに設定をして様子をみましょう。
サーバーのタイムアウト時間の設定:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「詳細設定」タブ内「サーバーのタイムアウト」のスライドバーを動かして5分にしてみます。「OK」ボタンで設定完了です。
エラーID:0x800CCC78
ユーザー情報が間違っている:メールアドレスを確認しましょう。
電子メール アドレス の確認:電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「全般」タブ内「電子メール アドレス」を確認します。不明な場合は契約プロバイダーに問い合わせてください。
エラーID:0x800CCC79
あて先のメールアドレスが正しく設定されていない:メールを送りたい相手先のメールアドレスを今一度確認しましょう。入力間違いをしている場合があります。正しいメールアドレスで送りましょう。
エラーID:0x800CCC90
メールアカウント名やパスワードが間違っている:メールアカウント名、パスワードを確認しましょう。
メールアカウントの確認:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「サーバー」タブ内「受信メール サーバー」の、ユーザー名、パスワードが正しいか確認します。ユーザー名、パスワードが不明な場合は契約しているプロバイダーに確認しましょう。
エラーID:0x800CCC91
メールアカウント名やパスワードが間違っている:メールアカウント名、パスワードを確認しましょう。
メールアカウントの確認:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「サーバー」タブ内「受信メール サーバー」の、ユーザー名、パスワードが正しいか確認します。ユーザー名、パスワードが不明な場合は契約しているプロバイダーに確認しましょう。
エラーID:0x800CCC92
メールアカウント名やパスワードが間違っている:メールアカウント名、パスワードを確認しましょう。
メールアカウントの確認:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「サーバー」タブ内「受信メール サーバー」の、ユーザー名、パスワードが正しいか確認します。ユーザー名、パスワードが不明な場合は契約しているプロバイダーに確認しましょう。
エラーID:0x800CCC0D
サーバー名やサーバーのポート番号が正しく設定されていない:サーバーのポート番号を確認しましょう。
サーバー名の確認:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「サーバー」タブ内「受信メール (POP3)」/「送信メール (SMTP)」に正しい情報が入っているか確認します。不明な場合は契約プロバイダーに確認しましょう。
サーバーのポート番号の確認:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「詳細設定」タブ内「送信メール:25」/「受信メール:110」になっているか確認します。
前述の「Outbound Port25 Blocking」仕様の場合は、「送信メール:587」となります。その他、プロバイダ独自のセキュリティをしている場合、ポート番号が一般的な数字ではないことがありますので、ご自身の契約状況やプロバイダーのサポートページでご確認ください。
エラーID:0x800CCC0E
サーバー名など、メールアカウントの設定が間違っている:メールアカウントの設定を確認しましょう。
サーバー名とポートの確認:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「サーバー」タブ内「受信メール (POP3)」/「送信メール (SMTP)」に正しい情報が入っているか確認します。不明な場合は契約プロバイダーに確認しましょう。続いて、「プロパティ」ボタンから、「詳細設定」タブ内「送信メール」/「受信メール」のポート番号が正しいか確認します。
セキュリティー設定の確認:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「詳細設定」タブ内「このサーバーはセキュリティで保護された接続(SSL)が必要」のチェックを送信/受信ともにはずし、様子をみましょう。
エラーID:0x800CCC0F
サーバーから接続を解除されている:サーバーとの接続時間を長めにしてみましょう。
サーバーのタイムアウト時間の設定:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「詳細設定」タブ内「サーバーのタイムアウト」のスライドバーを動かして、初期設定の「1分」よりも長めにしてみます。「OK」ボタンで設定完了です。
エラーID:0x800CCC6D
添付ファイルのファイルサイズが大きい:添付ファイルのサイズを小さくして送信してみましょう。
zipなどに圧縮して送信することをおすすめいたします。ファイル分割する方法もありますが、受信者に手間をかけますので、できれば分割は避けた方がよいでしょう。サイズが落とせない画像データなどは、ギガファイル便といったサービスや、クラウドで共有するなど、受け渡し方法を検討してください。
エラーID:0x800CCC7D
SSLの設定が有効になっている:SSLを無効にしましょう。
SSLを無効にする:「電子メールアカウント」の「プロパティ」ボタンから、「詳細設定」タブ内「このサーバーはセキュリティで保護された接続(SSL)が必要」のチェックを送信/受信ともにはずします。
エラー原因を参照して設定などを修正します。
セキュリティソフトやファイアウォールが原因でメールが送信できない場合の対処法
Windows Live メールが送信できない原因として、セキュリティソフトやファイアウォールの設定がメールの送信をブロックしている可能性があります。特に、最近のセキュリティアップデートやインストールされたアンチウイルスソフトが、意図せずメールの通信を制限していることがあります。
対処法:
- セキュリティソフトの設定確認
メールアプリケーションの通信を制限していないか確認します。具体的には、以下の手順で設定をチェックしましょう。- セキュリティソフトのメイン画面を開く
- 「設定」または「ネットワーク保護」セクションを探す
- 「メール通信の許可」が有効になっているか確認する
- ファイアウォールの設定確認
Windows標準のファイアウォールや他のセキュリティソフトがインストールされている場合、ファイアウォールがメールの送信をブロックしている可能性があります。- Windows ファイアウォールの確認方法:
- スタートメニューから「コントロールパネル」を開く
- 「システムとセキュリティ」→「Windows Defender ファイアウォール」を選択
- 「アプリまたは機能を Windows ファイアウォールで許可する」を選び、Windows Live メールがリストに含まれているか確認し、許可されていない場合はチェックを入れる
- Windows ファイアウォールの確認方法:
- セキュリティソフトを一時的に無効にする
一時的にセキュリティソフトを無効にして、メールが送信できるかを確認してみましょう。もしこれで解決する場合、セキュリティソフトの設定を調整して、メールアプリケーションを例外リストに追加します。
インターネット接続が原因でメールが送信できない場合の確認方法
時には、インターネット接続の問題がメールの送信を妨げることがあります。特に不安定な接続やルーターの問題が原因でエラーが発生する場合もあります。
対処法:
- インターネット接続の確認
- ブラウザを使って、他のウェブサイトに正常にアクセスできるか確認します。接続に問題がある場合は、モデムやルーターを再起動してみましょう。
- Wi-Fiを使用している場合は、有線接続に切り替えて接続を確認してください。
- メールサーバーのステータスを確認する
メールの送信先サーバー自体に問題が発生している場合も考えられます。メールサービスのステータスページを確認して、サーバーが正常に稼働しているかを調べましょう。
他のメールクライアントに移行する方法
Windows Live メールはすでに公式のサポートが終了しており、セキュリティや機能の更新が行われていません。そのため、代替となるメールクライアントに移行することを検討するのも一つの手です。ここでは、いくつかの人気メールクライアントへの移行方法を紹介します。
推奨メールクライアント:
- Microsoft Outlook
Microsoftの最新メールクライアントで、Windows Live メールと似た操作感を持っています。- 公式サイトからOutlookをダウンロードし、インストールします。
- メールアカウントの設定画面で、以前のメールアカウント情報を入力します。
- Mozilla Thunderbird
無料で使えるオープンソースのメールクライアントです。軽量かつ使いやすいインターフェースを持っています。- Thunderbirdの公式サイトからソフトをダウンロードし、インストールします。
- アカウントセットアップ画面で、メールサーバー情報を入力して移行が完了します。
- Gmail
ウェブベースのメールサービスとして、安定しており、どのデバイスからでもアクセスが可能です。- Gmailアカウントにログインし、「設定」→「アカウントとインポート」タブから、Windows Live メールのデータをインポートします。
メールアカウントの再設定方法
Windows Live メールでの送信エラーの原因として、メールアカウントの設定が誤っていることも考えられます。特にPOP3やSMTPサーバーの設定が正しくない場合、送信ができなくなります。
対処法:
- アカウント設定の確認
Windows Live メールの「アカウント」セクションに移動し、設定内容が正しいかを確認します。- POP3サーバー:
pop.yourmailprovider.com
- SMTPサーバー:
smtp.yourmailprovider.com
- ポート番号や暗号化の設定も、メールプロバイダの指示に従って正確に入力します。
- POP3サーバー:
- パスワード再入力
時には、保存されたパスワードが古くなっていることも考えられるため、メールアカウントのパスワードを再入力して、正しい情報が保存されているかを確認します。
よくある質問とその回答例
質問1: Windows Live メールでメールが送信できません。どうすればいいですか?
回答: まず、送信サーバー(SMTP)の接続状態を確認してください。コマンドプロンプトで「ping [SMTPサーバー名]」と入力して確認します。接続が問題ない場合は、ポート番号が正しいか、サーバー設定がプロバイダーの指定通りかを確認してください。特に、25番ポートではなく587番ポートを使用することが一般的です。
質問2: メールの送信中にエラーID「0x800CCC19」が表示されます。どうすればいいですか?
回答: このエラーはサーバーからの応答がタイムアウトした場合に発生します。サーバーのタイムアウト時間を延長してみましょう。メールアカウントのプロパティ内の「詳細設定」タブからタイムアウト時間を5分に設定し、再試行してください。
質問3: メールが送信トレイに残ったままです。何が原因ですか?
回答: 送信トレイにメールが残る場合、送信エラーが発生している可能性があります。送信トレイ内のメールを一度全て削除して、再度メールを送信してみてください。それでも解決しない場合は、エラーIDを確認し、具体的な問題を特定してください。
まとめ
WindowsLiveメールで送信できない場合には、エラーメッセージやエラーIDで詳細がわかるので、エラーアイコンなどの表示がでていないか注意しておきましょう。
「送信トレイ」の数字に気が付かないと、送信できないことに気が付かない場合もあり得ます。メールを送信する場合は、「送信トレイ」のチェックも忘れない癖をつけるとよいかもしれません。
不具合が多い場合は、「Windows Live メール」の再インストールや、アカウントの再設定をおすすめしたいところですが、サポートが終了しているため、再インストールができません。「Windows Live メール」が調子が悪ければ、メールアプリを変更することも検討してみましょう。