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📑 この記事の目次(タップで開く)
- Windows 11のスマートアプリコントロールでアプリがブロックされて困っていませんか?
- スマートアプリコントロール(SAC)とは?
- スマートアプリコントロールの3つのモード
- アプリがブロックされる主な原因
- 対処法1:設定アプリからSACを無効化する
- 対処法2:レジストリエディタでSACを無効化する
- 対処法3:ブロックされた原因を特定して切り分ける
- 対処法4:組織の端末でSACを一括制御する(企業・上級者向け)
- 対処法5:Windowsをリセットして「評価中」モードからやり直す
- SACを無効化してもアプリがブロックされる場合
- SACオフ後のセキュリティを維持するための代替設定
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
Windows 11のスマートアプリコントロールでアプリがブロックされて困っていませんか?
Windows 11をアップグレードしたあと、「このアプリはあなたのデバイスを危険にさらす可能性があります」というメッセージが出て、普段使っているアプリが起動できなくなった——そんな経験はありませんか?
これは スマートアプリコントロール(Smart App Control、以下SAC) という機能が原因です。Windows 11に搭載されたセキュリティ機能で、信頼できないアプリの実行を自動的にブロックします。安全性は高まる一方で、正規のアプリまで誤ってブロックされてしまうケースが多発しています。
さらに厄介なのが、「SACをオフにしようとしたら設定が見当たらない」「評価モードが終わらない」「一度オフにするとオンに戻せない」といった問題まで起きることです。
この記事では、SACがアプリをブロックする原因と、原因別の5つの対処法をわかりやすく解説します。Microsoftが案内している企業向けの一括設定方法も紹介するので、IT管理者の方にも役立つ内容です。

この記事でわかること
- スマートアプリコントロール(SAC)の仕組みと3つのモード
- アプリがブロックされる具体的な原因
- SACを無効化する手順(設定アプリ・レジストリ・企業向けの一括設定)
- 無効化できないときの原因と解決策
- SACをオフにしても安全に使うための代替セキュリティ設定
スマートアプリコントロール(SAC)とは?
スマートアプリコントロールは、Windows 11 バージョン22H2(2022年秋)から搭載されたセキュリティ機能です。Microsoftのクラウドベースのインテリジェンスサービスと連携し、アプリが安全かどうかをリアルタイムで判断してブロックします。
SACが行う3つの判断
- Microsoftのセキュリティインテリジェンスで確認:アプリの署名情報やハッシュ値をMicrosoftのデータベースと照合し、既知の安全なアプリかどうかを確認します。
- コード署名の検証:信頼できる証明機関(CA)が発行した有効なデジタル署名があるかを確認します。無署名のアプリはブロック対象になりやすいです。
- AIモデルによる評価:過去のデータから学習したAIモデルが、アプリの挙動パターンを分析して安全性を予測します。
これら3つの判断を組み合わせることで、ウイルス対策ソフトが見落とすような新しいマルウェアや、署名が偽造されたアプリも検出できるとされています。
SACが搭載されているWindowsのバージョン
| Windowsのバージョン | SAC搭載状況 | 備考 |
|---|---|---|
| Windows 11 22H2以降 | ✅ 搭載あり | 新規インストール時は評価モードで開始 |
| Windows 11 21H2 | ❌ 搭載なし | SAC非対応 |
| Windows 10(全バージョン) | ❌ 搭載なし | SAC非対応 |
| Windows 11へのアップグレード | ⚠️ 条件付き | アップグレード時はオフになる場合あり |
重要なポイント:Windows 10からWindows 11にアップグレードした場合、SACは「オフ」状態で引き継がれることが多いです。一方、Windows 11をクリーンインストールした場合は「評価モード」から始まります。
スマートアプリコントロールの3つのモード
SACには「オン」「評価中」「オフ」の3つのモードがあります。それぞれの動作を理解することが、問題解決の第一歩です。
| モード | 動作 | アプリへの影響 | 切り替え可否 |
|---|---|---|---|
| オン | 信頼できないアプリを自動ブロック | 未署名・低評価アプリは起動不可 | 「オフ」に切替可(「評価中」には戻せない) |
| 評価中 | 使用状況を分析・学習中 | 一部アプリがブロックされることあり | 「オン」または「オフ」に切替可 |
| オフ | SAC機能を無効化 | SACによるブロックなし | 「オン」に戻せる場合あり(下記参照)。「評価中」には戻せない |
かつてSACは「一度オフにしたらクリーンインストールしない限り二度と有効にできない」機能でした。しかし現在、Microsoftのサポート情報(スマート アプリ コントロールに関するよくある質問)では、最近のWindows更新プログラムにより、クリーンインストールなしでもWindows セキュリティ アプリからSACを有効にできるようになったと案内されています。ただし「デバイスで使用できる場合」という条件付きで、環境によっては選択できません。
一方、「評価中」モードへ戻す方法はありません。手動でオン/オフを切り替えたあとに評価モードへ戻すには、Windowsの再インストールまたはリセットが必要だとMicrosoftは明記しています。オフにする前に慎重に判断してください。
アプリがブロックされる主な原因
SACがアプリをブロックする原因はいくつかあります。自分のケースがどれに当てはまるかを確認しましょう。
原因1:デジタル署名がない・無効なアプリ
最も多い原因です。フリーソフトや個人が開発したツール、海外の小規模デベロッパーが配布するアプリは、コード署名証明書を取得していないことがあります。SACはこうした「無署名アプリ」を安全でないと判断してブロックします。
具体的にブロックされやすいアプリ:
- GitHub などから直接ダウンロードした実行ファイル(.exe)
- フリーソフトポータルサイトで配布されているツール類
- 自作のバッチファイル(.bat)やスクリプト(.ps1)
- 古いバージョンのレガシーソフトウェア
- 海外製の小規模なユーティリティソフト
原因2:Microsoftのデータベースに登録されていないアプリ
デジタル署名があっても、Microsoftのインテリジェンスサービスに「安全なアプリ」として登録されていない場合、SACがブロックすることがあります。新しくリリースされたアプリや、ユーザー数が少ないニッチなアプリがこれに該当します。
原因3:評価モードの自動判定でオンに切り替わった
Windows 11を新規インストールした場合、SACは最初「評価中」モードで動作します。このモードでは、Windowsがユーザーの使用状況を分析し、SACを有効にしても問題ないかを自動判断します。評価期間中に「オンにしても問題なし」と判断されると、自動で「オン」に切り替わります。このときMicrosoftは通知(トースト通知)が表示されると案内していますが、通知を見落としたまま「気づいたらブロックされるようになっていた」というケースが起きがちです。
原因4:組織の管理下にあるPCである
まず前提として、SACをオン/オフするための専用のグループポリシー項目はWindowsに用意されていません。そのかわりMicrosoftは、エンタープライズ管理下のデバイスでは、ユーザーが自分で先にオンにしない限り評価モードの開始から48時間以内にSACが自動でオフになると説明しています。つまり会社支給PCでアプリがブロックされている場合、犯人はSACではなく別のアプリ制御(App Control for Business/AppLocker など)である可能性が高いです。なお、Windows セキュリティの各項目が組織のポリシーで管理されていると「組織によって管理されています」と表示されて変更できないことがあります。心当たりがあればIT管理者に確認してください。
原因5:Windowsのバグや不具合
Windows Updateの適用後にSACが予期せず「オン」になったり、設定画面が正しく表示されないバグが報告されています。2025年〜2026年にかけてもいくつかのケースが確認されています。

対処法1:設定アプリからSACを無効化する
最もシンプルな方法です。SACが「評価中」モードの場合はこの方法で「オフ」に変更できます。
手順
- スタートボタンをクリックし、「設定」を開きます(またはキーボードの Windows + I)
- 左側のメニューから「プライバシーとセキュリティ」をクリックします
- 「Windows セキュリティ」をクリックします
- 「アプリとブラウザーのコントロール」を選択します
- 「スマートアプリコントロール設定」のリンクをクリックします
- 「オフ」を選択します
- 確認ダイアログが表示されたら「オフにする」をクリックします
設定を変更したあと、ブロックされていたアプリを再度起動してみてください。「スマートアプリコントロールによってブロックされました」というメッセージが出なくなれば成功です。
この方法でオフにできないケース
SACがすでに「オン」モードになっている場合、設定画面には「オフ」のオプションが表示されますが、「評価中」への切り替えはできません。また、企業のグループポリシーで管理されている場合はグレーアウトして変更できません。
対処法2:レジストリエディタでSACを無効化する
設定アプリからオフにできない場合や、より確実に無効化したい場合はレジストリを直接編集します。
レジストリのバックアップ手順
- Windows + R を押し、「
regedit」と入力してEnter - ファイルメニューから「エクスポート」を選択
- 保存先とファイル名を指定し、「エクスポート範囲」を「すべて」にして保存
SACを無効化するレジストリの変更手順
- レジストリエディタを開く(Windows + R →
regedit) - 以下のパスに移動します:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\CI\Policy - 右側のペインで「VerifiedAndReputablePolicyState」という値を探します
- この値をダブルクリックし、数値を変更します:
- 1:オン
- 2:評価中
- 0:オフ(無効)
- 「0」に変更して「OK」をクリックします
- PCを再起動します
再起動後、Windows セキュリティの設定画面でSACが「オフ」になっていることを確認してください。
なお、Microsoftのドキュメント(Application Control for Windows)では、この値を書き換えたあと変更を反映させるために CiTool.exe -r を実行してポリシーを再読み込みする必要があると案内されています。再起動しても設定が変わらない場合は、管理者権限のターミナルからこのコマンドを実行してみてください。
「VerifiedAndReputablePolicyState」が存在しない場合は、右側ペインの空白部分を右クリック→「新規」→「DWORD(32ビット)値」を選択し、名前を「VerifiedAndReputablePolicyState」として作成し、値を「0」に設定してください。
対処法3:ブロックされた原因を特定して切り分ける
先に大事な前提をお伝えします。特定のアプリだけSACのブロックを回避する方法は、現在ありません。MicrosoftはFAQで、個々のアプリについてSACの保護をバイパスする手段は用意されていないと明言しています。SmartScreenの警告に出てくる「詳細情報」→「実行」のような“それでも実行する”ボタンは、SACのブロックには表示されません。できるのは、SACをオフにするか、開発元に署名してもらうかの二択です。
何がブロックされたかを確認する
まずは原因になったファイルを特定しましょう。
- ブロックの通知が表示されたら「詳細情報」を選択し、原因になったドライバー・アプリ・ファイルを確認します
- 通知を閉じてしまった場合は「Windows セキュリティ」→「ウイルスと脅威の防止」→「保護の履歴」から確認できます
- アプリ全体ではなく一部の実行ファイルだけがブロックされ、他の機能は動き続けているケースもあります
Microsoftが案内している正攻法は、アプリの開発元に有効な証明書でコード署名してもらうよう依頼することです。それが難しい場合は、SACをオフにする(対処法1・2)か、そのアプリの使用を見送るかの判断になります。
「評価中」モードに戻したい場合
SACが「オン」または「オフ」になったあとに「評価中」へ戻すには、Windowsの再インストールまたはリセットが必要です。これはMicrosoftが仕様として案内している動作です(手順は対処法5)。
対処法4:組織の端末でSACを一括制御する(企業・上級者向け)
ここは企業のIT管理者向けの内容です。最初に押さえておきたいのは、SACをオン/オフするためのグループポリシー項目(gpedit.msc)はWindowsに存在しないという点です。SmartScreenやWindows セキュリティ画面の表示を制御するポリシーはありますが、SAC自体を構成するポリシーは用意されていません。
Microsoftが案内している方法(レジストリ+ポリシー再読み込み)
組織の端末で先回りしてSACをオフにしたい場合、Microsoftのドキュメントでは次のレジストリ値を設定する方法が案内されています。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\CI\Policy の VerifiedAndReputablePolicyState(DWORD)
設定値の意味
| 設定値 | 意味 | 用途 |
|---|---|---|
| 0 | オフ | 組織の端末でSACを一括して無効化したい場合 |
| 1 | オン(強制) | SACが有効に動作している状態 |
| 2 | 評価中 | 評価モードで動作している状態 |
値を変更したあと、変更を反映させるには CiTool.exe -r を実行してポリシーを再読み込みする必要があるとMicrosoftは案内しています。
業務アプリ(LOBアプリ)を許可しつつSAC相当の保護を導入したい場合は、SACのベースになっているApp Control for Business(旧Windows Defender Application Control)で独自ポリシーを作成する方法がMicrosoftから案内されています。SACのポリシー例は %windir%/schemas/CodeIntegrity/ExamplePolicies/SmartAppControl.xml として同梱されており、これをたたき台にできます。
対処法5:Windowsをリセットして「評価中」モードからやり直す
SACを「オン」に戻したいだけなら、まずWindows セキュリティの「スマート アプリ コントロールの設定」を開いてみてください。最近のWindows更新プログラムが適用されていれば、クリーンインストールなしで有効にできる場合があるとMicrosoftは案内しています。それでも「オン」が選べない場合や、「評価中」モードからやり直したい場合に必要なのが、Windowsのリセット(再インストール)です。Microsoftのドキュメントでは、PCのリセットはクリーンインストールに相当するものとして扱われています。
この対処法が有効なケース
- SACを「オフ」にしたが、やはりセキュリティ機能を活用したくなった
- 新品のPCのように評価モードからやり直したい
- 他のWindowsトラブルと合わせて根本的にリセットしたい
Windowsリセットの手順(ファイルを保持する場合)
- 「設定」→「システム」→「回復」を開きます
- 「この PC をリセット」の「PC をリセットする」をクリックします
- 「個人用ファイルを保持する」を選択します(データは消えません)
- 「クラウドからダウンロード」または「ローカル再インストール」を選択します
- 画面の指示に従ってリセットを完了させます

SACを無効化してもアプリがブロックされる場合
SACをオフにしたのにまだアプリが起動できない場合、別の機能がブロックしている可能性があります。
Windowsスマートスクリーンとの違い
SACとよく混同されるのが「Windows スマートスクリーン」です。スマートスクリーンはSACとは別の機能で、ブラウザからダウンロードしたファイルや不審なWebサイトをブロックします。
| 機能名 | 主な対象 | 設定場所 |
|---|---|---|
| スマートアプリコントロール | 未署名・低評価アプリの実行 | Windows セキュリティ → アプリとブラウザーのコントロール |
| Windows スマートスクリーン | ダウンロードファイル・Webサイト | Windows セキュリティ → アプリとブラウザーのコントロール |
| ウイルスと脅威の防止 | マルウェア・ランサムウェア | Windows セキュリティ → ウイルスと脅威の防止 |
スマートスクリーンを個別に無効化する手順
- 「Windows セキュリティ」→「アプリとブラウザーのコントロール」を開きます
- 「評価ベースの保護設定」をクリックします
- 「アプリとファイルを確認する」を「オフ」に変更します
ファイルのブロックを解除する(Zone識別子の削除)
インターネットからダウンロードしたファイルには「Zone識別子」と呼ばれるフラグが付き、実行時に警告が出ます。このフラグを削除することでブロックを回避できます。
- ブロックされたファイルを右クリックし「プロパティ」を開きます
- 「全般」タブの下部に「セキュリティ:このファイルは他のコンピューターから取得したものです…」と表示されている場合
- 「ブロックの解除」にチェックを入れ「OK」をクリックします
SACオフ後のセキュリティを維持するための代替設定
SACを無効化すると、その分だけセキュリティが低下します。代替として以下の設定を有効にしておくことを強くお勧めします。
- Microsoft Defender ウイルス対策:常に有効にしておく(Windows標準で十分な性能)
- Windows Update の自動適用:最新のセキュリティパッチを常に適用
- ユーザーアカウント制御(UAC):「常に通知する」に設定
- ランサムウェアの保護(フォルダーアクセスの制御):重要フォルダーを保護
- 信頼できるソースからのみアプリをインストール:公式サイト・Microsoft ストア優先
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よくある質問(FAQ)
まとめ
Windows 11のスマートアプリコントロール(SAC)がアプリをブロックする問題と、その対処法をまとめました。
| 対処法 | 難易度 | こんな人に向いている |
|---|---|---|
| 設定アプリからオフにする | ★☆☆☆☆ 簡単 | 評価中モードのユーザー全員 |
| レジストリエディタで変更 | ★★★☆☆ 中級 | 設定画面から変更できない場合 |
| ファイルのブロック解除 | ★☆☆☆☆ 簡単 | 特定のファイルだけブロックされる場合 |
| レジストリで組織の端末を一括制御 | ★★★★☆ 上級 | 企業IT管理者(SAC用のグループポリシーは無い) |
| Windowsリセット | ★★☆☆☆ やや手間 | SACを「評価中」モードに戻したい場合 |
ほとんどのケースでは、設定アプリからSACをオフにするだけで問題が解決します。オフにすると「評価中」モードには戻せない点だけ注意しておけば、難しい操作は必要ありません(「オン」への復帰は、最近のWindows更新プログラムが入っていれば設定画面からできる場合があります)。
SACをオフにした後も、Windows Defenderを有効にし、Windows Updateを常に最新の状態に保つことでセキュリティを維持できます。安全に、快適にWindows 11を使い続けてください。
- SACはWindows 11 22H2以降に搭載されたアプリ実行の安全性を判断する機能
- 無署名・低評価アプリ、新しいアプリがブロックされやすい
- 「評価中」モードなら設定アプリから簡単にオフにできる
- 「評価中」モードに戻すにはリセット/再インストールが必要(「オン」への復帰は設定画面からできる場合あり)
- 企業管理下のPCではSACが自動でオフになる(別のアプリ制御が原因の可能性)
- SACをオフにしてもWindows Defenderは引き続き有効
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