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病院やクリニック、薬局の受付でマイナ保険証をカードリーダーに置いたのに、顔認証がいつまでも通らない。あるいは読み取りは終わったのに「資格情報が確認できません」「該当する資格情報がありません」と表示されて、受付の列が止まってしまった…。この記事は、まさに今その状況にいる方が、その場で診察を受けられるようにすることだけを目的に書いています。
先に結論を3行で書きます。読む時間がない方は、ここだけ受付の方に見せていただいても構いません。
- 顔認証がうまくいかないときは、暗証番号(4桁)での本人確認に切り替えるか、職員の方に顔写真を見て確認してもらう方法(目視確認モード)を受付でお願いできる運用が案内されています。
- カード自体が読み取れないときは、マイナンバーカードと一緒に、マイナポータルの資格情報の画面や「資格情報のお知らせ」を提示することで受付が進められる場合があります。
- 資格情報そのものが確認できないときは、受付で「被保険者資格申立書」を記入することで、いったん全額を求められずに通常どおりの自己負担分の支払いで受診できる取り扱いが、厚生労働省の資料で示されています。
まず落ち着いてください。カードが読めない、資格が出てこないというのは、あなたが保険に入っていないという意味ではありません。原因の多くは、あなたのスマホでも財布でもなく、医療機関に置かれている顔認証付きカードリーダーやオンライン資格確認のシステム、あるいは加入している保険者側のデータ登録のタイミングにあります。だからこそ、その場で「どう伝えるか」を知っているかどうかで、結果が大きく変わります。
なお、自宅で確定申告やマイナポータルの手続きのために、自分のスマホでマイナンバーカードが読み取れなくて困っている方は、この記事の対象ではありません。その場合はマイナンバーカードがスマホで読み取れないときの原因と対処法をご覧ください。この記事は「医療機関・薬局の受付で資格情報が確認できないと言われた人」専用です。
また、この記事は受付での事務手続きについての解説であり、診察や治療の内容、受診すべきかどうかといった医療上の判断はいっさい扱いません。制度の名称・様式・窓口での取り扱いは改定されることがありますので、最終的な取り扱いは受診先の医療機関の窓口と、加入している健康保険組合・協会けんぽ・市区町村などの保険者の公式案内でご確認ください。
📑 この記事の目次(タップで開く)
- この記事でわかること
- まず受付でこう伝える|その場で診察を受けるための4つの言い方
- どこで止まっているのか|4つのタイプに分ける早見表
- タイプA|顔認証が通らない理由と、その場での切り替え方
- タイプB|「資格情報が確認できません」「該当資格なし」と出るとき
- 被保険者資格申立書とは|全額負担を求められそうになったときの切り札
- 資格情報のお知らせとマイナポータルの画面を「持ち歩く」準備
- タイプC|カードそのものが読み取れないケース(3点のみ・詳細は別記事へ)
- タイプD|医療機関側・システム側で止まっているとき
- 受付でやらないほうがよいこと
- それでも解決しないときの連絡先と、その順番
- 次回から慌てないための、受診前3分のチェック
- カードを長く使うための持ち歩き方
- よくある質問(FAQ)
- まとめ
この記事でわかること
- 受付で顔認証が通らないときに、その場で頼める2つの切り替え方法(暗証番号方式・目視確認モード)
- 「資格情報が確認できません」と言われたときに提示できる代替の書類・画面
- 被保険者資格申立書とは何か、書くと窓口の支払いがどうなるか
- 止まっている場所がどこなのかを、待合室で3分で切り分ける方法
- 転職・退職・扶養の変更の直後に「該当資格なし」が出やすい理由
- そのまま口に出せる、受付での言い方の文例
- 次に受診するときに同じことで足止めされないための準備

まず受付でこう伝える|その場で診察を受けるための4つの言い方
原因の解説は後回しにします。今、受付の前で止まっている方が最短で前に進むための手順から書きます。上から順に、うまくいかなければ次へ進んでください。
1. 顔認証が通らないとき|「暗証番号での確認に切り替えてもらえますか」
顔認証付きカードリーダーは、多くの場合「顔認証で本人確認」と「暗証番号で本人確認」のどちらかを画面上で選べるようになっているとされています。顔認証を2回、3回と繰り返しても通らないときは、粘らずに暗証番号方式へ切り替えるのがいちばん早いです。
- カードリーダーの画面に「暗証番号で本人確認」といった選択肢が出ていないか探します。表示の文言は機種によって異なる場合があります。
- 見つからなければ、受付の方に「顔認証がうまくいかないので、暗証番号での確認に切り替えていただけますか」と伝えます。
- 案内に従って、マイナンバーカードの利用者証明用電子証明書の4桁の暗証番号を入力します。
ここで入力するのは、多くの場合カードを受け取ったときに設定した4桁の数字です。6桁以上の英数字のパスワードとは別物とされていますので、混同しないようにしてください。
ここが重要です。暗証番号は、思い出せないまま当てずっぽうで入れないでください。一定回数続けて間違えるとロックがかかる仕組みがあるとされており、ロックされると窓口での手続きが必要になります。思い出せる自信がないときは、次の「2」へ進んでください。
2. どちらも通らないとき|「目視確認でお願いできますか」
顔認証も暗証番号もだめだった場合でも、受付での本人確認の道はまだ残っています。職員の方がマイナンバーカードの顔写真と本人を見比べて本人確認をする方法(一般に目視確認モードと呼ばれます)が用意されており、自治体の案内などでも「認証できない場合でも医療機関は目視確認によりオンライン資格確認ができる」旨が説明されています。
そのまま伝えられる言い方の例です。
- 「顔認証も暗証番号も通らないので、目視確認で本人確認をお願いできますか」
- 「カードリーダーの設定を目視確認モードに切り替えていただくことはできますか」
この切り替えは、患者側のカードリーダーの画面だけでは完結せず、受付の中にある資格確認端末の側で操作が必要になることがあるとされています。つまりあなたが何度もカードを置き直しても解決しない種類の問題です。ここで遠慮せず一言お願いすることが、行列を短くする近道になります。
3. カード自体が読み取れないとき|資格情報のお知らせ・マイナポータルの画面を出す
カードリーダーがカードを認識しない、券面が読み取れない、というエラーが出ている場合は、本人確認の前段階で止まっています。この場合に厚生労働省が案内している代替の提示方法は、大きく2つです。
- マイナンバーカードと、マイナポータルの資格情報の画面をセットで提示する方法。厚生労働省の資格確認方法のページでは、マイナポータルの資格情報画面(ダウンロードしたPDFファイルも可)をカードと合わせて提示するよう案内されています。
- マイナンバーカードと「資格情報のお知らせ」をセットで提示する方法。こちらも同じページで、資格情報のお知らせは単体では受診できず、何らかの事情で資格確認を行えなかった場合にマイナンバーカードとセットで提示するものと明記されています。
ポイントは「セットで」という部分です。資格情報のお知らせだけ、あるいはスマホの画面だけを出しても足りないとされています。財布の中にマイナンバーカードがある状態で、スマホのマイナポータルを開いて資格情報の画面を出す、という組み合わせを覚えておいてください。
マイナポータルにログインできない状態で困っている方は、マイナポータルにログインできないときの原因と対処法にログイン側の切り分けをまとめてありますので、受診後に落ち着いて確認してください。受付の列の中で長時間ログインを試すのは現実的ではないため、その場では次の「4」に進むほうが早いことが多いです。
4. 資格情報が確認できないと言われたとき|被保険者資格申立書を記入する
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいことです。
受付で「資格情報が確認できません」と言われ、マイナポータルの画面も資格情報のお知らせも持ち合わせていない。このときのために用意されているのが「被保険者資格申立書」です。厚生労働省の資格確認方法のページでは、初診の医療機関・薬局で、何らかの事情で資格確認ができず、マイナポータルの画面や資格情報のお知らせも持ち合わせていないときに記入する書類と説明されています。
そして重要なのが窓口での支払いです。厚生労働省が示している対応では、この申立書を記入して提出した場合、患者の自己負担分(3割等)の支払いを求める取り扱いとされています。つまり、資格確認ができないというだけの理由で、いきなり全額を負担しなければならないとは限らない、ということです。
受付でこう伝えてください。
「資格の確認ができないようでしたら、被保険者資格申立書を書かせていただけますか。加入している保険者の名前と勤務先はわかります」
ただし、これは「必ず3割で受診できる」という保証ではありません。実際の取り扱いは医療機関と保険者の判断によります。また、記入した内容が実際と異なっていた場合には、後日、保険者から差額を請求されることがあるとされています。この点は正直に、わかる範囲で正確に書くことが大切です。
5. そのまま読める、受付での言い方の文例
緊張していると言葉が出てこないものです。以下はそのまま口に出せる文例です。状況に合うものを選んでください。
| 今の状況 | 受付でそのまま伝える言い方 |
|---|---|
| 顔認証が何度も失敗する | 「顔認証が通らないので、暗証番号での確認に切り替えていただけますか」 |
| 暗証番号を思い出せない | 「暗証番号が思い出せないので、目視での本人確認をお願いできますか」 |
| 顔認証も暗証番号もだめ | 「カードリーダーを目視確認モードに切り替えていただくことはできますか」 |
| カード自体が読み取れない | 「スマホでマイナポータルの資格情報の画面を出しますので、カードと一緒に確認していただけますか」 |
| 資格情報が確認できないと言われた | 「被保険者資格申立書を書かせていただけますか。保険者名と勤務先はわかります」 |
| 先月転職した・扶養に入ったばかり | 「◯月◯日に加入手続きをしたばかりで、登録が反映されていないのかもしれません」 |
| 全額の支払いを案内された | 「後日、資格が確認できた場合の精算はどのような手続きになりますか」 |
言い方のコツは、「なぜ読めないのか」を議論しないことです。受付の方も原因はその場ではわかりません。原因の追及ではなく「次にどの方法を試せますか」という前向きな聞き方をすると、話が早く進みます。
どこで止まっているのか|4つのタイプに分ける早見表
ここからは原因の話に入ります。受付でのエラーは、大きく4つのタイプに分けて考えると整理しやすくなります。まずこの表で、自分がどこにいるのかを確かめてください。
| タイプ | 画面や受付で起きていること | 障害が起きている場所 | その場での出口 |
|---|---|---|---|
| タイプA 顔認証で止まる |
カードは認識されたが、顔が認証されない。何度もやり直しになる | カードリーダーのカメラ・照明・顔写真との差 | 暗証番号方式に切り替える/目視確認をお願いする |
| タイプB 資格情報が出てこない |
本人確認は済んだのに「資格情報が確認できません」「該当資格なし」と表示される | 加入している保険者側のデータ登録・登録のタイミング | マイナポータルの資格情報画面か資格情報のお知らせを提示/被保険者資格申立書を記入 |
| タイプC カードが読めない |
病院でもコンビニでも自宅のスマホでも読み取れない。券面読み取りのエラーが出る | カード本体(ICチップ・券面・電子証明書) | 資格情報のお知らせ等で受付を進め、後日カードの再発行や更新を相談 |
| タイプD 医療機関側で止まる |
受付の方が「今システムが不安定で」と言う。他の患者さんも止まっている | 医療機関の端末・ネットワーク・オンライン資格確認システム | 被保険者資格申立書などの代替手段に切り替えてもらう |
この4分類のうち、あなた自身が事前に防げるのはタイプCの一部だけです。タイプA・B・Dは、いずれも医療機関の設備か保険者のデータ側の問題であり、あなたのスマホの設定を変えても、カードの置き方を工夫しても解決しません。ここを理解しておくと、受付で無駄に焦らずに済みます。
1. タイプAかどうかの見分け方
カードリーダーの画面に自分の顔が映っている、あるいは「顔を枠に合わせてください」といった案内が出ている段階で止まっているならタイプAです。カード自体は正常に読めています。
2. タイプBかどうかの見分け方
本人確認までは進んで、そのあとに資格の情報が出てこないパターンです。受付の方から「保険者の情報が出てこないのですが、最近保険が変わりましたか」と聞かれたら、ほぼタイプBだと考えてよいでしょう。
3. タイプCかどうかの見分け方
判定はシンプルです。別の場所でも読めないかどうかで切り分けます。自宅のスマホでマイナポータルアプリを使ったときにも読み取れない、コンビニの証明書交付でも読めなかった、という経験があるなら、カード本体を疑う段階に入ります。逆に、自宅では問題なく読めているならタイプCではありません。
4. タイプDかどうかの見分け方
いちばんわかりやすい兆候は「自分だけではない」ことです。受付が慌ただしい、前の患者さんも同じところで止まっていた、掲示に「ただいまオンライン資格確認が利用できません」と書かれている、といった場合はタイプDです。この場合、あなたにできることは何もありませんので、代替手段の相談だけに集中してください。
タイプA|顔認証が通らない理由と、その場での切り替え方
顔認証付きカードリーダーの顔認証は、スマートフォンの顔認証とは仕組みも要求される精度も異なるとされています。手元で毎日成功しているスマホの感覚で臨むと、「なぜここだけ通らないのか」と戸惑うことになります。
1. 失敗しやすくなる条件
医療機関や自治体の案内では、次のような条件で認証しづらくなることがあると説明されています。いずれも断定的な条件ではなく、あくまで傾向としてご理解ください。
- マスク・帽子・大きめのフードを着けたままである(色や柄によっても影響することがあるとされます)
- 前髪や眼鏡の反射で目のあたりが隠れている
- 受付の逆光・強い照明・窓からの日差しが顔に当たっている
- カードリーダーの高さが合っておらず、顔が枠からはみ出している・見上げる角度になっている
- マイナンバーカードの顔写真が古く、現在の見た目と差がある(髪型・体型・ひげ・年齢による変化)
- 撮影時と現在で眼鏡の有無が違う
その場でできる工夫としては、マスクを一時的に外す、帽子を取る、前髪を上げる、少し離れて正面を向く、といったところです。ただし体調の都合でマスクを外せない場面もありますし、感染対策の観点から医療機関の指示が優先されます。外せない事情があるなら、無理をせず最初から暗証番号方式か目視確認をお願いしてください。
2. 何度もやり直さないほうがよい理由
受付で最も時間を失うのが、顔認証を何度も繰り返してしまうパターンです。ここで注意したいのは、ロックの対象になるのは正確には顔認証の失敗そのものではない、という点です。公式のよくある質問では、カードの読み取りや暗証番号の入力に続けて失敗した場合に、券面事項を確認するためのアプリケーションにロックがかかることがあり、その解除には市区町村の窓口での手続きが必要になる場合があると説明されています。ロックの回数や解除の方法は運用によって異なるとされていますので、いずれにしても2回失敗したら切り替える、と最初に決めておくのが安全です。
切り替えは「あきらめ」ではありません。制度としてきちんと用意されている正規の手順です。受付の方も日常的に対応している内容ですので、遠慮する必要はありません。
3. 暗証番号方式への切り替え
暗証番号方式は、カードリーダーの画面から選ぶ形が一般的とされています。入力するのは利用者証明用電子証明書の4桁の暗証番号です。ここでよくある勘違いを整理しておきます。
- 署名用の英数字のパスワードとは別物とされています。医療機関の受付で使うのは4桁のほうです。
- カードを受け取ったときに複数の暗証番号を同じ数字に揃えて設定した方は、思い出しやすいはずです。逆に別々に設定した方は要注意です。
- 間違いが続くとロックがかかる仕組みがあるとされます。自信がないなら試さないのが正解です。
すでにロックされてしまっている、あるいは完全に忘れてしまったという方は、受診が終わってからマイナンバーカードの暗証番号を忘れたときの再設定手順を確認してください。解除の持ち物や手続きはこちらの記事にまとめてあります。今日の受診は、目視確認や被保険者資格申立書で進められる可能性がありますので、その場でロック解除を試みる必要はありません。
4. 目視確認モードとは何か
目視確認モードは、職員の方がマイナンバーカードの顔写真と本人を見比べて本人確認を行うための運用モードとされています。顔認証がうまくいかない方、暗証番号を覚えていない方、機械の操作が難しい方のために用意されているものです。
知っておきたいのは、この切り替えは患者側の操作だけでは完結しないことがあるという点です。医療機関向けの資料では、資格確認端末側からカードリーダーの運転モードを切り替える操作や、職員がパスコードで認証する機能が説明されています。つまり、あなたがカードを置き直し続けても目視確認モードにはなりません。声をかけることが唯一の解決策です。
なお、目視確認モードでの受付が終わったあと、医療機関側は通常の運転モードに戻す運用になっているとされます。「わざわざ切り替えてもらうのは申し訳ない」と感じる方もいますが、想定された手順の一部ですので、気にしすぎる必要はありません。
5. 家族が付き添っている場合・本人が操作できない場合
高齢のご家族の付き添いや、体調が悪くて操作が難しい場合も、目視確認による本人確認が現実的な選択肢になります。付き添いの方が代わりに操作してよいかどうか、代理の受付がどこまで認められるかは医療機関の運用によって異なりますので、最初に受付でその旨を伝えて指示を仰いでください。無言でカードを置き続けるより、はるかに早く進みます。

タイプB|「資格情報が確認できません」「該当資格なし」と出るとき
本人確認は通ったのに資格の情報が出てこない。この状態は、あなたのカードの問題ではなく、加入している保険者のデータがオンライン資格確認のシステムに登録されているかどうかの問題である場合が多いとされています。ここを理解しておくと、受付での説明が驚くほどスムーズになります。
1. 保険者への登録が間に合っていない(転職・退職・扶養の変更の直後)
最も多いのがこのパターンです。転職して新しい勤務先の健康保険に入った、家族の扶養に入った、退職して国民健康保険に切り替えた、といった場合、手続きが終わってから資格の情報がシステムに反映されるまでに時間差が生じることがあります。
反映までの日数は、勤務先が届出を出すタイミング、保険者の処理状況、月末月初の混雑などによって変わるとされており、一律に何日と決まっているわけではありません。マイナポータルのよくある質問でも、有効な資格情報が取得できない場合は加入している保険者に登録状況を確認するよう案内されています。受診の予定がある方は、加入手続きの直後は特に、事前確認をしておくと安心です。
受付でこの可能性を伝えるときは、次のように言うと状況が伝わりやすくなります。
「先月末に前の職場を退職して、今月から新しい保険に切り替わっています。登録がまだ反映されていないのかもしれません」
2. 氏名・生年月日などの情報が一致していない
結婚などで氏名が変わった、住所が変わった、旧字体と新字体の表記が揺れている、といった理由で、カード側の情報と保険者側に登録されている情報が突き合わせられないことがあるとされています。この場合も、その場で直すことはできません。受診後に保険者へ連絡し、登録内容の確認を依頼するのが正しい順序です。
3. マイナ保険証としての利用登録そのものが済んでいない
マイナンバーカードを持っていることと、そのカードを健康保険証として使えるように利用登録していることは別です。利用登録がされていないカードを受付に出しても、資格の情報は出てこないことがあります。ただし、現在は加入の手続きなどにあわせて自動的に利用登録される取り扱いも広がっているとされていますので、「登録した覚えがないから使えないはずだ」と決めつける必要はありません。ご自身の登録状況は、マイナポータル等でご確認ください。この場合、資格確認書が交付されている方は資格確認書を提示すれば受付できるとされていますので、財布やご自宅に届いていないか確認してみてください。
4. 資格そのものに変動がある場合
資格を喪失している、切り替えの手続きが完了していない、といった実務上の理由で資格情報が出てこないケースもあります。この場合はその場では解決しませんが、受診自体をあきらめる必要はありません。被保険者資格申立書の運用や、後日の精算という道があります。詳しくは次の章で説明します。
5. その場でできる確認|マイナポータルの資格情報の画面
スマホでマイナポータルにログインできる状態なら、自分の資格情報の画面を開いて受付に見せることができます。厚生労働省のページでも、マイナンバーカードとマイナポータルの資格情報画面をセットで提示する方法が案内されています。ダウンロードしたPDFファイルでもよいとされていますので、あらかじめPDFを保存しておく、あるいは印刷して財布に入れておくと、受付での再現性が高くなります。
逆に言えば、受付の列の中で初めてマイナポータルにログインしようとすると、暗証番号の入力やカードの読み取りでさらに時間がかかることがあります。準備は受診の前日までに済ませておくのが現実的です。
被保険者資格申立書とは|全額負担を求められそうになったときの切り札
ここは、この記事の中でいちばん実務的に効く部分です。名前が難しいので敬遠されがちですが、内容を知っていれば怖くありません。
1. どんな書類か
厚生労働省の資格確認方法のページによると、被保険者資格申立書は初診の医療機関・薬局で、何らかの事情で資格確認ができず、かつマイナポータルの画面や資格情報のお知らせも持ち合わせていないときに記入する書類とされています。「有効な保険の資格はあるはずなのに、その場で確認できない」という状況のために用意されたものだと理解してください。
2. 何を書くのか
厚生労働省の説明では、記入する内容として次のような項目が挙げられています。すべてを完璧に書けなくても、可能な範囲で記入して提出するものとされています。
| 記入する項目 | どこを見ればわかるか |
|---|---|
| 氏名・生年月日・性別・住所 | マイナンバーカードの券面に記載されています |
| 連絡先(電話番号など) | ご自身の携帯番号で構いません |
| 加入している医療保険の種別 | 会社員なら健康保険、自営業などなら国民健康保険、といった区分です |
| 保険者の名称 | 健康保険組合名・協会けんぽ・お住まいの市区町村など |
| 事業所名(勤務先) | お勤め先の名称です |
| 一部負担金の割合 | 70歳以上の方や後期高齢者医療の被保険者の方は記入が求められるとされています |
保険者の名称がわからない、という方は珍しくありません。その場合は、勤務先の名前と入社時期だけでも伝えてください。空欄があるからといって受け付けられないという性質の書類ではないとされています。
3. 窓口での支払いはどうなるか
厚生労働省が示している対応では、この申立書の提出があった場合、患者の自己負担分(3割等)の支払いを求める取り扱いとされています。かつては資格確認ができない場合にいったん全額の支払いを求める運用が問題視されていましたが、その解消のために整備されたのがこの仕組みだと説明されています。
ただし、以下の点は正確に理解しておいてください。
- 「必ず3割になる」という保証ではありません。最終的な取り扱いは医療機関と保険者の判断によります。
- 記入した一部負担金の割合が実際と異なっていた場合、後日、保険者から差額を請求されることがあるとされています。
- 後日、被保険者番号などの情報が判明したときは、医療機関に連絡することが求められています。これは忘れずに行ってください。
4. 後日の精算・還付の流れ
もしその場でいったん全額を支払うことになった場合でも、あとから精算できる可能性があります。一般的には、資格が確認できた段階で医療機関の窓口に連絡して精算するか、加入している保険者へ療養費として申請する流れになるとされています。いずれにしても、領収書と診療明細書は必ず保管してください。これがないと精算の手続きが進みません。
手続きの具体的な方法、申請の期限、必要な書類は、保険者ごとに異なります。受診の当日中か翌営業日に、加入している健康保険組合・協会けんぽ・市区町村の窓口へ電話で確認しておくと、余計な往復が減ります。
5. 申立書の案内がなかったときの伝え方
すべての窓口で最初から申立書を案内してもらえるとは限りません。書類の存在を知らない担当者に当たることもあり得ます。そのときは、責める言い方ではなく、次のように尋ねてみてください。
「資格の確認ができない場合に記入する被保険者資格申立書という書類があると聞いたのですが、こちらで対応いただけますか。難しければ、どのような支払いになるか教えていただけますか」
それでも取り扱いがない場合は、その場で押し問答をしても解決しません。いったん案内どおりに支払い、領収書を持ち帰って保険者に相談するほうが、結果的に早く解決することが多いです。診察を受けられずに帰ることだけは避けてください。
資格情報のお知らせとマイナポータルの画面を「持ち歩く」準備
ここまで読んでお気づきかと思いますが、受付でのトラブルの多くは「代わりに提示できるものを持っているかどうか」で結果が変わります。この章では、その準備について整理します。
1. 資格情報のお知らせとは
資格情報のお知らせは、マイナ保険証を持っている方に対して、申請によらず交付される書類とされています。厚生労働省のページでは単体では受診できず、何らかの事情で資格確認を行えなかった場合にマイナンバーカードとセットで提示するものと明記されています。
届いた覚えがない、どこにしまったかわからないという方は、加入している保険者へ再交付や確認の方法を問い合わせてください。取り扱いは保険者によって異なる場合があります。
2. マイナポータルの資格情報の画面とPDF
マイナポータルでは自分の資格情報を確認でき、その画面やダウンロードしたPDFファイルを提示する方法が案内されています。受診の予定がある日の前に、一度開いてPDFを保存しておくのが実用的です。スマホの写真アプリにスクリーンショットとして残しておくだけでも、いざというときに違います。
国の示している取り扱いでは、修学旅行や保育施設などの場面で、あらかじめ預かっておいたPDFファイル(印刷物も可)や資格情報のお知らせ(写しも可)を提示するといった柔軟な対応も可能とされています。お子さんの受診に備えて印刷したものを持たせておくという使い方も考えられます。実際にどこまで認められるかは場面によって異なりますので、詳細は加入している保険者や医療機関の窓口でご確認ください。
3. 財布に何を入れておくか
現実的な備えとして、次の3点を挙げておきます。
- マイナンバーカード本体(券面が汚れたり反ったりしないようにしまう)
- 資格情報のお知らせ、またはマイナポータルの資格情報を印刷したもの(折りたたんで財布へ)
- 加入している保険者の連絡先のメモ(受付で聞かれたときに答えられる)
この3点があれば、受付で止まったときの選択肢がぐっと増えます。特に2番目は、スマホの電池が切れている状況でも使える点で価値があります。
4. 資格確認書を持っている方の場合
マイナ保険証を利用登録していない方などには、資格確認書が交付されるとされています。厚生労働省のページでは、マイナンバーカード未取得の方、カードは取得済みだが健康保険証としての利用登録をしていない方、利用登録の解除を申請した方、電子証明書の有効期限が切れた方などが、申請によらず交付される対象として挙げられています。有効期限は5年以内で保険者が設定することとされており、一律ではありません。
資格確認書をお持ちの方は、それを受付に提示すれば通常どおり受診できるとされています。マイナ保険証で止まってしまったときに、資格確認書が手元にあるならそちらを出す、というのが最短ルートになります。
5. 従来の健康保険証の取り扱いについて
従来の健康保険証については、有効期限の到来にともなって順次使えなくなっており、その後の経過的な取り扱いについても期限が設けられているとされています。ただし、この時期や取り扱いは制度改正の影響を受けて変わってきた経緯があり、報道や案内によって記載が分かれている部分もあります。「まだ使えるはず」と自己判断せず、現在の取り扱いは厚生労働省の公式ページと、加入している保険者の案内でご確認ください。
6. スマートフォンに搭載したマイナ保険証について
スマートフォンにマイナンバーカードの機能を搭載し、それを健康保険証として使う仕組みも順次運用されているとされています。ただし、対応している医療機関・薬局は環境が整ったところから順次とされており、どこでも使えるとは限りません。カード版で受付が通らないときの代替として選択肢に入りうる、という程度に考えておくのが安全です。
搭載の手順や対応端末については、iPhoneのウォレットでデジタル身分証を設定する手順やAndroidのウォレットでIDパスが保存できないときの対処法で扱っていますので、そちらをご覧ください。本記事では受付での対応に話を絞ります。
タイプC|カードそのものが読み取れないケース(3点のみ・詳細は別記事へ)
病院でもコンビニでも自宅のスマホでも読めない、という場合はカード本体を疑う段階です。ここは要点だけ挙げます。
- ICチップの汚れ・券面の反り・物理的な破損…どの端末でも読めないなら再交付の相談を。自宅での読み取り側の切り分けはこちらの記事へ。
- 暗証番号のロック…受付では目視確認で進められる可能性があります。解除手順はこちらの記事へ。
- 電子証明書の有効期限切れ…期限が切れていると受付で使えないことがあります。確認と更新についてはこちらの記事で扱っています。
いずれも今日の受診を止める理由にはなりません。代替の提示か申立書で受付を進め、カードの手続きは後日に回してください。
タイプD|医療機関側・システム側で止まっているとき
最後に、あなたにはどうにもできないタイプです。ただし「どうにもできない」とわかっていることが、余計な自己嫌悪や無駄な操作を防いでくれます。
1. オンライン資格確認システムの不具合・ネットワークの不調
厚生労働省のページでも、資格確認ができない事情の例として、停電などの天災、医療機関の機器不良やネットワークの不具合などが挙げられています。この場合、受付では代替の確認方法に切り替えることになります。あなたのカードは正常です。
2. 受付端末・カードリーダーの不調
カードリーダーそのものの不調、資格確認端末の再起動待ち、といったケースもあります。何度カードを置き直しても状況は変わりませんので、「機械の側の問題でしょうか」と一言確認するだけで、受付側が代替手順に切り替えてくれることがあります。
3. その医療機関がオンライン資格確認に対応していない場合
オンライン資格確認の義務化の対象外とされる施設などでは、そもそもカードリーダーでの受付ができないことがあります。訪問診療、一部の施設などが該当しうるとされています。この場合は資格情報のお知らせや資格確認書での受付になりますので、事前に電話で確認しておくと確実です。
4. 大規模なトラブル・災害時
広域で通信障害が起きている、災害が発生しているといった状況では、通常とは異なる特例的な取り扱いが案内されることがあります。その場では受付の指示に従い、支払いの控えを必ず保管してください。後日の精算の可否は、そのときに公表される取り扱いによります。
5. 医療機関を責めない、という実務的な理由
受付の担当者も、システムの中で何が起きているかを見ることはできません。強く出ても解決は早まりません。むしろ「代替の手段でお願いできますか」と協力を求める姿勢のほうが、結果的に早く診察室に入れるというのが実務的な結論です。
受付でやらないほうがよいこと
ここまでの裏返しとして、避けたほうがよい行動をまとめます。
1. 顔認証を何度もやり直す
顔認証のやり直しそのものが直ちにカードを使えなくするわけではないとされていますが、カードの読み取りや暗証番号の入力に続けて失敗した場合にはロックがかかることがあるとされており、何より後ろの列も伸びます。2回で切り替える、と決めておいてください。
2. 記憶にない暗証番号を試し打ちする
間違いが続くとロックがかかる仕組みがあるとされます。思い出せないなら、最初から目視確認をお願いするほうが早いです。
3. カードを強く押しつける・こする
読み取りエラーの多くは押しつけ不足が原因ではありません。券面やICチップを傷める原因になり、タイプCの問題を自分で作り出してしまいます。案内された位置に静かに置くで十分です。
4. その場で長時間ログインや設定変更を試す
マイナポータルへのログイン、アプリの更新、端末の再起動などを受付の列の中で試すのは効率が悪く、うまくいかないことも多いです。準備は事前に、その場では代替手段に切り替える、と割り切ってください。
5. 受診をあきらめて帰る
これがいちばんもったいない選択です。資格確認ができないことと、保険診療を受けられないことは同じではありません。申立書の運用があることを思い出してください。
6. 領収書や明細を捨てる
後日の精算や還付の手続きでは、支払いの証拠が必要になります。金額の大小にかかわらず、必ず保管してください。
それでも解決しないときの連絡先と、その順番
受診が終わったあと、根本的な解決に向けて動く順番です。ここを間違えると、たらい回しになりやすいので注意してください。
| 順番 | 連絡先 | 相談する内容 |
|---|---|---|
| 1 | 加入している保険者(健康保険組合・協会けんぽ・市区町村など) | 資格情報が登録されているか、反映がいつ頃になるか、精算や療養費の手続き |
| 2 | お住まいの市区町村の窓口 | カード本体の不具合、暗証番号のロック解除、電子証明書の更新、再交付 |
| 3 | 受診した医療機関の窓口 | 後日、被保険者番号が判明した場合の連絡、支払いの精算 |
| 4 | マイナンバー制度の総合案内窓口 | 制度全般の一般的な問い合わせ(連絡先は公式サイトで最新のものをご確認ください) |
1番から始めるのが鉄則です。「資格情報が確認できません」の原因の多くは保険者側のデータにあるため、市区町村にカードのことを聞いても解決しないことがあります。逆に、カードが物理的に読めないならまず市区町村です。タイプの切り分けが、そのまま連絡先の選択になると覚えておいてください。
1. 保険者に電話するときに伝えること
- いつ、どの医療機関で、どんなエラーが出たか
- 加入手続きをした日付(転職・扶養変更などがあれば)
- マイナポータルで資格情報が見えているかどうか
- 被保険者資格申立書を書いたかどうか
この4点を先に伝えると、話が一往復で済みます。
2. 記録を残しておく
受付で言われた内容、担当者の説明、支払った金額をメモに残しておくと、後日の交渉がスムーズです。特に全額を支払った場合は、その旨と日付を必ず控えてください。

次回から慌てないための、受診前3分のチェック
同じ場面で二度足止めされないために、受診の前日か当日の朝にできることをまとめます。所要時間は3分ほどです。
1. マイナポータルで資格情報が見えるか確認する
自分の資格情報が正しく表示されるかを見ておけば、タイプBのトラブルはほぼ事前に検知できます。表示されない場合は、その時点で保険者に問い合わせられます。
2. 資格情報のPDFを保存するか、印刷して財布に入れる
受付で止まったときの最短の出口がこれです。スマホの電池切れに備えるなら、紙のほうが確実です。
3. 転職・退職・扶養の変更の直後は、特に事前確認する
加入手続きの直後は、反映のタイミングによって資格情報が出てこないことがあります。受診の予定があるなら、手続きの完了と反映状況を勤務先や保険者に確認しておくのが安全です。
4. 4桁の暗証番号を思い出せるか確認しておく
頭の中で確認するだけで構いません(メモを持ち歩くのは避けてください)。思い出せないなら、受診とは別に、市区町村での再設定を予定に入れておきましょう。
5. 初めて行く医療機関なら、電話で聞いておく
オンライン資格確認に対応しているか、当日どのような提示が必要かを一言確認しておくだけで、当日の不安がかなり減ります。
カードを長く使うための持ち歩き方
最後に、タイプCを予防するための話です。前述のとおり、受付でのトラブルの大半はカード本体のせいではありません。ただし、財布の中で券面が反ってしまった、ICチップの接点が汚れた、他のカードと擦れて傷がついた、という状態が積み重なると、病院でもコンビニでも自宅のスマホでも読み取れないという状況に近づいていきます。これは唯一、自分で予防できる領域です。
1. 反り・折れを作らない
後ろポケットの財布に入れて座る、パンパンの二つ折り財布に押し込む、といった持ち方は券面が反る原因になります。平らな状態を保てる場所にしまうのが基本です。
2. ICチップの面を汚さない・傷つけない
金属のカードや鍵と一緒に入れると、擦れて傷がつくことがあります。汚れが気になるときは、乾いた柔らかい布で軽く拭く程度にとどめ、溶剤やアルコールで強くこすることは避けてください。
3. 磁気シールドやスキミング防止をうたうケースには注意する
ここは意外な落とし穴です。電波を遮る効果をうたうケースやスリーブに入れたままだと、カードリーダーが読み取れない原因を自分で作ってしまうことがあります。受付でカードを出すときは、そうしたケースから取り出して置くようにしてください。
4. 通院用の持ち物をひとまとめにする
診察券、お薬手帳、資格情報のお知らせ、マイナンバーカードをひとつのケースにまとめておくと、受付で慌てて探す時間がなくなります。「代わりに出せるもの」がすぐ手元にある状態を作っておくことが、結局いちばんの対策です。
なお、カードを物理的に保護することはあくまで破損の予防であり、資格情報が登録されていない場合、保険者側の反映の遅れ、医療機関のシステム障害には効果がありません。この記事で紹介したタイプB・タイプDのトラブルは、どんなケースを使っても防げません。そこは切り分けて考えてください。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 顔認証を何度も失敗しました。カードが使えなくなりますか?
顔認証の失敗そのものでカードが使えなくなるわけではないとされています。公式のよくある質問で案内されているのは、カードの読み取りや暗証番号の入力に続けて失敗した場合に、券面事項を確認するためのアプリケーションにロックがかかることがあり、その解除には市区町村の窓口での手続きが必要になる場合がある、という内容です。ロックがかかった場合でもカードそのものが無効になるわけではなく、受付では目視確認という別の道が残されています。回数や解除方法は運用によって異なるとされていますので、詳しくはお住まいの市区町村の案内でご確認ください。予防策としては、2回失敗したら別の方法に切り替えることです。
Q2. マスクは必ず外さないといけませんか?
マスクや帽子があると顔認証の精度が落ちることがあるとされており、一時的に外すと通りやすくなる場合があります。ただし、体調や感染対策の事情で外せないこともあります。その場合は無理をせず、最初から暗証番号方式か目視確認をお願いしてください。医療機関の指示が優先されますので、迷ったら受付で相談するのが確実です。
Q3. 暗証番号を忘れました。その場でどうすればよいですか?
その場で解決しようとせず、職員の方による目視での本人確認をお願いしてください。暗証番号のロック解除や再設定は市区町村の窓口での手続きになるため、受診の当日には間に合いません。手続きの詳細は暗証番号を忘れたときの再設定手順の記事にまとめています。
Q4. 「該当資格なし」と表示されました。無保険ということですか?
そうとは限りません。加入している保険者のデータがオンライン資格確認のシステムに反映されていない、氏名などの情報が突き合わせられていない、といった理由でも同じ表示になりうるとされています。特に転職・退職・扶養の変更の直後はこの状態が起きやすい時期です。まずは受付で申立書の相談をし、受診後に保険者へ登録状況を確認してください。
Q5. 被保険者資格申立書を書けば、必ず3割負担になりますか?
厚生労働省が示す対応では、申立書の提出があった場合に自己負担分(3割等)の支払いを求める取り扱いとされていますが、「必ず」と保証するものではありません。最終的な取り扱いは医療機関と保険者の判断によります。また、記入した一部負担金の割合が実際と異なっていた場合、後日、保険者から差額を請求されることがあるとされています。
Q6. いったん全額を支払いました。あとから戻ってきますか?
資格が確認できた段階で、医療機関の窓口で精算するか、加入している保険者へ療養費として申請する流れになるとされています。ただし、可否・期限・必要書類は保険者ごとに異なります。領収書と診療明細書を必ず保管したうえで、できるだけ早く保険者に相談してください。還付を保証するものではありませんので、その点はご了承ください。
Q7. 資格情報のお知らせだけを持っていけば受診できますか?
厚生労働省のページでは、資格情報のお知らせは単体では受診できず、マイナンバーカードとセットで提示するものと明記されています。マイナポータルの資格情報の画面やPDFについても同様に、カードと合わせて提示する形が案内されています。どちらか一方ではなく、両方を持って行くようにしてください。
Q8. 転職したばかりです。受診前に確認しておくことはありますか?
マイナポータルで自分の資格情報が表示されるかを確認しておくのがおすすめです。表示されない場合は、勤務先の担当部署か加入先の保険者に、届出が済んでいるか、反映の見込みはいつ頃かを問い合わせてください。反映までの日数は一律ではなく、届出のタイミングや保険者の処理状況によって変わるとされています。
Q9. 従来の健康保険証はまだ使えますか?
従来の健康保険証は有効期限の到来にともなって順次使えなくなっており、経過的な取り扱いにも期限が設けられているとされています。ただし、この時期については改定の経緯があり、案内によって記載が分かれている部分もあります。自己判断せず、厚生労働省の公式ページと、加入している保険者の案内で現在の取り扱いをご確認ください。資格確認書が届いている方は、それを提示すれば受診できるとされています。
Q10. スマートフォンに搭載したマイナ保険証なら、受付は通りますか?
スマートフォンを使った受付の仕組みも運用されているとされていますが、利用できるのは環境が整った医療機関・薬局から順次とされており、どこでも使えるとは限りません。カード版で止まったときの代替として選択肢に入りうる、という位置づけで考えてください。対応状況は受診先の医療機関にご確認ください。
Q11. 子どもの受診で、本人が顔認証できません。どうすればよいですか?
小さなお子さんの場合、顔認証がうまくいかないことは珍しくありません。受付で事情を伝え、目視での確認や、資格情報のお知らせ・マイナポータルの資格情報を印刷したものの提示で対応できないか相談してください。公表されている案内でも、学校行事や保育施設などの場面で、あらかじめ預かった資格情報のPDFや資格情報のお知らせの写しを提示するといった柔軟な対応が可能とされています。詳細は加入している保険者や医療機関の窓口でご確認ください。
Q12. 受付で強い口調で対応されました。どこに相談すればよいですか?
まずは診察を受けることを優先し、支払いの控えを保管してください。取り扱いに疑問が残る場合は、加入している保険者に、その日の状況を具体的に伝えて相談するのが現実的です。感情的なやり取りは解決を遅らせます。「代替の手段でお願いできますか」という一言に切り替えるだけで、結果が変わることが多いというのが、この記事を通じてお伝えしたいことです。
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まとめ
病院や薬局の受付でマイナ保険証が読み取れない、資格情報が確認できないという状況は、多くの場合あなたのミスではなく、医療機関側の機器やシステム、あるいは保険者側のデータ登録のタイミングに起因します。だからこそ、その場で必要なのは原因の追及ではなく、用意されている別のルートに切り替えることです。
最後にもう一度、その場で使える手順を整理します。
- 顔認証が通らない → 暗証番号(4桁)での確認に切り替えてもらう。2回失敗したら粘らない。
- 暗証番号もだめ → 職員による目視での本人確認(目視確認モード)をお願いする。これは正規の運用。
- カード自体が読めない → マイナンバーカードと一緒に、マイナポータルの資格情報の画面か「資格情報のお知らせ」を提示する。
- 資格情報が確認できない → 「被保険者資格申立書」の記入を申し出る。自己負担分の支払いで受診につながる取り扱いが案内されている。
- それでも全額を求められた → 支払って領収書を保管し、当日中か翌営業日に保険者へ精算の相談をする。
そして、次回から同じことで足止めされないために、マイナポータルで資格情報を確認してPDFを保存する、または資格情報のお知らせを財布に入れておく。この一手間だけで、受付の3分は劇的に変わります。
関連する内容は、自宅のスマホでマイナンバーカードが読み取れない場合、暗証番号を忘れてしまった場合、マイナポータルにログインできない場合の各記事で扱っています。あわせてご覧ください。
なお、本記事に記載した制度の名称・様式・窓口での取り扱いは、厚生労働省などの公表資料をもとにしていますが、運用は変更されることがあります。最終的な取り扱いは、受診先の医療機関の窓口と、加入している健康保険組合・協会けんぽ・市区町村などの保険者の公式案内で必ずご確認ください。
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