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IPアドレスという言葉はよく耳にしますが、それが一体何を指しているのか知っていますか?IPアドレスはコンピュータのネットワーク通信には欠かせないものです。
普段はそれほど意識する必要はないのですが、LANでネットワークにつながらない時など、自分の使っているコンピュータのIPアドレスを把握していないと困ることがあります。
IPアドレスの確認や変更方法自体はそれほど難しくはありません。本記事ではMacでIPアドレスを調べる方法とIPアドレスの変更、固定方法を説明していきます。
この記事のまとめ
この記事のまとめ
IPアドレスとは何か?
IPアドレスとはInternet Protocol Addressの略で、簡単にいうとネットワーク上のコンピュータに一つずつ割り当てられた固有の識別番号の事です。
家庭や職場でのLANによるネットワークにも、世界中のコンピュータとのインターネットによるネットワークにも、IPアドレスがないとつなげることはできません。
いつも見ているウェブページのURLは、人が見てわかりやすい様に文字になっていますが、実際は固定のグローバルIPアドレスなのです。(グローバルIPアドレスと固定の方法は以下で説明します)
例えば、Apple社のホームページを見るときに、普通は「www.apple.com」というDNS名(ドメインネームシステム名)でアクセスしますが、17.172.224.47というIPアドレスを入力しても同じようにアクセスできます。
このようにドメインネームシステムによって、ドメイン名、ホスト名とIPアドレスが紐つけられているので、そのおかげで私たちはいちいち数字の羅列であるIPアドレスを意識することなくインターネットで通信ができるのです。
1.グローバルIPアドレスとローカルIPアドレス
IPアドレスには、インターネットで世界中のネットワークとつながる時に必要なグローバルIPアドレスと、ローカルエリアネットワーク(LAN)で家庭内や職場内のネットワークにつながる時に必要なローカルIPアドレス(プライベートIPアドレスともいいます)の2種類があります。
グローバルIPアドレスは世界中で同じものは存在せず、いわば住所や電話番号のようなものです。
一方のローカルIPアドレスはLAN内での固有の番号で、例えるならマンションの部屋番号や会社の内線番号のようなものです。
グローバルIPアドレスの確認方法
グローバルIPアドレスは契約しているインターネットプロバイダーから一つだけ与えられ、接続の都度や決められた時間などによって違うものを割り当てられるので比較的頻繁に変動します。(注:最近はほとんど変更をしないプロバイダーも多くあります)
1.ウェブサイトを使って調べる
自分の使っているコンピュータの現在のグローバルIPアドレスを調べる方法は、そのサービスを行っているウェブページで行えます。
たくさんあるので一例を挙げておきます。
2.グローバルIPアドレスの持つ情報
上記のウェブページのいずれかで、自分の使っているコンピュータの現在のグローバルIPアドレスを調べてみた方はお気づきでしょうが、グローバルIPアドレスには色々な情報が含まれています。
個人を特定できるほどの詳細さではありませんが、それでも、
- あなたの契約しているプロパイダ
- 使用しているOS
- ブラウザ
- 言語
- 地域
などの情報が、グローバルIPアドレスによってネットワーク上の通信先にわかるようになっています。
通常は個人まで特定できるのはプロバイダだけなので、警察がプロバイダに対して情報開示命令を持って法的請求をしない限りは、個人情報の漏洩はありえません。
しかしながら、掲示板サイトなどを荒らすような書き込みを匿名でしていた場合、書き込まれた内容やグローバルIPアドレスの情報から、個人を特定することができる場合も考えられます。
「インターネット上だから絶対に身元がわからないだろう」と思ってうかつなコメントを書いて油断していると、警察でなくてもサイトの管理者個人が書いた人物を判明することができる可能性もあるのです。
顔の見えない、本名のわからないネット社会でのやり取りですが、危険を冒さずモラルを持ってインターネットを活用しましょう。
グローバルIPアドレスの固定方法
グローバルIPアドレスは、個人で契約している場合などほとんどの場合は頻繁に変わっても問題はありません。
しかし、外出先で家のLANにアクセスしたい場合や、家のコンピュータで会社のLANにアクセスしたい、WEBサイトやゲームのサーバとして使用したいなどの場合は、グローバルIPアドレスを固定化する必要があります。
1.プロパイダの有料サービスを申し込む
グローバルIPアドレスを固定化するには、契約しているプロバイダーに有料で申し込みますが、プロバイダーによっては実質的にはほとんどグローバルIPアドレスを変更しないところもあるので申し込む前によく確認してください。
2.メーカーが提供するDDNSサービスを利用する
外出先から家のWEBカメラにアクセスしたい場合などは、グローバルIPアドレスを固定しなくても外部からLANへアクセスできるDDNS(ダイナミックドメインネットワークシステム)というサービスがあります。
これは外部アクセスの機能を持つ周辺機器のメーカーが提供するサービスで、機器にURLやドメイン名を登録すれば動的なグローバルIPアドレスに結びつけてくれるものです。
IPアドレスが変動しても登録したURLやドメイン名からアクセスすれば新しいIPアドレスにアクセスできるので、グローバルIPアドレスを固定する必要がありません。
MacのローカルIPアドレスの確認方法
MacでローカルIPアドレス(以下単にIPアドレスと言います)を調べる方法はいくつかありますが、一番簡単でわかりやすい方法は「ネットワーク」ユーティリティを使って行います。
現在普及しているIPv4という規格でのIPアドレスは192.168.1.254のように、0から255までの数字を4つ「.」でつなげた数字の羅列になります。
IPアドレスはネットワーク部とホスト部の二つによって構成されており、どのネットワークに所属しているのかを表しているのがネットワーク部で、どのコンピューターを使っているのかを表しているのがホスト部です。
そして、サブネットマスクを確認することによって、どこからどこまでがネットワーク部で、どこからホスト部なのかということが識別できるようになります。
サブネットマスクはIPアドレスと同じようにあらわされ、「255.255.255.0」というサブネットマスクだった場合、
この「255.255.255」の部分に対応するところがIPアドレスのネットワーク部(=どのネットワークに所属しているのか)で「0」に対応するところがホスト部(=どのコンピューターを使用しているか)を表しています。
たとえば、「192.168.1.75」というIPアドレスの場合、「192.168.1」がネットワーク部で、「75」がホスト部ということになります。
ローカルIPアドレスとして使われるのは以下の通りです。
クラスB 172.16.0.0〜172.31.255.255
クラスC 192.168.0.0〜192.168.255.255
一般の家庭など小規模なLANの場合には、192.168ではじまるものが使われることが多いでしょう。192.168.の後、3番目がプロバイダー情報、4番目がルーターが識別した固有番号となります。
1.IPv4とIPv6
このIPv4規格では、上述したローカルIPアドレス用を除いて残りの43億通りがグローバルIPアドレスとなりますが、世界中のネットワークにつながるコンピュータや機器の数は日々増え続けているので、近い将来すべて使い切ってしまうという「IPv4アドレス枯渇問題」が浮上しています。
そこで最近では、IPv4に代わってIPv6という規格でIPアドレスを振る方法がとられるようになってきました。
電話番号や郵便番号でも、以前の振り方では足りなくなってしまい、新しく桁を増やした番号で振られるようになったことと同じです。
現状ではまだIPv6に対応していないネットワークが多いので、IPv4が主流となっていますが、IPv4を補完する形でIPv6を採用している場合が多いです。
ここでは、確認、変更、固定をするIPアドレスはIPv4規格のものとしますが、IPv6規格のアドレスも同じ画面で操作できます。それでは、MacでIPアドレスを確認する方法を説明します。
2.システム環境設定の「ネットワーク」を選択
画面下のDockから「システム環境設定」をクリックして開きます。
「ネットワーク」のアイコンをクリックして開きます。
3.有線接続している場合
お使いのMacがLANケーブルでモデムやルーターから直接つながっている場合に、IPアドレスを確認する方法を説明します。
「ネットワーク」の画面で、左側のEthernetを選んでください。
そうすると、右側にIPアドレスとその他の情報が表示されます。
4.無線接続している場合
お使いのMacがケーブルでルーターに直接つながってはおらず、Wi-FiやBluetoothなど無線でLANにつながっている場合に、IPアドレスを確認する方法を説明します。
「ネットワーク」の画面で、左側のWi-Fi、Bluetoothのいずれか該当する無線接続の種類を選びます。
この画面上でも既にIPアドレスが表示されていますが、その他の詳細情報も確認しておきましょう。次に、右下の「詳細…」をクリックします。
上の「TCP/IP」タブをクリックします。TCP/IPとはインターネットで通信を行う上での標準的な規格です。
TCP/IPの詳細情報が表示されます。IPv4アドレスが使用中のMacのIPアドレスです。
MacのIPアドレスの変更・固定方法
家庭で使っている場合ではほとんどないですが、職場のLAN環境でコンピュータを使用している時に、IPアドレスの変更を求められる場合があります。
IPアドレスは、ルーター自身や使用しているMacなどLAN上のデバイスの電源が一度切れて再起動した時など、ルーターがあらたにIPアドレスを振り直すので、不定期に自動的に変更されます。
しかし、必要に応じて手動で変更し、今後ルーターに自動的に変更されないよう固定することができるのです。それでは、MacのIPアドレスの変更、固定方法を説明します。
-
- 画面下のDockから「システム環境設定」を開きます
- 「ネットワーク」のアイコンをクリックして開きます
- 「ネットワーク」の画面で、左側のWi-Fiを選びます
- 次に、右下の「詳細…」をクリックします
- 上の「TCP/IP」タブをクリックします
- 現在のルーターから割り当てられている情報が表示されます
- 「IPv4の設定」メニューで「手入力」を選択
「IPv4の設定」のプルダウンメニューから「手入力」を選択します
デフォルトの「DHCPサーバを使用」が選択されていると、ルーターによる自動IPアドレス割り当てが行われるので、「手入力」に変更することで、今後は自動的には変更されず、IPアドレスが固定されます。
その後、必要に応じて他の項目も手入力で変更できます。設定する値については下の「変更の注意点」を参照してください。必要な変更の入力が終わったら、右下の「OK」をクリックします。
「ネットワーク」の最初の画面に戻ったら、右下の「適用」をクリックします。
これでIPアドレスの変更と固定が完了となります。
1.変更の注意点
IPアドレス
ルーターに接続可能なIPアドレスを設定します。ルーターのIPアドレスが192.168.1.254の場合は、192.168.1.xxxというアドレスで、xxxは同じルーターでつながっているLAN上の他のコンピュータや周辺機器と重ならない値を設定してください。
サブネットマスク
255.255.255.0から変えないでください。上述の通り、ここを変えてしまうと、ネットワーク部とホスト部の情報が崩れてしまいます。
ルーター
現在の値のまま変えないでください。
よくある質問と回答
Q: IPアドレスを固定する必要があるのはどんな時ですか? A: 外出先から自宅のLANにアクセスしたい時や、WEBサーバーとして使用する場合などに必要です。
Q: IPアドレスを変更する際の注意点は? A: 同じネットワーク内の他の機器とIPアドレスが重複しないようにすること、サブネットマスクとルーター設定は変更しないことが重要です。
Q: グローバルIPアドレスは変更できますか? A: プロバイダーの有料サービスで固定できます。または、DDNSサービスを利用する方法もあります。
まとめ
いかがでしたか。MacでIPアドレスを調べる方法と変更・固定の仕方がわかっていただけたでしょうか。
システム環境設定のネットワークから簡単に行えるので、MacでIPアドレスを調べたり、変更したりする必要がある場合は、ぜひ試してみてください。変更する際には、設定する値に充分気をつけてくださいね。