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大学や職場、公衆無線LANサービスなどでMACアドレスの入力を求められたことはありませんか? 普段から仕事かなにかでネットワーク管理などに携わっている方以外はMACアドレスと言われてもよくわからないかと思います。
今回は、MACアドレスについての説明と、iPhoneでMACアドレスを確認する方法を解説します。
この記事のまとめ
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MACアドレスとは
MACアドレスは、Media Access Control addressの略で、LANカードなど、通信機器のハードウェアに世界でその機器だけに割り当てられる(一部例外あり)固有のアドレスで、言い換えれば通信機器端末におけるマイナンバーのような存在です。変更できないことはありませんが、ハードウェアに割り当てられているため、接続の度に意識せずとも変更されるIPアドレスと違い容易には変更できません。
このような特性から、ネットワーク上で端末を個別に識別し、ネットワーク内の管理を容易にするために使われます。Wi-Fiネットワーク利用時にMACアドレスの入力を求められるのはこのためです。
ルーターやパソコンなどを始め、iPhoneも通信機器であるためMACアドレスが割り当てられています。
MACアドレスの安全性
固有の番号と言われれば、安易に知られてはいけないと思われるかもしれません。しかし、MACアドレス自体は知られても、第三者に攻撃されることはないので、特に問題はありません。さらに前述の通り、完全に固有というわけでもなく、変更方法も無いわけではありません。絶対に知られてはいけない、というものではないので、一般的な公衆無線LANサービスなどでMACアドレスの入力を行っても大丈夫です。
ただし、インターネット上で公開するなど、意味もなくMACアドレスを不特定多数に公開するのは止めておきましょう。
iPhoneのMACアドレスの確認方法
- ホーム画面の「設定」アイコンをタップ。
- 「一般」をタップ。
- 一番上にある「情報」をタップ。
- 「Wi-Fiアドレス」にある、英数字の組み合わせがMACアドレスです。
MACアドレスを隠す方法
iOS14以降のiPhoneであれば、ネットワーク接続時に利用するMACアドレスの情報を隠すことができます。
プライバシー情報をできるだけ外部に露出させたくない方は、下記の手順でMACアドレスの情報を非表示にしてしまいましょう。
- 「設定」アプリを開く
- 「Wi-fi」をタップ
- ネットワーク横の「i」アイコンをタップ
- 「プライベートアドレス」をオンにする
この設定をしておくことで、様々なネットワークにiPhoneを接続してインターネットを利用しても、閲覧情報などのトラッキングなどを防ぐことができるので、より安全にiPhoneを利用することができます。
iOS14以降はMACアドレスがランダム化
iOS14以降は、セキュリティ保全のためにMACアドレスがランダム化されるようになりました。
MACアドレスを指定して機器を利用していた場合などは、不具合が生じる可能性がありますのでランダム化を無効にするなどの手順が必要です。
危険性は少なくても、できるだけ他人には教えない
MACアドレスが知られることによる危険性はほとんどありませんが、MACアドレスと同時にネットワーク内部に侵入され、機器情報などが知られていると、危険性はゼロではありません。
また、Wi-Fi接続時にMACアドレスが記録されている可能性もあり、その場合にはマーケティング会社などが利用できる情報源ともなりうるので、MACアドレスを入力するのは、職場や契約している無線LANサービスなど、信頼できるWi-Fiネットワークなどに留めておきましょう。
よくある質問とその回答
Q: MACアドレスは変更できますか? A: 通常は変更できませんが、特殊な方法で変更することは可能です。
Q: MACアドレスが知られると危険ですか? A: 一般的には大きな危険性はありませんが、不必要に公開するのは避けるべきです。
Q: iPhoneでMACアドレスを隠すことはできますか? A: iOS14以降では、設定からプライベートアドレス機能をオンにすることで隠すことができます。
MACアドレスの最新動向と今後の展望
近年、プライバシーへの関心が高まる中、MACアドレスの扱いも進化しています。2024年現在、以下のような動向が注目されています。
1. ランダム化技術の進化
iOS 14以降で導入されたMACアドレスのランダム化は、Android 12以降でも標準機能となりました。最新のOSでは、より精緻なアルゴリズムによって、ランダム化されたMACアドレスがより自然に見えるよう改良されています。これにより、ユーザーのプライバシーを保護しつつ、ネットワーク接続の安定性も向上しています。
2. IoTデバイスのMACアドレス管理
スマートホーム機器の普及に伴い、IoTデバイスのMACアドレス管理が重要になっています。最新のスマートホームハブやWi-Fiルーターでは、接続デバイスのMACアドレスを一元管理し、不審なデバイスを自動的にブロックする機能が標準装備されるようになりました。
3. 5Gネットワークとの関係
5Gネットワークの普及により、MACアドレスの役割も変化しています。5Gでは、ネットワークスライシングという技術が使用されますが、この際にMACアドレスが重要な識別子として利用されます。ただし、プライバシー保護のため、5G接続時には暗号化されたMACアドレスが使用される仕組みが導入されています。
4. 法規制の強化
EUのGDPRに続き、各国でデータプライバシー法が整備される中、MACアドレスの取り扱いに関する規制も厳格化されています。特に、公共Wi-Fiサービスプロバイダーに対し、収集したMACアドレスの保存期間や利用目的の明示が義務付けられるケースが増えています。
5. 新しい認証技術との融合
生体認証技術の発展に伴い、MACアドレスと生体情報を組み合わせた新しいネットワーク認証方式が研究されています。この技術が実用化されれば、より安全で便利なネットワークアクセスが可能になると期待されています。
これらの動向を踏まえると、MACアドレスは今後もネットワーク管理とプライバシー保護の両面で重要な役割を果たし続けると予想されます。ユーザーとしては、デバイスのOS更新を忘れずに行い、最新のプライバシー保護機能を活用することが大切です。また、公共Wi-Fiの利用時には、サービス提供者のプライバシーポリシーを確認する習慣をつけることをおすすめします。