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【2026年最新】Excelが重い・遅い時の高速化テクニック完全ガイド|初心者でもできる対処法を徹底解説
Excelで作業していると、「入力したのに反映が遅い」「スクロールがカクカクする」「保存に何分もかかる」といった経験はありませんか? 実はExcelが重くなるのにはハッキリとした原因があり、正しい対処法を知っていれば、初心者でも自分の力で改善できます。
この記事では、Excelの動作が遅くなる原因の全体像から、すぐにできる対処法、設定の変更による高速化、ファイル自体を軽くするテクニックまで、ステップバイステップで丁寧に解説します。Windows版Excel(Microsoft 365 / Excel 2021 / 2019)を対象に、2025年時点の最新情報も含めてお届けします。
まず最初に!作業前のバックアップと安全対策
Excel高速化は、「見えない情報の削除」や「リンクの解除(元に戻せない操作)」 を伴うことがあります。先にバックアップを作るだけで、試せる範囲が一気に広がります。失敗しても戻れる状態を作ってから始めるのが、初心者にとって最重要のステップです。
「別名保存」でテスト用コピーを作る(最優先)
- Excelでファイルを開いた状態で、「ファイル」→「名前を付けて保存」 をクリックします
- ファイル名に日付を入れて保存します(例:
家計簿_2026-02-24_高速化テスト.xlsx) - この「テスト用コピー」に対して高速化を実施します。元のファイルは変更せず、そのままにしておきましょう
OneDrive / SharePoint に置いている場合は「バージョン履歴」を確認
クラウド上のファイルは、過去のバージョンに戻せる可能性があります。操作ミスの保険として、バージョン履歴の場所を確認しておくと安心です。
安全に進めるためのチェックリスト
| チェック項目 | やること | 目的 | 特に注意する場面 |
|---|---|---|---|
| テスト用コピー | 別名保存で日付入りファイルを作る | 失敗しても戻れる | 外部リンク解除など「元に戻せない操作」前に必須 |
| クラウドの履歴 | OneDrive等で「バージョン履歴」を確認 | 誤削除・誤変更の復元 | 自動保存は上書きが速いので履歴の存在が重要 |
| 自動回復の設定 | [ファイル]→[オプション]→[保存] で間隔確認 | フリーズ/強制終了時の保険 | 間隔を短くしすぎると保存動作自体が重さの原因になる場合あり |
| 触る順番 | 「切り分け→軽量化→修復」の順で実施 | 無駄な作業を減らす | いきなり修復や再インストールは最後に回す |
| 共有ファイル | 構造変更は事前に関係者と合意する | 他人の作業に影響しない | ピボットキャッシュ削除やリンク解除は要注意 |
Excelが重くなる原因の全体像
Excelの重さは「いつ重いか」を意識するだけで、原因の当たりが付けやすくなります。
- 入力・編集のたびに固まる → 計算(自動計算・揮発性関数・列全体参照など)が疑わしい
- 開くのに時間がかかる → 余分な書式・外部リンク・アドイン・画像/図形・ピボットキャッシュ・古い形式など
- スクロールやシート切替がモッサリ → 表示設定・図形・条件付き書式の負荷
原因分類と「最初にやること」早見表
| 原因の分類 | 典型症状 | 最初に試す対処 | 改善期待度 | リスク/注意点 |
|---|---|---|---|---|
| ファイルの見えないゴミ | 開く/保存が遅い | [校閲]→[パフォーマンスの確認] | ★★★ | 見た目が変わったと感じる場合→バックアップ必須 |
| 計算設定/数式の重さ | 入力のたびに固まる | 計算方法を「手動」に変更 | ★★★ | 手動計算は値が更新されず「古い値」になる危険あり |
| 外部リンク/外部参照 | 開く時に警告が出る | [データ]→[リンクの編集] | ★★☆ | リンク解除は元に戻せない(値に変換される) |
| アドイン | 起動が遅い、固まる | セーフモードで切り分け | ★★☆ | 無効化で機能が使えなくなる(原因特定後に戻す) |
| 条件付き書式の増殖 | スクロール/編集が重い | ルール管理で整理、テストで全消し | ★★☆ | 見た目(色付け等)が消える。バックアップ前提 |
| 書式/スタイルの肥大 | ファイルが巨大化、貼り付け不可 | 書式の標準化、余分書式の除去 | ★★☆ | 一部の表現が変わる可能性あり |
| 画像/図形/オブジェクト | 開く・スクロールが重い | 選択ウィンドウで棚卸し→削除・圧縮 | ★★☆ | 圧縮後は元の解像度に戻せない |
| ピボットキャッシュ | 開くのが遅い、容量が大きい | キャッシュを保存しない設定に | ★★☆ | 開くたびに更新が走り遅く感じる場合あり |
| マクロ/VBA | ボタン操作で固まる | 画面更新・自動計算等をマクロ中だけOFF | ★★☆ | 戻し忘れで「計算されない」状態になる危険あり |
| ハードウェア/表示 | 全体的に重い | 更新・修復・視覚効果/アクセラレーションOFF | ★★☆ | アニメーション等の見た目が変わる |
すぐにできる!初心者向けの簡単な対処法5選
まずは今すぐ試せる簡単な方法から始めましょう。これだけで解決するケースも多いです。
対処法1:ExcelとほかのアプリをいったんすべてWN再起動する
最もシンプルですが、意外と効果的な方法です。Excelを長時間使い続けると、メモリが効率よく使われなくなることがあります。
- 作業中のファイルを Ctrl + S で保存します
- 「ファイル」→「閉じる」 でExcelを終了します(または Alt + F4)
- 使っていないほかのアプリ(ブラウザ、メールソフトなど)も閉じましょう
- 数秒待ってからExcelを再起動し、ファイルを開き直します
Excelが「応答なし」になって閉じられない場合: Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開き、「Microsoft Excel」を右クリックして「タスクの終了」を選んでください。
対処法2:ファイルを「名前を付けて保存」し直す
ファイルを新しい名前で保存し直すだけで、不要な内部データが整理されて軽くなることがあります。
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」 をクリックします
- 保存先にデスクトップやローカルフォルダを選びます(ネットワークドライブではなくPC上に保存するのがポイントです)
- ファイル名を少し変えて保存します(例:
売上管理_v2.xlsx) - ファイルの種類は 「Excelブック(*.xlsx)」 を選びましょう。古い「.xls」形式を使っていた場合は、ここで変換するだけでファイルサイズが小さくなることがあります
対処法3:見えないゴミデータを確認・削除する
Deleteキーでセルの中身を消しても、書式設定(色やフォントの指定)は残ったままです。Excelはそこまでを「使用中の範囲」として処理してしまうため、気づかないうちにファイルが肥大化していきます。
- シート上で Ctrl + End を押します
- カーソルが実際のデータよりもずっと遠い場所に飛んだら、ゴミデータが存在しています
- 実際のデータの最終行の 1行下 をクリックします
- Ctrl + Shift + End で、ゴミデータがある範囲をすべて選択します
- 右クリック→「削除」 を選びます
- Ctrl + S で上書き保存します(保存しないと元に戻ってしまいます)
対処法4:一時ファイルを削除する
Windowsには一時ファイル(テンポラリファイル)がたまっていきます。削除するとPCの動作が軽くなり、Excelにも良い影響があります。
- すべてのOfficeアプリを閉じます
- Windowsキー + R を同時に押します
- 表示されたウィンドウに %temp% と入力して「OK」をクリックします
- フォルダが開くので、Ctrl + A(全選択)→ Delete キーで削除します
- 「使用中のため削除できません」と表示されたファイルは「スキップ」してOKです
対処法5:セーフモードで起動して原因を切り分ける
セーフモードとは、アドインやカスタム設定を読み込まずにExcelを起動する方法です。セーフモードで問題が解消すれば、アドインやマクロが原因だとわかります。
- すべてのExcelウィンドウを閉じます
- Windowsキー + R を押して「ファイル名を指定して実行」を開きます
- excel /safe と入力して(excelと/safeの間に半角スペース)「OK」をクリックします
- タイトルバーに「セーフモード」と表示されれば成功です
- この状態でファイルを開き、動作が軽くなったかどうか確認します
セーフモードで軽くなった場合はアドインが原因の可能性が高いので、後述する「アドインの無効化」を試してみてください。
原因別の高速化テクニック(詳細解説)
ここからは、原因カテゴリごとに「初心者がそのまま実行できる」形で手順化します。危ない操作(リンク解除など)は事前に明示します。
【原因①】ファイルサイズが大きい・見えない情報が溜まっている
長く使ったブックは、データが消えていても「書式だけ残るセル」などが増え、セル数が多いほど動作が重くなることがあります。公式機能の「パフォーマンスの確認」は、こうした”データのないセルが占有している領域”を見つけて削除できます。
手順:
- テスト用コピーを作る(別名保存で日付入りコピーを作ってから進めます)
- 「校閲」タブ→「パフォーマンスの確認」 をクリックします
- 「ブックのパフォーマンス」ウィンドウで「使用されるセル数」と「最適化できるセル数」を確認します
- 「すべて最適化」 をクリックして一括クリーンアップします
- まだ重いなら、使っていないワークシートを削除します(シートタブを右クリック→「削除」)
効果の目安: 開く/保存/スクロールの体感改善が出やすい(★〜★★★)。特に「長年使い回したファイル」ほど効きやすい傾向があります。 副作用: 見た目が変わったように感じるケースがあるため、バックアップ前提で実行してください。
※「パフォーマンスの確認」はMicrosoft 365(バージョン2312以降)で利用可能です。Excel 2021・2019には搭載されていません。
【原因②】計算設定・数式が重い
計算まわりは、Excelの「入力のたびに固まる」を引き起こしやすい定番要因です。自動計算モードでは、変更のたびに再計算が走ります。
ステップ1:計算を一時的に止めて体感を見る
- 「ファイル」→「オプション」→「数式」 をクリックします
- 「計算方法の設定」を 「手動」 に変更します
- 「OK」 をクリックします
- この状態で入力してみて、軽くなるなら「計算負荷」が原因です
重要: 計算モードは開いているブック全体に影響します。「重いブックだけ試したい」場合は、他のブックを閉じてから実施してください。
手動計算中に再計算が必要な場合は、以下のショートカットを使います。
| キー操作 | 動作内容 |
|---|---|
| F9 | 開いているすべてのブックを再計算(最もよく使います) |
| Shift + F9 | 今見ているシートだけ再計算(大きなブックで便利) |
| Ctrl + Alt + F9 | すべてを強制的に再計算(計算結果がおかしい時に) |
作業が終わったら必ず「自動」に戻してください。 「数式」タブ→「計算方法の設定」→「自動」
ステップ2:重い数式の形を見直す
軽くなったことが確認できたら、次は数式そのものを改善します。
列全体参照をやめて必要範囲に絞る A:A のような列全体参照は、100万行以上を参照対象にしてしまいます。A1:A1000 のように必要範囲に絞るだけで処理が大幅に軽くなります。
揮発性関数の多用を避ける TODAY()・NOW()・INDIRECT()・OFFSET() などは「揮発性関数」と呼ばれ、シート上のどこかのセルが変わるだけで毎回再計算されます。本当に必要なセルだけに使うよう心がけましょう。
数式を「値」に変換して再計算の対象から外す 毎回更新しなくてよい確定済みの結果は、「値」として貼り付け直すことで再計算の対象から外せます。
- 値に変換したいセル範囲を選択します
- Ctrl + C でコピーします
- そのまま 右クリック→「貼り付けのオプション」 で、「値」(123と書かれたアイコン) をクリックします
⚠️ この操作を行うと数式は消えて数値だけになります。事前にバックアップを取っておきましょう。
効果の目安: 入力のたびに固まる問題は、計算方法を手動にするだけで劇的に改善することがあります(★★★)。 副作用: 手動計算のままだと値が更新されず、古い値を参照するリスクがあります。F9等での再計算を習慣化することが重要です。
【原因③】外部リンク・外部参照が原因
外部リンクがあると、ファイルを開くたびに参照先を探しに行ったり、更新の確認が入ったりして遅くなることがあります。
⚠️ リンクの解除は「元に戻せない操作」です。 数式が現在の数値に変換され、数式には戻せません。必ずテスト用コピーで実施してください。
手順:安全な順に「見える化→整理」
- 「データ」タブ→「リンクの編集」(または「ブックのリンク」)をクリックします
- リンク元のファイル一覧が表示されます。不要なリンクを選択して 「リンクの解除」 をクリックします
- 確認メッセージで再度 「リンクの解除」 をクリックします
「リンクの編集」が表示されない場合や、見つからない外部リンクがある場合は、ドキュメント検査でも確認できます。 「ファイル」→「情報」→「問題のチェック」→「ドキュメントの検査」
効果の目安: 参照先がネットワーク上や存在しないパスの場合、改善が出やすいです(★〜★★☆)。 副作用: リンク解除は取り返しがつかないため、必ずバックアップしてから実施します。
【原因④】アドインが起動・動作を遅くしている
アドインは便利ですが、起動時に読み込まれ、バックグラウンドで動作するものもあります。まずはセーフモードで「アドインが原因か」を切り分けるのが安全です。
手順:セーフモード → COMアドインの無効化
セーフモードで軽くなった場合は、次の手順でCOMアドインを無効化します。
- 「ファイル」→「オプション」→「アドイン」 をクリックします
- 画面下部の「管理」プルダウンで 「COMアドイン」 を選んで 「設定」 をクリックします
- すべてのチェックを外して 「OK」 をクリックします
- Excelを再起動して、動作が改善したか確認します
- 改善した場合は、アドインを1つずつ有効に戻すことで、原因のアドインを特定できます
同様に「Excelアドイン」も確認します。手順2で「管理」を「Excelアドイン」に切り替えて同様に無効化してみてください。
効果の目安: 起動時間やフリーズが改善するケースが多いです(★〜★★☆)。 副作用: 無効化すると機能が使えなくなります。原因特定後、必要なものだけ有効に戻します。
【原因⑤】条件付き書式が大量に設定されている
条件付き書式は、コピー&ペーストを繰り返すたびにルールが増殖するのが最大の問題です。気づいたときには数百個のルールが存在していたということも珍しくありません。
手順:まず「全消しテスト」で切り分ける
- テスト用コピーを必ず作成してから始めます
- 「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「ルールをクリア」→「シート全体からルールをクリア」 をクリックします
- すべてのシートで繰り返し、別名保存して比較します
- 軽くなったら、必要なルールだけ作り直します
ルールを整理する場合:
- 「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「ルールの管理」 をクリックします
- 「書式ルールの表示」を 「このワークシート」 に変更します
- すべてのルールが一覧表示されます。不要なルールを選んで 「ルールの削除」 をクリックします
また、条件付き書式の適用範囲は列全体(A:A)ではなく、実際にデータがある範囲だけ(例:A1:A500)に設定することを心がけてください。
効果の目安: シート操作の引っかかり改善が期待できます(★〜★★☆)。 副作用: 色付けなどの見た目が消えるため、必ずテスト用コピーで比較してから本番に適用します。
【原因⑥】画像・図形・オブジェクトが多い
図形(グラフ・図形描画・コメント・画像など)はメモリを消費します。特にコピー&ペーストを繰り返すうちに、見えない場所に不要な図形が大量に蓄積しているケースが少なくありません。
手順:棚卸し → 削除 → 画像圧縮
- 「ホーム」タブ→「検索と選択」→「選択ウィンドウ」 をクリックします
- 画面右側にすべてのオブジェクト一覧が表示されます
- 覚えのないオブジェクトや不要なものを選択して Delete キーで削除します(各シートで繰り返します)
画像を圧縮してファイルサイズを削減する:
- シート上の 画像を1つクリック して選択します
- リボンに表示される 「図の形式」タブ→「図の圧縮」 をクリックします
- 「この画像だけに適用する」のチェックを外します(すべての画像を一括圧縮したい場合)
- 「図のトリミング部分を削除する」にチェック を入れます
- 解像度は 「Web(150 ppi)」 または 「電子メール(96 ppi)」 を選びます
- 「OK」 をクリックし、上書き保存します
Web用(150 ppi)に圧縮するだけでファイルサイズが半分以下になることも珍しくありません。
効果の目安: 開く/保存/スクロールが軽くなります(★〜★★☆)。 副作用: 「図のトリミング部分を削除」を有効にすると、あとで元の画像に戻すための情報が消えます。また編集データを破棄すると、再編集ができなくなります。
【原因⑦】ピボットテーブルのキャッシュが膨らんでいる
ピボットテーブルは、元データのコピー(キャッシュ)をファイル内に保存しています。これがファイルサイズを増大させる原因になります。
手順:キャッシュを保存しない設定にする
- ピボットテーブル内のセルをクリックします
- 「ピボットテーブル分析」タブ→「オプション」 をクリックします
- 「データ」タブ を選択します
- 「ファイルを使用してソースデータを保存する」のチェックを外します
- 必要なら 「ファイルを開くときにデータ更新」 をオンにします
- 「OK」 をクリックして上書き保存します
効果の目安: ファイルサイズ縮小・開く速度改善(★〜★★☆)。 副作用: キャッシュを保存しない場合、開いたときの更新が走るため、環境によっては「開くのが遅く感じる」場合があります(特に外部データ更新時)。
【原因⑧】マクロ/VBAが重い処理をしている
自作マクロやボタンが存在するファイルで重さを感じる場合、VBAの書き方が原因のことがあります。まずは「どの操作で重いか」を言語化することが、原因特定への近道です。
自作マクロがある場合:高速化の定番3点セット
VBAマクロの先頭に以下の3行を追加し、末尾に元に戻す3行を追加することで、マクロ実行中の無駄な処理をカットできます。
' マクロの先頭に追加
Application.ScreenUpdating = False ' 画面の再描画を止める
Application.EnableEvents = False ' イベントを止める
Application.Calculation = xlCalculationManual ' 計算を手動にする
' ↑ここにマクロの処理を書く
' マクロの末尾に追加(必ず元に戻す!)
Application.ScreenUpdating = True
Application.EnableEvents = True
Application.Calculation = xlCalculationAutomatic
⚠️ 末尾の「元に戻す」3行は絶対に忘れないでください。 戻し忘れると「計算されない」「画面が更新されない」など、Excelが壊れたように見える状態になります。
自分で直せない場合は、マクロの作成者に「戻し忘れチェック」を依頼しましょう。
効果の目安: マクロ実行が速くなります(★〜★★☆)。 副作用: 戻し忘れは深刻なトラブルになるため、初心者は「まず切り分け」を優先し、改修は詳しい人へ回すのが安全です。
Excelの設定を変えて動作を軽くする
Excel本体の設定を見直すことで、全体的な動作速度を改善できます。
ハードウェアグラフィックアクセラレータを無効にする
ExcelがPC内蔵のグラフィック機能(GPU)を使う設定です。PCとの相性が悪いと逆に動作が遅くなることがあるため、無効にすると改善する場合があります。
- 「ファイル」→「オプション」 をクリックします
- 左メニューの 「詳細設定」 を選びます
- 下にスクロールして 「表示」 セクションを見つけます
- 「ハードウェア グラフィック アクセラレータを無効にする」 にチェックを入れます
- 「OK」 をクリックしてExcelを再起動します
自動保存の間隔を調整する
Excelは一定間隔で自動回復用データを保存しています。この保存処理中はExcelが一瞬止まることがあります。
- 「ファイル」→「オプション」→「保存」 をクリックします
- 「次の間隔で自動回復用データを保存する」 の時間を確認します(デフォルトは10分)
- 15〜20分 に変更すると保存頻度が減り、作業中の停止が少なくなります
- 「OK」 をクリックします
Officeアニメーションを無効にする
画面切り替えのアニメーションも、わずかですが動作に影響します。
- 「ファイル」→「オプション」→「簡単操作」 をクリックします
- 「Officeアニメーションを表示しない」 をオンにします
- 「OK」 をクリックします
推奨設定まとめ一覧
| 目的 | 推奨設定 | 設定場所 | 期待できる効果 | リスク/注意 |
|---|---|---|---|---|
| 計算が重いブックの作業 | 計算方法:手動(作業中だけ) | [ファイル]→[オプション]→[数式] | 入力/編集の固まり軽減 | 戻し忘れで値が更新されない。F9等を理解すること |
| 再計算の操作 | F9 / Shift+F9 / Ctrl+Alt+F9 | キーボード操作 | 必要時のみ計算で操作性UP | 強制再計算は時間がかかることあり |
| 画像で肥大化 | 解像度150ppi以下・編集データ破棄 | [ファイル]→[オプション]→[詳細設定] | ファイルサイズ削減 | 編集データ破棄で「戻せない」 |
| ブックの見えないゴミ | [校閲]→パフォーマンスの確認→最適化 | [校閲]タブ | 長年ファイルの速度低下対策 | 見た目が変わったと感じる場合→バックアップ必須 |
| ピボットで肥大化 | 「ソースデータを保存」OFF | ピボットテーブルオプション→[データ] | ファイル縮小 | 開くたびに更新が走り遅く感じる場合あり |
| フリーズ/描画 | グラフィックアクセラレーション無効 | [ファイル]→[オプション]→[詳細設定]→[表示] | フリーズ解消の可能性 | 描画品質・体感が変化することあり |
| 起動/不具合 | Office修復:クイック→オンライン | Windows設定/コントロールパネル | 破損修復・挙動改善 | オンライン修復は時間・通信が必要 |
| 安定動作 | 自動回復:ON(間隔は15〜20分) | [ファイル]→[オプション]→[保存] | クラッシュ時の復元性 | 間隔短すぎで保存負荷が増える場合あり |
ファイル自体を軽くする応用テクニック
xlsb(バイナリ)形式で保存する
通常の .xlsx 形式よりも、.xlsb(Excelバイナリブック)形式 で保存すると、ファイルサイズが最大50%小さくなり、読み込み・保存の速度も格段に速くなります。
- 「ファイル」→「名前を付けて保存」 をクリックします
- 「ファイルの種類」プルダウンから 「Excelバイナリ ブック(*.xlsb)」 を選びます
- 「保存」 をクリックします
注意: xlsb形式は一部のサードパーティソフトで開けない場合があります。他の人とファイルを共有する場合は .xlsx 形式が安全です。自分だけで使うファイルや速度最優先の場合に特におすすめです。
不要な書式を一括クリアする
データがないセルに色やフォントの設定だけが残っていると、Excelはその範囲も処理対象にしてしまいます。
- データが入っている最終列の 右隣の列 をクリックして選択します
- Ctrl + Shift + End を押して、シート末尾までの範囲を選択します
- 「ホーム」タブ→「クリア」(消しゴムアイコン)→「すべてクリア」 をクリックします
- 同様に、データが入っている最終行の 下の行 からも同じ操作を行います
- Ctrl + S で上書き保存します
名前定義を整理する
「名前定義」とは、セル範囲に名前を付けて管理する機能です。ファイルを長期間使っていると、不要な名前定義が蓄積してパフォーマンスに影響することがあります。
- Ctrl + F3 を押すか、「数式」タブ→「名前の管理」 をクリックします
- 名前の一覧が表示されます
- 「参照範囲」に
[別のブック名]のように角括弧で囲まれた外部参照が含まれているものは削除を検討します - 不要な名前を選んで 「削除」→「OK」 で削除します
メモリやPCスペックが原因の場合の対処法
Excelの設定やファイルを最適化しても改善しない場合は、PC自体の性能が原因かもしれません。
タスクマネージャーでメモリ使用量を確認する
- Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開きます
- 「パフォーマンス」タブ でメモリの使用率を確認します
- メモリ使用率が80%以上なら要注意です
- 「プロセス」タブ に戻り、メモリを多く使っているアプリを確認して、不要なものを閉じます
ブラウザ(特にGoogle Chrome)はメモリを大量に消費します。不要なタブを閉じるだけでメモリが大幅に解放されることがあります。
Office修復(クイック修復→オンライン修復)を実行する
Excel自体のファイルが壊れている可能性がある場合は、修復インストールが有効です。
- Windowsキー + I で「設定」を開きます
- 「アプリ」→「インストールされているアプリ」 を選びます
- 「Microsoft 365」(または「Microsoft Office」)を探し、「…」→「変更」 をクリックします
- まず 「クイック修復」 を選んで 「修復」 をクリックします(5〜15分で完了)
- 改善しない場合は、同じ手順で 「オンライン修復」 を選びます(30分〜1時間かかりますが、より徹底的な修復が行われます)
32bit版を使っている場合は64bit版への切り替えを検討する
32bit版のExcelはメモリを最大2〜4GBまでしか使えません。大きなファイルを扱う場合、この制限がボトルネックになります。
ビット数の確認方法:
- Excelで 「ファイル」→「アカウント」→「Excelのバージョン情報」 をクリックします
- 表示されたダイアログの1行目に「32ビット」または「64ビット」と記載されています
Microsoft 365では現在、64bit版がデフォルトでインストールされるようになっています。
PCスペックの目安
| 用途 | CPU | メモリ(RAM) | ストレージ |
|---|---|---|---|
| 基本的なExcel作業 | Core i3相当 | 8GB | SSD 256GB |
| 中規模データの処理 | Core i5以上 | 16GB | SSD 512GB |
| 大規模データ・Power Query活用 | Core i7以上 | 16〜32GB | SSD 512GB以上 |
特にストレージはSSDが事実上必須レベルです。HDDからSSDに換装するだけで、ファイルの読み込み・保存速度が劇的に改善します。
よくある誤解とQ&A
よくある誤解3選
❌「計算を手動にすれば、いつでも速い」 手動計算は確かに操作が軽くなることがありますが、値が更新されず古い値を見てしまうリスクがあります。手動計算のままにするのは「作業中の一時的な措置」として使い、終わったら必ず「自動」に戻してください。
❌「外部リンクは解除しても戻せる」 リンク解除は数式が値に変換され、元に戻せません。これはExcelの公式仕様です。必ずテスト用コピーで実施してください。
❌「画像は小さく表示すれば容量も減る」 見た目を縮小してもデータの容量は減りません。圧縮や解像度設定が別途必要です。「図の圧縮」機能を使いましょう。
❌「仮想メモリ(ページファイル)をオフにすると速くなる」 ページファイルはシステムの安定動作に必要です。無効化すると不安定化につながり得るため、手を出さないのが賢明です。
Q&A
Q. Excelが固まって「応答なし」になった時はどうすればいい?
まず数分間そのまま待ってください。内部で処理を続けている場合があります。待っても戻らない場合は Escキー を押してみてください(計算やマクロを中断できる場合があります)。それでもダメなら Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開き、「タスクの終了」で強制終了します。Excel再起動時に「ドキュメントの回復」パネルが表示されれば、保存前のデータを復元できる可能性があります。
Q. Excelが起動直後から固まる。まず何をする?
まず excel /safe のセーフモードで起動し、アドイン等の影響を切り分けます。セーフモードで安定するなら、次にCOMアドインの無効化手順へ進みます。
Q. 開くたびに「外部リンク」警告が出る。消したい。
「データ」→「リンクの編集」 でリンク元を確認し、不要なら解除します。ただし解除は元に戻せないので、解除前に別名保存でバックアップを作ってから実施してください。
Q. 数式が更新されない(値が変わらない)。故障?
計算方法が「手動」になっている可能性が高いです。「数式」タブ→「計算方法の設定」 を確認し、「自動」になっていなければ変更します。手動モードのまま確認したい場合は F9 で手動再計算できます。
Q. データは少ないのにファイルが重い。何が起きている?
使っていないセルに書式や空白などの「見えない情報」が蓄積していることが原因です。まず 「校閲」→「パフォーマンスの確認」 で最適化を試してください。次に Ctrl + End で「使用されている最終セル」がどこにあるか確認し、実際のデータより遠い場所に飛んだらゴミデータの削除を実施します。
Q. 何をしても改善しない。最後に何をやる?
公式の段階的手順に沿って、①Officeの更新、②セーフモードでの切り分け、③アドインの無効化、④修復(クイック修復→オンライン修復)の順で確認します。それでも改善しない場合は、新しいファイルを作成して必要なデータだけをコピーする「引っ越し」 が最も確実な方法です。
Q. 重くなりにくいExcelファイルを作るコツは?
最初から以下の5つを意識するだけで、将来的なファイル肥大化を大幅に防げます。①セル範囲は必要な範囲だけ指定する(A:AではなくA1:A1000のように)、②INDIRECT・OFFSET・NOWなどの揮発性関数は最小限にする、③画像は圧縮してから挿入する、④コピー&ペーストは「値のみ貼り付け」を使う(Webページからのコピペは特に注意)、⑤Microsoft 365ユーザーは定期的に「パフォーマンスの確認」でメンテナンスする。
まとめ:Excelの動作改善は「原因の特定」が最初の一歩
Excelの動作が重い時、やみくもに対処するのではなく、まず原因がどこにあるのかを特定することが大切です。この記事で紹介した方法を、以下の優先順位で試してみてください。
ステップ1(準備): テスト用コピーを作成してバックアップを確保する
ステップ2(まず試すこと): Excelと他アプリの再起動→名前を付けて保存し直す→セーフモードで原因を切り分ける
ステップ3(ファイルの最適化): パフォーマンスの確認→ゴミデータの削除→条件付き書式の整理→画像の圧縮→数式を値に変換
ステップ4(設定の見直し): 手動計算への切り替え→アドインの無効化→グラフィックアクセラレーションの無効化
ステップ5(PC環境の改善): メモリの確認→Officeの修復インストール→64bit版への切り替え検討
1つずつ試していけば、きっと「これが原因だった!」というポイントが見つかるはずです。Excelを快適に使いこなして、日々の作業を効率化していきましょう。
この記事の情報は2025年2月時点のものです。Microsoft 365は定期的にアップデートされるため、メニューの名称や配置が変更される場合があります。
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