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Microsoft Outlookで利用される、Exchange Onlineのアドレス帳情報をローカルPCにキャッシュする仕組み。オフライン環境やネットワーク低速時でも宛先検索を高速に実行できる。
詳しい解説
OAB(Offline Address Book:オフラインアドレス帳)とは、Microsoft Outlookで利用される機能の一つで、Exchange Online(旧Exchange Server)に保存されている組織のグローバルアドレス一覧(GAL)をローカルPCにダウンロードしてキャッシュする仕組みです。これにより、Outlookを起動しているPCがオフライン状態でも宛先検索ができたり、ネットワーク帯域が細い環境でも軽快にアドレス補完が動作したりします。
## 役割と仕組み
OABは、Exchange側で生成された圧縮ファイル群(.oabファイル)を、Outlookが定期的にダウンロードしてユーザープロファイル内のデータフォルダに保存します。Windows環境では既定のキャッシュパスはおおむね `C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Local\Microsoft\Outlook\Offline Address Books\` 配下になります。Outlookはメール宛先欄に文字を入力した際、まずこのローカルOABを参照し、サーバー検索より先に候補を表示します。
## 更新タイミング
OABの更新は通常24時間ごとに自動で実行されますが、Outlookの「送受信」グループ設定からタイミングを変更したり、`F9キー(送受信タブ→送受信を行う→アドレス帳のダウンロード)`から手動で更新したりすることもできます。組織で新しい社員が入社した直後や、メーリングリストが追加された直後にアドレスが補完候補に出てこない場合、OABがまだ更新されていない可能性があります。
## キャッシュ Exchange モードとの関係
OABはOutlookの「キャッシュ Exchange モード(Cached Exchange Mode)」がオンになっている時に最大限有効活用されます。このモードではメールデータも含めてローカルにキャッシュされるため、ネットワーク切断時でも過去のメール検索とアドレス検索の両方が可能になります。Microsoft 365環境では既定でキャッシュ Exchange モードが有効化されています。
## よくあるトラブル
代表的な問題として、(1)新入社員のアドレスがOutlook補完候補に出ない、(2)退職した社員のアドレスがいつまでも残っている、(3)OABダウンロードエラー(0x8004010F など)が発生する、といったケースがあります。多くは「OABの再構築」「Outlookプロファイルの再作成」「Office修復インストール」のいずれかで解消します。
## OABと連絡先フォルダの違い
OABは組織共通のグローバルアドレス一覧(GAL)のキャッシュであり、ユーザー個人が登録したOutlookの「連絡先」フォルダとは別物です。連絡先フォルダはユーザー個人のExchangeメールボックス内に保存されており、OABの管理対象外です。
在宅勤務中にVPNが切れた状態でOutlookを開いて、社内の上司のメールアドレスを補完入力できた経験はOABの恩恵です。ローカルにキャッシュされたアドレス帳から候補が表示されるため、サーバーに繋がっていなくても宛先入力が可能になります。逆に、新しく入社した同僚のアドレスがいつまでも候補に出てこない場合は、「送受信」タブから「アドレス帳のダウンロード」を手動実行することでOABが最新化され、表示されるようになります。
別の呼び方
Offline Address Book
Outlook OAB
アドレス帳キャッシュ
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