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パソコンの動作が極端に遅くなった、ウイルスに感染してしまった、不要なソフトが溜まりすぎてスッキリさせたい――そんなときの最終手段が「Windowsのクリーンインストール」です。
クリーンインストールとは、ハードディスクやSSDの中身を完全に消去し、Windowsを一から入れ直す作業のことです。パソコンを購入時のまっさらな状態に戻せるため、あらゆるソフトウェア的な問題を根本的に解決できます。
この記事では、Windows 10/11のクリーンインストール手順を、事前準備からインストール後の初期設定まで、初心者の方にも分かるように丁寧に解説します。大切なデータを失わないためのバックアップ手順も詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事でわかること
- クリーンインストールとは何か(初期化・リセットとの違い)
- 実行前に必要な事前準備とバックアップ
- USBインストールメディアの作成方法
- クリーンインストールの具体的な手順
- インストール後の初期設定とドライバー導入

クリーンインストールとは?リセット・初期化との違い
クリーンインストールの概要
クリーンインストールとは、パソコンのストレージ(HDD/SSD)を完全にフォーマット(初期化)し、WindowsのOSをゼロから新規インストールする作業です。「クリーン」とは「まっさらな状態」を意味し、古いデータやプログラムが一切残らない、完全に新品のような環境が構築されます。
クリーンインストールと「PCのリセット」の違い
Windowsには「設定」画面から実行できる「PCをリセットする」機能もあります。両者の違いを理解しておきましょう。
| 項目 | クリーンインストール | PCのリセット |
|---|---|---|
| 方法 | USBメディアから起動して新規インストール | Windows設定画面から実行 |
| データの削除 | すべて完全に削除 | 「個人用ファイルを保持」を選択可能 |
| メーカー製ソフト | すべて削除される | 復元される場合がある |
| Windowsのバージョン | 最新版をインストール可能 | 現在のバージョンを維持 |
| パーティション操作 | 可能(ドライブの分割・統合) | 不可 |
| 所要時間 | 30分〜1時間程度 | 30分〜2時間程度 |
| 難易度 | 中(USBメディア作成が必要) | 低(設定画面から簡単に実行) |
クリーンインストールが推奨される場面
- PCの動作が著しく遅くなった場合(リセットでも改善しない場合)
- マルウェア・ウイルスに感染した場合(確実に除去するため)
- SSD/HDDを新品に交換した場合
- Windows 10からWindows 11にアップグレードしたい場合
- パソコンを譲渡・売却する場合(データの完全消去)
- 不要なプリインストールソフトを一掃したい場合
クリーンインストールの事前準備
クリーンインストールを実行すると、パソコン内のデータはすべて消去されます。作業を始める前に、以下の準備を必ず行ってください。
準備1:大切なデータのバックアップ
最も重要な準備です。以下のデータを外付けHDD、USBメモリ、クラウドストレージなどにバックアップしてください。
| バックアップ対象 | 保存場所の例 | 確認方法 |
|---|---|---|
| 写真・動画 | ピクチャフォルダ、ダウンロードフォルダ | エクスプローラーで確認 |
| ドキュメント(Word、Excelなど) | ドキュメントフォルダ、デスクトップ | エクスプローラーで確認 |
| ブラウザのブックマーク | ブラウザ内に保存 | ブラウザの同期機能でGoogleアカウント等に保存 |
| メールデータ | メールソフト内に保存 | IMAPならサーバーに残る。POPならエクスポート |
| アプリの設定・データ | 各アプリの保存先 | アプリごとにエクスポート機能を確認 |
| パスワード | ブラウザ、パスワードマネージャー | クラウド同期されていれば再ログインで復元可能 |
準備2:Windowsのプロダクトキーを確認する
Windows 10/11がプリインストールされたPCの場合、プロダクトキーはマザーボードに記録されているため、通常は入力不要です。自動的に認証されます。
ただし、パッケージ版やDSP版のWindowsを購入した場合は、プロダクトキーが必要です。以下のコマンドで現在のプロダクトキーを確認できます。
コマンドプロンプトで確認する方法:
wmic path softwareLicensingService get OA3xOriginalProductKey
プロダクトキーが表示されない場合は、マイクロソフトアカウントにデジタルライセンスが紐づいている可能性があります。Microsoftアカウントにサインインしていれば、クリーンインストール後に自動で認証されます。
準備3:必要なドライバーをダウンロードしておく
クリーンインストール後、Wi-FiやGPU(グラフィック)のドライバーが必要になる場合があります。特にWi-Fiドライバーが当たらないとインターネットに接続できず、他のドライバーのダウンロードもできなくなります。
事前にダウンロードしておくべきドライバー:
- Wi-Fi(無線LAN)ドライバー:最優先。USBメモリに保存しておく
- GPU(グラフィック)ドライバー:NVIDIA、AMD、Intelの公式サイトから
- チップセットドライバー:マザーボードメーカーのサイトから
- サウンドドライバー:音が出ない場合に必要
メーカー製PCの場合は、PCメーカーのサポートページから機種に対応したドライバー一式をダウンロードできます。
準備4:USBメモリを用意する
インストールメディアの作成には8GB以上のUSBメモリが必要です。USBメモリ内のデータはすべて消去されるため、空のUSBメモリを使用してください。

インストールメディアの作成方法
クリーンインストールを行うには、まずWindowsのインストールメディア(起動可能なUSBメモリ)を作成します。
メディア作成ツールを使う方法(推奨)
- 別のPC(または同じPC)で、Microsoftの公式サイトにアクセスします
- Windows 11の場合:「Windows 11 をダウンロードする」のページ
- Windows 10の場合:「Windows 10 のダウンロード」のページ
- 「メディア作成ツール」の「今すぐダウンロード」をクリックします
- ダウンロードしたツール(MediaCreationTool.exe)を実行します
- ライセンス条項に同意します
- 「別のPCのインストールメディアを作成する」を選択し、「次へ」をクリックします
- 言語・エディション・アーキテクチャを選択します(通常は「このPCにおすすめのオプションを使う」のチェックを入れたままでOK)
- 「USBフラッシュドライブ」を選択し、「次へ」をクリックします
- USBメモリを選択し、「次へ」をクリックします
- ダウンロードとメディア作成が開始されます(10〜30分程度)
- 「USBフラッシュドライブの準備ができました」と表示されたら完了です
注意ポイント
メディア作成ツールのダウンロードにはインターネット接続が必要です。また、USBメモリ内のデータはすべて消去されますのでご注意ください。クリーンインストール対象のPCが起動できない場合は、別のPCでインストールメディアを作成してください。
クリーンインストールの手順
Step 1:USBメモリからPCを起動する
- 作成したインストールUSBメモリをPCに挿入します
- PCの電源を入れます(または再起動します)
- 起動直後にブートメニューキーを連打します(メーカーによって異なります)
| メーカー | ブートメニューキー |
|---|---|
| ASUS | F8 または Esc |
| MSI | F11 |
| Gigabyte | F12 |
| HP | F9 |
| Dell | F12 |
| Lenovo | F12 |
| NEC | F12 |
| 富士通 | F12 |
- ブートメニューが表示されたら、USBメモリ(UEFI: USBデバイス名)を選択します
- 「Press any key to boot from USB…」と表示されたら、何かキーを押します
Step 2:Windowsセットアップを開始する
- Windowsセットアップ画面が表示されます
- 言語:日本語
- 時刻と通貨の形式:日本語(日本)
- キーボードまたは入力方式:Microsoft IME
- 「次へ」をクリックし、「今すぐインストール」をクリックします
Step 3:プロダクトキーの入力
- プロダクトキーの入力画面が表示されます
- メーカー製PCでプリインストールされたWindowsを再インストールする場合は、「プロダクトキーがありません」をクリックしてスキップします(後から自動認証されます)
- パッケージ版のプロダクトキーがある場合は入力して「次へ」をクリックします
Step 4:エディションとライセンスの選択
- インストールするWindowsのエディションを選択します(Home / Pro)
- 元のPCと同じエディションを選んでください
- ライセンス条項に同意し、「次へ」をクリックします
Step 5:インストールの種類を選択
- 「カスタム:Windowsのみをインストールする(詳細設定)」を選択します
- ※「アップグレード」を選ぶとクリーンインストールにはなりません
Step 6:インストール先のドライブを選択
- ドライブ(パーティション)の一覧が表示されます
- 既存のパーティションをすべて選択して「削除」をクリックします(これでデータが完全に消去されます)
- 「割り当てられていない領域」だけの状態になったら、その領域を選択して「次へ」をクリックします
- Windowsが自動的に必要なパーティションを作成してインストールを開始します
重要な注意
パーティションを削除すると、そのドライブ上のデータはすべて復元不可能な状態で消去されます。バックアップが完了していることを必ず確認してから実行してください。複数のドライブがある場合は、Windowsをインストールするドライブを間違えないよう、容量を手がかりにして慎重に選択してください。
Step 7:インストールの進行
- Windowsのインストールが開始されます
- ファイルのコピー、展開、機能のインストールなどが自動で行われます
- 途中でPCが数回自動的に再起動します
- この間は何も操作する必要はありません。所要時間は15〜40分程度です
インストール後の初期設定
Windows 11の場合の初期セットアップ
インストールが完了すると、初回セットアップ画面(OOBE)が表示されます。
- 国または地域:「日本」を選択して「はい」をクリック
- キーボードレイアウト:「Microsoft IME」を確認して「はい」をクリック
- 2つ目のキーボードレイアウト:「スキップ」をクリック
- ネットワーク接続:Wi-Fiに接続するか、有線LANを接続します
- Microsoftアカウントでサインイン:アカウント情報を入力します
- PINの設定:ログイン用のPINを設定します
- デバイスのプライバシー設定:各項目のオン/オフを選択します(すべてオフでもOK)
- デバイスの用途:該当する項目を選択(スキップも可)
ローカルアカウントで使いたい場合
Windows 11のHome版では、初期セットアップ時にMicrosoftアカウントが求められます。ローカルアカウントで使いたい場合は、ネットワーク接続画面で「インターネットに接続していません」→「制限された設定で続行」を選択する方法があります。ただし、OSのバージョンによってはこの回避策が使えない場合もあります。

ドライバーのインストール
初期セットアップが完了したら、次はデバイスドライバーをインストールします。
Windows Updateでのドライバー自動取得
Windows 10/11はWindows Updateで多くのドライバーを自動的にインストールしてくれます。
- 「設定」→「Windows Update」を開きます
- 「更新プログラムのチェック」をクリックします
- 利用可能な更新プログラムとドライバーが自動でダウンロード・インストールされます
- 完了したらPCを再起動します
- 再度「更新プログラムのチェック」を実行し、追加の更新がないか確認します
メーカーサイトからのドライバー取得
Windows Updateだけでは最適なドライバーが取得できない場合があります。特に以下のドライバーはメーカーサイトから最新版を取得することをおすすめします。
| ドライバーの種類 | 入手先 | 補足 |
|---|---|---|
| GPUドライバー | NVIDIA / AMD / Intel 各公式サイト | ゲームや動画編集のパフォーマンスに直結 |
| チップセットドライバー | マザーボードメーカーのサポートページ | システム全体の安定性に影響 |
| Wi-Fiドライバー | Intel / Realtek / MediaTek 各公式サイト | 接続が不安定な場合に更新 |
| サウンドドライバー | Realtek公式サイト、PCメーカーサイト | 音が出ない場合に必要 |
クリーンインストール後にやるべきこと
1. Windows Updateをすべて適用する
セキュリティ更新プログラムを含め、すべてのアップデートを適用してください。更新プログラムがなくなるまで繰り返し「更新プログラムのチェック」を実行します。
2. セキュリティソフトの確認
Windows 10/11には「Microsoft Defender」が標準搭載されています。基本的なウイルス対策はこれで十分ですが、必要に応じてサードパーティのセキュリティソフトをインストールしてください。
3. 必要なアプリケーションの再インストール
以下のような日常的に使うアプリを優先的にインストールしましょう。
- Webブラウザ(Chrome、Firefox、Edge等)
- Office(Microsoft 365、LibreOffice等)
- コミュニケーションツール(Zoom、Teams、Slack等)
- メディアプレーヤー(VLC等)
- 圧縮解凍ソフト(7-Zip等)
4. バックアップデータの復元
外付けHDDやクラウドストレージにバックアップしたデータを、新しい環境にコピーして戻します。
5. システムの復元ポイントを作成する
すべての設定が完了したら、復元ポイントを手動で作成しておくと安心です。「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「システム」→「システムの保護」→「作成」で復元ポイントを作成できます。
よくある質問(FAQ)
まとめ
Windowsのクリーンインストールは、PCの動作をまっさらな状態に戻せる強力な手段です。手順を正しく踏めば、初心者の方でも安全に実行できます。
この記事のポイントをまとめると:
- クリーンインストールはすべてのデータが消去されるため、事前バックアップが最重要
- USBメモリ(8GB以上)とMicrosoft公式のメディア作成ツールでインストールメディアを作成
- インストール手順は「USB起動→パーティション削除→インストール→初期設定」の流れ
- インストール後はWindows Updateとドライバー導入を忘れずに
- メーカー製PCならプロダクトキーは自動認証されることがほとんど
- Wi-Fiドライバーは事前にUSBメモリに保存しておくと安心
PCの調子が悪くなったときや、SSDに換装したとき、パソコンを手放すときなど、クリーンインストールが必要になる場面は意外と多くあります。この記事の手順を参考に、ぜひチャレンジしてみてください。
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