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Wordで文字に蛍光ペン(マーカー)を引く方法【まず結論】
Wordで文字に蛍光ペン(マーカー)を引く一番速い方法は、マーカーを引きたい文字をドラッグして選択し、「ホーム」タブ→「フォント」グループにある蛍光ペンのボタン(ペン先から色がにじんだようなアイコン)をクリックすることです。これで選んだ文字の背景に、黄色(初期色)のマーカーが引かれます。
色を変えたいときは、蛍光ペンボタンの右側にある小さな下向き矢印(▼)をクリックして、開いた色のパレットから黄色・緑・水色・ピンクなど好きな色を選びます。一度色を選ぶと、その色がボタンに記憶され、次からはボタン本体を押すだけで同じ色のマーカーが引けます。
マーカーを消したいときは、消したい文字を選択し、同じく蛍光ペンの▼から「色なし」を選びます。これで背景の色が消えて元に戻ります。この記事では、引き方の2通りのやり方、色の変更、消し方、同じ語をまとめてマーカーする方法、塗りつぶしや網かけとの違い、印刷されない・PDFで見えにくいときの対処まで、Wordの蛍光ペンを正確に整理して解説します。
この記事でわかること
- 蛍光ペンの2通りの引き方(先に色を選んでなぞる/先に文字を選んでボタン)
- マーカーの色を変える手順(ボタン右の▼)と、選べる色の一覧
- 蛍光ペンの消し方(「色なし」を選んでなぞる・書式のクリア)
- 同じ単語をまとめて蛍光ペンにする方法(検索と置換の「書式」で一括)
- 蛍光ペンと「文字色」「網かけ」「塗りつぶし(段落・セルの背景)」の違い
- マーカーが印刷されない/白黒印刷で見えにくいときの対処
- PDFにしたときの蛍光ペンの見え方と注意点
- Excel・PowerPoint・Outlookでマーカー的な装飾を使う方法
- 蛍光ペンがうまくいかないときのチェックポイント

この記事は2026年6月時点のMicrosoft 365版Word(Windows版)の画面名称をもとに解説しています。買い切り版のWord 2021/2024、Word 2019/2016でも、蛍光ペンまわりの操作はほぼ共通です。Mac版での違いは記事の後半でまとめて紹介します。なお、Wordの公式な機能名は「蛍光ペン」で、「マーカー」「ハイライト」と呼ばれることもありますが、すべて同じ機能を指しています。
はじめに:Wordの「蛍光ペン」とは何か
具体的な手順に入る前に、蛍光ペンがどんな機能なのかを整理しておきます。ここを押さえておくと、後半の「網かけや塗りつぶしとの違い」の話もすっきり理解できます。
Wordの蛍光ペンは、選んだ文字の背後に、まるで紙にマーカーを引いたような帯状の色を付ける文字書式です。本物の蛍光ペンと同じように、文字そのものの色は変えず、その後ろ(背景)だけを塗ります。だから黒い文字の上に黄色のマーカーを引くと、黒文字はそのまま、文字の周りだけが黄色くなります。
蛍光ペンは「文字書式」の一種なので、1文字単位でかけられます。1文字だけ、単語だけ、一文だけ、といった細かい指定が可能です。一方で、後で説明する「塗りつぶし」は段落や表のセルなど、もっと広い範囲の背景を塗る別の機能です。最初にこの違いを意識しておくと、「思ったより広く色がついてしまう」「色のついた範囲を細かく調整できない」といった混乱を防げます。
蛍光ペンで選べる色は、黄・黄緑(ライム)・水色(シアン)・ピンク(マゼンタ)・赤・濃い青・濃い緑・紫・濃い赤・濃い黄(オリーブ)・灰色(濃淡)・黒など、おおむね15色です。本物の蛍光ペンを意識した、はっきりした原色系がそろっています。微妙な中間色やグラデーションは選べませんが、文書の要点を目立たせる用途には十分です。
方法の早見表:やりたいことから操作を探す
蛍光ペンまわりのやりたいことと、それに対応する操作を一覧にしました。まずはここで「自分はどれをやりたいか」を見つけて、該当する見出しに進んでください。
| やりたいこと | 操作 | 難しさ |
|---|---|---|
| 文字に蛍光ペンを引く(先に文字を選ぶ) | 文字を選択→「ホーム」タブの蛍光ペンボタン | かんたん |
| マウスでなぞって引く(先に色を選ぶ) | 蛍光ペンの▼で色を選ぶ→ペン形のカーソルでなぞる | かんたん |
| マーカーの色を変える | 蛍光ペンボタン右の▼→色のパレットで選ぶ | かんたん |
| 蛍光ペンを消す | 文字を選択→蛍光ペンの▼→「色なし」 | かんたん |
| 同じ単語をまとめてマーカーする | 「検索と置換」→「書式」→「蛍光ペン」で一括置換 | ふつう |
| 段落やセルの背景全体を塗る | 蛍光ペンではなく「塗りつぶし(網かけ)」を使う | ふつう |
| 印刷されない・PDFで見えにくい | 印刷設定・色の濃さ・白黒設定を見直す | ふつう |
このように、引く・色を変える・消すといった基本操作はどれもボタンだけで完結します。少し手間がかかるのは「まとめてマーカー」と「印刷トラブルの対処」くらいです。それでは、もっとも使う基本の引き方から手順を見ていきましょう。
方法1:文字を選んでから蛍光ペンを引く(基本)
もっとも基本となる、先に文字を選んでからマーカーを引く方法です。「ホーム」タブのボタンを使うだけで、数秒で蛍光ペンが引けます。
手順1:マーカーを引きたい文字を選択する
蛍光ペンを引きたい文字を、マウスでドラッグして選択します。1文字でも、単語でも、一文まるごとでも構いません。選択された部分は背景の色が変わって反転表示になります。キーボードで選びたい場合は、始点にカーソルを置いて「Shift」キーを押しながら矢印キーを押すと、1文字ずつ選択範囲を広げられます。
手順2:「ホーム」タブの蛍光ペンボタンを見つける
画面上部のリボンで「ホーム」タブが選ばれていることを確認します。「フォント」グループ(フォント名やサイズ、太字「B」などが並んでいるところ)の中に、ペン先から色がにじんだような、蛍光ペンを横にしたアイコンがあります。これが蛍光ペンボタンです。多くの場合、フォントの色「A」ボタンのすぐ近く(左隣)に並んでいます。ボタンの色は、いま選ばれている蛍光ペンの色(初期は黄色)を示しています。
どれか迷ったら、ボタンの上にマウスポインターを少し置いてみてください。「蛍光ペンの色」とポップアップ(ヒント)が出れば、それが正解のボタンです。
手順3:蛍光ペンボタンをクリックする
文字を選択した状態で、蛍光ペンボタン本体(右の▼ではなく、色のついた部分)を1回クリックします。すると、選んだ文字の背景に、いま設定されている色のマーカーが引かれます。初期状態では黄色です。これで完了です。色を変えたいときは、次の「方法2」や「方法3」で説明する手順を使います。
手順4:オン・オフを切り替える
蛍光ペンも、太字や下線と同じくオン・オフを切り替える書式です。すでにマーカーが引かれている文字を選んで、同じ色でもう一度ボタンを押すと、設定によっては色が消えたり、そのまま維持されたりします。確実に消したいときは、後述の「方法4:蛍光ペンの消し方」で「色なし」を使うのがいちばん確実です。マーカーを引いたつもりが色がつかない、という場合は、文字をきちんと選択できているかをまず確認してください。

方法2:先に色を選んでマウスでなぞる(ペンモード)
本物の蛍光ペンのように、カーソルがペンの形に変わり、文字をなぞって色を塗っていく使い方もできます。複数の場所に、続けて同じ色のマーカーを引きたいときに便利です。
手順1:文字を選択しないでおく
この方法では、先に文字を選択しません。どこも選択していない状態(カーソルが文中で点滅しているだけの状態)にしておきます。すでに文字を選んでいる場合は、文書のどこかを1回クリックして選択を解除しておきましょう。
手順2:蛍光ペンの▼から色を選ぶ
蛍光ペンボタンの右側にある小さな下向き矢印(▼)をクリックします。色のパレットが開くので、引きたい色を1つクリックします。すると、マウスカーソルが蛍光ペンの形(ペン先のついたアイコン)に変わります。これが「ペンモード」に入った合図です。
手順3:文字の上をドラッグしてなぞる
ペンの形になったカーソルで、色を引きたい文字の先頭から末尾までドラッグします。本物のマーカーで線を引くように、なぞった範囲に色がつきます。マウスのボタンを離すと、その部分が確定します。別の場所も塗りたいときは、続けてその文字をなぞればよく、何カ所でも続けて引けます。1文字ずつ塗ることも、一文をまとめてなぞることもできます。
手順4:ペンモードを終了する
塗り終わったら、「Esc」キーを押すか、もう一度蛍光ペンボタンを押すと、ペンモードが解除されてカーソルが通常の形に戻ります。ペンモードのまま放置すると、うっかり別の場所をクリックしたときに色がついてしまうことがあるので、終わったら必ず解除しておきましょう。
「方法1」と「方法2」は、どちらを使っても結果は同じです。1カ所だけ塗るなら先に選択する方法1が手早く、何カ所も続けて塗るならペンモードの方法2が向いています。状況に合わせて使い分けてください。
方法3:蛍光ペンの色を変える
蛍光ペンの初期色は黄色ですが、緑・水色・ピンクなど他の色にも自由に変えられます。色を変える操作は、ペンモードに入るときと同じ「▼」から行います。
手順1:蛍光ペンボタン右の▼をクリックする
「ホーム」タブの蛍光ペンボタンの右側にある、小さな下向き矢印(▼)をクリックします。蛍光ペンで使える色がタイル状に並んだパレットが開きます。
手順2:使いたい色を選ぶ
パレットから、使いたい色を1つクリックします。色の上にマウスを置くと「黄色」「緑」「水色」などの名前がヒントで表示されるので、迷ったら確認できます。色を選ぶと、その色が蛍光ペンボタンに記憶され、ボタン本体の色もその色に変わります。次からはボタン本体を押すだけで、同じ色のマーカーが引けるようになります。
手順3:すでに引いた色を別の色に変える
すでにマーカーが引いてある文字の色を変えたいときは、その文字をドラッグで選択してから、▼で新しい色を選びます。選んだ瞬間に、選択していた文字のマーカーが新しい色に置き換わります。いったん消してから引き直す必要はありません。
| 色の系統 | 向いている使い方 | 白黒印刷での見え方 |
|---|---|---|
| 黄(初期)・黄緑・水色 | いちばん使う基本の強調。文字が読みやすい | 薄い灰色になり文字は読める |
| ピンク・赤・濃い黄 | 特に注意してほしい箇所の強調 | やや濃い灰色になる |
| 濃い青・濃い緑・紫・灰色 | 落ち着いた色分け。多色で分類したいとき | 濃い灰〜黒に近く文字が読みにくい |
| 黒 | 伏せ字(黒塗り)のように見せたいとき | 黒のまま。文字は読めない |
白黒(モノクロ)で印刷する文書では、濃い色のマーカーを使うと文字がつぶれて読みにくくなります。印刷を前提にするなら、黄・黄緑・水色などの薄い色を選ぶのが安全です。色分けで分類したいときも、白黒印刷の予定があるなら3〜4色までにとどめると、印刷後に見分けがつきやすくなります。
方法4:蛍光ペンの消し方
引いた蛍光ペンを消す方法はいくつかあります。状況に合わせて使い分けましょう。基本は「色なし」を使う方法がいちばん確実できれいです。
消し方1:「色なし」を選んでなぞる/適用する(おすすめ)
もっとも確実な消し方です。手順は次のとおりです。
- マーカーを消したい文字をドラッグして選択します。
- 蛍光ペンボタンの右の▼をクリックします。
- パレットのいちばん下にある「色なし」をクリックします。
- 選んだ文字の背景色が消えて、もとの状態に戻ります。
たくさんの場所のマーカーをまとめて消したいときは、文字を選択せずに▼から「色なし」を選び、カーソルが消しゴム的なペン形になった状態で、消したい文字をなぞっていく方法もあります。なぞった部分の色だけが消えます。終わったら「Esc」キーでペンモードを解除してください。
消し方2:「すべての書式をクリア」を使う
蛍光ペンだけでなく、太字や文字色など文字についた装飾をまとめてリセットしたいときは、「ホーム」タブの「フォント」グループにある「すべての書式をクリア」(消しゴムに「A」がついたようなアイコン)を使います。文字を選択してこのボタンを押すと、蛍光ペンを含むすべての文字書式が一度に解除され、標準の見た目に戻ります。ただし文字色やサイズも一緒に消えるので、蛍光ペンだけを消したいときは消し方1のほうが安全です。
消し方3:直後なら「元に戻す」
マーカーを引いた直後で「やっぱり消したい」というだけなら、「Ctrl」+「Z」キー(元に戻す)で1つ前の状態に戻すのが手っ取り早いです。何度も押せば、それより前の操作までさかのぼって取り消せます。
消えないときの注意
「色なし」を選んでも背景の色が消えない場合、それは蛍光ペンではなく、後で説明する「網かけ」や「塗りつぶし」で背景が塗られている可能性があります。蛍光ペンと網かけ・塗りつぶしは別の機能なので、消し方も違います。この見分け方と消し方は、後半の「蛍光ペンと網かけ・塗りつぶしの違い」でくわしく解説します。
方法5:同じ単語をまとめて蛍光ペンにする(一括)
「文書中に出てくる『重要』という語を全部マーカーしたい」といった一括処理は、「検索と置換」の書式置換を使うと一度にできます。1カ所ずつ手で塗る必要がなく、長い文書ほど効果が大きい方法です。
手順1:「検索と置換」を開く
「ホーム」タブの右端にある「置換」をクリックするか、キーボードで「Ctrl」+「H」キーを押します。「検索と置換」ダイアログの「置換」タブが開きます。
手順2:検索する文字列を入力する
「検索する文字列」の欄に、マーカーしたい単語(たとえば「重要」)を入力します。「置換後の文字列」の欄にも、同じ単語を入力します。文字は変えず、書式だけを足したいので、検索語と置換後の語は同じにします。
手順3:置換後に蛍光ペンの書式を指定する
ここがポイントです。次の順で操作します。
- ダイアログ左下の「オプション」(または「詳細」)ボタンを押して、ダイアログを広げます。ボタンが見当たらないときは、すでに広がっています。
- 「置換後の文字列」の欄をクリックしてカーソルを置いた状態にします(ここが重要。検索の欄ではなく置換後の欄に書式を付けます)。
- ダイアログ下部の「書式」ボタンを押し、メニューから「蛍光ペン」を選びます。
- 「置換後の文字列」の欄の下に「書式: 蛍光ペン」と表示されれば設定完了です。
「蛍光ペン」を指定すると、いま蛍光ペンボタンに設定されている色が使われます。色を指定したいときは、置換を始める前に、いったんダイアログを閉じて蛍光ペンの▼で使いたい色を選んでおき、その後この手順を行ってください。
手順4:「すべて置換」を実行する
「すべて置換」ボタンを押すと、文書中のすべての「重要」に蛍光ペンが引かれます。完了すると「○か所を置換しました」と件数が表示されます。1か所ずつ確認しながら進めたいときは「置換」ボタンを使い、見つかった箇所を1つずつ処理することもできます。
手順5:書式の指定を解除しておく
一括マーカーが終わったら、同じダイアログ下部の「書式の削除(クリア)」を押して、置換後の書式指定を解除しておきましょう。これをしないと、次に別の置換をするときにも蛍光ペンが付いてしまいます。「置換後の文字列」欄の下の「書式: 蛍光ペン」という表示が消えれば解除完了です。ダイアログを閉じれば作業終了です。
なお、一括でマーカーした語をまとめて消したいときも、同じ要領でできます。「検索する文字列」を空欄のまま「書式」で「蛍光ペン」を指定して検索し、「置換後の文字列」には「色なし」の蛍光ペン書式を指定して置換する、といった方法です。慣れないうちは、手で「色なし」を塗るほうが分かりやすいかもしれません。

蛍光ペンと「文字色」「網かけ」「塗りつぶし」の違い
Wordには、文字や背景に色を付ける機能がいくつもあり、混同しやすいものです。蛍光ペンと似て見える機能を整理して、目的に合うものを選べるようにしましょう。これを知っておくと、「色が消えない」「思った範囲と違う」というトラブルを防げます。
蛍光ペンと文字色(フォントの色)
「文字色(フォントの色)」は、文字そのものの色を変える機能です。蛍光ペンが文字の背景を塗るのに対し、文字色は文字自体の色を変えます。両方を組み合わせれば、「黄色のマーカーの上に黒文字」「水色のマーカーの上に濃い青文字」といった見せ方もできます。文字色は「ホーム」タブの「A」の下に色バーがついたボタンで設定します。
蛍光ペンと網かけ
「網かけ」は、「ホーム」タブの「段落」グループにある、四角に網目模様がついたようなボタン(文字の網かけ)で設定する機能です。選んだ文字に灰色の背景を付けます。蛍光ペンと見た目は似ていますが、色を選べず灰色固定である点と、しくみが文字飾りである点が異なります。色を選んで目立たせたいなら蛍光ペン、地味な灰色の網で十分なら網かけ、と使い分けます。
蛍光ペンと塗りつぶし(段落・セルの背景)
「塗りつぶし(網かけ)」は、文字単位ではなく段落全体や表のセル全体の背景を塗る機能です。「デザイン」や「テーブルデザイン」タブ、あるいは「罫線」ボタンの「線種とページ罫線と網かけの設定」ダイアログの「網かけ」タブから設定します。段落の左端から右端までびっしり色がつくのが特徴です。蛍光ペンは文字の形に沿って色がつくのに対し、塗りつぶしは長方形のブロックで色がつきます。「行全体・段の背景をベタ塗りしたい」なら塗りつぶし、「特定の語だけマーカーしたい」なら蛍光ペンです。
| 機能 | 塗る対象 | 色の自由度 | 設定場所 |
|---|---|---|---|
| 蛍光ペン | 文字の背景(文字単位) | 約15色から選択 | ホーム→フォント |
| 文字色 | 文字そのもの | 自由(その他の色も) | ホーム→フォント |
| 網かけ(文字) | 文字の背景(文字単位) | 灰色固定 | ホーム→段落 |
| 塗りつぶし(網かけ) | 段落・セル全体 | 自由に選べる | 罫線→網かけ/テーブルデザイン |
「色なしを選んでも消えないマーカー」は、たいてい蛍光ペンではなく網かけか塗りつぶしです。網かけなら「ホーム」→「段落」の網かけボタンをもう一度押す、塗りつぶしなら「網かけ」ダイアログの「網かけ」タブで「色なし(自動)」に戻す、という別の操作で消します。色を消したいのに消えないときは、まずどの機能でついた色なのかを見極めるのが解決の近道です。
うまくいかない時の対処
蛍光ペンでつまずきやすいポイントと、その解決策をまとめました。
蛍光ペンが印刷されない
蛍光ペンが画面では見えているのに紙に出ない場合、印刷設定で背景色を出さない設定になっている可能性があります。次を確認してください。
- 「背景の色とイメージを印刷する」設定:「ファイル」→「オプション」→「表示」を開き、「印刷オプション」の中にある「背景の色とイメージを印刷する」にチェックが入っているか確認します。蛍光ペン自体は通常この設定に関係なく印刷されますが、塗りつぶし(背景色)はこの設定がオフだと印刷されません。色の正体が塗りつぶしだった場合は、ここをオンにします。
- プリンターの設定:プリンター側で「インク節約」「ドラフト」「白黒」などのモードになっていると、色が薄くなったり出なかったりします。印刷ダイアログのプリンターのプロパティで、通常品質・カラー印刷になっているか確認します。
白黒(モノクロ)印刷で文字が読みにくい
白黒印刷では、マーカーの色が灰色に変換されます。濃い青・紫・濃い緑・黒などの濃い色は、灰色というより黒に近くなり、上の文字がつぶれて読めなくなることがあります。白黒で印刷する予定があるなら、黄・黄緑・水色などの薄い色を選びましょう。すでに濃い色で引いてしまった場合は、方法3の手順でその文字を選び、薄い色に変更すれば改善します。
「色なし」にしても色が消えない
前の章で説明したとおり、その色は蛍光ペンではなく網かけや塗りつぶしの可能性があります。文字を選択して、「ホーム」→「段落」の網かけボタンの状態(押し込まれていないか)や、「罫線」→「線種とページ罫線と網かけの設定」→「網かけ」タブの色を確認してください。塗りつぶしなら「網かけ」タブの色を「色なし」に戻します。
マーカーを引いても色がつかない
文字を選択せずにボタンを押すと、「これから打つ文字」にマーカーがかかる設定になるだけで、すでにある文字には色がつきません。先に文字をドラッグして選択してから押しているか確認してください。また、ペンモードに入っていて、塗りたい文字をうまくなぞれていないこともあります。一度「Esc」で解除し、方法1の「文字を選んでからボタン」で試すと確実です。
選んだ範囲より広く色がついてしまう
文字の後ろにある段落記号(改行マーク)まで選択範囲に入っていると、行末まで色がつくことがあります。「ホーム」→「段落」の編集記号の表示をオンにすると段落記号が見えるので、その手前までを選択し直すと、余分な色を防げます。すでに付いてしまった行末の色は、その部分だけ選んで「色なし」を適用すれば消せます。
PDFにすると見え方が変わる
WordをPDFに書き出すと、蛍光ペンは原則そのまま色付きの背景として出力されます。ただし、PDF閲覧ソフトの表示設定や、PDF化のときの「白黒」「グレースケール」指定によっては色が変わって見えることがあります。次の章でPDF化のポイントをくわしく説明します。
PDFにしたときの蛍光ペンの見え方
Wordの蛍光ペンは、PDFに変換しても基本的にそのまま色付きの背景として残ります。資料を配布したり、メールで送ったりするときに、マーカーが消えてしまう心配は通常ありません。ただし、いくつか知っておくとよい点があります。
PDF化の基本手順
- 「ファイル」→「エクスポート」→「PDF/XPSドキュメントの作成」を選びます(または「名前を付けて保存」でファイルの種類を「PDF」にします)。
- 保存先とファイル名を決めます。
- 「最適化」で「標準(オンライン発行および印刷)」を選ぶと、色がきれいに保たれます。「最小サイズ」でも蛍光ペンの色は残りますが、画質はやや落ちます。
- 「発行」(または「保存」)を押すと、蛍光ペン付きのPDFができあがります。
PDFで気をつけたいこと
- Wordの蛍光ペンは「PDFの注釈ハイライト」とは別物:WordでマーカーしてPDF化したものは、ページの背景に焼き込まれた色です。一方、Acrobatなど別のソフトでPDFを開いてから付ける「ハイライト注釈」は、後から動かしたり消したりできる注釈です。見た目は似ていますが、Word側で付けた色はPDF上で個別に消すことはできません。
- グレースケールでPDF化すると灰色になる:PDF作成や印刷の段階で「グレースケール」や「白黒」を指定すると、色が灰色に変換されます。色を残したいときはカラーのまま書き出してください。
- 濃い色は文字が読みにくくなることがある:画面より印刷・PDFのほうが色が濃く見えることがあります。配布資料では、薄めの色を選ぶと文字の可読性を保ちやすくなります。
つまり、Wordで引いた蛍光ペンは「文書に焼き込まれた色」として扱うのが正解です。あとから消したり位置を変えたりしたい注釈が必要なら、PDFソフト側のハイライト注釈機能を使う、という棲み分けになります。
活用例:こんな場面で蛍光ペンが役立つ
蛍光ペンは、ただ色を付けるだけでなく、使い方を工夫すると文書がぐっと読みやすくなります。実際の場面別に、おすすめの使い方を紹介します。
- 校正・チェックの目印にする:確認が必要な箇所を黄色でマーカーしておき、確認が済んだら「色なし」で消していくと、未確認の箇所が一目で分かります。チェックリスト代わりに使えます。
- 色で意味を分ける:たとえば「要確認=黄」「変更箇所=ピンク」「決定事項=水色」のように色のルールを決めておくと、文書を見ただけで状態が伝わります。色のルールは文書の冒頭にメモしておくと、共有相手にも伝わりやすくなります。
- 重要語を一括で目立たせる:方法5の一括マーカーで、契約書の「期日」「金額」など重要な語をまとめて強調すれば、読み手が要点を見落としにくくなります。
- 黒のマーカーで伏せ字にする:黒を選んで文字に重ねると、見た目は黒塗りになります。ただし文字データ自体は残っているため、PDFにしてもコピーすれば中身が読めてしまいます。本当の意味で情報を隠したいときは、文字を削除するか、専用の墨消し(編集・削除)機能を使ってください。蛍光ペンの黒塗りはあくまで見た目だけ、と覚えておきましょう。
蛍光ペンは「あとで消せる一時的な目印」として使うのに向いています。最終版を作るときは、必要なマーカーだけ残し、作業用のマーカーは「色なし」で消してから仕上げると、すっきりした文書になります。
Excel・PowerPoint・Outlookでのマーカー
蛍光ペンと同じ感覚の「文字背景を塗る」操作は、他のOfficeアプリでも使えますが、機能名や場所が違います。混同しないよう整理します。
Excelの場合
Excelには、Wordのような「蛍光ペン」ボタンはありません。代わりに、セルの背景を塗る「塗りつぶしの色」(バケツのアイコン)を使います。「ホーム」タブの「フォント」グループにあり、セルを選んでこのボタンや右の▼で色を選ぶと、セル全体が塗られます。セル内の一部の文字だけ背景を塗ることはExcelではできません。文字単位で目立たせたいときは、文字色を変えるか、条件付き書式でセルごと色を変える、といった方法を使います。
PowerPointの場合
新しめのMicrosoft 365版PowerPointには、Wordと同じ「蛍光ペン」(テキストの強調表示の色)が「ホーム」タブの「フォント」グループに追加されています。文字を選んでボタンや▼から色を選べば、Wordと同じようにマーカーが引けます。古いバージョンのPowerPointにはこのボタンがないため、その場合は文字の後ろに半透明の長方形を重ねる、文字色を変える、といった代替手段を使います。
Outlookの場合
Outlookでメールを書くとき(本文がHTML形式またはリッチテキスト形式のとき)は、メッセージ作成画面の「メッセージ」や「テキストの書式設定」のリボンに、Wordと同じ蛍光ペン(テキストの強調表示の色)ボタンがあります。Outlookの本文編集はWordのエンジンを使っているため、操作感はWordとほぼ同じです。テキスト形式のメールでは書式が使えないため、蛍光ペンも引けません。
| アプリ | 蛍光ペン相当の機能 | 文字単位で塗れるか |
|---|---|---|
| Word | 蛍光ペン(ホーム→フォント) | できる |
| Excel | 塗りつぶしの色(セル単位) | できない(セル全体) |
| PowerPoint(365) | 蛍光ペン(ホーム→フォント) | できる |
| Outlook(HTML/リッチ) | テキストの強調表示の色 | できる |
Mac版Wordでの違い
Mac版のWordでも、基本の操作はWindows版とほぼ同じです。「ホーム」タブの「フォント」グループに蛍光ペンボタンがあり、文字を選んで押せばマーカーが引けます。色を変えるときは、ボタン右の▼から色のパレットを開いて選びます。消すときも同じ▼から「色なし」を選びます。
ショートカットの「Ctrl」は「command」キーに読み替えるのが基本です。検索と置換による一括マーカーも、Mac版では「編集」メニュー→「検索」→「高度な検索と置換」(または「command」+「Shift」+「H」など)から同様のダイアログを開いて行えます。ボタンの並びやメニューの名称が少し異なる場合がありますが、「文字を選ぶ→蛍光ペン→色を選ぶ/色なしで消す」という流れは共通です。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 蛍光ペンとマーカー、ハイライトは違う機能ですか?
同じ機能を指す呼び方の違いです。Wordの公式な機能名は「蛍光ペン」で、ボタンのヒントにも「蛍光ペンの色」と表示されます。「マーカー」「ハイライト」「ハイライター」と呼ばれることもありますが、操作も結果もまったく同じです。検索でどの言葉を使っても、本記事の手順がそのまま当てはまります。
Q2. 蛍光ペンの色は何色から選べますか?
黄・黄緑・水色・ピンク・赤・濃い青・濃い緑・紫・濃い赤・濃い黄・灰色(濃淡)・黒など、おおむね15色です。本物の蛍光ペンを意識したはっきりした色がそろっています。文字色のように「その他の色」で自由な中間色を作ることはできず、用意された色から選ぶ形です。微妙な色合いが必要なら、段落やセルの「塗りつぶし(網かけ)」のほうが自由に色を選べます。
Q3. 蛍光ペンに専用のショートカットキーはありますか?
Word本体には、蛍光ペン専用のショートカットキーが初期状態で割り当てられていません。よく使うなら、蛍光ペンボタンを右クリックして「クイックアクセスツールバーに追加」を選び、画面上部に登録しておくと、「Alt」キーを押してから表示される番号で素早く呼び出せます。または「ファイル」→「オプション」→「リボンのユーザー設定」→「キーボードショートカット:ユーザー設定」で、自分で好きなキーを割り当てることもできます。
Q4. 同じ単語をすべてまとめてマーカーできますか?
できます。「Ctrl」+「H」で「検索と置換」を開き、「検索する文字列」と「置換後の文字列」に同じ単語を入れます。次に「置換後の文字列」の欄にカーソルを置いた状態で、下部の「書式」→「蛍光ペン」を選び、「すべて置換」を押すと、文書中の同じ単語すべてにマーカーが引かれます。終わったら「書式の削除」で書式指定を解除しておくと、次の置換に影響しません。詳しくは本記事の方法5を参照してください。
Q5. 蛍光ペンが印刷されないのはなぜですか?
蛍光ペン自体は通常そのまま印刷されます。出ない場合は、プリンターが「白黒」「ドラフト」「インク節約」などのモードになっていないかを確認してください。また、色の正体が蛍光ペンではなく段落の「塗りつぶし(背景色)」だった場合は、「ファイル」→「オプション」→「表示」の「背景の色とイメージを印刷する」にチェックを入れる必要があります。白黒印刷で薄く見えるだけのときは、薄い色のマーカーに変えると改善します。
Q6. 「色なし」にしても背景の色が消えません。
その色は蛍光ペンではなく、「網かけ」または段落・セルの「塗りつぶし」の可能性が高いです。蛍光ペンと網かけ・塗りつぶしは別の機能なので、「色なし」では消えません。網かけなら「ホーム」→「段落」の網かけボタンを、塗りつぶしなら「罫線」→「線種とページ罫線と網かけの設定」→「網かけ」タブで色を「色なし」に戻してください。見分け方は本記事の「蛍光ペンと網かけ・塗りつぶしの違い」で解説しています。
Q7. 黒の蛍光ペンで文字を隠せば、情報を伏せられますか?
見た目は黒塗りになりますが、文字データそのものは残っています。PDFにしても、その部分をコピーすれば中身が読めてしまうため、情報を本当に隠す用途には使えません。機密情報を伏せたいときは、その文字を削除するか、専用の墨消し(編集・削除)機能を使ってください。黒の蛍光ペンはあくまで見た目の演出だけ、と理解しておきましょう。
Q8. ExcelやPowerPointでも同じように蛍光ペンを使えますか?
PowerPoint(Microsoft 365版)とOutlook(HTML/リッチテキスト)には、Wordと同じ蛍光ペン(テキストの強調表示の色)があり、ほぼ同じ感覚で使えます。Excelには蛍光ペンボタンがなく、代わりにセル単位の「塗りつぶしの色」を使います。Excelではセル内の一部の文字だけを塗ることはできません。詳しくは本記事の「Excel・PowerPoint・Outlookでのマーカー」の章を参照してください。
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まとめ
Wordの蛍光ペンは、文書の要点をすばやく目立たせるのに欠かせない機能です。最後に要点を整理します。
- 引き方は2通り。文字を選んでから蛍光ペンボタンを押すか、▼で色を選んでペン形のカーソルでなぞります。結果は同じです。
- 色の変更は、蛍光ペンボタン右の▼から。選んだ色はボタンに記憶され、次から1クリックで使えます。
- 消し方は、文字を選んで▼の「色なし」を選ぶのが確実。まとめて消すなら「すべての書式をクリア」も使えます。
- 同じ語の一括マーカーは、「検索と置換」(Ctrl+H)の「書式」→「蛍光ペン」で実現できます。終わったら書式指定の解除を忘れずに。
- 網かけ・塗りつぶしとは別機能。「色なしで消えない色」は網かけや塗りつぶしを疑い、それぞれの場所で消します。
- 印刷・PDFでは、薄い色を選ぶと文字が読みやすく、白黒印刷でもつぶれにくくなります。蛍光ペンは文書に焼き込まれる色だと覚えておきましょう。
蛍光ペンは、校正の目印、色分けによる分類、重要語の強調など、ビジネス文書で出番の多い書式です。引く・色を変える・消すの3つの基本さえ押さえれば、もう迷うことはありません。網かけや塗りつぶしとの違いも頭に入れておけば、色がらみのトラブルにも落ち着いて対処できます。本記事を参考に、用途に合ったマーカーを使い分けてください。
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