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プロダクトキーを利用したWindowsのライセンス認証の方法はOSのバージョンによって徐々に変わってきています。ライセンス認証に必要なプロダクトキーは、Windows7まではインストール時に毎回入力が必要でしたが、Windows8以降は一度ライセンス認証されていれば、それ以降はプロダクトキーの入力が必要なくなりました。
また、メーカー製のパソコンでWindows8が既に入っている場合は、製造時にライセンス認証が済んでいるため、購入者はプロダクトキーを入力する必要は全くなくなりました。その結果、Windows8シリーズ以降ではWindowsのプロダクトキーが購入者に示されないようになっています。
しかし、トラブルシューティング等ではプロダクトキーを必要とする場合があり、普段はプロダクトキーの番号を分からなくても、必要な時に調べられるようにしておくことが大切です。本記事では、Windowsのプロダクトキーの種類と、プロダクトキーを調べる方法について確認していきます。
Windowsユーザーで使用しているパソコンのプロダクトキーが必要になったという方は、是非本記事を参考に調べてみて下さい。
この記事のまとめ:
この記事のまとめ:
1.Windowsのライセンスの種類とプロダクトキー
Windowsは、いくつかの形態で提供されています。いわゆるパソコンで使う場合の代表的な形態は次の3つです。
- メーカー製のパソコンにプリインストールされているOEM版
パソコンを買ってくると、最初からWindowsがインストールされています。このWindowsがOEM版です。ユーザーが、一番安くWindowsを手に入れる方法です。特にWindows8.1から採用されたWindows8.1 with bingは、パソコンメーカーが無料でプリインストールできます。そして、1年間の期間限定とはいえ、Windows10へのアップグレードが無償ですので、Windows10が実質無料で提供できます。ただし、他のパソコンにインストールすることはできません。 - 単体のWindows
Windowsのパッケージ版です。どのWindowsマシンでも、1台に限りインストールすることができます。好きなパーツを組み合わせて自分で組み立てたパソコンでも、インストールして使うことができます。新しいWindowsが出ればアップグレードすることも可能です。ユーザーに自由度がある分、他のWindowsに比べて高価です。 - DSP版
DSP版のWindowsとは、パーツと一緒に売られていて、そのパーツを使うパソコンにWindowsをインストールするパッケージのことです。Windows8シリーズ以降は購入したパーツと一緒に利用するという制限がなくなったため、単体のWindows等と比較しても、アップグレードができなかったりと制限があります。購入したライセンスには規定がしっかりと書かれているはずですので、規定を確認して利用するということになります。
2.Windowsのライセンス認証の仕組み
Windowsのライセンス認証を行うためには、使用するパソコンを識別することが必要です。
パソコンなどのネットワーク機器には全てMACアドレスという世界に一つだけの番号が割り振られています。またパソコンだけでなく、CPU、HDDなどのストレージ、メモリー、マザーボードなど、他の主要部品にも個別のコードが割り振られています。
Windowsのライセンス認証は、これらの主要部品の個別コードを見て、同一のパソコンだと判断しているようです。
ですから、一度に多くの主要部品を交換すると、今まで認証されていたWindowsが認証されなくなることもあるようです。そのため、部品を一度に交換して認証されなくなった場合は、元に戻して少しずつ交換してみるのも有効かもしれません。
3.今動いているWindowsのプロダクトキーを調べる
Windows10でプロダクトキーを確認する方法
Windows10でパソコンのプロダクトキーを確認する方法には、次の二通りがあります。
- 「PowerShell」から確認する方法
- 「コマンドプロンプト」から確認する方法
どちらの方法も、「コマンド」を打ち込み、その結果としてプロダクトキーを表示させるというもので、普段こういったツールに触っていない方には、難易度が高いように見えてしまうかもしれません。
ただし、具体的にコマンドが何をしているのかを理解せずとも、下記でご案内する手順に従って対応していただければ、プロダクトキーを確認することができますので、お試しください。
「PowerShell」からプロダクトキーを確認する方法
- 画面左下の検索ボックスに「powershell」と入力
- 検索結果に表示された「Windows PowerShell」を選択し、ソフトウェアを立ち上げる
- 表示されたソフトウェアに「(Get-WmiObject -query ‘select * from SoftwareLicensingService’).OA3xOriginalProductKey」を入力(コピペOK)
- プロダクトキーが表示されるので確認する
「コマンドプロンプト」からプロダクトキーを確認する方法
- 画面左下の検索ボックスに「cmd」と入力
- 検索結果に表示された「コマンドプロンプト」を選択し、ソフトウェアを立ち上げる
- 表示されたソフトウェアに「wmic path softwarelicensingservice get OA3xOriginalProductKey」と入力(コピペOK)
- プロダクトキーが表示されるので確認する
Windows8でプロダクトキーを確認する方法
Windows8以降のWindowsでは、通常プロダクトキーは必要ありません。
昔のWindowsでは、「システム」ウィンドウに記載されていましたが、現在は「プロダクトID」となっていて、5桁の英数文字が4ブロック並んでいます。プロダクトキーは5桁の英数文字が5ブロックで、これは別物です。また、以前のWindowsではレジストリにプロダクトキーが記載されていましたが、こちらも消えています。
どうも、Windows標準の機能で確認するのは難しそうですが、インターネットで検索すると、プロダクトキーを調べるツールがたくさん公開されています。その中から、Product Key Viewerを試してみました。
こちらはフリーウェアではなくて、寄付ウェアとなっています。気に入ったら寄付して応援してねという形態です。
http://www.nirsoft.net/utils/product_cd_key_viewer.html
ダウンロードして実行すると下記のようになります。
5文字が5ブロック並んだプロダクトキーが表示されました。この結果をテキストファイルで保存することも可能です。
Windows 11時代のライセンス管理:デジタルライセンスとクラウド認証
Windows 10の登場以降、Microsoftはライセンス管理の方法を大きく変更しました。Windows 11でもこの傾向は継続しており、従来のプロダクトキーに加えて「デジタルライセンス」という概念が重要になっています。
デジタルライセンスとは
デジタルライセンスは、プロダクトキーを使用せずにWindowsのライセンスを認証する方法です。Windows 10やWindows 11をインストールまたはアップグレードすると、デバイスのハードウェア情報がMicrosoftのサーバーに送信され、そのデバイスに対するデジタルライセンスが生成されます。
具体的な利点:
- 再インストール時の簡便化:同じデバイスにWindows 11を再インストールする場合、プロダクトキーの入力が不要
- ハードウェア変更への対応:一定範囲内のハードウェア変更であれば、自動的に再認証が行われる
- Microsoft アカウントとの連携:デジタルライセンスをMicrosoft アカウントに紐付けることで、ライセンス管理がさらに容易に
Windows 11でのプロダクトキー確認方法
Windows 11では、以下の方法でプロダクトキーを確認できます:
- PowerShellを使用する方法:
- Windows+Xキーを押し、「Windows PowerShell (管理者)」を選択
- 次のコマンドを入力:
(Get-WmiObject -query 'select * from SoftwareLicensingService').OA3xOriginalProductKey
- 設定アプリを使用する方法:
- 設定 > システム > ライセンス認証 を開く
- 「製品IDの変更」をクリック
- 現在のプロダクトキーが表示される(ただし、デジタルライセンスの場合は表示されないことがある)
クラウドベースのライセンス管理
Microsoft 365やAzure AD joined デバイスでは、クラウドベースのライセンス管理が採用されています。これにより、組織内でのライセンス配布や管理が大幅に簡素化されました。
主な特徴:
- 中央管理:IT管理者がクラウドから一元的にライセンスを管理
- 自動認証:ユーザーがサインインするだけで、適切なライセンスが自動的に適用される
- 柔軟な割り当て:必要に応じてライセンスの割り当てや解除が容易に行える
最新のトラブルシューティング
Windows 11では、ライセンス認証に関する問題が発生した場合、以下の方法が効果的です:
- ライセンス認証トラブルシューター: 設定 > システム > トラブルシューティング > その他のトラブルシューターから「ライセンス認証」を実行
- アクティベーションエラーコードの確認: エラーコードをMicrosoftのサポートページで検索し、具体的な解決方法を確認する
- Windowsの更新: 最新のアップデートを適用することで、ライセンス認証に関する問題が解決することがある
- Microsoft サポートへの連絡: 自動的な解決が難しい場合は、Microsoft サポートに直接問い合わせることで、専門的な支援を受けられる
よくある質問と回答
Q1: なぜWindows 8以降はプロダクトキーの入力が不要になったのですか? A1: ユーザー体験の向上とライセンス管理の簡素化のためです。一度認証されれば、その情報がMicrosoftのサーバーに記録されるためです。
Q2: パソコンの部品を交換するとライセンス認証は無効になりますか? A2: 一度に多くの主要部品を交換すると認証が無効になる可能性があります。その場合は、部品を少しずつ交換することで対処できる場合があります。
Q3: プロダクトキーを紛失した場合はどうすればいいですか? A3: 記事で紹介されている方法(PowerShellやコマンドプロンプト、サードパーティ製ツール)を使用して、現在使用中のWindowsからプロダクトキーを確認できます。
まとめ
本来は、プロダクトキーやライセンス認証とかを気にせずに利用できるのが一番です。しかし、Windows8シリーズからはユーザーが入力する必要がないと言われていますが、実際には結構トラブルもあるようです。
万が一プロダクトキーが必要になった場合は、是非本記事を参考に調べてみてください。