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「WindowsとLinuxを1台のPCで両方使いたい」「プログラミング学習のためにLinux環境が欲しいけど、Windowsも手放せない」――そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
デュアルブートとは、1台のパソコンにWindowsとLinux(Ubuntu)の2つのOSをインストールし、起動時にどちらを使うか選べるようにする仕組みです。2026年現在、Windows 11とUbuntu 24.04 LTSの組み合わせは安定性が高く、多くのユーザーに支持されています。
この記事では、デュアルブートの基礎知識から、実際のインストール手順、トラブル対処法までを初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説します。画面の指示に従ってステップごとに進めれば、誰でもデュアルブート環境を構築できます。

この記事でわかること
- デュアルブートの仕組みとメリット・デメリット
- Windows 11 + Ubuntu 24.04 LTSのデュアルブート設定手順
- USBインストールメディアの作成方法(Rufus使用)
- UEFIとSecure Bootの正しい設定方法
- GRUBブートローダーの仕組みとカスタマイズ
- デュアルブートの解除(Ubuntuの削除)方法
- WSL2との違いと使い分けの判断基準
- よくあるトラブルとその対処法
デュアルブートとは?基本的な仕組みを理解しよう
デュアルブートの概要
デュアルブートとは、1台のパソコンに2つの異なるOS(オペレーティングシステム)をインストールし、電源を入れたときにどちらのOSで起動するかを選択できるようにする構成のことです。
通常、パソコンにはWindowsやmacOSなど1つのOSしかインストールされていませんが、デュアルブートではハードディスクやSSDの中にパーティション(区画)を分けて、それぞれの領域に別のOSをインストールします。
パソコンの電源を入れると「ブートローダー」と呼ばれるプログラムが起動し、「Windowsで起動しますか?Ubuntuで起動しますか?」という選択画面が表示されます。ユーザーがどちらかを選ぶと、選んだOSが読み込まれて使えるようになります。
デュアルブートのメリットとデメリット
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| パフォーマンス | ハードウェアの性能をフル活用できる(仮想環境より高速) | OS切り替え時に再起動が必要 |
| ストレージ | PC1台で2つのOSが使える | ディスク容量を分割するため、各OSの使える容量が減る |
| 互換性 | それぞれのOS専用ソフトをネイティブ動作で使える | OS間でファイル共有にひと手間かかる場合がある |
| 学習 | Linux環境で本格的なプログラミング学習ができる | 設定を間違えるとWindowsが起動しなくなるリスクがある |
| コスト | Ubuntu(Linux)は無料で利用できる | 初期設定にある程度の知識と時間が必要 |
デュアルブートとWSL2の違い
Windows上でLinuxを使う方法としては、デュアルブートのほかにWSL2(Windows Subsystem for Linux 2)という選択肢もあります。どちらが自分に合っているか、以下の比較表を参考にしてください。
| 比較項目 | デュアルブート | WSL2 |
|---|---|---|
| パフォーマンス | ネイティブ動作(最高速) | 仮想マシン経由(やや遅い場合あり) |
| GPU利用 | フルアクセス可能 | 制限付き(CUDA対応は改善中) |
| GUI(デスクトップ) | 完全なLinuxデスクトップ | WSLg対応だがフル機能ではない |
| OS切り替え | 再起動が必要 | Windowsと同時に使える |
| セットアップ難易度 | やや難しい | 簡単(コマンド1つ) |
| ディスク影響 | パーティション分割が必要 | 仮想ディスクファイルのみ |
| おすすめ用途 | サーバー構築、GPU演算、Linux本格利用 | Web開発、軽いCLI作業、学習目的 |
デュアルブートの事前準備
デュアルブートの設定を始める前に、いくつかの準備が必要です。特にバックアップは絶対に飛ばさないでください。パーティション操作やOS追加は、手順を間違えるとデータが消失する可能性があります。
必要なもの一覧
| 必要なもの | 詳細 |
|---|---|
| Windows 11がインストール済みのPC | UEFI対応のPC(2018年以降のPCならほぼ対応) |
| USBメモリ(8GB以上) | Ubuntuインストール用ブータブルUSBの作成に使用 |
| Ubuntu 24.04 LTS ISOファイル | 公式サイト(ubuntu.com)から無料ダウンロード |
| Rufus(USBメディア作成ソフト) | rufus.ie から無料ダウンロード |
| 空きディスク容量(50GB以上推奨) | Ubuntu用に最低30GB、快適に使うなら50GB以上 |
| 安定したインターネット接続 | ISOダウンロードやUbuntuセットアップ時に使用 |
ステップ1:重要データのバックアップ
デュアルブートの設定では、ディスクのパーティション操作を行います。万が一の操作ミスに備えて、必ず事前にバックアップを取ってください。
バックアップの方法:
- Windows標準のバックアップ機能を使う
「設定」→「システム」→「回復」→「今すぐバックアップ」でOneDriveにバックアップできます。 - 外付けHDDやUSBにコピーする
ドキュメント、写真、動画など、大切なファイルを外付けストレージにコピーしましょう。 - システムイメージを作成する(推奨)
「コントロールパネル」→「バックアップと復元(Windows 7)」→「システムイメージの作成」で、Windows環境をまるごとバックアップできます。これがあれば、万が一のときにWindowsを完全に復元できます。
ステップ2:BitLockerの無効化(暗号化がオンの場合)
Windows 11では、一部のPCでBitLocker(ドライブ暗号化)が有効になっていることがあります。BitLockerが有効なままパーティション操作を行うとトラブルの原因になるため、事前に確認し、必要に応じて無効化しましょう。
BitLockerの確認・無効化手順:
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「デバイスの暗号化」を開く
- 「デバイスの暗号化」がオンになっている場合は「オフにする」をクリック
- 復号化が完了するまで待つ(ディスク容量によっては30分~数時間かかります)
- コマンドプロンプト(管理者)で
manage-bde -statusを実行し、「保護の状態: 保護はオフです」と表示されればOK
ステップ3:UEFIの設定確認
デュアルブートでは、PCのファームウェア(UEFI)の設定を確認・変更する必要があります。
UEFIとBIOSの違い:
古いPCでは「BIOS」、2012年以降のPCでは「UEFI」というファームウェアが使われています。Windows 11搭載PCはすべてUEFI対応です。UEFIは起動が高速で、2TB以上のディスクに対応し、Secure Boot(セキュアブート)機能を備えているのが特徴です。
UEFI設定画面の開き方:
- 「設定」→「システム」→「回復」を開く
- 「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」をクリック
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「UEFIファームウェアの設定」→「再起動」をクリック
- UEFI設定画面が表示される
または、PCの電源投入直後にF2キー、Delキー、F12キーなどを連打してもUEFI設定画面に入れます(キーはメーカーによって異なります)。
| PCメーカー | UEFI起動キー |
|---|---|
| Dell | F2 |
| HP | F10 |
| Lenovo | F2 またはFn+F2 |
| ASUS | F2 またはDel |
| 自作PC(多くのマザーボード) | Del |
ステップ4:Secure Bootの設定
Secure Boot(セキュアブート)は、PCの起動時に署名のないOSやドライバの読み込みをブロックするセキュリティ機能です。
Ubuntu 24.04 LTSはSecure Bootに対応しているため、基本的にSecure Bootを有効のままでインストールできます。ただし、一部の環境ではインストール時にトラブルが発生する場合があります。
推奨設定:
- まずはSecure Boot有効のままインストールを試みる
- インストール中にエラーが発生した場合のみ、Secure Bootを一時的に無効化する
- UEFI設定画面で「Secure Boot」の項目を探し、「Enabled/Disabled」を切り替える
USBインストールメディアの作成
UbuntuをPCにインストールするために、まずブータブルUSB(起動可能なUSBメモリ)を作成します。ここではRufusという無料ソフトを使う方法を解説します。

ステップ1:Ubuntu 24.04 LTS ISOファイルのダウンロード
- ブラウザで https://ubuntu.com/download/desktop にアクセスする
- 「Ubuntu 24.04 LTS」の「Download」ボタンをクリック
- 約5.8GBのISOファイルがダウンロードされる(回線速度によっては数十分かかります)
「LTS」はLong Term Support(長期サポート)の略で、5年間のセキュリティアップデートが保証されます。安定性を重視するなら、最新版ではなくLTS版を選ぶのがおすすめです。
ステップ2:Rufusのダウンロードと起動
- https://rufus.ie にアクセスする
- 「ダウンロード」セクションから最新版の「Rufus x.x」をダウンロード
- ダウンロードした
rufus-x.x.exeをダブルクリックして起動(インストール不要のポータブル版)
ステップ3:ブータブルUSBの作成
Rufusの設定画面で、以下のように設定します。
| 設定項目 | 設定値 | 説明 |
|---|---|---|
| デバイス | お使いのUSBメモリを選択 | 間違えると他のドライブのデータが消えるので注意 |
| ブートの種類 | 「ディスクまたはISOイメージ」を選択 | 「選択」ボタンでダウンロードしたISOを指定 |
| パーティション構成 | GPT | UEFI環境ではGPTを選択 |
| ターゲットシステム | UEFI(CSM無効) | 自動的に設定される場合が多い |
| ファイルシステム | FAT32(デフォルト) | そのままでOK |
- USBメモリをPCに挿す
- 「デバイス」でUSBメモリが選択されていることを確認
- 「選択」ボタンをクリックし、ダウンロードしたUbuntuのISOファイルを指定
- パーティション構成が「GPT」になっていることを確認
- 「スタート」をクリック
- 「ISOイメージモードで書き込む(推奨)」を選択して「OK」
- USBメモリの中身がすべて消去される警告が出るので「OK」をクリック
- 書き込みが完了するまで待つ(5〜15分程度)
Windowsのパーティション分割
Ubuntuをインストールするための空き領域を、Windowsのディスク上に作成します。Windowsの標準機能「ディスクの管理」を使って、Cドライブ(Windows用パーティション)を縮小し、Ubuntuのための未割り当て領域を確保します。
必要な空き容量の目安
| 用途 | 最低容量 | 推奨容量 |
|---|---|---|
| Ubuntuシステム領域 | 25GB | 50GB以上 |
| スワップ領域 | RAM容量と同程度 | RAMの1〜2倍 |
| 合計 | 30GB | 60〜100GB |
パーティション分割の手順
- 「ディスクの管理」を開く
Windowsキーを右クリック →「ディスクの管理」を選択 - Cドライブを右クリック
「ボリュームの縮小」を選択 - 縮小する容量を入力
「縮小する領域のサイズ(MB)」にUbuntu用の容量を入力します。
例:60GBを確保する場合 →61440MB(60 × 1024)と入力 - 「縮小」をクリック
処理が完了すると、ディスクの管理画面に「未割り当て」の領域が表示されます。
パーティション分割のポイント:
- この段階では「未割り当て」のままにしておくこと(フォーマットやパーティション作成はしない)
- Ubuntuのインストーラーが自動的にこの未割り当て領域を検出して使います
- Windowsの Cドライブには最低100GB以上の空きを残すことを推奨します
Ubuntu 24.04 LTSのインストール
いよいよUbuntuのインストールに入ります。USBメモリから起動して、先ほど作成した未割り当て領域にUbuntuをインストールします。
ステップ1:USBメモリからブートする
- 作成したブータブルUSBメモリをPCに挿す
- PCを再起動する
- 起動時にブートメニューキーを押す(メーカーによって異なる)
| PCメーカー | ブートメニューキー |
|---|---|
| Dell | F12 |
| HP | F9 |
| Lenovo | F12 |
| ASUS | F8 またはEsc |
| 自作PC | F11 またはF12 |
- ブートメニューで「UEFI: USBメモリ名」を選択してEnter
- UbuntuのGRUBメニューが表示されたら「Try or Install Ubuntu」を選択
ステップ2:Ubuntuインストーラーの設定
Ubuntuが起動したら、インストーラーの画面が表示されます。以下の手順で進めてください。
1. 言語の選択
- 左側の言語リストから「日本語」を選択
- 「Ubuntuをインストール」をクリック
2. キーボードレイアウト
- 「日本語」→「日本語」を選択(日本語キーボードの場合)
- 英語キーボードの場合は「English (US)」を選択
3. ネットワーク接続
- Wi-Fiに接続するか、有線LANが接続されていることを確認
- インターネットに接続しておくと、インストール中に最新のアップデートを適用できます
4. インストールの種類の選択(最重要!)
- 「通常のインストール」を選択(Webブラウザやオフィスソフトなどが含まれます)
- 「Ubuntuのインストール中にアップデートをダウンロードする」にチェック
- 「グラフィックスとWi-Fiハードウェアと追加のメディアフォーマットのサードパーティ製ソフトウェアをインストールする」にチェック
ステップ3:インストール先の設定(パーティション)
ここが最も重要なステップです。間違えるとWindowsのデータが消えてしまう可能性があるため、慎重に進めてください。
方法A:「Windows Boot Managerとは別にインストール」を選択(推奨)
Ubuntuのインストーラーが自動的にWindows環境を検出し、「Windows Boot Managerとは別にUbuntuをインストール」という選択肢が表示されます。
- 「Windows Boot Managerとは別にインストール」を選択
- スライダーでWindows用とUbuntu用の容量配分を調整
- 「インストール」をクリック
この方法が最もシンプルで安全です。初心者の方にはこちらを強くおすすめします。
方法B:「それ以外」を選択(手動パーティション設定)
細かくパーティションを制御したい上級者向けの方法です。
- 「それ以外」を選択して「続ける」
- パーティション一覧から「空き領域(free space)」を選択して「+」ボタンをクリック
- 以下の3つのパーティションを作成:
| パーティション | サイズ | 種類 | マウントポイント |
|---|---|---|---|
| EFIシステムパーティション | 512MB | EFIシステムパーティション | (自動設定) |
| スワップ領域 | RAMと同量(8GB RAM → 8192MB) | スワップ領域 | (自動設定) |
| ルートパーティション | 残りすべて | ext4ジャーナリングファイルシステム | / |
ステップ4:ユーザー情報の設定
- タイムゾーン:「Tokyo」を選択
- ユーザー名:半角英数字で入力(日本語は不可)
- パスワード:ログインやsudo実行時に使用するパスワードを設定
- コンピュータ名:任意のホスト名を入力
ステップ5:インストール実行
- すべての設定を確認し、「インストール」をクリック
- ディスクへの変更内容が表示されるので、内容を確認して「続ける」をクリック
- インストールが完了するまで待つ(15〜30分程度)
- 「今すぐ再起動する」をクリック
- 「Please remove the installation medium, then press ENTER」と表示されたら、USBメモリを抜いてEnterを押す
GRUBブートローダーの仕組みと設定
Ubuntuのインストールが完了してPCを再起動すると、GRUB(GRand Unified Bootloader)というブートローダーの画面が表示されるようになります。

GRUBとは?
GRUBは、Linux系OSで広く使われているブートローダーです。PCの電源を入れると、UEFIがGRUBを読み込み、GRUBがOS選択画面を表示します。
起動の流れ:
- 電源ON → UEFIファームウェアが起動
- UEFIがEFIシステムパーティション内のGRUBを読み込む
- GRUBがOS選択画面を表示(Ubuntu、Windows Boot Managerなど)
- ユーザーが選択したOSが起動する
- 一定時間(デフォルト10秒)操作がなければ、デフォルトのOS(通常はUbuntu)が自動起動
GRUBの基本的なカスタマイズ
GRUBの設定は /etc/default/grub ファイルで行います。変更後は必ず sudo update-grub を実行して設定を反映させてください。
デフォルトの起動OSを変更する:
普段はWindowsを使い、必要なときだけUbuntuを使いたい場合は、デフォルトの起動OSをWindowsに変更できます。
# GRUBの設定ファイルを編集
sudo nano /etc/default/grub
# GRUB_DEFAULT の値を変更
# 0 = Ubuntu(メニューの1番目)
# 2 = Windows Boot Manager(メニューの3番目、環境により異なる)
GRUB_DEFAULT=2
# OS選択画面の表示時間(秒)を変更
GRUB_TIMEOUT=5
# 設定を保存して終了(Ctrl+O → Enter → Ctrl+X)
# 設定を反映
sudo update-grub
grep menuentry /boot/grub/grub.cfg で確認できます。「Windows Boot Manager」のエントリが何番目にあるかを確認してから設定しましょう。
OS選択画面の表示時間を変更する:
# 表示時間を5秒に変更
GRUB_TIMEOUT=5
# 表示時間を0にすると選択画面をスキップ(非推奨)
# GRUB_TIMEOUT=0
# 変更を反映
sudo update-grub
GRUBメニューが表示されない場合
まれにGRUBメニューが表示されず、直接Ubuntuが起動してしまう場合があります。その場合は以下を試してください。
- 起動時にShiftキーを長押し(レガシーBIOS)またはEscキーを連打(UEFI)でGRUBメニューを強制表示
- Ubuntu上でターミナルを開き、
/etc/default/grubのGRUB_TIMEOUT_STYLE=hiddenをGRUB_TIMEOUT_STYLE=menuに変更 sudo update-grubを実行して反映
デュアルブート環境の便利な設定と使い方
Windows↔Ubuntu間のファイル共有
デュアルブート環境では、WindowsとUbuntuの間でファイルを共有したい場面が出てきます。
UbuntuからWindowsのファイルにアクセスする:
- Ubuntuのファイルマネージャーを開くと、左側のパネルにWindowsのパーティション(NTFSフォーマット)が表示されます
- クリックしてマウントすれば、Windowsのファイルを読み書きできます
- ドキュメント、写真、動画などは自由にアクセス可能です
WindowsからUbuntuのファイルにアクセスする:
- Windowsは標準ではUbuntuのext4ファイルシステムを読めません
- Ext2Fsdなどのサードパーティソフトを使えばアクセスできますが、安定性に不安があるため推奨しません
- おすすめの方法:共有用のNTFSパーティションをもう1つ作成し、両方のOSからアクセスできるようにする
時刻のずれを修正する
WindowsとUbuntuのデュアルブート環境では、OS切り替え後に時刻がずれる問題がよく発生します。これは、WindowsがハードウェアクロックをローカルTime(JST)として扱うのに対し、Ubuntuはデフォルトで UTC として扱うためです。
修正方法(Ubuntu側で実行):
# UbuntuがハードウェアクロックをローカルTimeとして扱うように変更
sudo timedatectl set-local-rtc 1 --adjust-system-clock
# 確認
timedatectl
UbuntuのアップデートとGRUBの更新
Ubuntuのカーネルがアップデートされると、GRUBメニューのエントリも自動的に更新されます。通常は特に操作は不要ですが、Windows側のアップデート後にGRUBメニューからWindowsが消えてしまった場合は、以下のコマンドで修復できます。
# Ubuntuを起動してターミナルで実行
sudo os-prober
sudo update-grub
デュアルブートの解除(Ubuntuの削除)方法
「Ubuntuが不要になった」「PCを元のWindows専用に戻したい」という場合のデュアルブート解除方法を解説します。
ステップ1:Windowsのブートローダーを復元する
まず、GRUBを削除してWindowsのブートマネージャーを復元します。
- Windowsを起動する
- コマンドプロンプトを管理者として開く
- 以下のコマンドを実行:
:: WindowsのブートマネージャーをMBRに書き込む(UEFIの場合)
bcdedit /set {bootmgr} path \EFI\Microsoft\Boot\bootmgfw.efi
ステップ2:Ubuntuのパーティションを削除する
- Windowsキーを右クリック →「ディスクの管理」を開く
- Ubuntuのパーティション(ext4フォーマット、ファイルシステムが「不明」と表示される場合もある)を見つける
- そのパーティションを右クリック →「ボリュームの削除」
- スワップパーティションも同様に削除
- 削除した領域が「未割り当て」になる
ステップ3:Windowsパーティションを拡張する
- Cドライブ(Windowsパーティション)を右クリック →「ボリュームの拡張」
- ウィザードに従って、未割り当て領域をCドライブに統合
- 完了すると、Cドライブの容量が元に戻ります
ステップ4:EFIパーティション内のUbuntuエントリを削除
EFIシステムパーティション内にUbuntuのブートファイルが残っていることがあります。完全にクリーンアップしたい場合は、以下の手順で削除します。
:: コマンドプロンプト(管理者)で実行
:: EFIパーティションにドライブレターを割り当て
mountvol S: /s
:: Ubuntuのブートフォルダを削除
rd /s /q S:\EFI\ubuntu
:: ドライブレターを解除
mountvol S: /d
トラブルシューティング
よくあるトラブルと対処法
| トラブル | 原因 | 対処法 |
|---|---|---|
| GRUBメニューが表示されずWindowsが直接起動する | UEFIのブート順序がWindows優先になっている | UEFI設定でブート順序を変更し、ubuntuを最優先に設定 |
| GRUBメニューにWindowsが表示されない | os-proberが無効になっている | Ubuntuで sudo os-prober → sudo update-grub を実行 |
| Ubuntuインストール後にWindows起動不可 | Windowsのブートマネージャーが上書きされた | Windows回復USBから「スタートアップ修復」を実行 |
| Ubuntu上でWi-Fiが動作しない | Wi-Fiドライバが未インストール | 有線LANで接続後、「追加のドライバー」からWi-Fiドライバをインストール |
| 画面解像度がおかしい | グラフィックドライバの問題 | Ubuntuの「追加のドライバー」からNVIDIA・AMDのプロプライエタリドライバをインストール |
| OS切り替え後に時刻がずれる | RTCの扱いがWindows(ローカル)とUbuntu(UTC)で異なる | sudo timedatectl set-local-rtc 1 をUbuntuで実行 |
| 「grub rescue>」と表示されて起動できない | GRUBの設定ファイルが破損している | UbuntuのライブUSBから起動し、Boot Repairツールで修復 |
GRUBが壊れた場合の修復方法
WindowsのアップデートやディスクのトラブルでGRUBが壊れ、「grub rescue>」というプロンプトが表示されてどちらのOSも起動できなくなる場合があります。以下の手順で修復できます。
方法1:UbuntuライブUSBからBoot Repairを使う
- UbuntuのブータブルUSBでPCを起動し、「Ubuntuを試す(Try Ubuntu)」を選択
- ターミナルを開き、以下のコマンドでBoot Repairをインストール・実行:
sudo add-apt-repository ppa:yannubuntu/boot-repair
sudo apt update
sudo apt install boot-repair
boot-repair
- Boot Repairが起動したら「推奨される修復」をクリック
- 修復が完了したらPCを再起動
方法2:手動でGRUBを再インストール
# UbuntuライブUSBで起動後、ターミナルで実行
# まずUbuntuのパーティションを確認
sudo fdisk -l
# Ubuntuのルートパーティションをマウント(例:/dev/sda5)
sudo mount /dev/sda5 /mnt
sudo mount --bind /dev /mnt/dev
sudo mount --bind /proc /mnt/proc
sudo mount --bind /sys /mnt/sys
# EFIパーティションもマウント(例:/dev/sda1)
sudo mount /dev/sda1 /mnt/boot/efi
# chrootでUbuntu環境に入る
sudo chroot /mnt
# GRUBを再インストール
grub-install --target=x86_64-efi --efi-directory=/boot/efi --bootloader-id=ubuntu
update-grub
# chrootを抜けて再起動
exit
sudo reboot
よくある質問(FAQ)
まとめ
この記事では、Windows 11とUbuntu 24.04 LTSのデュアルブート環境の構築方法を解説しました。最後に、手順の流れをおさらいしておきましょう。
| ステップ | 内容 | 所要時間の目安 |
|---|---|---|
| 1. 事前準備 | バックアップ、BitLocker無効化、UEFI確認 | 30分〜1時間 |
| 2. USBメディア作成 | ISOダウンロード、Rufusでブータブル USB作成 | 30分〜1時間 |
| 3. パーティション分割 | Cドライブ縮小、Ubuntu用の空き領域確保 | 10〜20分 |
| 4. Ubuntuインストール | USBブート、インストーラー操作、OS書き込み | 20〜40分 |
| 5. GRUB設定 | デフォルトOS変更、タイムアウト設定 | 10分 |
| 6. 初期設定 | 時刻修正、ファイル共有設定 | 10分 |
全体の所要時間は約2〜3時間です。焦らず、各ステップを確認しながら進めれば、問題なくデュアルブート環境を構築できます。
デュアルブートは、1台のPCでWindowsとLinuxの両方を本格的に活用できる強力な方法です。プログラミング学習、サーバー管理の練習、機械学習の実験など、Linux環境が必要な場面で大いに役立ちます。
もしデュアルブートに不安がある場合は、まずWSL2を試してみて、物足りなくなったらデュアルブートに移行するという段階的なアプローチもおすすめです。
この記事が、デュアルブート環境の構築の参考になれば幸いです。設定中に困ったことがあれば、FAQ やトラブルシューティングのセクションを参考にしてください。
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