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Macのバックアップといえば「Time Machine」ですが、外付けUSBドライブに接続してバックアップするのが一般的です。しかし実は、ネットワーク上のNAS(ネットワーク接続ストレージ)や共有フォルダにもTime Machineのバックアップを保存できることをご存じでしたか?
ネットワーク経由でバックアップすれば、ケーブル不要でWi-Fi経由で自動バックアップが完了します。この記事では、Time MachineとNAS・ネットワークドライブを組み合わせたバックアップ環境の構築方法を完全解説します。
この記事でわかること
- Time Machineのネットワークバックアップ(NAS・共有フォルダ)の仕組み
- 対応NASの選び方と設定手順
- AirMac Time Capsuleの代替として使えるネットワーク構成
- Synology・QNAP・Buffalo NASでのTime Machine設定方法
- ネットワークバックアップのトラブルと対処法

Time Machineとネットワークバックアップの基礎知識
Time Machineは、macOSに標準搭載されたバックアップ機能です。1時間ごとに自動バックアップを行い、過去24時間分・過去1ヶ月分のスナップショットを保存することで、誤って削除したファイルや壊れたシステムを簡単に復元できます。
バックアップ先として使えるメディアの種類
| バックアップ先 | 接続方式 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 外付けUSBドライブ | USB/Thunderbolt | 安価・設定簡単・高速 | ケーブル接続必須・持ち運びが必要 |
| NAS(ネットワークHDD) | Wi-Fi/有線LAN | 自動バックアップ・ケーブル不要・複数Mac対応 | 初期コストが高い・設定がやや複雑 |
| Mac共有フォルダ | Wi-Fi/有線LAN | 追加コストなし・既存Macを活用 | 共有元Macが起動している必要あり |
| AirMac Time Capsule | Wi-Fi | Apple純正・設定簡単 | 2018年に販売終了(中古のみ) |
Time Machineネットワークバックアップの仕組み
Time Machineのネットワークバックアップは、SMB(Samba)またはAFP(Apple Filing Protocol)でネットワーク共有フォルダにマウントし、スパースバンドル(.sparsebundle)形式のディスクイメージにデータを保存します。
macOS Big Sur以降はSMBプロトコルが主流となり、AFP接続は非推奨になっています。NASの設定時はSMB接続を選択することを推奨します。
対応NASの選び方
Time MachineのネットワークバックアップにはTime Machine対応のNASが必要です。主要メーカーのNASは概ね対応していますが、設定方法はメーカーによって異なります。
Time Machine対応の主要NASメーカー
- Synology:DiskStation Managerから直感的に設定可能。最も人気が高い
- QNAP:高機能でカスタマイズ性が高い。設定はやや複雑
- Buffalo TeraStation:国内メーカーで日本語サポートが充実
- WD My Cloud:シンプルな設定でホームユーザーに人気
NAS選びのポイント
- 容量:Macの内蔵ストレージの2〜3倍以上を推奨(複数のスナップショットを保存するため)
- 接続速度:ギガビットイーサネット(1Gbps)対応が必須。Wi-Fi 6対応なら無線でも高速
- RAID対応:RAID 1(ミラーリング)対応のNASはHDD故障時にもデータを保護できる
Synology NASでTime Machineを設定する手順
最も人気の高いSynology NASを例に、詳しい設定手順を解説します。
NAS側の設定(DiskStation Manager)
- ブラウザでSynology NASの管理画面(例:192.168.1.x:5000)にアクセス
- 管理者アカウントでログイン
- 「コントロールパネル」→「ファイルサービス」を開く
- 「SMB」タブを選択し、SMBサービスが有効になっていることを確認
- 「コントロールパネル」→「共有フォルダ」を開く
- 「作成」をクリックして新しい共有フォルダを作成(例:「TimeMachineBackup」)
- 共有フォルダの「編集」→「詳細設定」で「Time Machineバックアップ」を有効化
- 「コントロールパネル」→「ユーザー」でTime Machine専用ユーザーを作成(セキュリティ推奨)
- 作成したユーザーに「TimeMachineBackup」フォルダへの読み書き権限を付与
Mac側の設定
- FinderのメニューバーからServer接続(Command+K)でNASに接続
- アドレスに「smb://NASのIPアドレス」を入力(例:smb://192.168.1.100)
- ユーザー名とパスワードを入力してログイン
- 「TimeMachineBackup」フォルダをマウント
- Appleメニュー→「システム設定」→「一般」→「Time Machine」を開く
- 「バックアップディスクを追加…」をクリック
- 一覧にSynology NASの共有フォルダが表示されるので選択
- ユーザー名とパスワードを入力して接続
- 「ディスクを使用」をクリックして設定完了

別のMacをTime Machineサーバーとして使う方法
NASを購入しなくても、同じネットワーク上にある別のMacを「Time Machineサーバー」として使うことができます。常時起動しているMac(iMacやMac miniなど)がある場合に有効な方法です。
サーバーとなるMac側の設定
- 「システム設定」→「一般」→「共有」を開く
- 「ファイル共有」をオンにする
- 「オプション」をクリックして「SMBを使用してファイルやフォルダを共有」を有効化
- 共有するフォルダ(外付けドライブを推奨)を追加
- 同じく「共有」の中の「Time Machineの共有」をオンにする(macOS Monterey以降)
- 共有するバックアップ先のディスクを選択
バックアップを行うMac側の設定
- 「システム設定」→「一般」→「Time Machine」を開く
- 「バックアップディスクを追加…」をクリック
- 一覧に表示されるネットワーク上のMacの共有フォルダを選択
- 認証情報を入力して「ディスクを使用」をクリック
QNAP NASでのTime Machine設定
QNAPでの設定手順
- QNAPの管理画面(QTS)にアクセスしてログイン
- 「コントロールパネル」→「ネットワークサービス」→「Win/Mac/NFS/WebDAV」を開く
- 「Apple Networking」タブで「AFP」または「SMB」を有効化
- 「共有フォルダ」でTime Machine用の新規フォルダを作成
- フォルダのプロパティで「Time Machineバックアップ用フォルダとして使用」を有効化
- Mac側でTime Machine設定から該当フォルダを選択
ネットワークバックアップのトラブルと対処法
問題1: Time Machineの候補にNASが表示されない
NASのSMBサービスが有効になっているか確認してください。macOS Big Sur以降はAFPではなくSMBが必要です。NASの管理画面でSMBが有効になっているか確認し、MacとNASが同じネットワーク(同じルーター配下)にあるかも確認してください。
問題2: バックアップが途中で止まる・エラーになる
ネットワークの安定性を確認してください。Wi-Fi接続の場合、電波が弱いとバックアップが中断されます。初回バックアップはデータ量が多いため、有線LANで接続して行うことを強く推奨します。初回完了後はWi-FiでOKです。
問題3: 「バックアップディスクを確認できませんでした」エラー
- ターミナルを開き、以下のコマンドでスパースバンドルを修復する
sudo tmutil verifychecksums /Volumes/[バックアップボリューム名]
それでも解決しない場合は、Time Machine設定から古いバックアップディスクを削除し、新しいバックアップを開始します(過去のバックアップは失われます)。
問題4: バックアップが遅い
初回バックアップは特に時間がかかります。数百GB〜1TBのデータがある場合、初回バックアップに数時間〜数日かかることがあります。バックアップ速度はWi-Fi規格(Wi-Fi 5で最大約500Mbps、Wi-Fi 6で最大約1.2Gbps)に依存します。可能なら初回は有線接続で行いましょう。

Time Machineバックアップを管理する方法
バックアップの状態を確認する
- Appleメニュー→「システム設定」→「一般」→「Time Machine」を開く
- 最新バックアップの日時・次回バックアップの予定時刻が表示される
- メニューバーのTime Machineアイコンからも確認可能
古いバックアップを削除してディスク容量を確保する
- Time Machineを入力中に「古いバックアップを入力」を選択
- 削除したい日付のスナップショットを選択
- 歯車アイコン→「バックアップを削除」をクリック
手動でバックアップを実行する
メニューバーのTime Machineアイコンをクリックして「今すぐバックアップ」を選択すると、スケジュールを待たずに即座にバックアップを開始できます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 複数のMacを1つのNASにバックアップできますか?
はい、可能です。NASの共有フォルダに各MacごとのTime Machineバックアップ(.sparsebundleファイル)が作成されるため、容量が許す限り複数のMacをバックアップできます。各Macは自分のバックアップファイルにのみアクセスします。
Q2. バックアップ先のNASを変更するにはどうすればいいですか?
新しいバックアップ先を追加して古いものを削除します。Time Machine設定で新しいNASを「バックアップディスクを追加」してから、古いバックアップ先を削除してください。macOS Monterey以降では複数のバックアップ先を同時に設定でき、ローテーションバックアップが可能です。
Q3. ネットワークバックアップはUSBバックアップより遅いですか?
接続方式によります。有線LANギガビット接続であれば実測100〜900MB/s程度の速度が出ます。USB 3.0の外付けドライブが最大5Gbpsであるのに比べると遅い場合がありますが、日常的な差分バックアップ(増分バックアップ)では体感の違いはほとんどありません。
Q4. クラウドストレージ(iCloud・Dropbox)はTime Machineのバックアップ先になりますか?
公式にはサポートされていません。Time Machineはローカルまたはネットワーク上の実際のストレージを必要とします。iCloudドライブやDropboxはTime Machineのバックアップ先としては使えません。クラウドバックアップが必要な場合は、Backblaze・CarbonCopyCloner(Backblaze B2連携)などの専用サービスを利用してください。
Q5. Time Machineバックアップは暗号化できますか?
はい、暗号化オプションがあります。バックアップディスクを設定する際に「バックアップを暗号化」にチェックを入れることで、暗号化されたバックアップが作成されます。パスワードを忘れるとバックアップにアクセスできなくなるため、パスワードは安全な場所に保管してください。
まとめ
Time MachineとNAS・ネットワークドライブを組み合わせたバックアップ環境の構築方法を解説しました。
- NASはSMB対応のものを選ぶ:macOS Big Sur以降はAFPではなくSMBが必要
- 初回バックアップは有線LAN接続で:大容量データの初回転送を安定させる
- Synologyが最も設定しやすい:DiskStation Managerは日本語対応で直感的
- 別のMacをサーバーにする方法もある:NASなしでも実現可能
- 暗号化オプションを活用:機密データのバックアップには必須
ケーブルを接続する手間なく自動バックアップが完了するネットワークTime Machineは、一度設定してしまえばメンテナンスフリーで動作します。Macのデータを守るために、ぜひ導入を検討してみてください。
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