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繰り返し作業をMacに任せる——Automatorとは
「毎日同じフォルダにファイルを移動している」「画像のリサイズを何十枚も手作業でやっている」——そんな繰り返し作業はMac標準搭載の「Automator」で自動化できます。プログラミング不要で、視覚的な操作だけでワークフローを作成できるのが最大の特徴です。
本記事では、MacのAutomatorの基本操作から実践的なワークフロー作成例、さらにmacOS Monterey以降で強化されたショートカットアプリとの使い分けまで、初心者にもわかりやすく解説します。
- Automatorの基本的な仕組みと種類
- ワークフローの作り方(基本操作)
- 実践的なワークフロー作成例(ファイル整理・画像変換など)
- クイックアクションでFinderに組み込む方法
- フォルダアクションで自動処理を設定する方法
- Automatorとショートカットアプリの使い分け

Automatorの基礎知識
Automatorとは
AutomatorはmacOS標準搭載の自動化ツールです。「アクション」と呼ばれる処理ブロックを組み合わせてワークフロー(自動化の手順書)を作成します。プログラミングの知識がなくても、アクションをドラッグ&ドロップするだけで使えます。
2005年のMac OS X Tiger(10.4)から搭載されており、macOS Venturaを経た現在も利用可能です。ただしAppleはmacOS Monterey以降、より進化した「ショートカット」アプリを推進しており、将来的にはショートカットへの移行が推奨されています。
Automatorで作れるワークフローの種類
| 種類 | 説明 | 使用例 |
|---|---|---|
| ワークフロー | 基本形式。Automatorアプリから手動実行 | テスト・開発中の自動化 |
| アプリケーション | ダブルクリックで実行できる独立したアプリとして保存 | よく使う処理をアプリ化してDockに置く |
| クイックアクション | Finderの右クリックメニューやTouch Barに登録 | 選択ファイルの一括処理 |
| フォルダアクション | 特定フォルダにファイルが追加されたとき自動実行 | ダウンロードフォルダの自動整理 |
| カレンダーアラーム | カレンダーイベントのアラームとして実行 | 定時にバックアップを実行 |
| プリントプラグイン | 印刷ダイアログから実行 | PDF保存の自動化 |
Automatorの基本操作
Automatorを起動する
- Finderを開き「アプリケーション」→「Automator」をダブルクリック
- またはSpotlight(⌘+Space)で「Automator」と検索して起動
新規ワークフローを作成する
- Automatorを起動すると「新しい書類を選択」ダイアログが表示される
- 作成するワークフローの種類を選択(例:「クイックアクション」)
- 「選択」をクリックして編集画面を開く
画面の構成を理解する
Automatorの編集画面は3つのエリアに分かれています。
- 左パネル(ライブラリ):使用できるアクションの一覧。カテゴリ別に整理されている
- 中央パネル(アクション選択):選択したカテゴリのアクション一覧と説明
- 右パネル(ワークフロー):選択したアクションをドロップして処理の流れを組み立てる場所
アクションをワークフローに追加する
- 左パネルでカテゴリを選択(例:「ファイルとフォルダ」)
- 使いたいアクションをダブルクリック、またはワークフローパネルにドラッグ&ドロップ
- アクションの設定(パラメータ)を入力・選択する
- 複数のアクションを追加して処理の流れを作る

実践的なワークフロー作成例
例1:画像を一括でJPEGに変換するクイックアクション
PNGやHEICなどの画像を、Finderで選択してまとめてJPEGに変換するクイックアクションを作成します。
- Automatorで「クイックアクション」を選択
- 「ワークフローが受け取る現在の項目」で「ファイルまたはフォルダ」「任意のアプリケーション」を設定
- 左パネルで「写真」→「イメージのタイプを変更」をワークフローにドロップ
- 「宛先フォーマット」で「JPEG」を選択
- ⌘+S でワークフローを保存(名前例:「JPEGに変換」)
保存後はFinderで画像ファイルを選択して右クリック→「クイックアクション」→「JPEGに変換」で実行できます。
例2:ダウンロードフォルダの自動整理(フォルダアクション)
ダウンロードフォルダに追加されたPDFファイルを自動的に「書類/PDF」フォルダに移動するフォルダアクションを作成します。
- Automatorで「フォルダアクション」を選択
- 「フォルダアクションが受け取る場所」でダウンロードフォルダを設定
- 「ファイルとフォルダ」→「Finder項目をフィルタリング」をドロップ
- フィルタ設定で「名前の拡張子が .pdf に一致する」に設定
- 「ファイルとフォルダ」→「Finder項目を移動」をドロップ
- 移動先として「書類/PDF」フォルダを設定
- 保存して有効化
例3:ファイル名を一括変更するワークフロー
複数のファイルの名前を「日付_連番」形式に一括変更するワークフローです。
- Automatorで「クイックアクション」を選択
- 「ファイルとフォルダ」→「Finderの項目を取得」をドロップ(または選択ファイルを入力として使う設定にする)
- 「ファイルとフォルダ」→「Finder項目の名前を変更」をドロップ
- オプションで「日付またはタイムスタンプを追加」を選択して日付形式を設定
- 保存して使用
例4:選択テキストを読み上げるサービス
テキストを選択して右クリックから読み上げ(音声合成)できるクイックアクションを作成します。
- Automatorで「クイックアクション」を選択
- 「ワークフローが受け取る現在の項目」を「テキスト」「任意のアプリケーション」に設定
- 「テキスト」→「テキストを読み上げる」アクションをドロップ
- 言語と音声を設定
- 保存(名前例:「テキストを読み上げ」)
クイックアクションをFinderに組み込む
クイックアクションの活用方法
クイックアクションとして保存したワークフローは、以下の場所から実行できます。
- Finderでファイルを選択→右クリック→「クイックアクション」→作成したアクション名
- Finderのプレビューサイドバー下部のクイックアクションボタン
- Touch Barがあるモデルではそこにも表示される場合がある
クイックアクションの管理
- 「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「拡張機能」を開く
- 「Finder」セクションでクイックアクションの表示・非表示を切り替え可能
フォルダアクションで自動処理を常時実行する
フォルダアクションの有効化
フォルダアクションはFinderのフォルダと連携して常時監視します。設定後はAutomatorを起動しなくても、ファイルが追加されるたびに自動実行されます。
- Finderで対象フォルダを右クリック
- 「フォルダアクション設定」を選択
- 「フォルダアクションを有効にする」にチェックを入れる
- 「+」ボタンで作成したフォルダアクションワークフローを追加

AutomatorとショートカットApp(Shortcuts)の使い分け
ショートカットアプリとは
macOS Monterey(12)以降に搭載された「ショートカット」アプリは、iPhoneやiPadのショートカット機能をMacに移植したものです。Automatorの後継として位置づけられており、よりモダンなUIで自動化ワークフローを作成できます。
AutomatorとショートカットAppの比較
| 比較項目 | Automator | ショートカットApp |
|---|---|---|
| UI | やや複雑 | 直感的でモダン |
| iPhone/iPadとの連携 | なし | iCloud同期で共有可能 |
| Mac専用の深い統合 | 強い(フォルダアクション等) | 年々強化中 |
| 既存ワークフロー | 多数の資産あり | 新規作成が必要 |
| 将来性 | メンテナンスモード | 積極的に機能追加中 |
現状の使い分けとしては、既存のAutomatorワークフローはそのまま活用し、新規に作成する場合はショートカットAppを使うのがおすすめです。
よくある質問(FAQ)
Q1. AutomatorはmacOS Venturaでも使えますか?
はい、macOS Ventura、macOS Sonoma、macOS Sequoiaでも引き続き使用できます。ただしAppleはショートカットAppをより積極的に推進しているため、将来的にはAutomatorが廃止される可能性があります。
Q2. 作成したワークフローが実行されないときはどうすればよいですか?
まずAutomator上で「実行」ボタンをクリックして動作確認してください。エラーが表示される場合は、アクションの設定(ファイルパス、フォルダ設定など)を見直してください。クイックアクションが右クリックメニューに表示されない場合は、「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「拡張機能」→「Finder」で有効化されているか確認します。
Q3. Automatorでシェルスクリプトを実行することはできますか?
はい。「ユーティリティ」カテゴリの「シェルスクリプトを実行」アクションを使えば、bashやzshのスクリプトをワークフロー内で実行できます。これにより、より高度な自動化が可能になります。
Q4. フォルダアクションが突然動かなくなった場合の対処法は?
「システム設定」→「プライバシーとセキュリティ」→「拡張機能」→「フォルダアクション」が有効になっているか確認してください。また、Finderを再起動(Dockのアイコンを右クリック→「再度開く」)すると解決することもあります。
Q5. Automatorで作ったアプリをほかのMacで使うには?
アプリケーション形式で保存したAutomatorワークフローは、.appファイルとして他のMacにコピーして使用できます。ただし、絶対パスを使ったアクション(特定フォルダへの移動など)は、コピー先のMacで設定を見直す必要があります。
Q6. AutomatorとApple ScriptはどちらがMac自動化に向いていますか?
プログラミング知識なしで使うならAutomator(またはショートカットApp)がおすすめです。より細かい制御や複雑な処理が必要な場合はApple ScriptやJavaScript for Automation(JXA)を使います。AutomatorとApple Scriptは組み合わせて使うこともでき、「Apple Scriptを実行」アクションがAutomatorに用意されています。
まとめ
MacのAutomatorを使えば、プログラミングなしで日常の繰り返し作業を自動化できます。
- クイックアクション:選択したファイルをFinderの右クリックで即時処理
- フォルダアクション:特定フォルダへのファイル追加を常時監視して自動処理
- アプリケーション:よく使う処理を独立したアプリとしてDockに登録
- 活用例:画像の一括JPEG変換、ファイル自動整理、ファイル名の一括変更など
- 将来性:新規作成はショートカットAppも検討を
まずは「画像をJPEGに変換」や「ファイル名を日付付きに変更」など、シンプルなワークフローから試してみてください。一度作れば毎日の作業が大幅に時短されます。
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