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Microsoft Wordで案内状やお知らせ、表彰状、報告書の表紙などを作っていると、「ページの周囲をぐるっと枠で囲みたい」「飾り枠(絵柄)でちょっと華やかにしたい」と思う場面があります。ところが、いざ設定しようとすると「どのタブにあるのか分からない」「一部のページだけに付けたいのに全ページに付いてしまう」「画面では見えているのに印刷すると枠が消える」といったつまずきが起こりがちです。
結論から言うと、ページ罫線は「デザイン」タブ(またはレイアウト系のタブ)にある「ページ罫線」ボタンから開く[線種とページ罫線と網かけの設定]画面で付けます。線・色・太さ・絵柄を選び、右下の「設定対象」で全文書か特定のページかを切り替えるのが基本です。この記事では、付け方の手順から、一部のページだけに付ける方法、印刷されない時の原因まで、初心者の方でもそのまま操作できるように順を追って解説します。

この記事でわかること
- Wordでページの周囲に罫線(囲み枠)を付ける基本手順
- 線の種類・色・太さを自由に変える方法
- 絵柄(飾り枠)の選び方と、印刷で気をつける点
- 特定のページ・セクションだけにページ罫線を付ける方法
- 余白や本文と枠の距離(オフセット)を調整する方法
- 画面では見えるのに印刷されない時の3つの主な原因と対処法
- ページ罫線と「段落罫線(文章を囲む枠)」の違いと使い分け
- Word 2016/2019/2021/Microsoft 365・Mac版での操作場所の違い
まずは早見表:やりたいことから操作を探す
細かい手順に入る前に、「自分がやりたいこと」から必要な操作を確認しましょう。以下の早見表で全体像をつかんでおくと、後の手順がぐっと分かりやすくなります。
| やりたいこと | 操作する場所 | ポイント |
|---|---|---|
| ページ全体を枠で囲む | [デザイン]タブ →[ページ罫線]→「囲む」 | 最も基本。全ページに同じ枠が付く |
| 飾り枠(絵柄)を付ける | 同上 →「絵柄」のドロップダウンから選ぶ | 星・木・花などの装飾。表彰状や案内状向き |
| 線の色・太さを変える | 同じ画面の「色」「線の太さ」 | 先に種類・色・太さを選んでから「囲む」 |
| 一部のページだけに付ける | 「設定対象」を「このセクション」に変更 | 事前にセクション区切りで区切るのが前提 |
| 1ページ目だけに付ける | 「設定対象」を「このセクション-1ページ目のみ」 | 表紙だけ枠を付けたい時に便利 |
| 枠と本文の距離を変える | 「オプション」→「基準」と「距離」 | 「ページの端」か「本文」を基準に選ぶ |
| 印刷されない | 「オプション」→基準を「本文」に変更 | プリンタの印刷可能範囲外が主因 |
| 文章だけを囲む | 同じ画面の「罫線」タブを使う | ページ罫線ではなく段落罫線になる |
ページ罫線を付ける基本手順
まずは最も基本となる、ページ全体を枠で囲む手順を解説します。お使いのWordのバージョンによってタブの名前が少し異なるので、最初にそこから確認しましょう。
手順1:[ページ罫線]の設定画面を開く
ページ罫線の入口となる[線種とページ罫線と網かけの設定]画面は、次の場所から開きます。バージョンによってタブ名が違うので注意してください。
- Word 2013/2016/2019/2021/Microsoft 365の場合:リボンの[デザイン]タブをクリックします。右端のほうにある[ページ罫線]ボタンをクリックします。
- Word 2010の場合:[ページレイアウト]タブをクリックし、「ページの背景」グループにある[ページ罫線]をクリックします。
- Word for Mac(Microsoft 365 / 2021など)の場合:[デザイン]タブをクリックし、[ページ罫線]をクリックします。古い版では[レイアウト]タブの場合もあります。
すると、[線種とページ罫線と網かけの設定]というダイアログボックスが開きます。上部に「罫線」「ページ罫線」「網かけ」という3つのタブが並んでいます。ページ全体を囲みたい場合は、必ず真ん中の「ページ罫線」タブが選ばれていることを確認してください。一番左の「罫線」タブは、後で説明する段落(文章)を囲む機能なので間違えないようにしましょう。
手順2:種類で「囲む」を選ぶ
「ページ罫線」タブを開くと、左側に「種類」という選択肢が縦に並んでいます。ここで枠の付き方を選びます。
- 罫線なし:枠を付けない(または既存の枠を消す)状態です。
- 囲む:ページの上下左右すべてを枠で囲みます。最も一般的な選択肢です。
- 影:枠に影が付き、立体的に見えます。
- 3-D:立体的な縁取りになります(線種によっては効果が分かりにくいこともあります)。
- 指定:上下左右のうち、好きな辺だけに線を付けられます。右側のプレビューで、線を付けたい辺をクリックして個別に指定します。
まずは「囲む」をクリックしましょう。これでページの四方を囲む基本の枠になります。

手順3:線の種類・色・太さを選ぶ
「囲む」を選んだら、その右側にある項目で線の見た目を決めます。順番が大切で、「種類・色・太さを先に選んでから囲む」または「囲むを選んだ後に種類などを変える」のどちらでも反映されますが、変更後にプレビューが更新されているかを必ず目で確認してください。
- 「種類」(線の種類):実線、二重線、点線、破線、波線などから選びます。ビジネス文書なら実線か二重線が無難です。
- 「色」:ドロップダウンをクリックして枠線の色を選びます。「自動」は黒です。「その他の色」を選ぶと細かい色も指定できます。
- 「線の太さ」:0.25ptから6ptまで選べます。ポスター的に目立たせたい時は太め、書類なら0.5pt〜1.5ptあたりが読みやすいです。
設定を変えるたびに、ダイアログ右側の「プレビュー」に反映されます。意図したとおりの枠になっているかを、この段階で確認しておきましょう。
線の種類は、文書の雰囲気を大きく左右します。代表的な線種の使いどころは次のとおりです。
| 線の種類 | 印象・使いどころ |
|---|---|
| 実線 | 最も無難。ビジネス文書・報告書全般に |
| 二重線 | 少し格式が出る。表彰状・賞状向き |
| 点線・破線 | 軽い印象。切り取り線のような表現にも |
| 波線 | やわらかい印象。お便り・案内状向き |
なお、絵柄(飾り枠)を選んでいる場合は、線の種類の指定は無効になります。シンプルな線に戻したい時は、「絵柄」のドロップダウンで一番上の「(なし)」を選んでから線種を選び直してください。
手順4:設定対象を確認して「OK」を押す
右下に「設定対象」というドロップダウンがあります。初期状態では「文書全体」になっています。すべてのページに同じ枠を付けるなら、このまま「文書全体」でかまいません。特定のページだけに付けたい場合は、後述する「一部のページだけに付ける」の章を参照してください。
設定対象を確認したら、右下の「OK」ボタンをクリックします。これで文書のページに枠が表示されます。お疲れさまでした。これが基本の流れです。
設定の正しい順番(つまずきを防ぐコツ)
ページ罫線は、設定する順番を意識すると失敗が減ります。とくに「線の太さや色を変えたのに反映されない」というつまずきは、順番を守るだけで防げます。次の流れで操作するのがおすすめです。
- 先に「種類(線の見た目)」「色」「線の太さ」を選ぶ。ここで枠の見た目を決めます。
- 次に左側の「囲む」をクリックする。こうすると、選んだ見た目が四辺すべてに一括で適用されます。
- 最後にプレビューと設定対象を確認して「OK」。
逆に「囲む」を先に選んでしまった場合でも、後から太さや色を変えると基本的に反映されますが、まれにプレビューに残ったまま本文に反映されないことがあります。その場合は、いったん「罫線なし」に戻してから、もう一度「種類・色・太さ→囲む」の順でやり直すと確実です。
Wordのバージョン・OS別の操作場所のまとめ
ページ罫線の入口(リボン上の場所)はバージョンによって異なります。「ボタンが見つからない」という時は、お使いの環境に合わせて次の表で確認してください。なお、設定画面([線種とページ罫線と網かけの設定])が開いてしまえば、その後の操作はどのバージョンでもほぼ共通です。
| バージョン/OS | ページ罫線ボタンの場所 |
|---|---|
| Microsoft 365(Windows) | [デザイン]タブ → 右側の[ページ罫線] |
| Word 2021/2019/2016/2013 | [デザイン]タブ → 右側の[ページ罫線] |
| Word 2010 | [ページレイアウト]タブ →「ページの背景」グループの[ページ罫線] |
| Word for Mac(365/2021など) | [デザイン]タブ →[ページ罫線](古い版は[レイアウト]タブの場合あり) |
| Web版Word(ブラウザ) | ページ罫線機能は非対応(デスクトップ版で編集する) |
Web版(ブラウザで使う無料のWord)には、ページ罫線の機能がありません。ブラウザで作業していてボタンが見つからない場合は、パソコンにインストールされたデスクトップ版Wordで開いて設定する必要があります。Web版で開いている文書も、「デスクトップアプリで開く」を選べばインストール版に切り替えられます。
Mac版Wordで気をつけたいこと
Mac版のWordでも、基本的な操作はWindows版と同じく[デザイン]タブの[ページ罫線]から行います。ただし、メニューの表記が少し異なったり、ダイアログの見た目がMacのデザインになっていたりします。「ページ罫線」タブを選び、「囲む」を選んで設定対象を決める、という流れは共通なので、ボタンの位置だけ落ち着いて探せば同じように設定できます。印刷されない時の対処(基準を「本文」にする)もWindows版と同様です。
絵柄(飾り枠)を付ける方法
星やリボン、木、ハートなどのイラストが連なった「飾り枠」を付けたい場合は、「絵柄」という項目を使います。案内状・招待状・表彰状・園だより・季節のお便りなどでよく使われる、華やかな装飾です。
手順1:絵柄を選ぶ
- 前章と同じく[デザイン]タブ →[ページ罫線]から設定画面を開き、「ページ罫線」タブを選びます。
- 左側の「種類」で「囲む」を選びます。
- 右下にある「絵柄」のドロップダウンをクリックします。たくさんの飾りパターンが一覧で出てくるので、好みのものを選びます(星・木・りんご・ハート・幾何学模様など、多数あります)。
手順2:絵柄の太さ(大きさ)を調整する
絵柄を選ぶと、「線の太さ」の数値が、その絵柄1個分の大きさとして扱われます。絵柄では「太さ」がそのまま飾りの大きさ(ボリューム)になります。数値を大きくすると飾りが大きく、小さくすると控えめになります。プレビューを見ながら、ページのバランスに合う大きさに調整しましょう。
絵柄を使う時の注意点
- カラー絵柄はそのままの色で印刷されます。白黒プリンタで印刷すると、色付きの絵柄はグレーになります。仕上がりを印刷プレビューで必ず確認しましょう。
- 絵柄は本文の領域を圧迫しがちです。飾りが大きいと本文が窮屈になるので、太さを抑えるか、本文の余白を少し広げるとバランスが取れます。
- フォーマルな書類には不向きな場合があります。契約書や正式な報告書には実線・二重線のシンプルな枠のほうが適しています。用途に合わせて選びましょう。
一部のページ(特定のページ)だけにページ罫線を付ける方法
「表紙の1ページ目だけに枠を付けたい」「2章のページだけ飾り枠にしたい」という場合は、少し準備が必要です。なぜなら、ページ罫線は「セクション」という単位で設定するため、何もしなければ文書全体に同じ枠が付いてしまうからです。特定のページだけに付けるには、まず文書を「セクション」で区切る必要があります。
ステップ1:セクション区切りを挿入する
枠を付けたいページと、付けたくないページの境目に「セクション区切り」を入れます。たとえば「1ページ目(表紙)だけに枠を付け、2ページ目以降は枠なし」にしたい場合は、1ページ目の終わりにセクション区切りを入れます。
- セクションを区切りたい位置(例:1ページ目の本文の末尾)にカーソルを置きます。
- リボンの[レイアウト]タブ(バージョンによっては[ページレイアウト]タブ)をクリックします。
- 「ページ設定」グループの[区切り]をクリックします。
- 表示されたメニューの「セクション区切り」の中から「次のページから開始」を選びます。これで、1ページ目と2ページ目が別々のセクションに分かれます。
セクション区切りが入ったかどうかは、[ホーム]タブの「編集記号の表示/非表示」ボタン(段落記号のような形のボタン)をオンにすると、「セクション区切り(次のページから新しいセクション)」という二重点線で確認できます。
ステップ2:枠を付けたいページにカーソルを置く
枠を付けたいページ(この例では1ページ目)の本文内をクリックして、カーソルをそのページに置きます。カーソルがあるセクションが設定対象になるため、この操作が重要です。
ステップ3:設定対象を「このセクション」にする
- [デザイン]タブ →[ページ罫線]で設定画面を開きます。
- 「ページ罫線」タブで、種類・色・太さ・絵柄を選びます。
- 右下の「設定対象」のドロップダウンをクリックし、「このセクション」を選びます。
- 「OK」を押します。すると、カーソルがあるセクション(1ページ目)だけに枠が付きます。
「設定対象」には、状況によって次の選択肢が表示されます。用途に合わせて選んでください。
| 設定対象の選択肢 | 枠が付く範囲 |
|---|---|
| 文書全体 | すべてのページに同じ枠が付く |
| このセクション | カーソルがあるセクションのページすべて |
| このセクション-1ページ目のみ | そのセクションの最初のページだけ |
| このセクション-1ページ目を除く | そのセクションの2ページ目以降すべて |
「1ページ目(表紙)だけ枠を付けたい」場合は、セクション区切りを使わずに、「このセクション-1ページ目のみ」を選ぶ方法もあります。文書全体が1セクションのままでも、最初のページだけに枠を付けられるので、手早く済ませたい時に便利です。逆に「表紙以外の全ページに枠を付けたい」なら「このセクション-1ページ目を除く」を選びます。
特定のセクションだけ枠を消す方法
すでに文書全体に枠が付いている状態で、「中ほどの数ページだけ枠を外したい」という場合も、セクションの考え方は同じです。枠を外したいページの前後にセクション区切りを入れて独立したセクションにし、そのセクション内にカーソルを置いてから、設定画面で「種類」を「罫線なし」、設定対象を「このセクション」にして「OK」を押します。これで、そのセクションだけ枠が消え、ほかのページの枠はそのまま残ります。
セクション区切りで起こりやすい注意点
セクション区切りを使ったページ罫線で、つまずきやすいポイントを挙げておきます。
- 区切りの位置がずれると、意図しないページに枠が付きます。編集記号を表示して、セクション区切りが正しい位置にあるかを必ず確認しましょう。
- セクションを増やすと、ヘッダー・フッターやページ番号の設定も分かれることがあります。枠と一緒にページ番号がおかしくなった時は、ヘッダー・フッターの「前と同じ」設定を見直してください。
- 不要になったセクション区切りは、編集記号を表示してその行を選び、Deleteキーで削除できます。ただし削除すると、前後のセクションのページ設定が統合される点に注意しましょう。
枠と本文・余白の距離(オフセット)を調整する方法
「枠がページの端ギリギリすぎる」「枠と文字が近すぎて窮屈」と感じたら、枠を引く位置(基準)と距離を調整できます。これは印刷トラブルの解決にも直結する重要な設定です。
手順:オプションで基準と距離を変える
- [デザイン]タブ →[ページ罫線]で設定画面を開き、「ページ罫線」タブにします。
- 右下の「オプション」ボタンをクリックします。「罫線とページ罫線のオプション」という画面が開きます。
- 上部の「基準」で、枠を引く位置の基準を選びます。
- 「ページの端」:用紙の端からの距離で枠を引きます。端から近い位置に枠を引けますが、プリンタによっては印刷されないことがあります(後述)。
- 「本文」:本文(テキスト領域)の端からの距離で枠を引きます。余白の中に確実に収まるため、印刷で切れにくくなります。
- 「距離」の「上」「下」「左」「右」に数値(ポイント単位)を入力します。数値を大きくすると枠が内側に寄り、小さくすると外側(端側)に寄ります。
- 「OK」を押し、もう一度「OK」を押して設定を反映します。
「基準」が「ページの端」のとき、距離は最大31ptまで指定できます。枠が用紙の端に近すぎて印刷が切れる場合は、距離の数値を大きくして枠を内側に移動させましょう。
「ヘッダー・フッターを含める」のチェックについて
「罫線とページ罫線のオプション」画面の下のほうに、「ヘッダー・フッターを含める」などのチェック項目があります(バージョンにより表記が異なります)。これは、枠を引く範囲にヘッダーやフッターの領域を含めるかどうかの設定です。
- チェックを外す(含めない):枠が本文部分の周囲に引かれ、ヘッダー・フッターの文字とは重なりにくくなります。ページ番号や日付をヘッダー・フッターに入れている文書ではこちらが安全です。
- チェックを入れる(含める):ヘッダー・フッター領域まで含めて、より外側に枠が引かれます。表紙など、ページ全体を大きく囲みたい時に向いています。
枠とページ番号が重なってしまう、または枠が思ったより内側に入ってしまう、といった時はこのチェックを切り替えて調整してみてください。

ページ罫線が印刷されない時の原因と対処法
「画面では枠が見えているのに、印刷すると枠が消える・上だけ/下だけ印刷されない」というのは、ページ罫線で最も多いトラブルです。原因はほぼ次の3つに絞られます。順番に確認しましょう。
原因1:プリンタの印刷可能範囲(余白)の外に枠がある
これが最も多い原因です。多くの家庭用・オフィス用プリンタには「ここから先は物理的に印刷できない」という範囲(多くは用紙の端から数mm)があります。枠がこの範囲の外にあると、その辺だけ印刷されません。枠の基準が「ページの端」になっていると、端に近すぎて切れることがよくあります。
対処法:
- [デザイン]タブ →[ページ罫線]→「オプション」を開きます。
- 「基準」を「本文」に変更します。これだけで印刷されるようになるケースが大半です。
- それでも切れる場合は、「距離」の数値を大きくして枠をさらに内側に寄せます。
原因2:基準が「ページの端」で距離が小さすぎる
基準を「ページの端」のままにしたい場合は、距離の数値を大きく(たとえば上下左右すべて15pt〜24ptなど)すると、印刷可能範囲の内側に枠が収まり、印刷されるようになります。プリンタの機種によって印刷可能な余白は異なるため、何度か数値を変えて印刷プレビューで確認するのが確実です。
原因3:余白そのものが狭すぎる
ページの余白(マージン)が極端に狭いと、枠を引くスペースが足りずに切れることがあります。[レイアウト]タブ →「余白」で、余白を「やや広い」や「広い」に変更すると改善することがあります。とくに上下の枠が印刷されない時は、上下の余白を見直してみてください。
印刷前の確認方法
設定を変えたら、実際に紙に印刷する前に印刷プレビューで確認しましょう。[ファイル]タブ →「印刷」を開くと、右側に仕上がりイメージが表示されます。ここで枠が四辺すべて表示されていれば、おおむね正しく印刷されます。プレビューで切れている場合は、上記の「基準」「距離」「余白」を見直してください。
「上だけ」「下だけ」印刷されない時の見分け方
四辺のうち特定の辺だけ印刷されない場合は、その辺がプリンタの印刷可能範囲をはみ出していると考えられます。たとえば「上の線だけ出ない」なら上余白が足りない、「左右は出るのに上下が出ない」なら上下方向の印刷可能範囲が狭いプリンタ、という具合です。この場合は次の順で試すと効率的です。
- まず「オプション」で基準を「本文」に変える(最も効果が高い)。
- 改善しなければ、印刷されない辺の「距離」だけを大きくする。
- それでもダメなら、[レイアウト]タブの「余白」でその方向の余白を広げる。
多くの場合、最初の「基準を本文にする」だけで四辺すべて印刷されるようになります。
段落罫線(文章を囲む枠)との違い
「ページ全体ではなく、特定の文章(段落)だけを四角い枠で囲みたい」という場合は、ページ罫線ではなく「段落罫線」を使います。同じダイアログ内にありますが、タブが違うので混同しないようにしましょう。
| 項目 | ページ罫線 | 段落罫線 |
|---|---|---|
| 囲む対象 | ページ全体の周囲 | 選んだ段落(文章)の周囲 |
| 使うタブ | 「ページ罫線」タブ | 「罫線」タブ |
| 主な用途 | 表紙・案内状・飾り枠 | 注意書き・引用・強調したい一文 |
| 絵柄(飾り) | 使える | 使えない(線のみ) |
段落罫線で文章を囲む手順
- 囲みたい段落(文章)をドラッグして選択します。1つの段落なら、その中にカーソルを置くだけでもかまいません。
- [デザイン]タブ →[ページ罫線]で設定画面を開きます。
- 一番左の「罫線」タブをクリックします(「ページ罫線」タブではありません)。
- 「種類」で「囲む」を選び、線の種類・色・太さを決めます。
- 右下の「設定対象」が「段落」になっていることを確認します(「文字」だと文字単位になります)。
- 「OK」を押すと、選んだ段落が枠で囲まれます。
なお、より手軽に段落を囲みたい場合は、段落を選択して[ホーム]タブの「罫線」ボタン(格子状のアイコン)のドロップダウンから「外枠」を選ぶ方法もあります。こちらは細かい線種は選べませんが、ワンクリックで枠を付けられます。
うまくいかない時のチェックリスト
ページ罫線がうまく付かない・思いどおりにならない時は、次の点を順番に確認してみてください。
- 「ページ罫線」タブを選んでいるか:左の「罫線」タブのまま操作すると、ページではなく段落(文章)が囲まれます。真ん中のタブを選び直しましょう。
- 「種類」で「囲む」を選んだか:「罫線なし」のままだと枠は付きません。「囲む」または「指定」を選びます。
- 「設定対象」が正しいか:全ページなら「文書全体」、特定ページなら「このセクション」など。意図しない範囲に付いている時はここを見直します。
- 一部ページだけにしたいのにセクションを区切ったか:セクション区切りがないと、文書全体が1セクション扱いになり個別指定できません。
- 絵柄が反映されない:「囲む」を選んでから絵柄を選ぶ必要があります。種類が「罫線なし」だと絵柄も表示されません。
- 印刷で切れる:「オプション」で基準を「本文」にするか、距離を大きくします(前章参照)。
- 枠を消したい:同じ画面で「種類」を「罫線なし」にして「OK」を押すと枠が消えます。
用途別のおすすめ設定例
「どんな線や絵柄を選べばいいか分からない」という方のために、よくある用途ごとのおすすめ設定をまとめました。あくまで目安なので、文書の雰囲気に合わせて調整してください。
| 用途 | おすすめの線・絵柄 | 設定対象の目安 |
|---|---|---|
| ビジネス報告書の表紙 | 実線または二重線・黒や紺・0.5〜1.5pt | このセクション-1ページ目のみ |
| 表彰状・賞状 | 絵柄(金色系・幾何学模様)または太めの二重線 | 文書全体(1枚もの想定) |
| 園だより・季節のお便り | 絵柄(星・木・花などのかわいい系) | 文書全体 |
| 案内状・招待状 | 絵柄(リボン・草花)または細い実線 | 文書全体 |
| レポート本文(落ち着いた印象) | 細い実線・グレーや黒・0.25〜0.5pt | 文書全体 |
| 便箋風(下線だけ) | 「指定」で下辺のみ・細い実線 | 文書全体 |
枠とページの背景色を組み合わせて使う
枠だけでなく、ページ全体に薄い背景色を付けると、より雰囲気のある仕上がりになります。背景色は[デザイン]タブの「ページの色」から設定します。ただし、ページの色は初期設定では画面表示専用で、印刷されないことがあります。背景色も印刷したい場合は、次の設定を確認してください。
- [ファイル]タブ →「オプション」をクリックします。
- 左側で「表示」を選びます。
- 「印刷オプション」の中の「背景の色とイメージを印刷する」にチェックを入れます。
- 「OK」を押します。
これで、ページの色(背景)も印刷されるようになります。ただし背景色を濃くしすぎると文字が読みにくくなり、インクも多く消費するため、薄い色にとどめるのがおすすめです。枠の色と背景色のトーンをそろえると、まとまりのある見た目になります。
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よくある質問(FAQ)
Q1. ページ罫線のボタンが見つかりません。どこにありますか?
A. Word 2013以降・Microsoft 365では[デザイン]タブの右側にあります。Word 2010では[ページレイアウト]タブの「ページの背景」グループにあります。タブが折りたたまれて見つからない時は、ウィンドウを最大化するか、リボンを展開してください。ボタンが見当たらない場合は、設定画面([デザイン]タブ →[ページ罫線])を直接開き、「ページ罫線」タブを選んでも同じ操作ができます。
Q2. ページ罫線を全部消すにはどうすればいいですか?
A. [デザイン]タブ →[ページ罫線]で設定画面を開き、「ページ罫線」タブで「種類」を「罫線なし」にして「OK」を押します。一部のセクションにだけ付けている場合は、そのセクションにカーソルを置いてから同じ操作を行い、「設定対象」を「このセクション」にして消します。
Q3. 1ページ目(表紙)だけに枠を付けたいのですが、セクション区切りは必須ですか?
A. 必須ではありません。文書全体が1つのセクションのままでも、設定対象で「このセクション-1ページ目のみ」を選べば、最初のページだけに枠が付きます。複数の章の途中のページだけに付けたい場合は、セクション区切りで区切ってから「このセクション」を選ぶ方法を使います。
Q4. 上の辺だけ、または左右だけに線を付けることはできますか?
A. できます。「種類」で「指定」を選び、右側のプレビュー図で線を付けたい辺をクリックします。もう一度クリックすると線が消えます。これで上下左右のうち好きな辺だけに線を引けます。便箋風に下線だけ、ヘッダー風に上線だけといった使い方ができます。
Q5. 枠の色を変えたのに白黒でしか印刷されません。
A. プリンタがモノクロ(白黒)の場合、色付きの枠はグレーで印刷されます。カラー対応プリンタを使い、印刷設定で「カラー」が選ばれているかを確認してください。また、文書の色は正しくても、印刷ドライバ側で「グレースケール」が選択されていると白黒になります。
Q6. ページ罫線と網かけ(背景色)を同時に使えますか?
A. 使えます。設定画面の一番右の「網かけ」タブで背景の色(網かけ)を設定できます。ただし網かけの設定対象は「段落」か「文字」が基本で、ページ全体の背景色を変えたい時は[デザイン]タブの「ページの色」を使います。枠(ページ罫線)と背景色(ページの色)は別機能なので、両方を組み合わせて装飾できます。
Q7. PDFに変換したら枠が消えてしまいました。
A. 多くの場合、画面・印刷では問題なくても、枠が用紙の端に近すぎてPDF化(=印刷相当の処理)で切れています。「オプション」で基準を「本文」に変えるか、距離を大きくして枠を内側に寄せてから、改めてPDFに書き出してください。Wordの[ファイル]→「エクスポート」または「名前を付けて保存」でPDF形式を選ぶ際も、印刷プレビューと同じく余白の影響を受けます。
Q8. 同じ文書なのにページごとに違う飾り枠を付けられますか?
A. できます。ページごと(または章ごと)に「セクション区切り」を入れて区切り、それぞれのセクションにカーソルを置いてから、設定対象を「このセクション」にして別々の絵柄を指定します。区切りを入れずに設定対象を「文書全体」にすると、すべて同じ枠で上書きされてしまうので、必ずセクションで区切ってから個別に設定してください。
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まとめ
Wordでページの周囲に罫線(囲み枠・飾り枠)を付ける方法を、付け方の基本から印刷トラブルの解決まで解説しました。最後に要点を振り返ります。
- 基本は[デザイン]タブ →[ページ罫線](Word 2010は[ページレイアウト]タブ)。「ページ罫線」タブで「囲む」を選ぶのが第一歩です。
- 線の種類・色・太さは同じ画面で自由に変えられ、「絵柄」を選べば星や木などの飾り枠も付けられます。
- 一部のページだけに付けたい時は「設定対象」がカギ。「このセクション」「このセクション-1ページ目のみ」などを使い分けます。特定の章だけに付けるならセクション区切りで事前に区切ります。
- 印刷されない時の主因はプリンタの印刷可能範囲。「オプション」で基準を「本文」に変えるか、距離を大きくして枠を内側に寄せると解決することが大半です。
- 文章だけを囲みたいなら段落罫線(「罫線」タブ)を使います。ページ罫線とは入口のタブが違う点に注意しましょう。
つまずいたときは、まず「ページ罫線」タブを選べているか、「囲む」を選んでいるか、「設定対象」が意図どおりか、という3点を順に確認するのが近道です。印刷の問題はほぼ「基準を本文にする」で解決します。一度コツをつかめば、表紙・お便り・案内状など、さまざまな文書にすばやく枠を付けられるようになります。
ページ罫線は、表紙やお便り、案内状をぐっと見栄えよくしてくれる便利な機能です。今回の手順を参考に、用途に合った枠を選んで、読みやすく美しい文書づくりに役立ててください。設定はいつでもやり直せるので、プレビューを見ながら気軽に試してみるのがおすすめです。
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