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PowerPointの「図形の結合」は、図形を2つ以上選んで「図形の書式」タブから使います【最初に結論】
図形を2つ以上選択してから、「図形の書式」タブ→「図形の結合」をクリックすると、接合・型抜き/結合・切り出し・重なり抽出・単純型抜きの5種類のメニューが出てきます。選んだ図形どうしを足したり、片方で型を抜いたりして、最初から用意されていないオリジナルの形を1つの図形として作れる機能です。
「図形の結合」ボタンが見当たらない・グレーで押せない原因のほとんどは、図形を1つしか選んでいないことです。このメニューは「2つ以上の図形を選択している間だけ」有効になります。まずはShiftを押しながら図形を2つクリックして、複数選択できているかを確かめてください。
この記事では、5種類の違いを「何がどう残るか」の表で正確に整理したうえで、基本のコマンドの出し方、ボタンが出てこないときの対処、文字を図形でくり抜く方法、アイコンやロゴを自作する実例、画像と図形の組み合わせ、そして選ぶ順番で結果の色が変わるという重要なルールまで、2026年6月時点のMicrosoft 365版PowerPointのUIに沿って解説します。

この記事でわかること
- 「図形の結合」とは何か(2つ以上の図形を組み合わせて新しい1つの形にする機能)
- 5種類(接合/型抜き・結合/切り出し/重なり抽出/単純型抜き)の違いと結果を一覧表で正確に
- コマンドの正しい出し方(図形を2つ以上選択→「図形の書式」タブ→「図形の結合」)
- 「図形の結合」ボタンが見当たらない・押せないときの原因と対処
- 文字(テキスト)を図形でくり抜く・型抜きする方法
- オリジナルのアイコンやロゴを自作する具体的な作り方
- 画像(写真)と図形を組み合わせて、写真を好きな形に切り抜く方法
- 選択する順番で結果の色(書式)が変わる理由とコントロール方法
- Mac版・Web版(PowerPoint for the web)でできること・できないこと
- そのまま試せるコピペ用の練習レシピ集
「図形の結合」とは|2つ以上の図形を組み合わせて新しい形を作る機能
「図形の結合」は、複数の図形を重ねて、その重なり方をもとに新しい1つの図形を生成する機能です。英語版では「Merge Shapes」と表記されます。たとえば「丸」と「四角」を重ねて1つにまとめたり、「丸」から「四角」の部分だけをくり抜いたりできます。完成した形は、もとからPowerPointに用意されている図形ではなく、自分だけのオリジナル図形になります。
ポイントは、この機能が「重なり」を計算して形を決めるという点です。2つの図形をどう重ねるか、どの種類を選ぶか、どちらを先に選ぶか――この3つで結果がすべて決まります。逆に言えば、この3つさえ押さえれば、複雑なアイコンやロゴも狙いどおりに作れます。
もうひとつ知っておきたいのが、「重ねていない図形どうしでも結合できる」という点です。離れた2つの図形を「接合」すれば、2つが別々のまま1つの図形(離れ小島のような形)にまとまります。逆に「重なり抽出」や「単純型抜き」は重なりが前提なので、離れたまま実行すると思った結果になりません。種類ごとに「重なりが必要か」を意識すると、失敗がぐっと減ります。なお、結合できる図形は2つに限らず、3つでも10個でも同時に選んで一気に処理できます。たくさんの小さな図形を「接合」で一枚に統合する、といった使い方も可能です。
「図形の結合」で作った形は、あくまで図形(ベクター)です。あとから色を変えたり、頂点を編集したり、線を付けたりと、通常の図形と同じように自由に加工できます。拡大・縮小してもギザギザにならないので、ロゴやアイコンづくりに向いています。
「グループ化」とは何が違うのか
初心者がよく混同するのが「グループ化」との違いです。両者はまったくの別物です。
| 機能 | 結果 | あとから分解 |
|---|---|---|
| 図形の結合 | 複数の図形が溶け合って1つの新しい形になる。重なった部分が物理的に足されたり抜かれたりする | できない(元の図形には戻せない。Ctrl+Zで直後なら取り消し可能) |
| グループ化 | 複数の図形をまとめて移動・サイズ変更できるようにするだけ。形そのものは変わらず、各図形は独立したまま | できる(グループ解除でいつでも個別の図形に戻る) |
「複数の図形を1枚絵のように扱いたいだけ」ならグループ化、「重なりを利用して新しい形そのものを作りたい」なら図形の結合、と覚えてください。グループ化のショートカットはCtrl+G、解除はCtrl+Shift+G(Macは⌘+G/⌘+Shift+G)です。図形の結合にはショートカットが割り当てられていないため、リボンかクイックアクセスツールバーから呼び出します。
「図形に合わせてトリミング」との違い
写真を形に切り抜く方法として、図の書式設定にある「トリミング」→「図形に合わせてトリミング」もよく使われます。こちらは手軽ですが、用意された定型の図形(丸・星・矢印など)の形にしか切り抜けません。自作した複雑な形や、文字の形に切り抜きたいときは「図形の結合(重なり抽出)」が必要です。簡単な定型ならトリミング、凝った形なら結合、と使い分けると効率的です。
5種類の違い早見表|何がどう残るかを正確に
「図形の結合」のメニューには5つの種類があります。名前が似ていて紛らわしいので、まず一覧で全体像をつかみましょう。ここでは説明をわかりやすくするため、「A」を先に選んだ図形、「B」を後から選んだ図形として統一します。
| 種類 | 英語名 | 残る部分 | ひとことで言うと |
|---|---|---|---|
| 接合 | Union(合体) | A と B のすべて(重なりも含めて1つに溶ける) | 足し算。くっつけて1つにする |
| 型抜き/結合 | Combine | A と B のうち重なっていない部分だけ(重なった部分が消える) | 重なりだけ穴があく |
| 切り出し | Fragment(分割) | 重なりを境にしてすべてのパーツに分割される | 線で切り分けてバラバラに |
| 重なり抽出 | Intersect(交差) | A と B が重なっている部分だけ | かぶっているところだけ残す |
| 単純型抜き | Subtract(減算) | A から B を引いた残り(A のうち B と重なる部分を削る) | Aを土台にBで型を抜く |
とくに紛らわしいのが、名前のよく似た「型抜き/結合」と「単純型抜き」です。下の表で違いをはっきりさせておきます。
| 紛らわしいペア | 消える部分 | どちらの図形が土台か |
|---|---|---|
| 型抜き/結合(Combine) | A と B が重なった部分だけが消える | 土台という概念はない。両方とも残る(重なり以外) |
| 単純型抜き(Subtract) | A のうち B と重なった部分が消え、B は丸ごと消える | 先に選んだ A が土台。後の B は型として消える |
つまり「型抜き/結合」は両方の図形が残り重なりだけがくり抜かれるのに対し、「単純型抜き」は片方(A)だけが残って、もう片方(B)はクッキー型のように形を抜くためだけに使われて消えるのが決定的な違いです。「ドーナツの穴」や「文字のくり抜き」を作りたいときは「単純型抜き」を使うのが定石です。なお、メニューに並ぶ順番はバージョンによって前後することがありますが、名前と機能の対応は変わりません。アイコンの絵柄(重なった2つの図形のどこが塗られているか)も種類を見分けるヒントになります。
5種類のうち、日常的に使う頻度が高いのは「接合」「単純型抜き」「重なり抽出」の3つです。まずはこの3つを覚えれば、たいていの作図はこなせます。「型抜き/結合」と「切り出し」は、複数パーツに分けて別々の色を塗りたいときの応用ワザ、という位置づけで覚えておくと整理しやすいでしょう。
具体例で見る5種類(丸と四角を重ねた場合)
イメージしやすいよう、「丸(A)」と「それに半分重ねた四角(B)」を例に、それぞれの結果を言葉で説明します。
- 接合:丸と四角がくっついて、ひょうたんのような1つの形になります。輪郭の内側に境界線は残りません。
- 型抜き/結合:丸と四角の重なった部分(レンズ形)がくり抜かれ、残った丸の三日月部分と四角の欠けた部分の2つのパーツが1つの図形として残ります。
- 切り出し:「丸だけの部分」「四角だけの部分」「重なった部分」の3つに切り分けられます。それぞれを別々の図形として移動できます。
- 重なり抽出:丸と四角が重なったレンズ形の部分だけが残り、ほかはすべて消えます。
- 単純型抜き:丸(A)から四角(B)で抜いた残り、つまり四角に食い込まれて欠けた三日月形の丸だけが残ります。四角は消えます。

コマンドの出し方|「図形の結合」ボタンの正しい使い方
ここからは実際の操作手順です。基本の流れは「図形を2つ以上選ぶ→図形の書式タブ→図形の結合→種類を選ぶ」のたった4ステップです。
手順:基本の操作(Windows版・Microsoft 365)
- 結合したい図形を2つ以上スライド上に配置し、狙いどおりに重ねておきます。
- 1つ目の図形をクリックして選択します。
- Shiftキーを押しながら2つ目の図形をクリックします。これで2つの図形が同時に選択された状態になります(3つ以上選ぶときも同じ要領でShift+クリックを続けます)。
- 図形を選択するとリボンの右端に「図形の書式」タブ(バージョンによっては「描画ツール – 書式」)が現れるので、それをクリックします。
- 「図形の挿入」グループの中にある「図形の結合」ボタンをクリックします。アイコンは丸と四角が重なったような絵柄です。
- 表示されたメニューから、目的に合った種類(接合・型抜き/結合・切り出し・重なり抽出・単純型抜き)を選びます。メニューにマウスを乗せるだけで、スライド上の結果がリアルタイムにプレビューされるので、確定前に仕上がりを確認できます。
結果が思っていたものと違ったら、確定後でもCtrl+Z(元に戻す)でやり直せます。最初のうちは何度もプレビューを見比べながら選ぶのがおすすめです。
「図形の書式」タブが見当たらないとき
「図形の書式」タブは、図形を選択している間だけリボンに表示される「コンテキストタブ」です。図形以外の場所(スライドの背景やテキストボックスの外)をクリックすると消えてしまうので、必ず図形を選択した状態でリボンの右側を見てください。それでも見当たらない場合は、後述の「うまくいかないときの対処」へ進みます。
クイックアクセスツールバーに登録しておくと便利
「図形の結合」をよく使うなら、画面上部のクイックアクセスツールバー(QAT)に登録しておくと、タブを切り替えずにワンクリックで呼び出せます。「図形の結合」ボタンを右クリック→「クイックアクセスツールバーに追加」を選ぶだけです。5種類それぞれを個別に登録することも、「ファイル」→「オプション」→「クイックアクセスツールバー」から細かくカスタマイズすることもできます。
「図形の結合」が見当たらない・押せないときの対処
「ボタンがない」「グレーで押せない」という相談はとても多いです。原因は限られているので、上から順に確認していけば必ず解決します。
| 症状 | 主な原因 | 対処 |
|---|---|---|
| ボタンがグレーで押せない | 図形を1つしか選んでいない | Shift+クリックで2つ以上選択する |
| 「図形の書式」タブ自体がない | 図形ではないもの(プレースホルダーの文字だけ等)を選んでいる/何も選んでいない | 図形の枠線部分をクリックして選び直す |
| メニューに「図形の結合」が並んでいない | リボンのユーザー設定で非表示にされている | 「ファイル」→「オプション」→「リボンのユーザー設定」で復活させる |
| 選んでいるのに押せない | 選んだものの中に表(テーブル)やSmartArt、グラフが混ざっている | 結合できるのは図形・テキストボックス・画像のみ。対象を見直す |
| 古いバージョンでボタンが見当たらない | PowerPoint 2010以前は標準のリボンに無い | 2013以降にアップグレードするか、QATから手動追加する |
原因1:図形を1つしか選んでいない(最頻出)
「図形の結合」は2つ以上の図形がそろって初めて有効になります。1つだけ選んだ状態ではグレーアウトして押せません。まずはShiftキーを押しながら2つ目をクリックし、ハンドル(白い丸印)が両方の図形を囲んでいるかを確認してください。離れた場所の図形なら、何もない範囲をドラッグして囲む「ラバーバンド選択」でまとめて選ぶ方法もあります。
原因2:リボンのユーザー設定で消えている
誰かがリボンをカスタマイズして「図形の結合」を外してしまっている場合があります。次の手順で確認・復活させます。
- 「ファイル」→「オプション」を開きます。
- 左側の「リボンのユーザー設定」をクリックします。
- 右側のツリーで「図形の書式(描画ツール)」タブを展開し、「図形の挿入」グループに「図形の結合」が含まれているか確認します。なければ左側の一覧から追加します。
- 表示が大きく崩れている場合は、右下の「リセット」→「すべてのカスタマイズをリセット」で初期状態に戻すのが手早い解決策です。
原因3:表・SmartArt・グラフは結合できない
「図形の結合」が扱えるのは、図形・テキストボックス・画像(写真やアイコン)です。表(テーブル)、SmartArt、グラフ、動画などは対象外で、これらが選択範囲に1つでも混ざっているとボタンが押せなくなります。どうしても表やSmartArtの形を使いたいときは、いったん画像として貼り直す(「形式を選択して貼り付け」で図として貼り付け)と結合できるようになります。
選ぶ順番で結果の色が変わる|知らないとハマるルール
「図形の結合」でつまずく最大のポイントが「色(書式)」です。同じ2つの図形を同じ種類で結合しても、どちらを先に選んだかで、完成した図形の色・線・効果が変わります。これを知らないと「なぜか色が思いどおりにならない」と悩むことになります。
ルールはシンプルです。
完成図形の書式(塗りつぶし色・枠線・効果)は、最初に選択した図形のものが引き継がれます。
たとえば「青い丸」と「赤い四角」を接合する場合、
- 青い丸を先に選んで→赤い四角をShift+クリックすると、完成形は青になります。
- 赤い四角を先に選んで→青い丸をShift+クリックすると、完成形は赤になります。
つまり「仕上がりをこの色にしたい」と決めたら、その色の図形を一番最初にクリックするのがコツです。順番を間違えても、結合後に塗りつぶし色を変えれば直せますが、最初から正しい順で選んだほうが手戻りがありません。
順番が結果そのものを変えるケース(単純型抜き)
「単純型抜き」だけは、順番が色だけでなく形そのものを左右します。先に選んだ図形(A)が土台として残り、後から選んだ図形(B)が型として消えるからです。「丸から四角を抜く」つもりが「四角から丸を抜く」結果になってしまった、というのはこの順番の取り違えが原因です。型抜きでは「残したい図形を必ず先に選ぶ」と覚えてください。
文字(テキスト)を図形でくり抜く方法
「図形の結合」の人気の使い道が、文字を写真や図形でくり抜いて、おしゃれな見出しを作るテクニックです。文字の内側に画像が透けて見える、雑誌のようなタイトルが手軽に作れます。文字も結合の対象にできるのが、この機能の強力なところです。
手順A:文字を図形のように扱って合体させる(テキスト+図形を接合)
まずは基本の「文字を図形と一体化させる」操作です。
- テキストボックスに大きめのフォントで文字を入力します(太字の見出し系フォントがおすすめ)。
- 背景にしたい図形(長方形など)を文字の後ろに置きます。
- 文字(テキストボックス)を先に選択→Shiftキーを押しながら図形を選択します。
- 「図形の書式」タブ→「図形の結合」→「接合」を選びます。
- 文字と図形が一体化し、文字の輪郭が図形のパーツとして扱えるようになります。
手順B:図形を文字の形にくり抜く(文字で型抜き)
「四角い色面に文字の形で穴をあけ、後ろの写真を覗かせる」表現を作ります。
- 背景にしたい長方形を置き、その上に大きな文字のテキストボックスを重ねます。
- 長方形を先に選択→Shiftキーで文字を選択します(残したいのは長方形なので長方形を先に)。
- 「図形の結合」→「単純型抜き」を選びます。
- 長方形から文字の形がくり抜かれ、穴を通して後ろが透けて見えるようになります。後ろに写真を敷けば、文字の中に写真が入った見出しの完成です。
逆に「文字の形だけを残して、その中に写真を入れたい」場合は、写真を先に・文字を後に選んで「重なり抽出」を使うと、文字の形に切り抜かれた写真ができます。狙う仕上がりによって「単純型抜き」と「重なり抽出」を使い分けてください。
文字を結合すると編集できなくなる点に注意
一度「図形の結合」をかけた文字はテキストとしての再編集ができなくなります(図形=アウトライン化されるため)。誤字があってもキーボードでは直せません。必ず文字を確定させてから結合し、元のテキストボックスはコピーして別に残しておくと安全です。フォントを変えたくなったときも、残しておいた元データから作り直せます。
オリジナルのアイコン・ロゴを自作する実例
5種類を組み合わせると、PowerPointの標準図形だけでは作れないアイコンやロゴが作れます。代表的なレシピを紹介します。
実例1:リング(ドーナツ)型アイコン
- 大きい丸と小さい丸を用意し、中心をそろえて重ねます(小さい丸を中央に)。
- 大きい丸を先に選択→Shiftで小さい丸を選択。
- 「図形の結合」→「単純型抜き」。中央がくり抜かれたリングが完成します。読み込み中アイコンや「○%達成」のリンググラフ風装飾に使えます。
実例2:吹き出し+アイコンの一体マーク
- 角丸四角(吹き出し本体)と、小さな三角(しっぽ)を下端で少し重ねます。
- 2つを選択し、「接合」でひとつの吹き出しにします。
- さらに内側に丸を3つ並べて「…(会話中)」を表現し、全体を整えればチャットアイコンの完成です。
実例3:半分に色を塗り分けた円(ツートンの円)
- 円と、円の右半分を覆う長方形を重ねます。
- 2つを選択し、「切り出し」で「左半円」「右半円」「外側」に分割します。
- 不要な外側パーツを削除し、左右の半円にそれぞれ別の色を塗れば、進捗バッジ風のツートン円ができます。
実例4:歯車(ギア)アイコン
- 正方形をコピーして、1つを45度回転させ、同じ中心で重ねます(八角の星形になります)。
- 2つを「接合」して、ギザギザのベースを作ります。
- ベースの中央に小さい丸を重ね、「単純型抜き」で中央に穴をあければ、シンプルな設定(歯車)アイコンになります。
これらはすべて図形なので、完成後に色・サイズ・線の太さを自由に調整できます。スライドのテーマカラーに合わせて塗り替えれば、統一感のあるオリジナルアイコンセットが作れます。
「頂点の編集」との合わせ技でさらに自由な形へ
結合だけでは出せない有機的な曲線が欲しいときは、「頂点の編集」と組み合わせます。結合してできた図形の枠線を右クリックし、「頂点の編集」を選ぶと、黒い小さな四角(頂点)が現れます。頂点をドラッグして位置を動かしたり、頂点から伸びる白いハンドルを引っ張って曲線の膨らみを変えたりできます。たとえば実例4の歯車の角を少し丸めたり、実例2の吹き出しのしっぽを自然なカーブにしたりと、機械的な印象をやわらげる仕上げに便利です。頂点を追加したいときは枠線上を右クリック→「頂点の追加」、減らすときは頂点を右クリック→「頂点の削除」を使います。結合で大枠を作り、頂点の編集で細部を整える――この二段構えが、PowerPointだけで作り込んだロゴを仕上げるコツです。

画像(写真)と図形を組み合わせて好きな形に切り抜く
「図形の結合」は写真にも使えます。写真を星形・ハート形・文字形など、好きな形に切り抜けるのが大きな魅力です。標準の「図形に合わせてトリミング」より自由度が高く、複数の図形を組み合わせた複雑な形にも切り抜けます。
手順:写真を好きな図形の形に切り抜く
- スライドに写真を挿入します。
- 切り抜きたい形の図形(星・ハート・自作の結合図形など)を、写真の上の「残したい範囲」に重ねます。
- 写真を先に選択→Shiftキーで図形を選択します(残すのは写真なので写真を先に)。
- 「図形の書式」タブ→「図形の結合」→「重なり抽出」を選びます。
- 図形と重なった部分の写真だけが残り、その形に切り抜かれます。
ここで重要なのが選択順です。写真を先に選ぶと「写真が図形の形に切り抜かれる」のに対し、図形を先に選ぶと「図形が写真の柄で塗られる」結果になります。狙いに応じて先後を入れ替えてください。複数の図形で切り抜きたいときは、先に図形どうしを「接合」して1つにまとめてから、写真と「重なり抽出」するときれいに仕上がります。
うまくいかないときの対処(結果が変・色が違う)
| 症状 | 原因と対処 |
|---|---|
| 完成した図形の色が想定と違う | 最初に選んだ図形の色が引き継がれる。狙いの色の図形を先に選び直すか、結合後に塗りつぶし色を変更する |
| 型抜きの残る側・消える側が逆 | 単純型抜きは「先に選んだ図形が残る」。残したい図形を先に選択する |
| 文字が型抜きできない・崩れる | フォントによっては細すぎて抜けない。太字や見出し系フォントに変え、サイズを大きくしてから結合する |
| 図形が消えてしまった | 「重なり抽出」で重なりが無いと全部消える。図形どうしを必ず重ねてから実行する |
| 結合後にやり直したい | 結合は元に戻せない。直後ならCtrl+Zで取り消し。心配なら作業前に図形をコピーして控えておく |
| 線(枠線)が消える/二重になる | 接合で内側の境界線は消える仕様。結合後に枠線を付け直すと整う |
仕上がりに不安があるときは、結合する前の図形をスライドの外(作業領域の余白)にコピーして残しておくと、何度でもやり直せて安全です。結合は破壊的な操作なので、この「控えを残す」習慣が失敗を防ぎます。
Mac版・Web版でできること・できないこと
| バージョン | 図形の結合 | メモ |
|---|---|---|
| Windows版(Microsoft 365 / 2021・2024) | 5種類すべて使える | 「図形の書式」タブ→「図形の結合」。本記事の手順そのまま |
| Mac版(Microsoft 365 for Mac) | 5種類すべて使える | 「図形の書式設定」タブ→「図形の結合」。⌘(command)+クリックで複数選択する点だけWindowsと異なる |
| PowerPoint for the web(ブラウザ版) | 原則使えない | 「図形の結合」は非対応。Windows/Mac版で作った結合図形は表示・移動はできる |
| PowerPoint 2010以前 | 標準では無い | QATへ手動追加すれば一部利用可。2013以降への更新を推奨 |
Mac版はメニュー名が「図形の書式設定」と少し違いますが、機能と5種類の挙動はWindows版と同じです。複数選択がShiftではなく⌘(command)キーを押しながらのクリックになる点だけ覚えておけば、迷うことはありません。Web版で図形を結合したいときは、デスクトップアプリで開き直して作業してください。
コピペ用・操作早見&練習レシピ
覚えておくと便利な操作と、すぐ試せる練習レシピをまとめました。下のボックスはそのまま手順メモとして使えます。記号も実際にコピーして資料の説明書きに使えます。
操作ショートカット早見表
範囲で選択 :何もない所からドラッグして囲む
元に戻す :Ctrl + Z(Macは ⌘ + Z)← 結合のやり直しはこれ
やり直し :Ctrl + Y(Macは ⌘ + Y)
複製 :Ctrl + D(控えを残すときに便利)
中央そろえ :配置 → 左右中央そろえ/上下中央そろえ
5種類の選び分け(コピペ用メモ)
型抜き/結合:重なりだけ穴があく → 両方残る
切り出し :重なりを境に全部分割 → バラバラに
重なり抽出 :重なった所だけ残す → 写真の切り抜きに最適
単純型抜き :先に選んだ図形を土台に後の図形で型を抜く
(残したい図形を先に選ぶ)
装飾に使える記号(実在Unicode・コピペ可)
アイコンやロゴの代わりにそのまま貼れる記号です。字形が紛らわしいものは区別を添えました。すべて実在する文字なので、選択してそのままコピーできます。
⬤ ⬛ ⬜ ⭐ ⬢ ⬡ ⯃ ⟡ ▪ ▫ ◼ ◻ ◾ ◽ ▶ ◀ ▷ ◁
・○(白丸 U+25CB)と◯(大きな丸 U+25EF)と0(数字のゼロ)は別物です。装飾には ○ または ◯ を使います。
・● 黒丸と⬤ 大きい黒丸(U+2B24)はサイズが違うだけで意味は同じ。資料では大きさで使い分けます。
・◎ 二重丸と◉ 中黒の二重丸(U+25C9)、◯○を混同しないよう注意。評価表で「◎○△×」を使うときは ◎(U+25CE)に統一すると揃います。
・★ 黒星(U+2605)と⭐ 絵文字の星(U+2B50)は見た目も大きさも違います。文字色を変えたいなら ★、カラフルなまま使うなら ⭐ を選びます。
・♥(黒ハート U+2665)と♡(白ハート U+2661)、❤(絵文字ハート U+2764)も別文字です。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 「図形の結合」と「図形の和集合」は同じものですか?
「和集合」という表記はExcelやPowerPointの古いバージョン・一部の翻訳で使われていた呼び方で、現在のPowerPointでは「接合(Union)」に相当します。機能は同じく「複数の図形を1つにくっつける」ものです。現行版のメニューでは「接合」と表示されます。
Q2. 結合した図形を、もとの別々の図形に戻せますか?
いいえ、結合後は元の図形には戻せません。「切り出し」でパーツに分けることはできますが、結合前の状態に復元する機能はありません。操作直後であればCtrl+Z(元に戻す)で取り消せます。やり直す可能性があるなら、結合前に図形をコピーしてスライドの外などに控えておきましょう。
Q3. ボタンがグレーで押せません。故障ですか?
故障ではありません。「図形の結合」は図形を2つ以上選択しているときだけ有効になります。1つしか選んでいない、または表・グラフなど対象外のものを選んでいると押せません。Shiftキーを押しながら図形を2つクリックして、複数選択になっているか確認してください。
Q4. 「型抜き/結合」と「単純型抜き」はどう違いますか?
「型抜き/結合」は2つの図形の重なった部分だけを消し、両方の図形(の重なり以外)が残ります。「単純型抜き」は先に選んだ図形を土台にして、後から選んだ図形の形で抜き、後の図形は丸ごと消えます。ドーナツ状の穴や文字のくり抜きを作りたいときは「単純型抜き」です。
Q5. 文字を写真でくり抜いた見出しはどう作りますか?
大きな文字(テキストボックス)と写真を重ね、写真を先に選択してから文字をShift+クリックし、「図形の結合」→「重なり抽出」を選びます。文字の形に写真が切り抜かれます。逆に「色面に文字の穴をあけて後ろの写真を見せる」なら、色面の長方形を先に選び「単純型抜き」を使います。
Q6. 結合した図形は色やサイズを後から変えられますか?
はい。結合してできた図形は通常の図形と同じく、塗りつぶし色・枠線・効果・サイズ・回転を自由に変更できます。頂点の編集(図形の枠線を右クリック→「頂点の編集」)で形をさらに微調整することも可能です。拡大してもギザギザにならないので、ロゴやアイコンに向いています。
Q7. Mac版でも同じことができますか?
できます。Mac版(Microsoft 365 for Mac)でも5種類すべて使えます。タブ名が「図形の書式設定」と少し異なり、複数選択がShiftではなく⌘(command)キーを押しながらのクリックになる点だけが違いです。挙動はWindows版と同じです。
Q8. ブラウザ版(無料のWeb版)で結合できないのですが?
PowerPoint for the web(ブラウザ版)は「図形の結合」に対応していません。デスクトップのWindows版またはMac版で開いて作業してください。なお、デスクトップ版で作った結合図形は、Web版でも表示や移動はできます(結合操作だけができない、という仕様です)。
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まとめ
PowerPointの「図形の結合」は、2つ以上の図形を選んで「図形の書式」タブから呼び出し、5種類の中から目的に合った操作を選ぶだけで、オリジナルの形を作れる便利な機能です。最後に要点を整理します。
- 基本は「図形を2つ以上選択→図形の書式タブ→図形の結合→種類を選ぶ」の4ステップ。
- 5種類は接合(足す)・型抜き/結合(重なりを抜く)・切り出し(分割)・重なり抽出(重なりだけ残す)・単純型抜き(土台で型を抜く)。
- 「型抜き/結合」は両方残り、「単純型抜き」は先に選んだ図形だけが残る――この違いが最重要。
- ボタンが押せない最大の原因は図形を1つしか選んでいないこと。Shift(Macは⌘)+クリックで複数選択する。
- 完成図形の色は最初に選んだ図形のものになる。狙いの色・残したい図形を先に選ぶ。
- 文字や写真も結合の対象にでき、くり抜き見出しや写真の切り抜き、アイコン・ロゴの自作に応用できる。
- 結合は元に戻せない破壊的操作。控えをコピーして残す習慣で失敗を防ぐ。
まずは「丸」と「四角」を重ねて、5種類を1つずつ試してみてください。プレビューを見比べれば、それぞれの違いは数分で体得できます。仕組みがわかれば、PowerPointだけでプロのようなアイコンやロゴが自由に作れるようになります。
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