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パソコンのネットワーク設定は厄介です。特にメールの設定はややこしいものです。業者に問い合わせようにも、メールの設定が終わらないと、メールでの問い合わせができません。
メールのお約束を見ながら、Windowsの標準メールソフトであるWindowsLiveMailにメールアカウントを設定する方法をご紹介します。
1.メールアカウントを設定するとは
メールはメールアカウントを発行しているインターネットサービスプロバイダ(以下プロバイダ)のメールサーバーによって管理されています。そして、このメールサーバーには2つの役割があります。メールの送信と、メールの受信です。
インターネットメールでは、メールの送信ではSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)が、メールの受信ではPOP(Post Office Protocol)が使われています。メールの送信と受信では別のプロトコルが使われているのです。つまり、メールソフトにメールアカウントを設定するということは、メール送信のためのSMTPと、メール受信のためのPOPの2つのプロトコルの設定を行うことなのです。
2.POPの設定とSMTPの設定
POPの仕組みは、メールサーバーにログインしたユーザー宛の新規メールを、クライアントにダウンロードして、サーバー上のデータを削除します。(注:サーバー上のデータを削除するかどうかはWindowsLiveMailで設定できます。)
つまり、POPの設定は、メールサーバーへのログインの設定とも言えます。それに対してSMTPは、本来はPOPよりもシンプルでした。SMTPはメールサーバー間の転送にも使われるプロトコルです。例えば、AプロバイダのユーザーからBプロバイダのユーザーへ宛てたメールは、AプロバイダのメールサーバーからBプロバイダのメールサーバーにSMTPを使って転送されます。
AプロバイダのメールサーバーはBプロバイダのユーザーではありませんから、Bプロバイダのメールサーバーのアカウントは持っていません。世界中のメールサーバーのアカウントを持つことは不可能です。つまり、SMTPを利用すれば、アカウントを持っていなくてもメールを送信できるということです。
ところが、悪意をもった人間が、「○千万円当選しました」とか「配達員が注文番号○○○の商品を」とかのメールを勝手に大量に送付したことからややこしくなりました。アカウントを持っていなくてもメールが送付できるのですから、足がつきにくいメールサーバーから勝手に送付することができてしまうのです。そこで、クライアントから送付されるメールは、ちゃんとアカウントを持っていて認証された(SMTP-AUTH)ユーザーからのみ受け付けて、メールサーバーから転送されるメールはアカウントがなくても受け付ける運用を始めました。
そうなると、メールサーバーは正規のユーザーからのメールと、メールサーバーからのメールを区別する必要があります。ところが、正規のユーザーからのアクセスは、決まったネットワークからだけではありません。出先のネットワークや、自宅と職場など、他のネットワークからもメールを送信してきます。
そこで、ポートを分けて管理するようになりました。SMTPで使われるポートは本来25番です。その25番ポートを使って外部に出ていく接続を遮断して、そのややこしい認証の仕組みを持った587番ポート(サブミッションポート)を使うことになったのです。(OP25B:Outbound Port 25 Blocking)ちょっとややこしくなりましたが、「SMTPのポートは初期設定では「25」となっているけど、必ず「587」に書き換える」と覚えておけば(ほぼ)間違いありません。
3.実際にメールアカウントを追加する
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