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機械学習の種類と活用分野

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皆さんは「機械学習」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?その言葉からAIに関連するすごい技術であることは何となく伝わってきますが、詳しく把握している人は意外と少ないかもしれません。

システム開発に携わらない方はあまり関わらない事が多いと思いますが、社会では機械学習に限らず自動化やIoT化が進んでいく傾向にあります。私たちもその社会に対応していかなければいけません。そういった観点からも機械学習という用語の基本的な意味を知っておくことは大切だと思われます。

本記事では 機械学習の種類と活用分野 について解説いたします。これからの社会では機械学習を活用したサービスがますます普及していくことが想定されます。基本的なことや、どのような分野で活用されるのか、一緒に見ていきましょう。

機械学習とは


機械学習は「学習する機械」です。従来のプログラムでは開発者が想定した動作しか実行できませんでした。一方、機械学習は 自律的に法則を見つけ出して学習していくプログラム のことを指します

コンピューターに繰り返しデータを読み込ませることで、特徴や法則を学ばせていきます。そして学習が進んだら未知のデータに対して予測を行うといったことができるようになります。人間が経験と学習を積んで試みることをコンピュータでやってしまおうという技術ですね。

機械学習の種類

機械学習のアルゴリズムには 3種類 あります。順番に見ていきましょう。

①教師あり学習

1つ目は「教師あり学習」です。教師とは事前に与えられるデータ(情報)のことを指しており、事前データを例題や助言とみなして学習する方法です。データは「入力」と「正解データ」をセットにして与える形式になっています。

与えられたデータから特徴を導き出し未知のトランザクションに対して新たな予測を行います。こういった特徴から事前データが多ければ多いほど精度が向上する傾向にあります。

②教師なし学習

2つ目は「教師なし学習」です。こちらでも事前にデータを与える点では「強化あり学習」と同じですが、決定的な違いは正解となる出力を与えないという点です。

大量に与えられたデータから規則性を発見して自動でクラスタリング(グループ分け)します。そして新しいデータを与えると自動で近いグループを判別してクラスタリングしてくれるようになります。

③強化学習

3つ目は「強化学習」です。「教師なし学習」と同じく正解データを与えない学習方法になっています。正解データを与えない代わりにコンピューターが導き出した答えに対して点数を与えます。

与えられる点数によって、「どのような答えが求められているのか」 自動で学習していく仕組みになっています。この学習を繰り返すことによりより良い答えを出せるコンピュータが出来上がっていくわけですね。

機械学習で実現すること

上記項目で3種類の学習アルゴリズムをご紹介しました。これらを用いて学習したコンピュータを使えば、これまで人が行ってきた作業もコンピューターに任せたり、大幅に時間を短縮させることができるでしょう。

顧客データのような大量にデータを扱う分野では「教師なし学習」が最も有効と言われています。新しく追加される顧客データも自動でクラスタリングしてくれるため、人員を割く必要もなく徹底的に無駄を省けるようになります。

この他にも様々な分野における活用法があり、それぞれ適した学習方法を利用することで効率的に学習させることができると言われています。

深層学習「Deep Learning」

機械学習よりもさらに深い「深層学習」というものもあります。機械学習と比較すると、より高度な認識方法をコンピュータに持たせることが可能とされています。

「深層学習」はボードゲームやテレビゲームなどに利用されることが多く、囲碁や将棋でプロを負かしてしまうAIが誕生してしまうほどです。人間が行うより遥かに高精度な答えを出すコンピューターを作り出せてしまいます。

機械学習の具体的な活用分野

①商品レコメンデーション

レコメンドとはおすすめするという意味を持つ言葉です。インターネットのショッピングサイトなどでおすすめ商品を表示してユーザーに商品をアピールすることを 「商品レコメンデーション」 と言います。

おすすめ商品はこれまでユーザーの閲覧履歴や購入履歴から判別して関連性の高い商品が表示されるようになっています。この判別の部分に機械学習が活用されているわけですね。

常に学習を繰り返すコンピューターが最新の関連商品を表示するわけですから得られる効果は絶大です。

②自動運転

自動車を始めとした自動運転機能にも機械学習が用いられています。大量のデータを取得して想定しうるシチュエーションを学習。機械が自律的に判断して自動車を走行させることができます。

その精度は人間が運転するよりも正確と言われており、自動運転が一般化されれば交通事故は大幅に抑えられる見込みがたっているようです。

③顔検出

顔を判別することもできます。大量の写真を照らし合わせて同一人物を探し出すことが可能です。

④数字認識

手書きの数字を認識させることもできます。

郵便物の郵便番号を機械学習によって自動判別させるといった使い方がされています。これまでは人間の手作業で地域別に仕分けなどが行われていましたが、大幅な時間短縮に成功しているようです。

⑤顧客の声を自動認識

様々な業種が行っているアンケートなどを始めとした、顧客の声を分析して整理することもできます。

アンケート内容を自動で分析して 「要望」「苦情」「バグ報告」 といった分類分けを行います。効率的に分類することでサービス向上・改善に貢献しています。

⑥業種別用途

上記に挙げた例はほんの一例に過ぎません。業種というくくりで見れば、ほとんどの業種に機械学習は活用できるとも言えます。下記の業種を例に挙げて紹介したいと思います。

業種別用途

  • 金融
  • 医療
  • 製造

①金融

機械学習は金融業界でも活用できます。投資では過去の取引から投資タイミングを見計らうことが多いですが、この判断を機械にまかせてしまうこともできます。感情が絡んでしまう人間より機械的に判断を下してくれるため、より良い結果が出るとされています。

また、不正の兆候を予測することもできるため、不正の防止といった観点でも活用されているようです。

②医療

患者のデータを学習させておくことで、患者の健康状態をリアルタイムに把握することもできます。医療診断という点でも大きく貢献しているようですね。

③製造

製造業では市場予測を機械学習に任せることで、市場の動きを観測。市場の需要を正確に予測することができるとされています。需要の予測は一時的なものではなく、その時々の需要を予測し続けます。常にデータを与え続けることで需要の変化にも対応できる優れものです。

まとめ

機械学習について見てきました。活用される分野は多岐に渡り、それぞれ適した学習アルゴリズムを利用することで最大限に活かすことができるわけですね。

これまで人間の手で行っていたような作業も機械にどんどん任せられる時代になっていくのかもしれません。時代の変化についていくためにも、こういった技術についてはある程度把握しておきたいですね。

本記事が少しでも参考になれば幸いです。ありがとうございました。

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