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スポーツ界で導入進むビデオ判定の是非と今後

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スポーツにおける「審判の権威は絶対」というイメージが強く、事実「審判が下した裁定は絶対」という旨が規則に明記されていることが多いでしょう。

一つ一つの判定は試合内容に大きく左右されるため、正確な判定が求められます。特に点数が絡むような展開では誤った判定を下すわけにはいきません。このような判定を基本的には人間の審判が行っています。

しかし最近では際どいシーンの判定にはビデオ判定を用いることが多くなってきました。より正確な判断によって試合の公平性を保つという目的から導入が進んでいます。

本記事では スポーツ界のビデオ判定の是非と今後 について解説いたします。スポーツ界全体に広がるビデオ判定について考えてみましょう。

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ビデオ判定とは

試合の様子をビデオに記録しておいて、重要な場面の判定をビデオの内容で決定するというものです。

ミスジャッジ防止システム

人間の審判は正しい裁定を下すために厳正な審査を行っています。しかし人間である以上は誤った判定「ミスジャッジ」を行うことも少なくありません。

審判の目を盗んだ反則行為

実際の試合では審判の目に映らないように反則行為を行って平然とまかり通ってしまうことも少なくないようです。試合を行っている選手や観客からは反則行為であることは一目瞭然なのですが、審判の下した裁定は絶対という規則から口を出すことは許されません。

審判より上位の存在「ビデオ判定」

審判が判定しかねる際どいシーンにビデオによる判定を用いることでミスジャッジを防ぐためのシステムと言えます。

サッカー界でテスト導入を行ってみたところ、ビデオ判定による誤審削減は8割にも及ぶと言います。正常な試合を行うためには人間の目だけではなくビデオによって一部始終を記録しておく必要があるのかもしれません。

スポーツ界全体に広がりつつある


ビデオ判定は様々なスポーツに導入が進んでいます。スポーツ界にビデオ判定導入が進む理由としては以下のようなことが考えられます。

公平性を重視

一つは公平性を保つという点です。

機械によって行われる判定のため 際どいシーンを見落とすことがない また ヒトの感情が一切介入しない からこそ正しい判定を下せるという考えです。

ビデオ判定なら誰もが納得できる

一人の人間が観測できる内容には限界があります。あくまで一つの側面しか見ることしかできず、必ずしも正しい判定を下すことができるとは言い切れません。

ビデオ判定であれば 見落としがなく正しい判断を行っているという確信がもてる ため、各チーム陣や観客も納得できるはずという考えです。

審判を守ることにも繋がる

2013年にはサッカーの試合中に審判が選手を、観客が審判を殺害するという事件が起きています。

判定の是非から審判と選手が口論になり、審判が隠し持っていたナイフで選手の胸をひと突き。その様子を見ていた観客がピッチに乱入して審判に殴る蹴るの暴行を加え、最終的には切りつけて殺害してしまったという事件です。

平常時ならまだしも試合中では審判も選手も興奮状態であるからこそ起きてしまった事件と言えます。試合の判定が人間の審判ではなく、ビデオ判定によって行われていればこんなことにはなっていなかったかもしれません。

スポーツ界で導入されているビデオ判定

サッカー「ビデオ・アシスタント・レフェリー」

サッカーでは「VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)」という制度の導入が進んでいます。別室からビデオを通して試合の様子をチェックするためだけの審判が配置されているのです。

VARはロシアW杯で導入され大きな反響を呼びました。際どいシーンの判定時には主審がモニターで確認。またその際には会場内のスクリーンにもリプレイが流される形式をとっており、観客も確認することができるようになっていました。

一ヶ月にも及ぶ大会の最中には何度もVARによる判定の覆しがあり、微妙な判定から騒動に発展するようなことはなく、審判・選手・観客とそれぞれがVARの効果を実感した結果となりました。

野球「リクエスト制度」

野球界ではさらに古くからビデオ判定「チャレンジ制度」を用いてきました。2018年には「リクエスト制度」と改名とともにルールの変更も行われました。

リクエスト制度

  • 審判の判定について監督がビデオのリプレー検証を要求できる
  • ストライク、ボール、ハーフスイング、ボークの判定はリクエスト対象外
  • リクエスト行使権限は1試合で2回まで
  • リプレー検証の結果、判定が覆ればリクエスト行使権限は2回のまま
  • 延長戦ではリセットされて1回まで可能

リクエスト制度が導入されてまだ2年目と日が浅いですが、既にリプレー検証によって判定が覆っている事例が何件も発生しています。

中でもインパクトが大きいのは 2018年6月22日 オリックスvsソフトバンク で起きた ホームラン誤審 ではないでしょうか。ポールぎりぎりの打球がファールと判定されたことに対してリプレー検証をリクエスト。結果、ファールからホームランへと判定が覆り試合を決める決勝点となりました。

後日、再度ビデオをチェックしたところホームランではなくやはりファールであったことが確認されリプレー検証が誤審であったことを認めました。これはビデオ映像が不鮮明かつ操作に慣れていないことから起きてしまったようです。

ビデオ判定に反対派の意見

①人間が判定するから味がある

試合をするのも人間、判定を下すのも人間だからこそ味があって楽しめるという意見です。ビデオ判定によって正確な判定を行うよりも、人間のブレがある判定だからこそ試合を楽しむという考えですね。

サッカーで手を使うことは反則行為となりますが、審判の目を見事盗んで決めたことでゴールとして認められたという事例があります。これは「神の手」として伝説として語り継がれているほどです。

②試合中断で興がさめる

ビデオ判定によるリプレー検証を行うためには試合を中断させる必要があるため、試合に対する熱が冷めてしまうという意見です。

確かに観客の熱が冷めてしまうということもありますし、選手たちにとっても試合の流れと言うものがあるはずです。そういったものをぶつ切りにしてリプレー検証を行っては試合が再開しても楽しめないのではという指摘でした。

③ビデオ判定の前にできることがある

ビデオ判定をせずとももっと出来ることがあるのでは?という意見も見受けられます。

副審を増やすなり、誤審に罰則を設けるといった考えもありますね。ビデオ判定の正確さには劣ってしまうでしょうが、段階的に行っていくことも大切だったと考えます。このような意見が上がるのも無理ないのかもしれません。

ビデオ判定の今後

今後もビデオ判定の導入が進んでいく傾向にあるでしょう。2020年に開催される東京オリンピックでも多くの種目で採用されることが発表されています。

誤審を減らして正常な試合を行うため、観客に納得できる材料を提供するため、理由は様々です。リプレー検証に関連するルールを明確化させてさらに普及されればスポーツ界に良い影響をもたらすのではないでしょうか。

まとめ

人間ではなく機械によって判定を下すビデオ判定は、導入を進めるべきという意見にまとまっているように感じられます。

中には機械的で人間味が感じられないといった理由から否定的な意見も見受けられますが、概ね高評価を得ている印象でした。

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