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Samsungが発売したGalaxy Noteが発火・爆発事故を起こしたことを覚えている人は多いのではないでしょうか。相次いで発火が起き、大きな問題となり、Samsungのスマホの売れ行き・株価も急落しました。
なぜ、Galaxy Note7は発火してしまったのでしょうか。そして、Samsungの安全基準・対策はどのように変わり、現在のSamsungスマホは安全なのでしょうか。
そこで今回は、SamsungのGalaxy Note7が発火した2つの原因と7つの改善・安全対策について紹介します。Samsung製品を検討している方は、参考にご覧ください。
目次
なぜGalaxy Note7は発火したのか
Samsungから2016年8月に発売されたGalaxy Note7で発火・爆発事故が起きてしまい、同年10月には発売停止となりました。Samsungは2017年1月にプレス発表をおこない、Galaxy Note7の発火の原因がバッテリー設計と製造工程にあったことを明らかにしています。
ここでは、2つの発火原因について見ていきましょう。
小さすぎたバッテリー設計
1つ目の発火原因は、バッテリー容量を限界まで増やしたことで、容量に対してケースが小さく、バッテリー負極のゆがみやチップのカーブなど本来あるべき位置に配置されていなかったことから発熱・発火につながったとされています。
製造工程での接触不良
製造工程の欠陥による接触不良も発火の原因になっています。正極周囲の溶接に問題があり、絶縁テープとセパレーターをバリが貫通して負極と正極が接触していました。
また、一部の端末では絶縁テープが入っていない(入れ忘れ)バッテリーも見つかっており、これら製造工程の欠陥によって発熱・発火につながっています。
バッテリー設計のミスと製造工程の欠陥の2つのことが原因で、Galaxy Note7は発火・爆発事故が起きていました。
事故を受けての5つの改善策
SamsungはGalaxy Note7の発火・爆発事故を受け、これまでの安全基準・安全対策を改善した7つの対策を施しています。主な対策の内容について見ていきましょう。
①8種類の検査システム導入
バッテリーの安全性を高めるために8種類の検査システムを導入し、問題がないかを検証します(8-Point Battery Safety Check)。
具体的には、バッテリーに異常がないかを外観から検査する外観検査や、バッテリー内部の異常を見つけるX線検査、バッテリー液漏れを検出するTVOC(Total Volatile Organic Compound)検査、放電・充電をして異常がないか確認する充放電検査などです。
他にも、室温によってバッテリー電圧に変化が生じてないか確認をする試験や、ユーザーが使用する環境に合わせて検査するユーザー条件加速試験なども実施し、徹底したバッテリーの安全性検査をおこないます。
②組み込み後のバッテリー全品検査
組み込み後のバッテリー全品検査もおこないます。他のメーカーも組み込み後のバッテリー検査を実施していますが、全品が検査対象ではなく1割程度の抜き取り検査をおこなうのが一般的です。
しかし、Samsungは組み込み後に全品検査をしたうえで出荷することとしています。全品検査となると非常に多くの時間とコストがかかりますが、再発防止・安全性追求のため、安全対策として実施します。
③外部調査機関との連携強化
外部の専門家や学者によるBattery Advisory Groupを設立して、再発防止のために連携を強化しています。
④端末内部空間の確保
発火を起こしたGalaxy Note7は、バッテリー容量を最大限大きくしたにも関わらず(前モデル比17%増)、本体サイズは前モデルとほとんど変わりませんでした。
また、防水加工も施しているため、端末内部には空間が少なく熱が逃げにくい構造でもありました。そこで、新たな安全対策として端末内部に空間を確保するようにしています。
空間を確保することでユーザーがスマホを落としたとしても、バッテリーへの衝撃を最小化することにもなります。
⑤部品専担チームの立ち上げ
安全性を高めるために、コア部品の設計・検証・工程管理などを専門的に担当する部品専担チームを立ち上げています。専担チームを設けたことにより、これまで以上にチェック機能が働きます。
他にも、検査を2段階に増強や社内関係部署間の情報共有などの改善・安全対策を実施します。
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